ひっそりと群生

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【黒曜鏡の魔獣】感想

【男性向け18禁】



2006年12月18日発売
雨傘日傘事務所』様 ※リンク先公式HP(18禁)
黒曜鏡の魔獣】(PC)(18禁) ※リンク先DLsite.com(18禁)
以下感想です。








闘え、「法の獣」!
全てを味方に「無」を打ち破れ!!



『そこは、陰惨と陵辱が日々繰り返される、ニフルヘイム皇国首都闘技場。
 主人公は、その闘技場での試合の為に喚び出された召喚獣
 名は法の獣。恐るべき虚界の獣。
 そこで彼を迎えたのは、無礼な召喚師とお気楽メイドエルフ。
 そして、小さくて額の広い闘技奴隷の少女。
 様々な思惑の絡み合う中、残酷な事実が錯綜する中で、
 しかし、召喚獣と愛すべきその隣人らとの日々は、今日も優しく過ぎてゆきます。

 本作は、突如闘技場に召喚されてしまった主人公と、そこに暮らす闘奴と獣とメイド達との日々を描いたノベルゲームです。
 闘奴の少女との、緊縛、吊り責め、器具口淫、三角木馬、肛虐調教などのハードなHシーン、
 世話焼きメイドエルフとの、着たまま和姦、縛って和姦、全裸で和姦、エプロンで和姦、こっそり和姦などのゆるゆるHシーン、
 そのほかにも、多様な登場人物の多様なHシーンを盛り込みました。
 HシーンでのイベントCG枚数は72枚。
 肢体の全てを開発され尽くした闘奴の痴態、お気楽極楽メイドエルフとのいちゃいちゃ、
 また、お互いが出会う前のエリュズニールの面々のまったりをお楽しみください。』
(公式より引用)



10作に一個は名作と呼ばれている作品を挟んでプレイしないと心が死ぬと学びました。
というわけで、この感想がいつ投稿されるかは分かりませんが、2021年の10作目、そして雨傘日傘事務所作品ノベルゲームでは9作目の「黒曜鏡の魔獣」をプレイ。
プレイ時間は約10時間15分くらい。
分岐は一箇所有り、ED2つ。


とにかく圧巻の戦闘が凄まじい!
闘技場内の話で闘う為に呼ばれた事もあり、幾度も戦闘シーンが描かれますが、そのどれもの戦闘が熱く、回を重ねる毎に驚きが加算されるポイントがあり凄まじかったです。
雨傘日傘さんの戦闘は未プレイながらも某動画サイトで「嘘つきナレット」の戦闘シーンをだけを拝見した事があり。
「嘘つきナレット」の戦闘描写が完成されていた事を考えると今作は雨傘日傘さんの中では発展途上という感じですが、それでも2006年の同人ノベルゲームとしては異様な作り込み。
攻撃魔法関係のエフェクトもですが、剣が何本にも増えるシーンなどは見てて本当に爽快で…増える剣描写大好きなので後半本当に読んでてテンションが上がりました!


ラミエルパークのエルフ』『エリュズニールの騎士』『隷妃双奏』(※リンク先感想)から続く大陸シリーズ。
本作の評価が良く、しかし一種のシリーズ物だと聞いていたので一作目から順に辿って来ましたが、過去作の単語が続々出てくる出てくる。
特に「エリュズニールの騎士」「隷妃双奏」は超重要かと。
未プレイでも読む事は出来ますが、登場人物の関係図…特にディール関係は読んでいないとかなり感情移入の度合いが違ってくるかと思います。


エロも安定。
主人公、エルセディオとルートによってリィ・ルゥとアーベルのエロがこまめに挟まります。
主人公とヒロインのエロは若干SMが入りながらも基本らぶらぶちょーきょーで見てて大変ニヤニヤして。
更に別枠で他の場所での悲惨な陵辱調教が入りますが、コチラはまさに雨傘日傘さんの真骨頂。
拘束、輪姦、触手、様々エロが合間合間で怒涛のように展開。
時には闘技場の戦闘の中で陵辱エロが入るのですが…その際の悲壮感とそれにより怒りを覚えた者が陵辱されている側を救う為に立ち向かい戦闘に入る流れが非常に熱かった!
陵辱エロと戦闘の熱さを同じシーンで両立してるのが本当に凄まじい、恐ろしいバランス感覚。
このサークル様じゃないと出来ない流れだな、と毎回思います。


キャラも良く、一筋縄ではいかない曲者揃い。
けれど全員に確固たる目的と信念があり、全員の感情がダイレクトに伝わりました。
ラストの全員が自分の目的の為に闘いに向かう所は熱さしかなく。
敵と思っていた側、味方だと思っていた側がそれぞれの真実を知ると簡単に敵味方と言える存在ではない事を知り。
正義と悪など簡単に二分化出来ず、一つの状況と今まで築き上げてきた人物との関係で陣営が変わり攻守が何度も逆転していく流れがとにかく凄く。
戦闘描写も相まって厨二バトル系が好きな人にはたまらない逸品になっていたと思います。


熱い演出と熱いバトル、濃いキャラクターの為なら濃いエロは気にならない!むしろどんと来い!!な人には絶対にオススメ出来る作品です。
壮大なバトル演出が好きな人には避けて通れない、そんな貫禄を感じる作品でした。



『システム、演出』
吉里吉里製。
プレイ中不便に思う箇所は無し。
セーブロードだけが上のツールバー仕様なのが今の時代で見ると不便かも。
でも2006年の同人ノベルゲームだと普通なので支障は無かったです。
魔法演出などは最早圧巻、壮大なエフェクトに圧倒されました。


『音楽』
使用されている音楽の種類が増えた所に時代を感じました。
確かにこの辺りから音楽の素材サイトが増えたな―と。
煉獄庭園さんに海外の音色さん、分かる、分かるぞーとなりました。
特に煉獄庭園さんの曲は格好良いですね。
後半のアーベル自ら立ち向かうシーンで流れたのがまさに煉獄庭園さんで。
シーンもあり格好良すぎました。


『絵』
前作も確かに凄かったのですが、今作は一気にクオリティが上がっていました。
というか、雨傘日傘さんでおそらく初の10時間越え作品だったのもあり、長い分絵も大量に使われるのですが、どのシーンの動きも妥協が無さ過ぎて。
戦闘は勿論エフェクトなど凄いのですが、戦闘だけでなく日常会話での立ち絵もクリック毎に動くの当たり前でクリックしていなくても秒単位で変わるシーンも多数あり。
…というかひょっとしたら日常パートの方が中身凄い事になってません?
スクリプトどうなってんだよ…レベル。
現在の商業でもこんなに滑らかにシーンに合った動きは中々に見かけません。
全ての技術を使って作られている感が凄いです。
でも、これから更に進化されるのも存じ上げているので…
本当に底無しだと思います、とにかく凄かったです。


『物語』
「闘技場での闘いの物語」に見えてかなり壮大なお話でした。
最初は闘技場内のミクロの話かなーと思っていたのですが、話が進むにつれて世界が拡大し。
後半とか「これに勝てないと世界が滅ぶ!」という世界の存続をかけた闘いになるので、ある意味では英雄譚になるのかも。
十騎士や全員にあてられた二つ名など、いやぁ、格好良いです。
前半で名前が登場した十騎士が続々登場する後半はシビレました。
ダークエルフの件や姉妹姫、ディールの件も前作を知っていると「おっ!」となる箇所があって。
前作ではサクッと語られた歴史が今作の重要な部分であったり
2006年の段階での大陸シリーズの集大成感がありました。


『好みのポイント』
リィ・ルゥとアーベル、2人のヒロインが魅力的過ぎる!!
どっちも良い!どっちも良すぎて…
ネタバレになるのでここでは深く踏み込めませんが、どっちのヒロインもたまらんです。
正直、どちらも魅力的なので、分岐無しでどちらとも関係を築くとかが良かったなーとも思ってしまったり。
キャラの個人的な性格の好みや本編で築く関係などではアーベル、色々な事が分かった状態、そして最後の境遇での関係ではリィ・ルゥという感じかな…
うん、どっちも選べません、結構片方のヒロインの方が好きーとなりがちなので、ここまで迷うのも珍しく。
どちらも素晴らしい魅力でした。





以下ネタバレ含めての感想です





アーベルの奴隷として抱かれる為に来たけれど決して最初は手を出さずただアーベルの好きな物語を聞くだけのエルセディオの関係まず最初にヤられました。
あーっ!抱かないから特別系好き!好き!!
でも、アーベルはもう調教済みで調教が無いと耐えられない身体になっていて…
アーベルの事を思いやりながらアーベルが望む濃いプレイをするエルセディオのらぶらぶちょーきょーエロが最高なんですよ!最高!!
アーベルの中でどんどんエルセディオは特別な異性になっていって…けれどエルセディオはロードに倒され。
そこから発生後半のアーベルVSロード戦の熱さよ。
主人公が倒され、その主人公の敵を打つヒロインとか大大大好きなので本当に見てて最高で最高で!!
闘技場に来てからのエルセディオとアーベルの関係の築き方が本当に良く、アーベル、とにかく強く可愛く最高でした。


しかし、キャラではアーベルが好みではありますが、リィ・ルゥも全く負けて無くて。
本来の召喚主で500年の想い、そして記憶を失っても尚前に進む姿は逞しく。
エルセディオに対しての申し訳ない気持ちや、彼を想う500年の気持ちなどはもう…年月が凄い。
この年月を知った時に今までの闘技場での日常会話で彼女が本当はどんな気持ちで居たかと思うと。
全てを忘れつつ、けれど全てを知っているからあの笑顔の裏で背負っていたものが重く。
エルセディオに対しての大好きが…とてつもなく重い、良い意味で重い。


キャラクターや展開が好きなのはアーベル、関係性や年月が好きなのはリィ・ルゥという感じで、綺麗にどちらも好き!という要素があったヒロインでした。
片方に偏って無くてちゃんとそれぞれヒロインとして魅力的で負けヒロインが居ない所、素晴らしいです。


エルセディオやヒロイン達だけじゃなく、カラスやロードも熱い、熱すぎる。
カラスのただ召喚師としての興味で「黒曜鏡の魔獣」を喚ぼうとしていたのでは無く、娘に対しての500年の想いや後悔などを考えると…もう…
最後今までカラスが従えていた魔獣達がカラスの味方をした時、カラスの娘への想いを魔獣達は知っていてその想いの為に味方をしてくれたのを思うと、グッと来ますね。
というか、途中のパートでカラスの娘ロヴェルの調教シーンが入りますが、これはずっとディアブロの家で行われていると思っていて。
あれは500年前の過去の事だったのですね。
やられた、気付きませんでした。
エロ調教で時代トリックするの凄いな。


ロードも。
最初は何を考えているか分からず、ただひたすらに強く恐ろしい存在でエルセディオを破壊するので、敵という印象ですが、世界全体を見ると全く敵じゃなく。
むしろ、大陸から見れば敵はカラスで、そして召喚しようとしている「無の魔獣」で。
それを考えると「無の魔獣」を倒そうとしているロードは人類の生存から考えると正義側なんですよね。
今までのカラスが味方でロードが敵というのもひっくり返り、非常に面白かったです。
最後の散り際も姉への想いも、彼にもまた500年の年月があり、年輪を感じました。


今作では確かにエルセディオが主人公ですが、全体を見るとやっぱり主人公はディールだなとも痛感しました。
「エリュズニールの騎士」「隷妃双奏」でお察しはしていましたが強い、強さが段違い過ぎる。
主人公補正というものがあり、才能で圧倒するというのはやっぱりディールだな、と。
クリステルとの別れのシーンは…いや、まぁ、前作知ってるので亡くなるだろうとは思ってましたがキッツいですね。
クリステルに騎士の姿は見せられなかったのかぁ、と。
しかし、エロ関係ではクリステルも実は抱いてて後にティタもガルムもリザリアも抱くので…やっぱりハーレム主人公してるのはディールだなと思いました。
というか、乳母であるクリステルとも関係を持ってるとは思ってませんでした。
クリステルの慰めの為でもありますが、流石ディール君手が早い。
…と考えるとディールの初体験は多分クリステルになるのか。
ずっと姫様だと思っていたのでまさかの伏兵でしたね。
まぁ別れを考えると彼の心の中にはクリステルは永遠に居続けるんだろうな。
死んだ人間は強い、ティタ様頑張れ!!


ディアブロとか「隷妃双奏」ではガチクズで敵で、本作でもクソ野郎なのですが、最終戦でコイツが人類側であるのがこんなに頼もしいのも中々に。
ディアブロ居ないとあの一帯は崩壊していただろうなと思うと、クソ野郎だけどやっぱり強い奴だなチクショウ!という気持ちに。
でも、まぁ、後に母を探し求めるディールに倒されるので、それまでご隠居なされて下さい。


全体的に熱くキャラが濃い戦闘好きにはたまらない作品だったと思いますが、ちょっと思う所があって。
一つは分岐。
雨傘日傘さん作品の中では長めの話で基本の流れは同じなのでリィ・ルゥとアーベルで分岐しなくても良かったなーとは思います。
二番目の女性の好み関係の選択肢で分岐するのですが、大筋は変わらず…
しかも未読スキップの機能がけっこうあやふやなんですよね。
未読箇所に来たら止まってくれますが、未読箇所の中で再度スキップを押すと全部飛んでしまうという。
時代的に仕方ないとはいえ、長い話で完全に話が分かれるとかでない以上、同時攻略でも良かったかも、と。
雨傘日傘さんはCGモードは最初から回収している状態で全部見れるとはいえ流れはやっぱり読みたい中で若干面倒でした。
エルセディオめちゃくちゃ良い主人公だし、ハーレム築いても良いくらいに格好良い主人公だったので2人ともはべられて欲しかったです。
ルート分岐的に最初にリィ・ルゥから行かないとカラスの108番目の魔獣のルーグに会えないまま進み最終戦で「謎の金髪の男の子が居る」くらいで終わってしまうので、ルーグにはどちらのルートでも会えるようにしてて欲しかったというか。
リィ・ルゥ→アーベルで辿るのが無難ではありますが、分岐ロックも無いのとアーベルが好みでアーベルから行ってしまったので、後半のリィ・ルゥ関係では若干置いていかれてしまった所があります。


もう一つは若干設定が入り組んでいて今作だけでは全部理解はほぼ不可能という事。
ガルムとかエルセディオとアーベルの関係もなんとなくは察せられますがしっかりとは語られ無かったはず。
個人的にガルムの正体が分かったので万々歳ですが、まぁ今作だけでは厳しいかと。
「最初の戦争」もなー、凄く重要そうなのに全く描かれず。
その際のリィ・ルゥ、ロード、カラス、カラスの娘が見たいのですが、その辺りは描かれず。
500年前の因縁で戦っているのにその500年前が描かれないので、エルセディオやアーベルには感情移入出来ても、500年前組への感情には置いていかれた所はあります。
重ねた年月があるのもわかりますが、語られるだけじゃなく実際にそこも過去回想などで見たかったです。


あとは戦闘インフレ。
後半バッチバチに近代兵器出まくって更には「無」を相手にしたり戦闘力がおかしな事になるので、序盤の「今ある手持ちでなんとか戦う」感は無くなってしまって。
新しい武器!新しい武器!!強い魔法!強い魔法!!「無」で一層!!!
となるのが盛り上がりはしますが、ギリギリの戦闘や戦略好きとしては前半の方が好みでした。
厨二戦闘スキーには絶対に刺さるとは思いますが…
まぁ、なんというか…雨傘日傘さんの演出を見たいのでプレイしていますが、実は個人的にジャンルの好みとして「バトル系や厨二戦系が大好き!!」というタイプではなく、戦闘は頭脳を使ったり、今あるものでやりくりするのが好きなので、そこは好みの問題だったなと。
あと若干期待値を上げ過ぎた所はあると思います。


けれど、発展途上の雨傘日傘さんの数々の演出を見れた事は非常に良く。
濃いキャラとダブルヒロインどちらも魅力的という最高を味わう事が出来ました。
次回は「紅湖の皇子」を予定。
ラミエルパークのエルフ」のリメイクという事もあり、あの物語がどう変わっているのか楽しみにしています!!