ひっそりと群生

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【ReIn∽Alter】感想

【男性主人公全年齢】



2019年12月23日配信
Hollow_Perception』様
ReIn∽Alter】(PC) ※リンク先ふりーむ!
以下感想です。








何万年にも渡る孤独と彼女達との物語。



『『人は生まれた瞬間に、孤独になる。そうして、死ぬ時にもう一度、全てを喪って独りになるの』
 現代。
 見知らぬ少女が自殺する悪夢に悩まされている学生「高嶺零」は、姉と共に平和な日常を過ごしつつも、どこか鬱屈した思いを抱えていた。
 ネットニュースで現実をとりまく絶望を知るのが趣味である彼にとって、そういった日常は仮初めでしかなく、窮屈で嘘に塗り固められた日々から脱出したいと考えている。
 そんな彼が興味を持っていたのは、近年、散発的に起きている、未解決の猟奇殺人事件。そして、その犯人とされる「化物」であるネットミーム、「魔族」。

 ある日、同級生の少女「佐咲煌華」が配信している「魔族」に関する動画を観たことで、「仮想の存在である『魔族』の実在性を確かめたい」という決心を抱き、行動に移す。
 それはセカイの終焉の始まりにして、人類の起源を辿る物語の序章であった――。

 「魔族」「異能力<リーン>」「過去の大災害」「アルター」――そして、「魔王」
 多くの謎が絡み合いながら壮大なスケールで描かれる、終末と救済、孤独と愛の物語。』
(公式より引用)



とにかく壮大な物語でした。
前半は異能バトル物として始まり、後半は壮大なSF物になっていきます。
その壮大さは人類の始まりに機縁するほど。


前半の異能バトル物が始まる前の日常の中でひたすらに主人公が普通の日常を拒み孤独を感じている所が若干のとっつき辛さがありましたが後半に行くと主人公の性格になるほど…と思ったり。
普通の日常を普通に享受出来ない所や、主人公の周りの個性豊かなヒロイン達との交流、そして日常の崩壊。
バトルシーンが格好良く、様々な異能が長い歴史を越えて判明していく壮大なスペクタクル物でした。



『システム、演出』
Light.vn製。
読むのには支障がないシステムです。
ただ、本編は一本道なのと番外編も選択肢一箇所なので基本問題ないのですがこのツールはスキップ機能時に再度スキップを押さないと止まらないという仕様があるのでそこだけ注意です。
あと、このツールはパソコン自体で音量を変える際にアイコンが大きいのでそこは少し困りました。


『音楽』
選曲が素晴らしかったです。
いい曲ばかりで…
今年、フリー素材で凄く惹かれた作曲者様の曲を多用されていらっしゃり、曲の良さには納得でした。


『絵』
女性キャラ多めですが、途中で登場する男性含めて絵はとても綺麗でした。
個人的な好みなのですが静音にもダルダルTシャツだけでなく他の洋服があったら良いのにとは思いました。
あのダルTしか無いのが最高!!なのも分かります!分かりますが…とても…見たかったです……


『物語』
ふりがなではなく別の読み方をさせるルビが多いので文章が若干読みにくさを感じました。
あと、主人公が基本明るい思考をするタイプでは無いので人を選ぶとは思います。
戦闘シーンのカットインは格好良く、女の子達の交流は楽しかったです。


『好みのポイント』
女性陣の濃さが好きです。
特に煌華が色々と好みで…
静音との経緯や仲違いの理由など諸々含めてとても好きでした。





以下ネタバレ含めての感想です





正直申し上げますとSF部分は自分の理解力の問題でかなり置いてけぼりを喰らいました。
異能物か?と思っていたら壮大なSFスペクタクルになり…細かい設定など難しく始終難しい顔になってしまいました。
主人公もあまりプラスの思考では無く…
普通を嫌い非日常を求める割に自分の周りが非日常に巻き込まれていくと「それは嫌だ」みたいな思考になるので、ちょっと非日常や普通が壊れる事に対しての覚悟が足りなさ過ぎると感じたり。
主人公の「孤独や非日常を求める」思考というのは前世(?)を考えると納得した所なのですが、真相が判明する前の序盤はちょっと主人公に対して良い印象が無かったです。


ですが、女性陣、ヒロイン達がかなり好印象で。
唯理がある意味で裏の主人公だとは思っていますが、唯理が裏と言えないほどに主人公!と個人的に感じるくらいでした。
皆個性的でアクが強く、性格に一曲ニ曲ある女性キャラが大好きな自分としては非情に嬉しいキャラクター達でした。
特に煌華と静音は彼女達の物語を一作見たいくらいで。
煌華はもう…彼女の人生で一作見たいくらいでした。


それくらいヒロインが濃く…主人公よりも印象深く感じる部分がありました。
エピローグも女性主人公で。
エピローグがほぼ完全百合だったのに驚いたのと、最後の生死を分かつ選択肢でどちらを選んでも最高の関係を築いていたので百合物としてとても好きでした。


主人公が序盤ダウナー思考なのと、後半のSF部分が難しかった為(ゼロとプリミエールが人類の始祖で主人公と妹がその来世(のような立ち位置)で、異能を植え付け、そして異能者のみの世界を作ろうとしていた事だけはなんとなく理解出来ましたが、それ以外がとても難しかったです)、内容全て理解した!とは中々に言えないのですが、それでも、個性的なヒロイン達に出会えた事が良かったです。
構造を考察するのが好きな方にはたまらない作品だと思いました。


(あと個人的にふと思ったのですが、ネット上での一般人の誹謗中傷や心無い言葉やそれによって巻き起こる現実への影響、そしてとある言葉から、ひょっとして某作品がお好きなのかなー?と少し思いました。)