ひっそりと群生

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【秋桜の空に】感想

【男性向け18禁】



2001年07月27日発売
Marron(解散)』
秋桜の空に】(PC)(18禁) ※リンク先wiki
以下ネタバレ含めての感想です。








10作に一個は周りで名作と言われていたり某所で高得点だったりで神と呼ばれている作品を挟んでプレイしないと心が死ぬと2019年は学びました その②。
というわけで、この感想がいつ投稿されるかは分かりませんが、2020年の20作目は「秋桜の空に」。


某所で評価が高いのでプレイしてみましたが…
びっっっっっっっくりするほど普通でした!
会話のテンポは良いです、というかほぼ会話で進んでいくタイプなので地の文よりも会話が多い方が読みやすい派の自分としては大変読みやすかったです。
ただ、ギャグのノリがイマイチ合わなかった…畳み掛けてくるギャグは凄いとは思うのですが、会話で笑わせるというよりも登場人物達の突拍子も無い行動で笑いを取ってくるタイプで…
完全に異次元の行動だったらまだ笑えたのですが、ギリギリ現実に踏み止まった上で常識外れの行動を取ってくるのでイマイチ肌に合わず。
特にムースの口移し(口吸い)のシーンは衛生的に汚くドン引きでした。
いやぁ、笑いに関しては向き不向きの個人差が大きいので難しいですね、やっぱり。
そして地の文が少ない故にシリアスにはとことん不向きというか…ギャグからいきなり唐突にシリアスモードに入るので温度差が激しかったです。
その温度差に付いて行ける作品も中にはありますが、ちょっと唐突感が激しくついて行けず。
近い年でKeyの作品があると思うとシリアスでは分が悪すぎな気がします。


キャラクターも。
ヒロインのキャラ付けですが、性格よりも特徴的な語尾や話し方で差別化されてる所が大きく。
個人的に語尾とかが特徴的なキャラが多いのが苦手で…
主人公も主人公でかなりモテますが、学園で有名人と言われている中で常識外れの行動というよりも非常識な行動を取っていて有名になっていて。
その上「優しい」連呼されていますが、優しい要素は見当たらない上にあまりにも女性キャラに対してデリカシーが無さ過ぎて逆にドン引きする要素ばかり。
有名にはなるでしょうが、女性からモテる要素を全く感じませんでした。
別にイケメンという設定も無いですし…正直「なんでこのキャラモテてるの?」タイプ。
こういうの苦手で…
ヒロイン達からモテるのはまぁエロゲ、ギャルゲらしいのでそこそこ許容範囲ですが、どの女性キャラからもモテまくってるのが全く理解出来ず、納得出来ない中でマンセーマンセー、持ち上げ持ち上げされてて始終???状態でした。


ギャグも合わない、ヒロインも合わない、主人公も合わないという三要素で疲弊する中で、更には物語も基本構造は同じ。
日常→ヒロインと結ばれる→主人公が必ず記憶を失う→主人公とヒロインが離れ離れに(サブED)→ED後水晶の欠片の力で記憶が戻る(本ED)
の同じ構成の金太郎飴状態。
過去が過去なので仕方ないと思いながらも、もうラストが丸分かりで「またか…」という気持ちでした。
一度ヒロインと離れ離れになる時にサブEDでフェードアウトして数年後~みたいな流れになるので、主人公の記憶が戻るのも唐突感が凄いです。
その空白の時間が気になるのにそこを削るのか…と思ったり。


絵もCGは2001年だと思うと有りですが、立ち絵がちょっと…時代的に仕方ないと思いつつ、一昔前の同人レベル。
初子の巫女服の乳袋にはビックリしました。
背景もそんなに…
2001年に発売のエロゲでプレイしたのが「銀色 完全版」「てんてこ温泉時代劇 ~亀屋~」「月陽炎」「風と大地のページェント」「はじめてのおるすばん」ですが、その辺りと比べても立ち絵は中の下くらいかと思います。
月陽炎」とかがちょっと凄すぎたのかもですが。


ボイスは時代もあり無し。
音楽も普通…でもギャグシーンの曲「毎日がパレード」と「饒舌な竜の宴」は耳に残りました。


エロはラストに各一回ですが、妙に濃いシチュが初体験であるのでビックリしました。
ヒロイン全員処女、主人公も童貞な中で初体験がそれで良いのか…?と。
エロゲーらしいといえばらしいですが、純愛でシリアス盛り込んでる中でかなりマニアックなプレイの初体験だったと思います。


某所での評価を信頼してプレイしたのですが、個人的に良かった所が自分が読みやすいタイプの「会話で繰り広げられる物語」くらいなので、ちょっと期待値を高く設定し過ぎたかなという気持ちです。
でも、wikiなどを読むとかなりコアなファンもいらっしゃるみたいなのは伝わります。
当時にしてはこの畳み掛けるような会話劇は珍しかったのかも。
もう少し前、ゲームをそんなにプレイしていない時期に触れていたら変わっていただろうなーと思う作品でした。


動作環境ですが、7でもインストール出来ました。
そして、パッチを絶対にあてる事と、プレイされる際は「C.H.A.O.S.」を導入される事をオススメします。
自分は事前情報で知っていたのですが、おそらくこちらの互換プログラムが無いと色々と起動が難しいかと思われます。
音楽リピートはしませんでしたがこちらのプログラムのおかげなのかプレイは普通に出来たのと、履歴モードでのログでの会話を選ぶとその会話まで戻れる機能などは大変良かったです。



プレイ順は攻略通り
涼香→若菜→初子→晴姫→ひより→おまけ
の順で攻略



『桜橋涼香 ルート』
「っっっっっっっっっっだぞ!」
THE・メインヒロイン、初回クリア推奨。
彼女の話を読まないと過去の詳しい事柄や、水晶の欠片の事などは理解出来ないままです。
特に水晶の欠片の事は彼女のラストでしか語られないので他のヒロインから始めると「何故記憶が戻ったし…」となります。
エピローグで彼女も記憶を失っていていきなり大学になっている中で知らぬ男と肉体関係を持ってる系の話を始めるので最初は「おっ!お互い記憶を失った上でのNTRエンドか???」とかなり挑戦的だな~と思ってましたが…全然、違いましたね、安心したようなガッカリしたような…
メーカーの特徴らしくダダ甘えさせてくるキャラで、パッケージ裏やコンセプトが「癒やし癒やされ」とありますが、彼女が主人公の面倒を見るのは自分のした事(水晶を盗む)で主人公が呪いを受けた事に対する罪滅ぼしなので、癒やしというよりも贖罪の方が合ってるよな―と思ったり。
癒やしとは自分の中では無償の愛から来る優しさや、傷を埋め合いお互いをプラスの意味で支えあったりする事だと思っているので、片方の罪の意識から来る関係にはあまり癒やしを感じず、コンセプトにはかなり疑問符。
妹よりも姉が好みですが、そういう罪の意識からの甘えさせなので、ちょっと自分の好みには引っかからないキャラでした。
あと、彼女の肺活量、タメは最初誤字か?と思ってました。
キャラ付けとして面白い方向性ですが、読んでるとかなり疲れたり。
そういえば唯一エロシーンに特殊性が無かった気がします、流石メインヒロイン。
…で、なんで他のヒロインは大丈夫だったのに何故彼女だけ記憶を失ったのか。
そこが謎ですが…読み飛ばしたカナ?カナ?


『楠若菜 ルート』
「カナ?カナ?」
病弱キャラなので、きっと病気が関わるはず!と思っていましたが…
まぁ確かに関わりましたが、正直彼女よりも記憶を失う主人公の方が重体で。
病弱ヒロイン居るのに大変なのは主人公の方かよ!?と心の中でツッコんでました。
話としては普通…予想通り。
でも、記憶を失った主人公に対して弱音を吐かず、一人で病気と闘ってる姿は凄く健気で好きでした。
病院で剃毛プレイする所は驚きました、手術前に剃ったら手術する部分によってはバレるがな。


『尼子崎初子 ルート』
唯一普通の口調で話すキャラ。
突拍子も無い言動でキャラ付けしていたので会話では疲れなかったです。
でも常識外れの行動が主人公と同様あまりにも常識無さ過ぎて…そういう意味では疲れました。
街の人に迷惑かけ過ぎ問題。
家自体は厳格な家庭ですが、そういう部分ではお咎め無しだったのでしょうか…街で広まりそうなのに、気になる…
エロシーンは母乳プレイ。
いやさ、主人公との想い出が欲しいからという理由で絶対に記憶が無くなる事が分かった上で子供が欲しいというのはどうなのよ?と思ったり。
別にエロゲなので孕ませあって大変結構なのですが、それはエロメインの話の場合。
シリアスで将来性が無い中でそれされるとちょっと…子供が流石に…とも思ってしまい、「それはどうだろう…」と思っていました。
しかも駆け落ちまでしてるし。
エピローグで当然の結果として主人公が帰るまで一人で育ててるし…
共通や彼女のルートに入ってからの掛け合いがハチャメチャだったので、妙にシリアスにしなくても最後までハチャメチャでも良かったなーと一番思ったキャラでした。


『佐久間晴姫 ルート』
「絶対!」
元祖ツンデレキャラの一人らしいですね。
言葉の元は「君のぞ」の大空寺らしいですが、使われ始めて最初の方でツンデレと呼ばれたキャラとの事。
主人公の過去に関わっていたらしいのに各ルートで真っ先に忘れられる武彦さんとの事が一番描かれるルートでもあります。
その一件で彼女との距離が縮まり今まで散々邪険にしてきたのが一気にデレモードになるのがまさにツンデレ
うん…確かに王道ツンデレルートでした。
…が、一つ言うと、主人公に対して告白もしてないのにいきなり彼女面するのはどうかと思うよ?
最初に怒ってるのを見ても分かるように思い込み激しいキャラらしいですが、想いを伝え合う描写は欲しかったです。
想いを伝え合う描写が無くても関係が発展していく成立していく作品もありますが、この作品はスピーディーなので何らかの区切りが無いと唐突感が凄いんですよね…唐突に「彼女」と言い出した時には「え!?」となり、あまり良い印象を抱けなかったので、告白イベントは欲しかったです。
特殊エロプレイは放尿。
プールで放尿…中に入ってない事を祈ります。


『小泉ひより ルート』
「くしゅう」
口癖には毎回イライラしましたが、話の流れで一番好みだったのはこのキャラでした。
過去に自分が虐められていた学校に戻り、過去で得られなかった青春を取り戻しに来た。
一番「傷を癒やす」というコンセプトに近かったのはひよ先生だったと思います。
子鹿に自分の過去を重ねて沢山一緒に居てあげたり。
自分の傷を癒やす事にも一生懸命だった姿が一番人間的でした。
でも、子鹿の主人公への好きという思いを知った上で主人公と結ばれるのは如何なものかとも思います。
若干彼女の存在や彼女の気持ちを踏み台にした感が否めません…そこもまた人間らしくはあるのですが。
子鹿がまだ子供で憧れに近い感情だとしても、結ばれないからとかでその想いを踏み台にして良いものではないので…
パッと出のキャラとはいえ、子鹿が若干不憫でした。
あと、鞠音との件は主人公の見えない所で解決しますが、キャットファイトを見たかったとも思っています。
特殊エロプレイはアナル。
…一番マニアックな気がする。
散々「お尻が大きい」と言われてましたが、コレの伏線だったとは、驚きだわー(棒読み)
前では辛いのにアナルでは初体験でイケるとか、ひよ先生、どんだけ後ろの才能あるんだよ…と主人公とのプレイの今後の発展に期待しておきます。



ラストは全ヒロインが水晶の欠片を所持している一族の末裔だったので何とかなった所があります。
お約束というか、ハッピーエンドというか(都合が良いとも取れる)。
そう思うと、水晶の欠片を所持していない人と結ばれたら相当悲惨だなーとも思ったり。
全員ハッピーエンドで綺麗で潔いですが、一人くらい水晶の欠片を持っていないヒロインのお話とかも見てみたかったです。


期待値超えは正直しなかったのですが、会話のテンポと読み易さは良かったです。
同社の「ひまわりのチャペルできみと」も購入しているので、いつか触れたいと思います。



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
 参考攻略サイト様:愚者の館(アーカイブ) 様
http://sagaoz.net/foolmaker/
 秋桜の空に ページ
http://sagaoz.net/foolmaker/game/k/cosmos.html