ひっそりと群生

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【穢翼のユースティア】感想

なんとなくオーガストの作品を最初からプレイしたくなったので中古で初回版を購入part9。



2011年04月28日発売
オーガスト』※リンク先公式HP(18禁)
穢翼のユースティア】(PC)(18禁) ※リンク先wiki
以下ネタバレ含めての感想です。








実は…ここに辿り着くのがある種の目標だったりしました。
散々「オーガストの本気」「ニトロでやれ」と言われていた今作。
学園モノも嫌いではないですが、おそらく、作風が根本的に好みなのはコッチだと思っていました。


プレイ開始から早々、世界観に惹かれました。
そうだよオーガスト、こういうのを読みたかったんだよオーガスト
…こういう作風をオーガストに求めるのはおかしいのですが、オーガストが作ってしまったのだから仕方ない。
可愛い絵柄とは裏腹の暗い世界観。
ヒロインを攻略する毎に明かされる真相。
今までのオーガストと違い、共通ルートがあり、そこから一気に分岐、ではなく、枝分かれ方式の分岐はとても新鮮で謎が渦巻く世界観にとても合っていました。


今までは良くも悪くも先が読める、このキャラクターは次はこういう行動を取るだろうな~というのが予測出来たので、クリックも深く考えずにカチカチと読んでいましたが、今回は先…というか謎があまり読めなかった為、深く読んでいましたし、先が読める物語よりも読むのが楽しかったです。
正直、オーガストの文章は読みやすいのですが、凝りや個性、深く唸るような文章ではないんですよ。
サクサク読めて、普通に読めてしまう…そういう文章だったので、読みやすいのですが、印象は薄かったです。
しかし、今回、世界観や謎に深みを増す事で、文章での無個性さをカバーし、今までの萌えだけではない面白い物語になっていたと思います。
(萌えに特化した今までも嫌いではないですが、オーガストといえばそちらの作風ですし)


夜明け前より瑠璃色な』から見かけるようになった他視点は更に洗練され、他の場所で謎が謎を呼ぶ仕様に。
演出も凄く良かったです、オーガストの戦闘がこんなに光ってるの始めて見たよ…べっかんこうさんの男キャラ格好いいからもっと戦って…


音楽はけよりな以降本当に豪勢ですよね…聞いてて飽きない曲ばかりです、コレが!!とかは特に無かったですが、世界観にも合う良いBGMだったと思います。



プレイ順は
フィオネ→エリス→イレーヌ→ラヴィリア→リシア→ユースティア
の順で攻略



フィオネ ルート』
話としては「黒羽」編。
まぁ、素直に最初ムカつきましたよね。
折れるべき所で折れない頑固さや、周りを見渡せれない視野の狭さ。
娼婦達に対する態度には素直に腹が立ってました。
おめぇ、自分の職業に誇りがあるように、どの職業にも誇りはあるぞと。
自分の仕事だけが純粋で汚れが一切ない様な生き様をすんなよ、と。
後々、主人公と行動する事で彼女の価値観も変わっていく姿が描かれる物語。
ですが…ティアの事があるから提案を飲まざるを得ないとはいえ、自分の肉親だけ特別扱いも如何なものかな?とも。
唯一の肉親を救いたい、引き裂かれたくない…それって今まで羽化病にかかった人間の家族もそう思ってただろ?みたいな気持ち。
彼女は「羽化病」を救うと信じているから隔離していきますが…このルートだけでは真相が見えないにしても、そういう生易しい物じゃ無い気がするんですよね「羽化病」。
フィオネは高潔のように描かれてますが、始終、自分の都合の良い方にしか物事を考えない、信じない、動かないタイプで見ててとにかく印象が良くなかったです。
だからこそ治癒院が隔離所ではない真実には予想していたやっぱりか、という気持ちと彼女が信じていた物自体が崩れ去る展開にやっぱりなという気持ちでした。
まぁ、そういう流れになるよね…
彼女が信じる羽狩りが正しい物ではないと知り、価値観を変え、その剣や武道の腕を買われ、主人公と共に歩みだすというルート。
推奨攻略順の一番目がこのルートなのも納得です。
判明したのは「治癒院が病気の療養施設ではない」という事のみ。
「羽化病」や、「大崩落」、そしてこの世界の成り立ちなども何一つ謎のまま。
雰囲気と世界観を最初に紹介するジャブのようなルートでした。
フィオネはキャラクターとしてはまぁ上記の凝り固まった性格故、得意じゃないんですが…
羽狩りと治癒院の真実を知らないとはいえ、自分の兄だけ特別扱いで、自分が大事な人と引き裂かれる立場になった時の自分への甘えや自分への特別意識はあまり好きではないです。
ただ、結ばれる過程が自然だったり、エロと物語の境目がそんなに無くすんなりだった所は凄いです、今までだとイベント!エロ!!と細切りだったので、流れるようにエロに入ったのは良かったです。
そして、物語のまだまだ謎が残る感じは良いと思います。
今までのオーガストだったらこの「黒羽」編だけで一作品丸々作ってたと思うので、良くやったなという気持ちです。


『エリス ルート』
↑の『フィオネ ルート』でフィオネが苦手だった分、フィオネをスルーして先に進むとフィオネに好感が持てました。
今までしてきた事に目を背け主人公と結ばれるわけじゃなく、今までの羽狩りで残された家族の事などもちゃんと考えて行動し出したので、本人のルートよりも良い傾向に成長していると感じ、『フィオネ ルート』で感じた苛立ちは感じませんでした。
しかし、フィオネといいエリスといい、どうして自己のルートでは面倒くさい女性が多いのか。
こんだけ自立出来る道を作ってくれたのに自立しないエリスが見てて面倒で面倒で…
主人公に頼りにされたい、分かりますよ、けど、まずは主人公が与えてくれた道に乗ってからにしてくれ…こんだけ与えたのに主人公が不憫過ぎる。
彼女の望みは主人公に物として扱われる事で、主人公の望みは一人立ちして欲しい事で。
主人公はエリスが一人立ちする事で兄やエリスの両親に償うような気持ちだったのだろうけど、エリスとは願いが全くの真逆で。
願いが真逆なのは良いんですよ、そういうのは好きだ。
ただ、それに対しての行動があまりにも…主人公との願いを叶える為に敵側に全てを明け渡そうとする。
そうすればこの牢獄の勢力がどう傾くかを分かりながら。
自分の願いの為に世界を滅ぼそうとする女は私は好きです、しかし、それは自分の力を駆使してこそ好きなのであって…
ただひたすらに引っ掻き回すだけの女になってるんですよエリス…コレじゃエリスただひたすらに病んでるだけの面倒な女だ。
フィオネといい、エリスといい、どうしてこうも周りを見る力が無い女ばかりなんだ!!とひたすらにイライラしました。
その場の空気を読まず、私利私欲の為に引っ掻き回す女苦手なんですよね…自分の願いが叶うように頭良く行動している女性は好きですが、頭悪い行動だから余計に。
いくら人格が不安定だからとはいえ、頭の悪い女性はどうも…まるで自分を見ているようで苦手です。
命令されないと生きていけなかった人間に命令されず自立しろなんてどれだけ辛い事か…そういう人生もあるさ、けど最終的には自分で生きないといけないんだよエリス…
『エリス ルート』ではエリスの願いを叶えるという形でエリスの願いだけが叶うので、モヤッとしました。
おそらくフィオネと同様、ルートを逸れたら自立した彼女が活躍してくれるのだと信じてますが。
そしておまけではオーガスト恒例の裸エプロン担当。
話としては「風錆」編。
↑でフィオネ編では良い印象が無かったフィオネが大活躍してくれたので満足です。
コレはあれかな?この作品はヒロインと添い遂げない事でヒロインを自立させていく作品なのかな?
と何となくこの辺りで思ってました。
「風錆」との間は解決しましたが、まだまだ明かされない謎、そして新たに出た「福音」という黒い薬。
ヒロインにはイライラする要素が多いですが、謎は物凄く気になる描き方をしているので楽しみです。


『イレーヌ ルート』
ヤベーヒロイン、その3。
自分の夢を信じ、その夢で聖教会を振り回すというか…大人しそうに見えて、かなりの激情家でしたね。
彼女が天使の夢のお告げを信じて、行動するのは分かりますが、周りの人間に迷惑をかけ過ぎている。
迷惑をかけても良い立場の人間なので、さほど気には成らなかったのですが、信じてもらえる為の嘘はつかない融通のきかなさというか。
フィオネに近い融通のきかなさがあるヒロインでした。
盲信…というべきか、フィオネは羽狩りの正義に盲信し、イレーヌは天使に盲信している。
穢翼のユースティアは盲信しているヒロインが多いですね…
そしてイレーヌはその盲信と同時に聖女としての自信があるというか、自信を持たないといけないから持っているというか。
盲信と自信が備わり更に最強に見えますね、厄介さが。
見ててラヴィリアが不憫で不憫で。
でも、イレーヌは上記二人のヒロインほどイライラはしませんでした。
盲信はフィオネに近いですが、その身に背負った責任があまりにも大きく、国民の願いを一身に受ける彼女はこの世界の人柱そのもので。
人柱としての犠牲者にも見え、イライラよりも可哀想な気持ちになっていました。
祈りという曖昧な物を疎かにして、大地が崩壊すれば死刑になってしまうなんて…人身御供過ぎる。
本当に聖女の祈りで支えられているのかも科学的根拠が無いというのに。
ある意味ではこの世界の住人、主人公含め盲信だなぁとも感じました。
可哀想な側面が見えてくればイライラよりも同情してしまう辺り、私も酷い人間ですね…でも、人間だから仕方ない。
ただ、ラヴィリアが信仰よりもイレーヌを選択した際にサラッと切り捨てたのには流石にイラッとしましたね。
今まで側にいて尽くしてくれた人に大してそれかよ…みたいな。
宗教の世界ってそうなのかなぁ…自分を側で支えてくれる血肉の通った人間の方を真っ先に信じるべきなのに、神の方が優先されるのかぁ…と。
中盤のこの世界が聖女の祈りで浮いている訳ではない、という真相に関してはやっぱりな、と。
他に浮いている理由があるというか、聖女の祈りは大して関係無さそうというか、そんな気はしてました。
正直この真相よりも、イレーヌが聖女の祈りは都市を浮かべるのには関係ないという事を知ってた事に驚きました。
知ってたんかい!?という気持ちと知ってる上で自分の聖女の立場を利用し、自分の中の天使の信仰を貫こうとしていた所に強かさを感じ。
この女…侮れねぇな…と…人身御供としては自覚している分可愛そうで同情しますが、ヤベーヒロインなのは間違いありませんでしたね。
ラヴィリアの流れには素直に唖然。
でも、羽が生えたら連れて行かれるのなら羽をもぎ取る人間も居そうだとも思っていたので、その流れが来てしまったか…と。
その後のイレーヌの行動もまた…ラヴィリアが傷付いた場には駆けつけず(目が見えなくなったのもありますが)、ラヴィリアの身の心配もせず自分の信仰を喜ぶ…
イレーヌの身を気遣って、普通に考えれば異端であり信仰者であれば引くようなイレーヌの信仰をずっと支えてくれたラヴィリアをも切り捨てた上に心配は無しだから尚更にヤベー女だと。
人身御供としての可愛そうさでイライラが緩和されたのと同時に、その強かさや、見た目とは裏腹になんだかんだ自身が持ち合わせている気の強さで結構好きなヒロインでした。
遠野そよぎさんの品があるけれども根は気丈な演技、最高です。
エロシーンは完全に無知シチュ…オーガストヒロインでここまで無知だったヒロインは初めてな気がする。
話としては「聖女」編。
物語がかなり大きく動きますね。
途中のシーンで、「責任を背負い怒りを一身に受ける存在がいるから、先代の聖女に救われていた」という部分は、おお…と素直に感嘆しました。
エリスも途中でイレーヌと合うシーンでスカッとした物言いをしますし、やっぱり選ばれなかったヒロインが輝くなこのゲーム…
EDは…うん…ようやくラヴィリアがイレーヌにとってどういう存在だったのかを真にイレーヌが知る所は良いと思います。
でも、最後にラヴィリアが働く店の背景がヴィノレタと一緒なのは腑に落ちません。
一緒の構図の理由も無いですし、うぅむ…
あと、二人共助かるのは少し都合が良すぎるというか…まぁ…オーガストらしいEDだなと思いました。


『ラヴィリア ルート』
まさかルートがあるとは思ってなかったよ…
いや、流れを見ればあってもおかしくはないのか。
キャラクターとしては…盲信だけど、良い子だよね…くらいな。
イレーヌのような強かさがあまり無い分、良い子という感想しか無いのが申し訳ない。
後に続く構成のシナリオだから仕方無いとはいえ、イレーヌかラヴィリアどちらかが犠牲になる…とかの方が自分の好みではありました。
ただ、イレーヌからの派生ですが、サブキャラにもルートが用意され、エロシーンがあるというのは非常に嬉しいですね、エロゲ的に。
むしろ今までサブキャラ女性が魅力的だったオーガストに派生ルートが無かったのが不思議なくらい。
イレーヌも一人立ちし、良いEDだったと思います。
イレーヌ、ラヴィリアを攻略するとおまけで3Pがありますね、おまけで3Pがあるのはオーガストの恒例になりつつあるなぁ。


『リシア ルート』
今回のロリ担。
そしてお姫様担。
いや、王女か…レティやフィーナよりかは既にお姫様の地位ではなく王女には居ますね。
彼女に政治的な権限があるのかは別として。
操り人形で無知な立場だけの王女様。
しかし…今までのヒロインがヤッベェのばかりだった中で、素直に良い子だなと思いました。
擦れてないというか無垢というか…悪く言えば世間知らずだけれど、彼女の環境なら仕方無いというか。
「知らなかったで済まされるのは子供だけ」
という言葉ですが、それってリシアだけでなく、この世界の全員にも当てはまる事なんですよね。
羽狩りの事、聖女の事、この世界の仕組み。
誰一人として疑わずにこの世界を信じ続けてきた。
まぁ、言ってしまえば科学が無い世界なんですよ、電話とか電子機器が無いのもですが、科学そのものが無い。
世界を疑う、解き明かす科学が無い時点で、この世界の人間は「知らない」側の人間だと思います。
そんな中でリシアだけが「知らない」で責められるのは如何なものかと…言ったエリスも要は「知らない」側な訳で。
しかもエリスは「風錆」編で色々とやらかした上で、「人形」以外の生き方を「知らなかった」人間ですからね、過去を克服したからとはいえ、お前が言うかと(笑)
うん…そういう世界なので、彼女が「知らない」事に関してはそんなには苛立ったりしませんでした。
むしろ、「知らない」事を納得させるのが上手く描かれていたと思います。
前作『FORTUNE ARTERIAL』で伽耶様が「知らない」からこそ色々とやらかした訳ですが、伽耶様とエリスの「知らない」には大きな差があるというか…
伽耶様は250年も生きて、別に閉じ込められていたわけでも無く、自分で色々と知る方法もあり、誰にも邪魔される事無く知ろうと思えば知れた中で、自分が知る事よりも周りを引っ掻き回す事を選んでいたんですよ。
それがモヤモヤしたというか、「知らない」じゃ済まされねぇよ、な気持ちだった訳ですが。
リシアは、王としては本当の牢獄の姿を知らないのは問題ですが、知る方法がそれまで全部ギルバルトに止められていたのですから、「知らない」事も納得。
そりゃラスボスの風格を持つような男に止められてちゃ無理ってもんですよ…
そんな中でも、まずは知ろうとする努力をし、知った後にちゃんと向き合えば自分の頭で考えて行動する。
自分で考えるという事もギルバルトに操られていたような少女がちゃんと向き合う…凄い事だと思いますよ。
教育を受けた中で、思想を植え付けられた中で、自分の親、そして親とも言えるような存在に立ち向かうのがどれだけ難しいか…それはとても恐ろしい事です。
だからこそ、このルートは主人公がそんな素直なリシアを最初から彼女の興味につけ込んだり、優しさと言う嘘で塗り固め陥落するようなルートで若干胸が痛みました。
途中の展開も、主人公が人を殺めていた事でなく、嘘を吐いた事に怒っていたのにも納得。
「アイリスの生い立ちの方が悲惨で、親に腕を折られて乞食をやらされてるガキの方がまだ同情したくなる」
それは分からなくもないです、一般的にきっと見ればそう。
でも、人には各々の地獄があります、アイリスの地獄があればリシアの地獄もある。
地獄の差を誰かの物差しで測るのは好きではないですね…
このルートでは確かに国の為にはなるかもしれませんが、基本は自分の為に今までのリシアの常識を覆そうと主人公がリシアを扱う話で主人公の方に若干苛立ちがありました。
ただ、地獄の差は測れないけれど、王であるリシアに出来る事、しなければならない事は多い。
キャラとしては一番好きかも…というか他のヒロインが地雷過ぎry
怒らせても匿ってくれたり、頭が悪い訳ではなく、他の人の事心配出来る、良い子。
途中の着替えが恥ずかしくなるシーンが好きです。
今まで見られても気にしなかった子が、主人公を意識しだして恥ずかしくなるとか良いですよね。
そして今回のおまけのおしっこ担当。
話としては「貴族」編。
様々な貴族の陰謀が見え隠れし、陰謀とかが大好きなので楽しかったです。
ギルバルトというおそらくラスボスにあたりそうなキャラも出てきてRPGの終盤感が。
EDは…王冠はズルいですね、良い演出だった…良かった…
(でも、『リシア ルート』だけでなく、『リシア ルート』をスルーしても見れる演出なので、出来れば『リシア ルート』だけで見れる演出だったら良かったなとも思ったり)
RPGで言うならラスボスを倒して終わり…大団円!!
…と、なりそうですし『リシア ルート』ではその通りなのですが、話全体を見るとそういう訳にもいかず。
羽化と世界が浮いている理由は残っているので、最終ルートが待ち構えています。
残りの謎が解けるのを楽しみに進もうと思います。


『ユースティア ルート』
様々な出来事から貴族側に付く主人公。
止まらない地震と刻一刻と迫る都市の崩壊。
その中で完全に分かたれていく上層下層部分と牢獄の立場。
いやぁ、面白い、立場、勢力が入れ替わる図式というのは本当に面白いです。
主人公も元々は牢獄民のはずなのに、どんどん貴族側に付く事になり、牢獄と敵対してしまう。
その中で、どんどんルキウスの言葉だけを受け入れる操り人形のような存在になっていく。
今まで、ヒロインと結ばれずヒロインのルートを無視する事で、ヒロイン達がどんどん自立していくという構図でしたが、この最終ルートで主人公の方が逆にルキウスから自立出来ず、傀儡に、人形になる姿は唖然。
どんどん自分の意見という物が無くなって行って…今まで他のヒロインには散々自分の意見を持てと言って来た姿が嘘のよう。
中盤の牢獄、上層下層 vs 貴族になった瞬間は圧巻でした。
コレットの行動がまた強かで、ジークも登場し主人公と敵対し、民衆を動かす。
フィオネがエリスがコレットがリシアが自分の意思を持って行動を起こしていく中で取り残されていく主人公。
そんな主人公を、世界を救おうと耐え続けるユースティア。
まるで最終ルートは主人公がヒロインの立場でした。
ルキウスの言葉は間違ってはいません、大を取るか、小を取るかのトロッコ問題。
少ない人間を切り崩すのは間違ってはいないのかもしれません、けれど、都市だけ残って何になるというのか…
ルキウスのトロッコ問題で多数を絶対に選択するという絶対の意思、権力者故に選ばないと行けない義務。
正しくはあるけれども、正し過ぎて独裁の領域に入っていくルキウス。
最初の理論は間違って居なかったのにどんどん捻れていく行動…本当に今作はサブキャラが輝いています。
ギルバルトがラスボスなら、ルキウスは裏ボスと言った所でしょうか。
立ちはだかる存在がルキウスというのもまた良く出来てました。
ユースティア本人が主人公の居る世界を守るという明確な意思がある所が今までのヒロインと違い、
「何のために生まれてきたのか」
その事を、ヒロインではなく、今度は主人公が探すという最終ルート。
最後の展開は…うん…賛否両論ありそうですが、私は好きです。
こんなクソみたいな世界を見捨てようENDも好きですが…
主人公がユースティアを守りたいという確固たる信念を持ってからあのEDは…かなりエグいとは思いますが、私は好きです。
某有名RRGのEDとか好きなんですよ…要するに、主人公やヒロイン、どちらかが世界の為に居なくなるとか好きです、好物です。
喪失感はありましたが、私は好みの喪失感でした。



オーガスト、良くやった、本当に良く頑張った。
バイナリィから進めていたので凄く感動していました。
今までのオーガスト、正直に言ってしまえば結局謎が解明されない、謎が多く残る話が多かったんですよ。
バイナリィでは、優希の父親が結局はどんな人であんな行動を起こしたのか。
プリホリでは、元々の星は結局はどういう所だったのか。
はにはにでは、どうして未来にあんなウイルスが急に生まれたのか。
けよりなでは、地球と月の戦争は結局はどんなものだったのか。
FAでは吸血鬼とは、一体どうして存在したのか。
毎回どこかで引っかかりがあった中で、今作はそういう所を特に感じる事が無く。
要するに「気になる」という部分を「気にさせない」くらいに熱い要素、盛り上がりが欠けていた所がある中で、今作は見事にそれが無くなっていました。
後々考えると、羽化や黒い粉などが若干気になりますが、それも一応「天使様が怒っていらっしゃったから」という理由があるのでそんなに気にならず。
オーガストの作品で、あれは何だったのか…?が殆ど無く、スッキリとしていました。


声優さんは…とにかく男性キャラの声が良い!
女性声優さんも最高ですが、ビックリするくらい男性キャラが豪華でした。
沖野靖広さん(高◯さん)、四季路さん(三◯さん)、杉崎和哉さん(谷◯さん)、紀之(杉◯さん)、片岡大二郎さん(松◯さん)、睦月勇人(伊◯さん)、長浜壱番さん(藤◯さん)
…なんだこのメンツ、乙女ゲーかよ……
特に杉崎さんや紀之さんや片岡さんをちょい役…とは言いませんが、一章くらいにしか出ないキャラに配役してるのが豪勢過ぎて白目向きます。
一人一人が乙女ゲーなら攻略キャラ張れるレベル…
もう耳が幸せでした。
主人公に声が付いてたのもGOOD!!
こういうタイプのシナリオだと主人公にも声有りの方が大変嬉しいので、ヒロインとの掛け合い聞いててニヤニヤしました。
エロシーンでは声がフェードアウトしてしまうのですが…男性向けエロゲとはいえちょっと悲しいですね…
エロシーンまで声有りで聞きたかった気持ちもあります(エロシーンで声有りか声無しか選べたらいいのに)(乙女ゲーでやれって言われそう(笑))。
キャスティングもまさにオーガスト集大成な感じ。
遠野さんに篠宮さん、沖野さん、海原さん、上別府さん、片岡さん、睦月さん。
今までプレイしてきてお聞きした方々が沢山出ていらっしゃいました。
とにかく耳が幸せでございました。


声優さんの豪華さに負けずにキャラも濃いキャラばかりで。
今までだとTHEサブキャラ!!が多かったオーガストですが、今作はもう…全員が意志を持ち、行動し、各々の物語がしっかりとあり、サブキャラとは言わせない造形をしていました。
ジークにルキウスはもう…正直彼らの視点での本作を見てみたいくらい。
女性キャラもサブキャラが濃く、今回は世界観もあり、娼婦が出てきますが、娼婦の三人娘が良い味を出してる出してる。
おまけでエロシーンあったのは嬉しかったです、娼婦だしあるかな~と思ってたらしっかりと完備。
未経験の女性キャラも好きですが、しなければ生きて行けなかったとはいえ、商売にプライドを持って娼婦やってるようなキャラ好きなので大満足。
さり気にオーガストで初の本番アナルプレイをかっさらって行った気がしますリサ(バイナリぃの触手を(おそらく)除けば)。
メルトも…本当に…良い人でした…
システィナは単体ではそうでもないですが、ルキウスが絡むと、最高ですね、最高。
主従キャラ好きなんですよ…おまけで二人の掛け合いが見れて楽しかったです。
折角のエロゲだから主人公だけじゃなく、ルキウスとシスティナのエロシーンも…とも思いましたが、二人はプラトニックな主従だから最高なんだよ!!と思ってる自分も居て…
うぅん…悩ましい所…無い嬉しさと無い悲しさの二律背反です。
ガウも中々にいいキャラしてて…というか海原さんのああいう演技好きです、海原さんのヤバイ女性声もっと聞きたい、プレイしたいなと思いました。


主人公、オーガスト初めての明確に表記された非童貞でしたね。
バイナリィとプリホリは微妙ですが、明記はされてなかったはず。
基本、童貞主人公大好き同盟の私ですが、今作は世界観が世界観なので大変納得しました。
いや、この世界観だとそうなるわ、むしろ非童貞であってくれ…
様々な事に経験豊富系主人公だったので、エロシーンがオーガストの中で新鮮で、色んな主人公の行動が楽しかったです。


ヒロインズも…ただ可愛いだけではなく、一筋縄ではいかないようなヒロインばかりで。
本人のルートが地雷な所がまた面白い。
ヤバイヒロイン大好き党なので上記の各ヒロインの感想毎の様にイライラはしていましたが、そのイライラがとても楽しかったです。
イライラさせようとして書いてるキャラにイライラするというのは、それは大成功ですよ!!
この作品はヒロインと添い遂げない事でヒロインを自立させていくお話なんだなぁとつくづく思いました。


背景も凝っていて、世界が崩落したりするので枚数が多く…背景の方、お疲れ様でした…という気持ちです。
細かい差分とかあって、かなり好きでした。
でも、ヴィノレタの背景はヴィノレタだけであって欲しかった!!


若干気になった所は戦闘シーンかな…
まぁオーガストに求めるのもアレですが、あっさり気味、CGも普通な感じですね。
こればかりは強いメーカーが強すぎるので仕方無い。
後は、シナリオ分岐が大きな根幹があった上での枝分かれ方式なので、各ヒロインのルートに入るとどうしても主人公が急に恋愛体質になった所。
急にルートのヒロインを大事にしだすので、「え!?いきなり!!?」みたいな所が若干ありました。
どうあがいても正史は『ユースティア ルート』なので仕方ないですが…
というか正直物語だけを追いたいなら『ユースティア ルート』だけ行けば問題ないというか…
これは物語の構造上仕方無い所。
というか多分、『ユースティア ルート』じゃない場合、あの都市は結果的には崩壊しますよね…流れ的に。
その分、正史である『ユースティア ルート』は素晴らしかったです。
喪失感、凄まじいですね…私は好きです。
だからこそ、おまけに癒やされました…世界観崩壊とも言えるけど(笑)
でも、本編ラストがあって、おまけの「楽園幻想」は…とても切なかったです。


本当に…連続してやるとオーガスト、良くやったという気持ちです。
今までの学園モノが好きな人からしたら作風やEDが不評なのも分からなくもないですが…
ですが、私の好みの作風はコッチなので、満足度は高かったです。
オーガストの怪作と呼ばれている理由、オーガストでは今作しかプレイしていないという人が居る理由が分かりました。
ユースティアが主人公を愛し守った世界を、今度こそ大切にして生きていって欲しいです。


恒例の全ルート攻略後のタイトルロゴ。
案の定、王がストしてました…ていうか立ち絵まであって未使用だったんかい!!
策略で少しずづ毒を盛られて本編では出てこれなかったり…なんとまぁ…不憫な王様です。


気がついたらいつもの倍近く感想書いてしまいましたが、それだけ楽しかったんだなぁと思ってます。楽しかったです!!(語彙力0)
次回はこの『穢翼のユースティア』の移植版をプレイしようかな~と思ってます。



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
 参考攻略サイト様:愚者の館(アーカイブ) 様
http://sagaoz.net/foolmaker/
 穢翼のユースティア ページ
http://sagaoz.net/foolmaker/game/a/eustia.html