TRUE REMEMBRANCEをn週目している人のネタバレ記録 その29
※この記録は里見しば様制作のTRUE REMEMBRANCE-remake-をn週目する人間の記録です。
※軽く片手の指以上の数の周回をしているのでネタバレ込み、伏線に触れまくりの記録になります。
※好き過ぎてスクショ撮り放題です。
※また、同作者様作『送電塔のミメイ』もプレイしてるのでその辺りにも触れています。
前置きは コチラ
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TR記事まとめは コチラ
【七話 雨と仔猫と終わってしまった話】その⑧
雨に濡れたまま眠ったせいで三日間眠っていた黒目。
※
きっとこの時の事だったのだと思います。
前にも語りましたが、ゆっくりしているべきなのに、熱があるというのに行動をする所が本当に二人共似ています。
頑固で…不器用な二人…そんな二人の関係が大好きです。
アナライが少女に『錆色の記憶』を託す前に、少女を連れ出す事を決めた黒目は廃教会へ向かいます。
横たわっているアナライ。
アナライすがる少女。
そして、少女からこぼれる白い髪。
このシーン、私も最初は「何故髪が白く…?」となっていました。
後に、「人は、急激なストレスを受けると白髪になる」というお話を聞き、なるほど、と。
逸話ですが、マリー・アントワネットは捕らえられて一晩で白髪になったというお話があるらしいです。
実例がある話や、その話が嘘だと言う話もいくつかありますが、白髪=心にとても重たい負荷がかかるという事だと思われます。
『錆色の記憶』を『S級封士』が他人から受け取る、吸収するという事はそれだけの負荷がかかるのでしょう。
「他人の忘れたいほど辛い記憶」…それを引き受ける事の重さ、辛さと、押し付ける事の無責任さ。
改めて、この街は白くて美しいけれど、歪だとも感じます。
教壇にもたれかかっていたアナライ。
辛い中、黒目の前では絶対に体調の悪さを見せる事はありませんでした。
少女もアナライも、弱さを見せようとしない所は本当にそっくりです。
この場面、少女がアナライの『錆色の記憶』を本当に癒やしたのか?
癒やしたとしたら、どこまで癒やしたのか?
その辺りが私には難しく、理解をする為にかなり何度も読み返したのを覚えています。
少女は確かにアナライの『錆色の記憶』を癒やしています。
けれど、アナライの中にある全ての『錆色の記憶』ではありません。
クリア後のEXTRAにて語られるアナライの項目で分かることですが、アナライは『ラを育てる毎日のなかで少しずづ満たされて』いました。
※
『「封士の能力がなくなるのは……、その人が満たされたときだよ」』そう黒目は語っています。
書いてあった本というのは『意識の門番』か…そうでなくてもアナライの著書なのでしょう。
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この辺りの発言から黒目はアナライの本を読んだ事があると推測できるので。
以前、私は『錆色の記憶』の患者と『記憶封士』は恐らく近いものか、ほぼ同じものだと語りました。
アナライは少女に癒やされ、満たされ、『記憶封士』としての能力がなくなっていったのだと思います。
そして満たされる中で能力が無くなっていき、『記憶封士』ではなくなり、自然と誰に明け渡す訳でもなくアナライの『錆色の記憶』は消えていった。
だから、アナライに残っていた『錆色の記憶』は本当に少しだったのでしょう。
少女が消えてしまう恐ろしさを感じた黒目は、少女の『錆色の記憶』を封じようと近づきます。
『A級ライセンス』の黒目が消せるはずは無いのに。
けれど、少女はそれを拒みます。
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『「来るな!」』と、黒目が何度も思い出す言葉で。
アナライは結局、自らの意志で少女に『錆色の記憶』を明け渡す事は出来ませんでした。
『「これは私の記憶だ」』
…もしかしたら、アナライの中に『最後に残った『錆色の記憶』』というのは少女の記憶。
少女への申し訳なさ、利用しようとした事への罪悪感、愛していると言えなかった後悔。
そういう気持ちだったのかもしれません。
もしそうだったら、アナライに残った『錆色の記憶』は間違いなく「少女のもの」です。
少女は、アナライの『錆色の記憶』を忘れない道を選びました。
黒目はそんな少女に触れる事も出来ず、熱があるまま辛い気持ちを抱えます。
Amor Kana様製作「BRIGIT」が流れる中、秋雨の季節は終わり、街は白い雪に覆われていきます。
黒目の意識は現れた黒い背広の男たちを眺めながら静かに暗闇に沈んで行きました。
そして黒目と少女は捕らえられ、黒目は『記憶封士』の記憶処理の被験者として、少女はアナライの葬儀を終わらせた後、『S級封士』としての活動を余儀なくされました。
OPで少女が…ラが身につけていた黒い装束はアナライのお葬式の為に来た服だったと思います。
【里見さんの日記】8月19日で、ムービーで使用されたイラストを見る事が出来ます。
アナライのお葬式用の装束だったという情報はどこかの日記で語られていたはずですが…見つける事が出来ませんでした。
後に見つけましたらリンクを張っておきます。
そして、これが、黒目の忘れていた本当の記憶。
全ての真実が語られ、物語は、【終話 TRUE REMEMBRANCE】へ…
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