ひっそりと群生

ひっそりと持ってるCDの情報やゲームの感想上げたり。購入物の記録など。気ままに。飽きっぽいので途中で止まったらご愛嬌。

【月陽炎】感想

【男性向け18禁】



MANYOさんの担当されたゲームをクリアしていく企画第5弾半。



2001年10月19日発売
すたじおみりす(解散)』※リンク先作品紹介ページ(18禁)
月陽炎】(PC)(18禁) ※リンク先wiki
以下ネタバレ含めての感想です。








ずっと前に終わってたゲームですが感想を書いてたので掲載。



MANYOさんはFDの千秋恋歌から参加なのですが、FDをするなら本編もしなければとプレイ。
なので企画としては5弾半にしています。


THE・和風伝奇!!
名前だけなら昔から有名でしたので知っていましたが、噂に違わず、一級品な作品でした。
雰囲気、世界観が本当にgood、田舎、和装、伝奇が好きでしたらハズレは無いかと思います。


絵柄も今見ても綺麗です。
ただ、ロリ系のキャラなどは良いのですが、大人の女性の絵に違和感を覚えたり…
この辺りは絵師さんの絵の方向性的に仕方ないかなとも思いました。


特に音楽は素晴らしい。
主題歌、そしてこの時代では珍しかったであろう各キャラクター毎のEDなど。
後のALcotに引き継がれるらしいですが、キャラを攻略する度にタイトル画面の音楽の楽器が増えていく所など(オルゴール→オルゴールにギター追加など)特に力が入っています。
男性もフルボイスなのも個人的にgood。
ただ、戦闘SE、コレだけはどうにかならなかったかなと。
時たま戦闘の時のSEが凄く場違いなのがあります、ドラ◯エの魔法のようなSEが入りちょっと笑いそうでした。


月陽炎 DVD Edition」でプレイし、システムもこの時代にしては快適でした。
快適過ぎたので引っかかった所といえばOPが飛ばせない事、そして攻略を見ようと別の窓枠を開くとスキップが止まる事でしょうか。
あとは台詞がキャラの立ち位置によって動く上に、台詞の枠組みも無いので、選択肢が出た際に、それが選択肢と気付きにくかったりしました。
それくらいで既読、未読スキップなどは完備されていたのでシステムによるストレスはそんなにありませんでした。


攻略を見ながらプレイしたので順に従い
「美月」→「柚鈴」→「鈴香」→「葉桐」→「双葉」
と攻略。
最初は事情も一族の関係も何もかも分からなかったので翻弄されっぱなしでしたが、色々分かると前半が分かる構成になっています。
特に各キャラクリア後に「はじめから」始めると始まる、昔の物語はとても重要で、攻略で「はじめから」を必ず選ぶようにとあった事の意味が分かりました。
ただ、やっぱり伝奇系でありがちなのですが、どうしても家族の関係がややこしいです。
真とその妻の娘が葉桐さんで妻が堕ち神の一族。
一哉さんと葉桐さんの娘が美月で、一哉さんの前妻が沙久耶さん。
沙久耶さんと一哉さんの娘が鈴香で、沙久耶さんと真の娘が柚鈴。
柚鈴から二つに分かたれた存在が主人公。
…でいいのかな?
伝奇にありがちな頭こんがらがる家系図ですね…目で確認できる家系図はどこかに欲しかったです。



『悠志郎』
普段は穏やかなのにエロシーンでオッサン化するというエロゲーにありがちな点を除けばまぁ不満点はそんなに無いかなと。
あとはモノローグから何から常に敬語だったり、いやはや、と口癖が有ったり幽霊などが苦手だったり、糸目だったり、癖がある主人公といえば癖が若干強め、そういう主人公が苦手な人は苦手かなと思います。
あと、エロシーンの描写からおそらく非童貞…
私は非処女や非童貞には意味があったり成人していれば問題ない派なので酒飲んで成人しているっぽいこの主人公にはそんなに気にはなりませんでした。
ですが、エロゲ主人公にもその辺りを求める人には引っかかりそうですね。
主人公としては普段穏やかですが、仕事は出来、やるときにはやる主人公だったと思います。


『美月ルート』
ツンデレ系ヒロイン。ふかーという口癖持ち。
助けた不可抗力で胸に触れたのに蹴りを入れてきたり、主人公に対して「死なす」とよく言ったり、かなり理不尽な暴力的な所もあるので、暴力系ヒロインが苦手な人には引っかかりそうです。
その分、デレた時の破壊力は凄まじいのですが。
あと、境内エロは露出エロ好きとしてエロかったです。
攻略順に従い、彼女のルートから始めましたが、最初はこの一族の何の情報も入っていないので、後半のいきなりの能力バトルに驚きました。
柚鈴に取り込まれた!覚醒した!!術を使う!!!など何が主人公に起こったのか!!?の連続でビックリしました。
パッケージから見て柚鈴と対になっては居ますが…彼女のルートの方が若干不遇な気がしますね。
EDで、柚鈴が消えたり、悠志郎が消えたり、歌曲がかかるTrueEDも堕ち神の末裔だから例え結ばれても子を成せなかったり。
完全に幸せなEDが彼女には無いんですよね…
私は、片方のヒロインを救う為には片方のヒロインが居なくなったり、誰かが必ず居なくなるような…
某、花◯葬のようなお話とても好きなので、全員が綺麗に救われるEDの無い美月ルート結構好きです。
個人的に好きなのは悠志郎消滅ED。
主人公がヒロインの為に消える部分や、柚鈴の声優さんの悠志郎としての声(つまり少年声)が女性声優の少年声好きとしてはたまりませんでした。
ただ、誰かが必ず居なくなる美月EDですが、主人公と柚鈴が力を合わせれば救えた…?という気も。


『柚鈴ルート』
美月と対になっていますが、主人公とも対になっていたり、美月ルートで印象深い最後の手紙の演出が入ったりする扱いの良さからおそらくメインヒロイン。
川の中で初体験はエロいけど色々と大変な気がするよ!!
EDは美月よりも優遇されている気がします、EDもですが、ハーモニカ演奏を自ルートだけでなく美月ルートでも聞けたり、美月ルートでもキスシーンがあったり。
個人的に引っかかったのは美月封印ED…
自分がもう消えてしまうからと封印をお願いする際のあの美しい夕焼けのCGが入り、「美月…」としんなりとした気持ちにさせておいて、結局は小さな精霊(?)としてペンダントから出てこれるようになる。
あれはなんなんでしょうね…個人的にあそこで封印されて、輪廻の輪から外れ、永遠にペンダントの中から外を見つめ続ける…みたいなのを期待した身からすれば肩透かしというか…
歌曲のかかるEDでは消滅して、二人が美月のような悲しい、人ならざる者を救ったりする旅を始める…みたいな、対になっている相手の死を受け止めて前に進むような話が好きなので、下手に精霊化させて救われるルート入れなくても良かったのでは?と思いました。
そういう意味で多数EDがある中で1個でも全員が救われるEDがある柚鈴ルートの方が優遇されていると感じました。
個人的に好きなEDは旅を始めるTrueなのですが、もし美月の精霊化が無ければ、夕焼けのCGも相まって、封印EDが一番好きだったと思います。
中途半端に救いを入れずに「美月ルート、柚鈴ルートは必ず誰かが犠牲になる」みたいなポリシーを貫いて欲しかったです。
ただ、同時に思うのは美月と柚鈴の違いは、美月は精を吸う為数々の少女たちを殺めているのですよね…柚鈴には罪はない。
それを考えると美月ルートには完全な救いが無いのにも納得というか…
だからこそ罪のない柚鈴には救いのルートがあり、美月ルートに完全な救いが無いのは彼女が殺した事による罰なのかな…とも感じました。


『鈴香ルート』
今まで蚊帳の外だった鈴香さん、出番ですよ!
今まで後半の一族間のいざこざで美月、柚鈴、葉桐さんは必ず出てきていましたが、鈴香さんだけは本当に出てこなかったのですよね。
ようやく彼女のルートで何か出番が…!!
…と思っていたのですが、出番というよりは柚鈴も葉桐さんによって力を奪われ、殺され、葉桐さんも真に殺され、美月も覚醒し、殺す事になって失い一人になった人…という可哀想な立ち位置でした。
神社にたった二人しか残らず、二人で土地を離れ生きていく…というEDは「二人の世界」スキーとしてはたまらなく好きなのでとても好みでした。
彼女のエロシーンは秘部は描かれず、モザイク描写無しですが、見せない構図好きなので好きです。
(ある意味では見せない構図や、伝奇の真相はカスリもしない部分を考えると不遇といえば不遇にも感じますが…)
総合的に見ると、様々な謎はこのルートでは全く明かされませんが、展開やエロシーンなどを含めると好きなルートでした。


『葉桐ルート』
他ルートでは美月の為なら柚鈴と鈴香を娘娘と言いつつも簡単に他の娘を実の娘の美月に捧げる、ある意味では母親らしといえば母親らしい人。
でも、まさか人妻のルートがあるとは思ってませんでした…流石2000年前半作品。
人妻の色気というか一族的に仕方ないのですが精を吸収するためのドエロルートでした。
当時有名だったのにコンシューマ移植が無かったのもなんとなく察したり…人妻はエロい。
主人公の名を呼んで自慰をしていたり、それにつけこんだ寝取りルートで…夫も居る背徳感もあって、マジ、人妻の色気ずるい…
ドエロもありますが、このルートでは暗黒面の悠志郎が顔を覗かせたり。
一哉さんが亡くなったあと結ばれますが、折角こんなに人妻でドエロなら美月とも一緒になり、堕ち神の一族を落ち着かせる…親子丼ルートがあっても良かったのでは?とも思いました。
まぁしかし、一哉さんは本当に…
葉桐さんを思いつつも沙久耶さんと結婚させられ、沙久耶さんが亡くなって即葉桐さんと結婚した鞍替えの速さは何とも言えませんが、葉桐さんに精を奪われつつ、各ルートで殺されたり、このルートでは妻を寝取られたりと不憫だなと感じました。


『双葉ルート』
他ヒロインを攻略するとOP後、即このルートに入ります。
そして主人公の職が変わってました…まさかの探偵ルート。
唯一伝承の関りが少ないルート。
ですが、このルートで柚鈴の母の沙久耶さんや父…真の件が語られるので全く関わらないという訳でもなかったです。
それぞれのルートで過去の空白部分が明かされました。
特に…ルートの流れでこれといって言う事はありませんが、凄く、ギャルゲーでした。
他のヒロインとほぼ関わらず進行します。
ので、二人が一緒に神隠しの事件を解決していく姿が微笑ましく、二人の世界好きとしてはほぼ二人の仲の良い会話で進むので満足でした。
ただ、やっぱりサブヒロインで、若干話の長さが少なめで、FDでは彼女と鈴香がメインらしいので、その辺りで期待します。
あと無理にお兄ちゃんとヒロインに呼ばせるのは時代を感じました。



しかし、伝奇物に言うのもなんですが、堕ち神の一族…よく美月まで続いたよなぁと。
伝承とか一族の件(短命とか)を知れば知るほど、どこかで途絶えてそうなのに…
あと真は堕ち神の妻と交わり汚れて神社に入れないとありましたが、美月や葉桐と交わった主人公は何故平気だったのか?
など思ったりもしました。



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
 参考攻略サイト様:いろりんのとこ for エロゲ 様
http://irorin.x0.to/erogame/
 月陽炎 ページ
http://irorin.x0.to/erogame/gamek/tukikagerouk.html