ひっそりと群生

ひっそりと持ってるCDの情報やゲームの感想上げたり。購入物の記録など。気ままに。飽きっぽいので途中で止まったらご愛嬌。

TRUE REMEMBRANCEをn週目している人のネタバレ記録 その31

※この記録は里見しば様制作のTRUE REMEMBRANCE-remake-をn週目する人間の記録です。
※軽く片手の指以上の数の周回をしているのでネタバレ込み、伏線に触れまくりの記録になります。
※好き過ぎてスクショ撮り放題です。
※また、同作者様作『送電塔のミメイ』もプレイしてるのでその辺りにも触れています。


前置きは コチラ

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TR記事まとめは コチラ






終話 TRUE REMEMBRANCE】その②



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穏やかな眠りから目を覚ますと、隣にはラが。


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これが年齢制限作品だったら確実に朝チュン
ですが、これは、健全なTR!!
ただひたすらに、もう隠し事の無い二人に、今までで一番体も、心も、距離が近い二人にニヤニヤしてしまいます!!!

でも、ラとの記憶が戻り、黒目が記憶処理を受けない事を決めた以上、このままこの場所にいるわけにも行きません。


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机から落ちた『葡萄酒色のバインダー』に入っていたルーズリーフ。


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それは、日記…でも間違いではありませんが、正しくは黒目の、『封士に対する記憶処理の経過報告』の報告書。
ラが黒目の記憶処理をする条件として、ひと月の間、経過報告を書くことで許した右手。
黒目は今まで行われていなかった封士自身の『錆色の記憶』を消す実験台にされていた事を悟りました。


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そして、少しぎこちなく、少し恥ずかしい気持ちで交わされる挨拶。
黒目も少し、いえ、かなり照れくさいらしいですが、相も変わらず表情には表れず。
黒目は自分の無愛想に感謝します。


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黒目はラと共に、この街を出る事を決めます。
どこかで、
「ラと黒目はこの街を救わないのか?」
という意見を見かけましたが、その意見に対しての、
「二人は世界を救うヒーローではない」
という返しがあり、その返しがとても好きでした。
そう、二人はヒーローではないのです。
この物語は、ラと黒目の救済の物語。
街を救うというお話ではありません。
そもそも、この街を変えるという事は国自体と戦う事になり、それは四話でのテロリスト達と変わらなくなってしまいます。
この街が、国が、綺麗に変わるとするならば、『錆色の記憶』を『S級封士』に押し付けるのではなく、「忘れない道」を選び、大切な人や大事な物を見つけ、皆が生きて行くことだと思うのです。
勿論、それでも耐えられない人は居るとは思いますが、誰か名も知らない、名も無いような子供に押し付け、子供が消えてしまうよりも、自分の記憶は自分で抱えて耐えられなくなる方がよっぽど健全です。
ラと黒目はそんな自分の記憶を自分でしっかりと背負っていく、『錆色の記憶』を押し付けるのではなく、別の方法で癒やしていく道を選んだ、新たな一歩を踏み出した人物達だと思います。
そういう意味ではラと黒目は新たな可能性を持つ存在(ある意味ではヒーロー)なのかもしれません。
ただ、黒目もラも、特殊な存在なので街から出た後に、国から追われる事が少しはあるかもしれませんが…
黒目が逃亡など、その点においての行動は立派なので、きっと大丈夫でしょう。


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ひと月、そう、この二人があの家で過ごしたのは、ほんのひと月。
そのひと月の中で沢山の物語がありました。
マール…イーリャ…
出会いと別れ、忘れない道を選んだ二人は八番街の家の事をずっと大切な思い出として抱えていくのでしょう。


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そして、同じくらい思い出のある『AROMA』に辿り着きます。
キョウとリップス、そしてジャッカルに、ラと共にこの街を出ていく事を伝える黒目。


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キョウらしいからかい。
その当たり前のような行動にキョウの優しさを感じます。



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それと同時に、いつかのこの言葉が本当になった事に笑みが溢れます。
否定できない黒目の様子がまた、面白いです。


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どうやらキョウ達もこの街を出ていく予定らしく。
封士が街から出られるのか?と思いましたが、リップスは能力が無くなってきている。
そしてきっと、キョウもリップスと一緒に居る事で満たされていってるのではないかと思うと…
二人から穏やかに封士の能力が消えていくのなら、素敵な事だと感じました。
いつかどこかで、封士ではない、能力も『錆色の記憶』も無い四人と一匹が出会える事を願います。


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この、優しい空気の中の暖かくなる笑いが、とても好きです。


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検索もせず、黒目の言った事を守ってくれるキョウ。
こういう所に、黒目とキョウの、お互いわざわざ言いはしないけれども、確かに存在する友情を感じます。


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少ない言葉で、軽く手をたたく。
ただ、それだけの挨拶。
キョウとの短い言葉だけで伝わり全てを察する右手への報告の確認と、この手を叩く別れの挨拶が本当に本当に好きです。
黒目とキョウの関係は本当に良い関係で、格好いい別れだと思います。

今話はセーブタイトルが変わる事は無いのですが、長いのでここで一旦〆ます。
次がおそらくラストです。
最後の最後まで、骨の髄まで楽しもうと思います。



そういえば、ふと、
「アナライはラの『錆色の記憶』を癒せなかったのか?」
マリアさんでは黒目の『錆色の記憶』…能力を癒やす事は出来なかったのか?」
という事について疑問が湧きましたが、アナライは、
「ラの能力を利用する為に育てていた(最終的には果たせなかったけれど)」
ので能力が消えるような事はしなかった事と、
「アナライと居た時間はラを癒やすには短すぎた」
と思った事。
黒目は、
「黒目が居た場所では能力が無いとマリアさんも黒目自身も身を守れなかった、よって、能力を手放す事を黒目自身が良しとしなかった」
アナライの言っていた『「封士の力はおまえを殺しもしたし、また生かしてもいる」』という言葉はこういう意味だったのだろう、という結論が出たので勝手にQ.E.D.とします。

黒目が住んでいた場所に居る限り、黒目の『錆色の記憶』は、能力は癒えない。
マリアさんの願いを叶えようとせず、住んでいた場所をマリアさんと一緒に離れていれば、黒目は癒やされたのかもしれないと思うと…封士の能力が全ての足枷になっていたようにも感じ…なんだか皮肉にも感じました。
ラも、引き取ったのがアナライじゃなければ『錆色の記憶』を癒やしていたかもしれない、でもアナライでなければきっと誰も、ラの存在に気が付かなかった。
本当に、黒目とラは、運命のいたずらに振り回されていた運命的な二人なんだなとも感じました。



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