TRUE REMEMBRANCEをn週目している人のネタバレ記録 その21
※この記録は里見しば様制作のTRUE REMEMBRANCE-remake-をn週目する人間の記録です。
※軽く片手の指以上の数の周回をしているのでネタバレ込み、伏線に触れまくりの記録になります。
※好き過ぎてスクショ撮り放題です。
※また、同作者様作『送電塔のミメイ』もプレイしてるのでその辺りにも触れています。
前置きは コチラ
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TR記事まとめは コチラ
【六話 歌】その③
黒目がかなり不安定な中、物語は進みます。
そういえば、今回の『La』というタイトル、昔とても物語を早く理解し察しの良い知り合いにTRをオススメした際、物語の構成は直ぐに見抜かれたのですが、このサブタイトルは凄く感銘を受けていました。
「構成は読んでて分かったけど、このサブタイトルが出た時に、やられた!!と思った」らしいです。
やっぱり何度見てもこのサブタイトルは凄く上手だなぁと思います。
五番街の自室に行った時や廃教会へ行った時と同様、黒目は朧気な頭のまま、『AROMA』を出ます。
様々な事を考えますが考えは纏まらず、情緒は不安定なまま黒目は右手が持っていたプレゼントを思い出し、ラへのプレゼントを買おうとします。
最初にこの場面に辿り着いた時は、「そんな事よりもラの元へ!!」と焦りましたが、何度もプレイするとここの黒目の妙に変な方向で落ち着いている不安定さとプレイヤーの焦りで感じる乖離がなかなかに好きだったりします。
今までは黒目の視点は主人公らしく、プレイヤーに寄り添う形だったのに対し、ここは完全にプレイヤー≠黒目になっているんですよね。
黒目の記憶処理が行われていくのをジワジワと嫌な空気と共に感じ、好きです。
不安定な中でも黒目はいつかの夜を思い出し、ラへリボンをプレゼントしてあげようとします。
店員にラの特徴を聞かれる中、ポロポロと零れ落ちていく黒目の中のラの記憶。
黒目はラが何色のリボンをつけていたのかも思い出せなくなり、流石に黒目もプレイヤーと同様、違和感を感じ始めます。
そして、髪の色さえも。
黒目はぼやける頭をかかえ、店を後にします。
BGMが煉獄庭園様製作「死ノ音色-SiNoNeiro-」から煉獄庭園様製作「聖なる亡時-SeinaruBoutoki-」に切り替わり、焦りは募るばかり。
降り始めた雪が街と一緒に黒目の記憶も覆い尽くすようで…
消えゆく記憶を必死に繋ぎ止める黒目。
名前を思い出せない少女を必死に忘れないように、
少女の事だけは忘れないように黒目はなんとか家に辿り着きます。
葡萄酒色のバインダー。
※
※
ラがつけていた『日記』。
『日記』に書かれていた文字。
『記憶処理、経過、期日、患者……、そして黒目という文字』
全ての真実が、消されていた真相がゆっくりと記憶の扉を開いていきます。
眠りにつきそうになる黒目に名前を思い出せない少女が寄り添います。
優しく響き渡る歌声。
Amor Kana様製作「BRIGIT」が優しく癒やします。
けれど、黒目はその癒やしを拒みます。
黒目は忘れるという選択を望まなかったから。
必死に、微かな記憶を掴むように、彼女の名前を呼びます。
忘れていた全ての記憶を、思い出した黒目。
『始まっていた物語』へ…
全ての真実の記憶の扉が開かれます。
もう何も語ることはありません、ゆっくりと、黒目とラの本当の出会いを辿って行きたいと思います。
次回 →→→