ひっそりと群生

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【夕影に忘れがたみ】感想

【男性主人公全年齢】



2015年08月16日発売
山海豚厨房』様 ※リンク先公式ブログ
【夕影に忘れがたみ】(PC)
以下感想です。








プレイ時間は短いながらも夏の夕方、橙色の涼しく短い時間の丁寧な雰囲気を感じました。
配布時の8月の半ばにプレイすれば良かったと少し後悔。



『夕陽と、お面と、あの日のあなた。

 夏休みを故郷の村で過ごす主人公・今野圭。
 彼は村の外れの墓地で、狐のお面をかぶった謎の少女と出会う。
 人付き合いに躊躇いがちな彼に、彼女は誘いかける。
 「私と、友達にならない?」

 照りつける日と蝉時雨の中、切なくも忘れられない季節が始まる――』
(公式より引用)



一本道、30分程で終わりました。
サークル様の前作、『僕らは灰色から始めた』(※リンク先感想)よりも時間や表現的に濃度は低めですが、夏の描写が丁寧で、短編として分かりやすくも非常に纏まっていたと思います。


ただ、若干短すぎるので、おまけで色々と追加話が欲しいとも感じたり…
話がかなり短いので何を書いても大体ネタバレになりますが、短かく、丁寧な夏の雰囲気を感じたい時に凄く合うと思います。


夏休みの時期…8月の半ば辺りの夕方にプレイすると良さげかも。



『システム、演出』
NScripter製。
履歴はオプションにはなくマウスロールのみ。
あと、スキップもデフォルトでは無いので、Ctrlスキップ。
そして最初の「はじめる」選択で、選択の際にカーソルを合わせて色が変わったり、音が鳴ったりもしないのは前作と変わらず。
音が鳴らなかったり色が変わらないと、ちゃんと選択されているか不安があるんですよね…
あと、今回はウィンドウサイズを変更できず。
起動した瞬間「デカ!?」となったので、もう少し小さい画面も選択できると有難いです。


『音楽』
恐らくオリジナル。
一曲一曲の印象深さはそんなに無いですが、世界観に合う良いBGMだったと思います。
SEも蝉の音が効果的でした。


『絵』
今回は立ち絵もあり良かったです。
CGも少ないですが30分の中では欲しい時にはCGがあり、良かったと思います。
背景は写真ですが田舎の背景が細かくて好きです。


『物語』
前作と違い第三者視点。
前作同様に丁寧で、その中で短いながらもしっかりと纏まっていました。
でもやっぱり短さは感じます。


『好みのポイント』
男女がゆっくりとした時間の中交流していく系が好きなので好きです。
あと、短いと思いつつもサクッとした話が好みでした。
三隅さんとの交流も見たかったなぁ…





以下ネタバレ含めての感想です





まぁ色々と疑問に思った事が無いわけでもなく。
なぜあそこまで頑なに「友人」はいらないとなっていたのかは特に明かされませんでしたね…
最初、「友人が死んだのを思い出せない」だから友人は要らない。
だと思ってたんですよ、でも実際は違ったので、
「なんで友人を拒んでたんだろう?」
となりました、お面の少女だからこそ友人を拒んでたのか…
それとも、友人が居たら間接的に姉の事を聞かれるから?(これは流石に無理やりか…)
その部分が若干気になりました。


でも、そういう気になる部分がありつつもこの作品好きです。
おそらく、灰色と夕影、両方プレイした方は灰色の方が濃厚で好きな方が多いとは思いますが、個人的には夕影の方が好みだったというのが素直な感想です。
前作と違い、ファンタジックなのが好みだったのもありました。
忘れている事柄についてもサクサクっと解決し、夏の雰囲気…
特にお盆の雰囲気が短いながらもしっかりと詰まっていたと思います。


というか単に凄く好みなのが私、男女が特に何もない中でフワフワと日常を過ごすのが大好きで大好きで…
なので、例え短くても凄く満足していました。


ただ、やっぱり三隅さんとの新聞部のその後の活動とか、お姉ちゃんとの夏祭りとか、お姉ちゃんが事故にあった時の詳細とかは気になります。
男女コンビ好きとしてはその後の三隅さんとのお話とか気になります。


もう少し掘り下げて欲しかったなぁと思ったり短さを感じたりはしつつも、プレイ時間30分がほん少しの日が傾く夕方時に合うとも感じ、満足でした。