ひっそりと群生

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【R15 猫瀬とランちゃん】感想

【玄人向け全年齢】



2015年08月31日配信
『わきがプロジェクト』様
R15 猫瀬とランちゃん】(PC) ※リンク先ふりーむ!
以下感想です。








話、操作環境関係ではお察しな感じでした。
ただ、シリアス、真面目に捉えず「カオス」に分類すれば幾つか好きなセンスが。





以下ネタバレ含めての感想です





『システム、演出』
まず、システムですがツールはティラノスクリプト
文字速度変更不可能、音量調整不可能で、セーブ、ロード、メッセージを隠す、スキップ、タイトルに戻るの機能しかありません。
スキップしていると固まる箇所があります。
文字に関してですがメッセージウィンドウ色が水色でテキスト色が白色。
色合いが色合いで、文字とウィンドウが同化していてとにかく読みにくかったです。
度々メッセージウィンドウからテキストや選択肢がはみ出ます。
その上で、話しているキャラの名前とセリフが同じメッセージウィンドウ内にあり。
名前かテキストか分からず、誰のセリフか即座に分からなかったです。
カスタマイズされてないティラノはプレイが難しい事と、話自体もですがそもそもの文字表示や見せ方などで読むのに大変苦労しました。


『音楽』
BGMは素材。
好きな曲もありますが場所に合わないアップテンポな物が多かったです。
FFの勝利のファンファーレ流れますがコレ利用可能ですか…?
あとGOOD ENDの歌曲は好きなのですが…コレは素材…?
韓国のグループ「mad soul child」という所の「beautiful day」という曲がEDであったり。
フリゲとはいえ著作権的にかなり緩い感じが。
SEはよく分からない表現がある、バシバシ叩く音が一々入る。
BGM自体の質は悪くないのと、使用的に思う所はありますが、GOOD ENDの「one day」という曲は好きでした。


『絵』
立ち絵は素材。
猫瀬(主人公)、ランの2人と先生、つよし、生徒会長の3人。
別々の素材箇所からの使用なので統一感は一切無し。
背景は写真素材。
高校生の朝食にワイン瓶がある食台など色々不思議なセンスでした。
ただ、絵単品や素材自体の質は悪くないので高めです。


『物語』
話はカオス系。
「R15 猫瀬とランちゃん」のタイトルですが、よく分からない内に途中で生徒会長が主体の話になったり。
基本的に次の瞬間には「実は裏にはこんな設定が!!」というような急展開が次々と起こります。
唐突なシリアス展開が度々入るがカテゴリの「いじめ」はイジメ描写のみがただ入ったり心理描写は皆無。
記憶喪失になったり、実は昏睡状態で眠っている内に数年経過していたり…謎しか無い展開が続きます。
結果的にランちゃんが言う「共依存計画」の中だったらしいのですが、その計画の詳細が何一つ語られず。
何一つ分からず何も解決はしていない状態で終わります。
話は急展開しか置きず整合性が取れておらず、心理描写、地の文など全てが説明不足でした。


『好みのポイント』
少しセンスの方面で好みだった部分があり…
朝学校に向かう際、駆けて行く時に女子高生なのに何故かオッサンサラリーマンが階段を駆けて行くの背景。
学校や体育館に行く際に謎のwiki引用の説明。
途中で入る包丁や注射器の実写写真の雑コラ並の雑な写真の挿入。
この辺りには謎のセンスを感じました。
そのセンス部分は個人的に好きな方です。



「グロ」「精神病」「いじめ」
が公式のカテゴライズだけれども高○邦子的なノリとカオスを感じたので、真面目なシリアス感を抜きにして「カオス」という方向性なら好きな人も居る気がします。
カテゴリ的に「カオス」「病み」「百合」な感じです。


作品内からしか分からないのですが、カオス系なのに、
「シリアスを書いてるぞ~!」
みたいな雰囲気が合っておらず。
センス的には確実にカオスの方面。
そちらのセンスの方向ではもう突き抜け過ぎてる方々が多く居るので難しいかもしれないですが、そちらの方向性に気付いて突き抜けて行けば色々突き抜けられそうだなぁとも感じました。


あとはこの作品がニコニコ動画で身内への実況向けでの制作だったらしく、実況動画として考えると上記の事全てにツッコミを入れられて、実況が途切れることは無いと思うので、実況系のゲームとして考えると有りかなとは思いました。


エンディングは3つ。
途中の「それは…」を選ぶとED1の生徒会長END
途中の「薬を使う」を選ぶとED2の記憶喪失END
ラストでランから逃げるとGOOD END
選択肢はフラグ制ではなく途中分岐なので3箇所以外は何を選んでもテキストのみ変化。
エンディングロールはスタッフロールの長さと音楽の長さが合っておらず、GOOD ENDは曲が長くEDの尺が余り。
生徒会長END、記憶喪失ENDは曲が途中で途切れました。


ただ、純粋にノベルゲームとしてプレイするなら正直、話自体はそんなに面白くは無かったです。
素材以外での製作者の方が作り上げたゲームとしての部分。
動いてエンディングには辿り着ける部分+個人的にウケたセンス以外は一つの作品としては辛いものがありました。