ひっそりと群生

ひっそりと持ってるCDの情報やゲームの感想上げたり。購入物の記録など。気ままに。飽きっぽいので途中で止まったらご愛嬌。

【ましろ色シンフォニー -Love is Pure White-】感想

【男性向け18禁】



2009年10月30日発売
ぱれっと』※リンク先公式HP(18禁)
ましろ色シンフォニー -Love is Pure White-】(PC)(18禁) ※リンク先wiki
以下ネタバレ含めての感想です。








プレイ時間は約18時間30分くらい。
7でもインストール可。
ディスレス起動可。


ぱれっと作品は初。
保住さんの単独作を7作、おるごぅるさんの単独作+αを11作、北川さんは某所の情報では単独作が無さそうですが、デビュー作らしい「はるのあしおと」をプレイしたので、このお三方が参加していて名前をよく見かける本作をプレイするなら今でしょ!と思いプレイ。
本作の前情報は主題歌の「シンフォニック・ラブ」を知っていた事と何故かサントラと「ましろ色シンフォニー Arrange Collection」とソフマップ特典の主題歌CDは持っていた事、アニメ化していてアニメ化の際にみう先輩ルート一直線過ぎて他ヒロインが空気で他ヒロイン達が公園で大反省会を行った事、ぱんにゃというマスコットキャラが居る事、くらいしか知りませんでした。


実際にプレイして見ると、ルート完全個別型として、キャラ萌え系としてかなり良く出来ていた印象。
主人公とヒロインの二人が付き合うまでは色んなイベントが巻き起こりますが、付き合ってからはイチャイチャが続くので、付き合ってからの不快な要素はあまり無くストレスフリーに作られていたような気がします。
共通、愛理、アンジェが保住さん。
桜乃が北川さん。
みうがおるごぅるさん。
と、某所で情報が開示されて居たので、その辺りを意識しながらプレイ。
文章判断は上手く出来ませんが、意識して読んでいると「確かに…」と各ライターさんなのが納得出来る流れでした。
ライターが違いながらも根底にある「主人公が空気を読み相手に合わせる」という性格から描かれる「恋愛による変化」という物も各ルートで方向性は違いつつも描かれ、複数ライターで統合の取れた物になっていたと思います。


共通、愛理ルート、アンジェルートでの名もないモブや外野のキャラの動かし方は確かに保住さん。
主人公の行動やヒロインと主人公の事を外野が「キャー!」と言って盛り上げる手法は保住さんらしさがありました。
共通担当であり、共通で主人公の性格形成や根底の世界基準価値観が語られるので、全体の作風は保住さんが強いかも。
保住さんの担当ルートは1イベント毎に一日が経過する為サクサクと話が進み、主人公とヒロインが結ばれた後は障害が殆ど発生せず、イチャイチャが続き、外野からの何らかの障害があったとしても次の瞬間には即嫌な展開と外野へのフォローが入る為、外野に嫌な気持ちを持ったままで居続ける事は無く、サクッと負の展開が過ぎて行くのが素晴らしく、ストレスフリー流れになっていたところがとても良かったです。
逆に悪かった…というか個人的に合わなかった点は、根底の価値観に「男の子はこう!女の子はこう!」という部分があったり、「男と女だから結ばれた」という流れがあった所は、あまり合わなかったなーと。
この辺りは00年代の保住さんの作風らしいです。
「キッキン」辺りからこういう描写は減ったのですが、それまでは結構こういう書き方をされていたなと。
特に作中でみうの事を好きな紗凪が居る為、作中の同性を好きなキャラをどことなく否定している感じもしてどうも苦手でした。
男性向けの18禁で男女カプ作品で、男女が結ばれる事が前提の世界なのでこの表現になるのは正しいとは思いつつも、個人的に「その人がその人だから好きになり結ばれた」という作風が好きなのでそこはやむなし。
主人公が隼太の許婚で彼女の事を遠回しに「容姿が悪い」とモノローグで語っていたり、その辺りに「別に他人の恋愛でそういう事思わんでも…」となったり。
美を引き合いに出すのは美少女作品なので受け入れられますが、醜の部分を美醜が重要でそこを描いた話でも無いのに出されると「それ言わなくてもいいのに」と若干モヤッとする為、そういう所もまた合わなかったです。


桜乃ルートは北川さん。
北川さんは「はるのあしおと」の悠ルートと智夏ルートでしか担当ルートをお読みした事が無い為、判断材料が少なめですが、他二名に比べてとても静かだったなぁと。
保住さんとおるごぅるさんが「動」ならば北川さんは「静」。
義理ではありますが「兄妹」という立場が変わるのを恐れながらも惹かれ合う二人が静かに静かに関係を変えていく姿が描かれていました。
はるのあしおと」の悠ルートもでしたが明るいキャラを担当されても雰囲気がどことなく静かになって居たので、こういう作風の方なのでしょう。
というか、逆に言うと保住さんとおるごぅるさんがテンション高過ぎる系のライターさんだとも言えますが…この二人の間にぶっ込まれるた北川さんも大変だったろうなと思います。
良かったのは冬の空気感に合う静謐な空気で「兄妹」の関係がゆっくりと変わって行った事。
空気が綺麗なルートはこのルートな気がします。
主人公の喘息設定や桜乃の「私は兄さんの空気清浄機」という言葉に合った澄んだ空気でした。
逆に悪かった…というか合わなかったり気になったのは、このルートだけ一日が異様に助長な事。
一日単位が長い為、他ルートよりもサクサク感が無いです。
そういうゆったりとした流れも良さだとは思いつつも、どうしてもサクサクの方が好みなので一日が長く感じました。
あとは、このルートだけ異様に二人の関係が重い。
「兄妹」の関係の変化だとは分かってはいますが、それが重苦しく描かれる為、他ルートよりも気が滅入りました。
もうちょっと軽くても良かったのでは?とは思っています。
後半外野からのイチャモンがあり、負の展開があるのですが、保住さんと違い外野へのフォローが無い為、外野へのヘイトは残ったまま終わるので、その部分も後味的には若干残念でした。


みうルートはおるごぅるさん。
ルート担当情報が開示されていて意識して読んでいたとはいえ、かなり分かりやすかったです。
妹(桜乃)の動かし方がモロにおるごぅるさん、そして所々に入るアレな下ネタとエロシーンのパッションがモロにおるごぅるさんでした。
このルートで唐突に桜乃がバリバリ動き出すので「あ、あー、なるほどね」という気持ちに。
そしてこのルートで露骨な下ネタがちょくちょく入るので強い「分かり」が発生しました。
良かったのは保住さんルートよりもサクサクでは無いですが、北川さんよりも助長では無く、丁度いいバランス感覚の一日経過だった事。
話として他ルートが主人公の心情とヒロインとの関係の変化で進むとしたら、このルートは外からの要素により変化していく事が多い為、構成としては一番目視で分かりやすかった事。
このルートがアニメ化の際に採用されたのも何となく分かります、物語の動かし方が心情よりも行動で進むので他ルートよりも派手で、本作のマスコットであるぱんにゃが関わった上で動物で心を揺さぶる系なので、パッと見た時の見栄えは良いんですよね。
アニメ化では心理描写よりも見栄えが重視されると思うので、このルート採用なのも納得でした(とは言いつつも、分岐後ヒロイン同列で話に差が無い系なのでアニメ化に向いていたかと言われると微妙ですが…)。
逆に悪かった…というか合わなかったり気になったのは、このルートだけがエロ方面で異端な事。
保住さんはイチャラブにパッションを感じますがエロは普通という印象の中で、おるごぅるさんモロにエロでパッションが出ていて。
このルートだけエロの濃さが異常に濃いです。
下ネタ要素も合わさって、エロ方面での若干の浮きを感じてしまう為、エロゲとしては正しくても複数ライターとしては諸刃の剣だなと思いました。
あとは、紗凪の扱いの悪さよ…
みうルートで紗凪が関わってくるのは分かってはいましたが、紗凪の主人公へ芽生えた恋心は主人公は無自覚のまま終わるので、ヒロイン視点で描かれる部分を見せ付けられるプレイヤーとしては胸が大変苦しかったです。
本作の主人公は「空気が読める」という設定なのに紗凪の気持ちには鈍感だったのもちょっと設定との乖離を感じたり(これに関しては紗凪の隠し方が異様に上手いとも取れますが)。
せめて紗凪の恋心に対して主人公が向き合い、キッチリとした恋への決別みたいなのを描いて欲しいなとも思いました。


そんな風に個性的なライターさんが揃いつつも、エロシーンで一種の統一感を保っていたのはとても良かったです。
今作、どのルートヒロインも初体験は一回失敗する仕様になっています。
いやー、一つのゲームの1ルートで失敗展開が入るのは何個か見かけましたが、全ヒロイン失敗する展開を見れたのは本作が初で。
自分は「童貞主人公×処女ヒロインの初体験大好き党」と「初体験失敗描写大好き教」に入っているのですが、その自分に向けられたエロシーンなのでは?と思うほど好みに合致。
エロシーンの性癖にここまで合致するエロゲも中々に無いです。
全てのエロゲがそういう描写ばかりだと、流石に好みでも胸焼けを起こすかもしれませんが、一作くらいこういう尖った性癖に向けた作品があるのも大変嬉しいなと。
…というか、普通の作品では殆ど見かけないからこそ尖った性癖になっているので、「コアな性癖ドンピシャ!」なのを見かけるとやっぱりプレイして良かった!となります。
自分の性癖に合致する作品に思わぬ所で出会う事があるので、エロゲプレイはやめられないなと思いました。
ですが、ライターが違うとはいえ、ヒロインによってエロシーンの量に差があるのはどうかと…
回想で愛理5回、桜乃4回、アンジェ3回、みう6回は流石に…
完全分岐型なので、エロの量は同一化してた方がヒロインに差を感じず良かったとは思います。


絵は古い言い方で萌え絵というか、この系統の絵で文句無しで美しいです。
流石コミケ会の女帝、翡翠亭の和泉さん。
毎年悲惨な事になっているのは色々とお見かけしていますが、この方の絵を求めて沢山の人が会場に来るのも分かります。
絵に関して細かくは言えませんが、美しさというか華やかさというか、そういうひと目で目を引く要素が全て完備の絵柄という感じ。
洋服のフリルとか凄く綺麗でビックリしました。
ただ、立ち絵や一枚絵、服飾など大変美しいのですが、エロシーンでの遠近感のある体位になるとちょっと違和感を感じたり。
独特な体位はあまり慣れていらっしゃらないのかな?とも思いました。
まぁ純愛の方なので、そこは仕方ないかなとも思っています。
男性キャラはたまひよさん。
主人公や友人の隼太も和泉さんの絵柄に合わせる形でフワッとしつつも格好良く、周りの女性陣に引けを取らない美麗さがありました。


音楽はお嬢様女子校との統合という話もあり優雅な曲が多め。
「笹団扇」がちょっと他の曲とは違い聖歌のようで、雪の白い季節の神聖な空気があって好きでした。
歌唱曲は「シンフォニック・ラブ」がド名曲で、サントラを持っているのにこの曲しか聞いてなかったのですが、ED「キミイロミライ」、挿入歌「さよなら君の声」もとても良くてビックリしました。
特にぱんにゃとお別れするシーンで流れる「さよなら君の声」はズルい。
シーンも相まって良い曲過ぎて…サントラを買っていて良かったです。
声は全員よく聞くお名前の方ばかりで納得の上手さ。
中でも個人的にはみるさんの声質が好みでした。
隼太役のおまめさんは、うん、こういうチャラ男系上手いですよね、流石です。
というか、色々とプレイ時期(2021年9月)的にタイムリーだなと、良い意味では無いですが…
中でもやっぱり学園長とぱんにゃを兼任した風音さんは凄かったです。
特にぱんにゃ。
今作は起動音をぱんにゃにも変える事が出来るのですが、起動時の説明読みは必聴。
「うり」「うりゅ」だけで華麗に読み上げてくれます。
プレイ中は無しにしていましたが全クリ後、ぱんにゃに起動音セットしました。
ぱんにゃ、可愛よ、ぱんにゃ。
今作は「文章で表示されないボイス」というのが多々あるのですが、演技が良かった分、やっぱり文章でも読みたかった所はあります。
それが効果的にもなりますが、やっぱり視覚でも確認出来た方が嬉しいので、せめて履歴での確認と履歴でのボイス再生は搭載していて欲しかったです。


キャラデザインも可愛く、演技も良く、演出も良く。
主人公の性格形成もしっかりとしていて、各話纏まっており、ルート完全分岐型の萌えゲーとしてはとても優秀な作品なのが分かりました。
ただ、総合すると三者三様、個性的で良い所と悪い(合わなかった)所が綺麗に出たなーという印象。
キャラの好みは、
ぱんにゃ(マスコット)>紗凪(非攻略)>アンジェ>桜乃>>>みう>愛理
ぶっちゃけ、攻略出来るヒロインよりもサブが好みで、ヒロインはさほど差がない横一列過ぎました。
話の好みは、
アンジェ>愛理=みう>>桜乃
という感じ。
それぞれで濃いライターの方々だった為、単独作を知っている分、それぞれの持つ特徴を知った上でルートの違いを楽しめました。



プレイ順は
愛理→桜乃→アンジェ→みう
の順で攻略



『瀬名愛理 ルート』
凸凹同士が結ばれる関係の変化。
反発していた相手と結ばれるという王道のルート。
ただ、愛理の性格が好きかと言われると…うぅん…
最初、違う学園同士で出会った時には友好的だったのに、学園統合になると一気に性格を豹変して来たのにはちょっと…という感じ。
状況が過酷だったり切羽詰っていたり、主人公になんらかの否があって主人公を嫌っているタイプのヒロインには納得出来ますが、主人公に全く否が無いのに敵意を向けてくるヒロインは苦手で。
今作の学園統合も別に主人公のせいじゃないのに前半敵意むき出しの為、疲弊してしまいました。
勿論、愛理の母親がざっくばらんで勢いで生きてきてても成功してしまう人で、その母親が怖くて平穏を望み、「変化を怖がる」という性格形成があるからこそ、統合に反発していて気が立っていた…という部分には納得ですが、だからと言って主人公に当たるのはお門違いだしなぁと。
正直、「反発していても外に悪意を出さず自分の中で解決してくれよ」という気持ちになっていました。
主人公が空気を良くしようと頑張っていたので余計に。
ですが、「変化」を嫌う愛理は「自分が折れる」事をしない為、そうやって一生懸命自分が折れる事で相手に合わせる主人公に対し、「自分には無い物を持っている存在」として憧れや好意を抱いていく姿は良かったです。
「憧れ」から始まる関係の変化、好きです。
主人公も愛理の気高さに惹かれ、恋情よりも友情や親愛から入った為、愛理は主人公に対し「他の男子と違う、信頼している」という想いがあり、主人公は愛理に恋愛や男性として惹かれますが「欲望を見せたら愛理を怖がらせてしまう」と必死に自制する姿が健気で。
「君の信頼を裏切りたく無いから、君に性愛を見せたくない」と必死で耐える姿はなんというか、一つの少女漫画的な描写で。
「親愛の為に男性としての欲を耐える」みたいなのは女性ウケが良さそうだなーと。
なんとなく本作が女性人気が高い理由が分かりました、これは好きな人は好きでしょう。
最終的に愛理も主人公への愛情に気付き、そこから主人公の男性性を知り、主人公と結ばれたいと思うようになって言うのがもう甘々で。
展開的には地味ですが、心理描写的には凄く良いと思いました。
初体験は痛がって入らないのもニヤニヤで、付き合った後に外野からのイチャモンが入っても即解決するのがかなり爽快。
最初から示唆されていた学園長であり母親の蘭華との険悪な関係から真正面に向き合い、母との関係に決着が付くのもまた王道でした。


『瓜生桜乃 ルート』
兄と妹の関係の変化。
桜乃が主人公の事を好きなのは分かっていましたが、主人公も桜乃への気持ちに自覚し、兄妹の関係が変わっていく話。
描写も緩やかながらも丁寧ですが、ただ、いかんせん他のルートよりも重苦し過ぎました。
前半ずっとグダグダ「兄妹だから…」と悩み続けるので同じ事で間引いていた感じ。
サクッと兄妹の件が解決して後半からイチャラブターンで良かったのでは?と。
個人的に兄妹でも好きになったのなら他人がどうこう言おうが仕方ない(フィクションなら更に)と思っている価値観なのと、それに加えて「義理」が付くので「そこまで悩まんでも…」となっていた部分がありました。
本人達にとってはそれが大問題なのは分かります、分かりますが…兄妹の関係の変化が作品全体の軸であり、硬派な作品なら分かりますが、この、ルートによって軸が変わるホワホワ世界観で「世間様では兄妹の恋は厳しい」みたいな流れを見たいとは思っていなかったです。
上記でも書きましたが、愛理ルートのように外野からのブーイングが入っても外野へのフォローが無いまま終わるので外野に対してヘイトを抱いたままなのも問題かなと。
文章も読みやすく、「兄さんの空気清浄機」の桜乃の話としての澄んだ空気感は悪くはないのですが、他ルートよりも明るく楽しめる作品としての良さは少なかったです。
初体験失敗は桜乃に襲われて、桜乃が挿入出来ず失敗。
エロシーンも桜乃が襲う為、他ルートのエロよりも若干シリアス色が強かったです。


『アンジェリーナ・菜夏・シーウェル ルート』
似た者同士だから惹かれ合う変化。
愛理が凸凹ならアンジェは作中内で言われているように球体の半分。
同じ形をした似た者。
「空気を読んで場を整えないと」を信条にしてきた主人公と「メイドとして人に仕えないと」を信条にしてきたアンジェ。
頑なで変えられない自分のポリシーを持った二人が、そのポリシーを否定せず、認め合い、お互いに足りない所を補う話。
4ルートの中で一番流れもサクサクで丁寧で「ん?」と感じる部分も無く好きでした。
というかアンジェのような作品内常識クラッシャーキャラ大好きで大好きで。
神出鬼没だったり、色々と聞き耳を立てていて知っていたり、見てて楽しく。
他の生徒もアンジェが学園で頑張っているのを知っている為、皆アンジェに協力的で。
愛理ルートや桜乃ルートのように外野からのブーイングも無く、皆が仲良しで。
ラストのケーキ作りで一波乱起こるかヒヤヒヤしましたが、そういう事も無く、トントン拍子で主人公とアンジェを皆が祝福する良い人ばかりのルートだったのが好感が高かったです。
ずっと主人を求めていたアンジェ。
アンジェの二重の意味で旦那様になりアンジェを支え、そしてアンジェは主人公の側でメイド仕事をし明るく支え。
「アンジェは人生をあげるほどに価値の有る女の子」の部分には個人的に一瞬「う~ん」となりましたが、実際に結婚する場合は「相手に自分の人生を掛けるほどに価値がある」と思うからこそ結婚すると思うので、古くからある日本の風習とアンジェのメイドの価値観が絶妙に絡まり上手い具合に着地した良いルートだったと思います。
初体験失敗は挿入前に暴発。
他ルートと違いこのルートは唯一初体験を次回に持ち越さないルートで、連続プレイも好きですが持ち越しも好きなので残念。
あと、他ルートよりも好みなのですが、エロシーンが他ルートよりも少なめなのも残念でした。
アンジェとのエロシーン、もっと見たかったです。


『天羽みう ルート』
ぱんにゃー!ぱんにゃ可愛いよーーー!!!
紗凪ー!紗凪ー、健気だよーーー!!!
先輩?先輩…うん…良い人でしたよね、うん。
でも、先輩、動物大好きで博愛主義みたいに描かれてるのに虫(ゴキ)への扱いは別枠なのは博愛主義キャラとしてブレてませんか?命の不平等さよ…みたいな、うん。
いや、冗談抜きでこんな感じになるルートでした。
前半は紗凪の片思い話で、後半はぱんにゃを自然に帰す話なので、先輩居るけど若干空気というか。
先輩への想いも憧れからいきなり恋愛にポンと飛ぶので、もうちょっと恋愛に進んでいく過程を見たかったというか。
このルート、紗凪が主人公に惹かれて行く過程はめちゃくちゃ丁寧なのに、先輩と主人公が惹かれて行く過程があまり描かれないんですよね。
だから先輩よりも紗凪の方に感情移入する所が大きかったです。
紗凪の主人公への想いも、主人公は全く気付かないまま紗凪個人と友人として感づいた愛理で終息してしまいますし。
もうちょっと紗凪の恋愛が直に主人公に絡んで欲しかったというか…
紗凪の気持ちに主人公が気付く→主人公は先輩への想いを自覚する→紗凪の恋心に決着が付く
くらいの流れがあった上で先輩との恋愛に発展しても良かったのでは?と。
なんか、結局プレイヤーから見えるだけで言及されない紗凪の想いが消化不良で終わったように見えて、紗凪の想いが募ったまま主人公と先輩がイチャイチャし出すので、紗凪が見てて居たたまれませんでした。
「ヒロインの心情の描き方が丁寧な方がルートヒロイン」という定義で行くと、このルート完全に紗凪の方が上手になってしまうかと。
こりゃあ紗凪が攻略出来ないのがバグと言われても仕方ないです。
そして後半はぱんにゃ。
野生動物だったぱんにゃを自然に帰す話になるのですが…まぁ、す◯っコぐ◯しとかモ◯カーとか謎の可愛い生物大好きな自分がぱんにゃに惹かれない訳無かったです。
ぱんにゃ可愛いよ、ぱんにゃ。
ぱんにゃのぬいぐるみが欲しくて中古を覗きましたが驚きの値段でそっと帰って来ました。
ぬいぐるみ自体が高いとはいえ、キャラとしてのプレミアも重なり手が出せませんでした…悲しみ。
そんな愛らしいぱんにゃが後半メインの話なのですが、ぱんにゃがメイン過ぎて先輩がまたもや霞むという。
もうこれ、後半ぱんにゃがヒロイン過ぎて…
そしてぱんにゃの話が涙を誘う系なのに対し、その話の中でコンスタントに濃いエロが挟まるので、感情をどこに持って行けば良いのか分からなくなるんですよ。
涙を誘う要素がヒロインに掛かっているならエロも盛り上がるでしょうが、涙を誘う要素が動物にかかった上でヒロインとのエロが入るのでなんというか、見ててバランスが悪い。
エロとシリアスの温度差にグッピーが死にそうでした。
前半が紗凪で後半がぱんにゃの為、先輩が完全にエロだけのヒロインと化していたのが残念で。
エロは間違いなく濃いです。
初体験、他のヒロインは一回の失敗に対し先輩の手コキにより先に果てて何回も失敗シチュを描く所におるごぅるーーー!!!と叫びそうになったり、初体験後にヒロインから童貞をイジられるシチュにおるごぅるーーー!!!と叫びそうになったり、氏のエロのパッションは強く感じ、他ルートよりも濃いエロの為、エロゲとしては満点。
ただ、他のヒロインとのエロの密度だったり、ルートの話が関わって来るとその濃いエロが違和感になり減点というか。
これが単独作だったら密度の差や、シリアス話が下地にあっても違和感無く書かれていたとは他作を見て思いますが、今作ではどうしても浮きまくっていました…
本人のルートなのに他キャラが強すぎて先輩が完全にエロ要因になっていたので、もうちょっと先輩との関係性を重点的に描いて欲しかったです。
ラストでぱんにゃがママにゃに「人間にも良い人が居たの」と言い戻って来るのは王道とはいえ、グッと来ました。
可愛い動物はズルい、ズルいです。



タイトルと主題歌だけ知っていた有名作に触れられて良かったです。
そして、移植版に紗凪ルートがあると聞き、「これはいつかやらないとな…」と思っています。
本当に、先輩ルートであれだけ丁寧に書かれた紗凪の恋心がありながら、紗凪のルートが無いのバグでしょう。
公式も10周年記念として「SANA EDITION」を出すとか出さないとか。
エロゲの企画は頓挫する事が多く見受けられるのでどうなるか分かりませんが、是非出て欲しいです。
紗凪を攻略する為に、PSPを引っ張り出そうと思います。



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
 参考攻略サイト様:愚者の館(アーカイブ) 様
http://sagaoz.net/foolmaker/
 ましろ色シンフォニー -Love is Pure White- ページ
http://sagaoz.net/foolmaker/game/m/mashiroiro.html