TRUE REMEMBRANCEをn週目している人のネタバレ記録 その23
※この記録は里見しば様制作のTRUE REMEMBRANCE-remake-をn週目する人間の記録です。
※軽く片手の指以上の数の周回をしているのでネタバレ込み、伏線に触れまくりの記録になります。
※好き過ぎてスクショ撮り放題です。
※また、同作者様作『送電塔のミメイ』もプレイしてるのでその辺りにも触れています。
前置きは コチラ
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TR記事まとめは コチラ
【七話 雨と仔猫と終わってしまった話】その②
家に帰ると少女はお風呂から上がって居ました。
ここ、長年ずっと謎なのが、お風呂から上がって、前着ていた『質素な下着よりはちょっとはまし、くらいの服装』を着ているのか、それともタオルを巻いているだけなのか、それともまさかの素っ裸か…という所です。
タオルで髪を拭いている描写はありますが、服の描写が無いのでずっと気になってるんですよ…
個人的には雨に濡れた服を着ても折角のお風呂上がり、意味が無いと思っているのでタオルに一票なのですが。
もしかしたら素っ裸の可能性もあるんだよなぁと思うと…描写が無い以上、コチラ側の想像(妄想)で穴埋めし放題ですからね!夢が広がります!!
少女に服を渡す黒目。
少女は喜んで着替えます。
「少女」としては初めての立ち絵。
髪の色と長さが違うだけで彼女は…
少女は静かで、その存在を気にする事なく黒目は読書を始めます。
少女の視線は黒目の本に。
黒目の許可を貰い、本を読む少女。
その選び方は手当たり次第という言葉通りです。
※
『じいじ』が読んでくれたから、黒目が読んでいたから。
ラの本好きが全て『じいじ』と黒目に集約される所が凄く切なさとドキドキを孕んで見ていてニヤニヤします。。
「好きな人の趣味が自分の趣味になる」そういう影響は物凄くカプ厨としてたまりません!!(じいじに関しては家族愛ですが)
スープとパンを出されても、黙々と本を読み続ける少女。
いつの間にか少女は眠りの世界へ。
仕方の無いことです。
そして黒目は少女をベッドに寝かせてあげます。
無愛想でも、やっぱりなんだかんだ優しいなと思います。
少女が眠った後、しばらくして黒目の部屋を訪れたのはアナライ。
今まで沢山名前は聞いていた中で、初めてどんな人物かが描かれます。
人の良さそうな、しかし、何もかもを知っているような人物。
少女の事を聞こうにもサラリと自分のペースに持っていくアナライ。
自分のペースでの会話ですが、黒目を分析し、黒目がどういう人物か分かり、黒目の事を信頼している所が伺えます。
五番街の廃教会で育てられている少女。
アナライは少女が興味を持った本を「難しい」と言いますがどうやらアナライの本の方が難しいらしく。
※
そんなに難しい本を後々読めるようになる少女の成長は凄まじいものです。
※
※
きっとちゃんと、少女はどんな絵本も忘れること無く覚えていると思います。
アナライは言葉を選んで伝えていますが、きっとおそらくネグレクトでしょう。
※
ずっと暗い所に閉じ込められていた少女は、生まれながらに愛を知らない、『S級封士』。
この辺りで『記憶封士』というものがどんな存在かが何となく見えてきます。
以前私は
『封士の力が消えるのはその人が満たされるから』
という言葉から、
「『セツナ病』と『記憶封士』は本当は同じ物で、それが自分の内面に影響するか外に影響するかその差」
だと語りました。
根底は同じだと思っている『セツナ病』の患者と『記憶封士』。
その根底はやはり愛を知っているか愛を知らないか、愛を信じられなくなったか、だと思っています。
生まれながらに、真っ更な中で愛を知る事が出来なかった先天的な存在が『S級封士』になり、後天的に愛を信じられなくなった存在が『セツナ病』の患者か『記憶封士』になる。
愛…というよりも心の空白でしょうか。
その空白が大きければ大きい程、重度の『セツナ病』を患ったり、位の高い『記憶封士』になるのだと思っています。
傷は、同じ傷を持った者が一番理解出来る…とは聞くことがありますが、『セツナ病』と『記憶封士』の関係はそういう事なのかなと。
この辺りは心情的な部分や心の在処の問題なので、プレイヤー個人個人で解釈が違いそうですが、私はそう感じています。
そんな真っ白な少女を育てているアナライ。
アナライは、
『慈善で少女を育てているわけではない』
と語ります。
彼の目的は自分の中にある他人の『錆色の記憶』を消して貰う為…
けれど、こうやって信頼出来る黒目に少女を送った辺り、アナライの中ではもう少女は大切な存在になっているんじゃないかと感じます。
沈黙後のアナライの冗談。
緊張した空気が流れる、中少しだけ癒やされます。
黒目の事も心配している辺りアナライもまた非情になりきれないというか…
『昔、おまえのようなひねくれ者の生徒を教えていたことがある。』
…
「【五話 さよならの準備】その③」のプレイ記録(※リンク先記事)でも書きましたが、彼と黒目は似ています、そしてきっと、黒目とアナライも。
そう考えると、やっぱり彼とも同族嫌悪なんだろうなぁ…
アナライの癖、分析(アナライズ)。
アナライの『S級封士』としての能力の発動のさせ方。
彼にとっては癖になっているようで、黒目に最初に出会った時もですが、度々分析をしてしまうようです。
事情を理解した黒目。
アナライは少女を連れて帰る事にします。
しかし、少女に名前は無く。
『私はこの子を利用するために育てているんだよ。名前など必要ないだろう?』
と語るアナライ。
それは利用するからという線引か…
名前を付けるという事は責任を背負う事で、少女の責任を持つのは利用する自分は名前を付けるには相応しくないと思っているからか。
名前を付けてしまったら、記憶を癒やしてもらう際に躊躇ってしまうからか。
どちらにも感じますし、他にも理由がありそうだとも感じます。
でも、どの理由にしても、名前を付けない事そのものが、アナライが真剣に少女に向き合っている証明だとも感じるのです。
大事だからこそ名前を付けない事を選ぶ時もある。
目を覚ました少女を連れて帰るアナライ。
黒目は、少女の来訪を許可し、少女は嬉しそうに帰って行きます。
アナライの登場により、ますます物語が、過去が姿を表して行きます。
隠されていた伏線がしっかりと回収されていくのがたまりません。
冬である3月中…には終わらないかもしれませんが、こうなったらもう、慌てずに、騒がずに、ゆっくりと、物語を噛み締めて行きたいです。
次回 →→→