ひっそりと群生

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【実に花なり捜査部よ-BrotherInArms-】感想

【ツクール系全年齢】



2018年01月30日配信
東堂 前夜』様 ※リンク先公式HP
実に花なり捜査部よ-BrotherInArms-】(PC) ※リンク先ふりーむ!
以下感想です。
必然的に『ゼーメンシュ-Aftermath-』(※リンク先感想)のネタバレもしています。








平凡な高校生達の「捜査部」は殺人鬼、謎の組織そして急に訪れる人々の眠りによって日常から非日常へ変わっていく。



『探し物を見つけ持ち主に返す。
 ただそれだけの部活動『捜査部』。
 奇夜披露宴に誘われた彼らは、
 ある病を巡る戦いに巻き込まれていく――。』
(公式より引用)



オススメをして頂きプレイしました。
プレイ時間は3時間30分くらい。
ゲームとして単品でありますが、「ゼーメンシュ-Aftermath-」クリア後にプレイしないと数々の設定で置いてけぼりになる可能性があるので「ゼーメンシュ-Aftermath-」クリア後推奨です。


主人公の絢爛は高校で「捜査部」という部活を立ち上げ様々人々の無くし物を探す部活を行っていた。
ある日、人間の瞳を抉っていく殺人鬼に出会った事から彼ら「捜査部」の平穏は崩れていく…
物語は一本道、「長編・ガッツリSF・流血・グロ有り」という公式のアナウンスから後半に進むにつれて嫌な予感が漂ってきます。
「ゼーメンシュ-Aftermath-」と同様、主人公が暮らす普通の日常描写がとても良く、失いたく無い物が失われていく過程はとても辛い物がありました。
「SF」とあるように後半その要素が特に強く、「捜査部」という部活があるのですが捜査する場面は少なく、推理物やミステリー物として始めるとかなり違う印象を受けるとは思いますが…「ゼーメンシュ-Aftermath-」をプレイ済みだと凄く理解が早く進めると思います。
絢爛は失った物を再び取り戻せるのか…今作だけでは解決していない部分も多いのですが、絢爛がこの世界観に加わる事で何が起こるのか、今後が楽しみです。



『システム、演出』
ツクール製、戦闘は無し。
今回はマウスでの操作も可能でした。
魅力値というのがあり、自分は殆ど使わなかったのですが、使いたい時に使って良いと思います。
というか使うとキャラの情報が増えると思うので貯めるより使った方が良かったなとおもいました。


『音楽』
オルゴールの曲が相変わらずとても良いです。
この全体の世界観を表すのに凄く重要になっている気がします。


『絵』
マップチップの置き方が凄くお上手だと思います。
特に水の使い方が綺麗です。
ツクールがMVになった事で見た目がかなりなめらかになっていたと思います。
イラストは「ゼーメンシュ-Aftermath-」同様、少女漫画的で綺麗だと思います。


『物語』
真相に一歩近づけたような…遠ざかったような…
今出ているシリーズ物では前半みたいなのでまだ何も結論は付けられません。
今作で初めて出たキャラもわんさか居るので…
今後このキャラクター達がどう動くのかが楽しみです。


『好みのポイント』
いくつか数人のキャラが出ると「おっ!」とテンションが上がりました。
こういうのはシリーズ物の醍醐味かもしれません。





以下ネタバレ含めての感想です





モコー!どうして幸せになれないんだモコーーー!!!
「ゼーメンシュ-Aftermath-」の時点で彼女が幸福じゃなく。
あの世界に居る限り幸せじゃないのは分かってましたが…
今回モコが再び登場した時に「この世界で今度こそ…!」と思いましたが…そうは問屋がおろさなかったですね。
あの世界の記憶までほじくり返された上に彼女の日常である「捜査部」も崩壊して。
一体モコが何したってんだ…?というレベルで幸せからグンと遠ざかりました。


新たなキャラ、絢爛、後楽、天衣、如月、そして才華一族(一族?)を連れてまた新たな世界が開かれるのでしょうが…今後どうなるのか。
「アイ病」に関してはまだ謎のままで…「アイ病」がしっかりと明かされないと個人的にかなりモヤモヤすると思います。
名前の響きや名前の継承と、とんでもない事になってて。
名前は親が決める部分がある物でこんな大事になっているのが不思議で…
「アイ病」の理由がどうなるかによって個人的に評価が分かれそうです。


気になったのは「推理部」の雰囲気が良かった分、大器の死に対して若干アッサリ目だったのが残念。
もう少しこう…「仲間を失った衝撃」が描かれると思ったのにかなりドライに進んで。
大器、ちょっと不憫過ぎやしないかなと。
あと、残されたフウゲツが一番不憫かもしれない…イッセンと大器は死に、絢爛と後楽とモコは居なくなり一人って…
完全にモコと同じ立ち位置な上であまり描かれてないのがかなり不憫だなと感じました。


正直「ゼーメンシュ-Aftermath-」から続けているので面白いと感じる所は多々ありましたが、今作から始めるとよく分からないまま終わるので、やっぱりシリーズ順番で行くのが良いです、でないと今作から始めたら???になりそう。
雰囲気では個人的に「ゼーメンシュ-Aftermath-」が本当に素晴らしく、そういう意味では一番最初の引きであの世界だったのは大正解だなと思いました。
コチラはキャラが集まるのは楽しいですが、世界観では若干引けを取る感じでした。


この「アイ病」の物語はまだまだ続くのでしょう。
どういう結末が待っているのか、そして次にどんな世界が待っているのか、進めて行きます。