ひっそりと群生

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【Clover Heart's】感想

【男性向け18禁】



MANYOさんの担当されたゲームをクリアしていく企画第19弾。



2003年11月28日発売
ALcot』※リンク先公式HP(18禁)
Clover Heart's】(PC)(18禁) ※リンク先wiki
以下ネタバレ含めての感想です。








この企画でようやく有名作に辿り着いた気持ちです。
いや、ねこねこソフトも有名だとは思うのですが、銀色や朱-Aka-よりもみずいろが有名なイメージなので…
ドン!とタイトルで一気に有名感があるのはClover Heart'sな気がします。


ALcot作品としては初プレイですが、『月陽炎』(※リンク先感想)とほぼ同一スタッフの作品なので、絵などの雰囲気はとても近い物を感じました。
2000年前半に珍しいダブル主人公。
そしてある種完全にヒロインが決まっている固定カプゲー。
完全に夷月と莉織、白兎と玲亜の物語で、サブヒロインは途中で分岐な構造の為、若干サブヒロインが不憫には感じました。


話は…うん、かなりキャラ萌えゲー寄り。
合うか合わないかで言えば合わない方でした。
双子ゲーで久遠さんゲー。
キャラに萌えられないとそんなに盛り上がらなかった所はあります。
ただ、ダブル主人公はこの時代には本当に珍しく、イラストや背景、音楽や演出から溢れ出る雰囲気は本当に素晴らしいです。
あとエロも純愛系にしては多いです、夷月編なんかエロから始まるので…どうやって移植したんだろう…
いつか移植版も触れてみます。


システムは2003年にしては使いやすい方、ボイスが左右で振り分けられるシステムは斬新でした。
…が、片耳から聞こえるのが合わず、振り分けはしませんでした……
月陽炎」のようにメッセージウィンドウが(というか文章がキャラ毎に)動くのも健在。
ただ、このシステムは面白いのは面白いのですが、同じ場所で文字を読みたい派としては若干違和感がありました。
Chapter毎にOPが流れる演出はアニメを見ているかのようでとても新鮮。
お目当てだったので贔屓目もあるかもですが音楽はビックリするくらい良質で。
Chapterが変わる度に何度も聞く事になる主題歌の「Clover Heart's」は何度聞いても飽きない名曲です。
OPは正直飛ばせませんでした。


声はフルボイス、この時代で男性も声付きは凄いです。
そして履歴でボイスリピート有り。
流石のALcot
履歴が最初マウスロールで呼び出せなかったのですが、パッチを入れると呼び出せたので、パッチを当てるのを推奨します。



プレイ順はシリアスから始めたいと思い
莉織 ルート(夷月編)→円華 ルート(夷月編)→玲亜 ルート(白兎編)→ちまり ルート(白兎編)
の順で攻略



『莉織 ルート』
まぁ本人も言ってるのでなんとも言えませんが、彼女結構「ワガママ」ですよね。
個人的に「家族とはこうあるべき!」みたいな持論を押し付けるキャラ苦手なんですよ…
「一緒にご飯を食べるべき」「仲良くあるべき」…うん、自分が思ってるだけなら良いのですが、かなり押し付けが入ってたのでかなり苦手な部分があるキャラでした。
円華との関係も「良くない」って…それでお互い成り立ってるのだから別に良いのでは?な気持ち。
円華との関係は良くないと言いながら「じゃあその関係を断つとして円華の問題はどうするのか?」という部分には特に案を出すわけでもなく。
結局問題を解決したのは夷月や最終的には円華本人だった所がうぅん…
その後弟と気まずくなるだろうにアフターケア無しだし。
グイグイ踏み込んでくる割に自分の願いが叶う事を最優先してる印象でした。
見た目とか、おっとりした性格は嫌いではないんですがね…相手の領域にガシガシ踏み込んで来たところだけは本当に合いませんでした。
あとパシパシ人の頬を叩き過ぎ。
基本が固定カプゲーなのでそんな莉織に懐柔されるのが夷月の物語なのですが…こんなグイグイ来て懐柔されるのなら今までのトゲトゲは何だったんだ?という気持ちはあります。
なんか…固定カプゲーだから仕方ないと思いつつ、全体的に円華が可愛そうだ……
後半、街中で銃撃戦が始まった時には流石に驚きました。
唐突なシリアスに少し笑ってしまいました。
その中で夷月を庇って白兎が撃たれた時に白兎よりも莉織を心配してたのには「えぇ…」という気持ちで。
いや、そこは白兎を心配しようよ…
基本がシリアス寄りだったのもあり円華の問題などは複雑でシリアス目なのですが解決方法が若干荒く感じたのと、前半の萌えと中盤のシリアスと後半の銃撃戦で温度差が激しかったイメージです。
あと、莉織がワガママに感じ、キャラ萌え出来なかった所が残念です。
でも、夷月の斜に構えた姿は少年っぽくて好きです。
EDの一つに謎の超展開でフタナリ莉織に掘られるEDがあるとは思いませんでした…


『円華 ルート』
正直、莉織ルートよりも好みでした。
元は「契約」だった二人の関係が本物になっていく…「嘘が本当になる」みたいなお話が好きなので。
あと賢治との和解はまだ微妙な領域だとしても、円華が自立した所も含めて、こちらの方がかなりスカッとするお話でした。
後半急な銃撃戦も入りませんし…
ただ「姉弟だから」という理由で「恋愛できない」という流れはどうも…うぅん…
好きになってしまった物は兄妹だろうがなんだろうが仕方ないとは思う派なので、そこが理由なのは悲しいです。
円華が賢治を単に男として見れない、男として興味が無いくらいなら良かったのですが。
最後に賢治の声…間寺さん…堀◯さん……正直驚きました。
合ってるかと言われたら…うん…まぁ…顔とは正直一致しないかな…
(幼少期の声がどう聞いてもつよ◯すのフ◯ヒレに聞こえて笑ってしまいました…)
でも、この時代のフルボイスなのでそこは仕方ないかなとは思ってます。


『玲亜 ルート』
夷月編よりも大分好みでした。
夷月編では白兎と夷月の確執が全く描かれなかったので何故こんなに仲が悪いのかが分からず。
白兎と夷月がどうしてこのような仲になったのか、そしてその溝が減り仲良くなっていく過程が描かれていて。
物語もギャルゲーらしく、主人公の奪い合いや三角関係を交えながら収まる所に収まったので好きです。
急な銃撃戦も入りませんし…
夷月編、銃撃戦があったから白兎との仲が戻った感じで、本人達で解決した感が無く、若干モヤモヤしてたので普通に終わって良かったです。
夷月の白兎に対しての恨みが完全に勘違いだった事にはビックリしましたが。
あんだけ恨んでて無自覚の勘違いかよ…
あと、白兎と夷月の父親はあまり好きになれませんでした。
たとえ莉織と玲亜に良くしても、実の息子に良くしてなかったのは事実なので…
莉織と玲亜は悪く言わないでと言うけれど、それはそれかと…自分に優しくして貰えなければどんなに他人に優しくしようが印象は変わらないので。
話の流れでは、玲亜と付き合ってるのにちまりとデートする白兎の行動は頂けないのと、ギャルゲー的に玲亜が面倒くさかったなという印象はあります。
白兎の行動が一番悪いのですが、玲亜もかなりのワガママっ娘なので…こう…
人の部屋に勝手に入るのも人の部屋の物を勝手に持っていくのも正直普通に考えてどうかと…あと、人の飲み物をほぼ飲み尽くすのも恋人とはいえそれは…
莉織とはまた別ベクトルのワガママっぷりが炸裂したので、キャラクター的には凄く疲れました。
喧嘩した後に友人の家でずっと泣き寝入りして迷惑かけてるし…天真爛漫娘好きですが、常識がある天真爛漫娘が好きです。


『ちまり ルート』
ヒロインの中で一番好きです。
「他の女の子が居ても、大好き!私に振り向かせる!!」系のヒロイン好きなので。
そして金田まひるさん好きなので。
話の流れ的に白兎の行動は最低ですが(笑)
でも、玲亜の「白兎が謝ってくれたら許しても良いよ」には若干カチンと来るものがあったり。
あと莉織も何度も謝れ謝れと外野から言ってきたり(しかも半分八つ当たり…)。
心変わりした白兎を責めますが、莉織もよくよく考えれば先輩から夷月を奪った方の身なのに…
間違いなく発端は白兎が悪いのですが、玲亜も後をつけて来てた訳で…うん…やっぱりイマイチ双子好きになれません。
ちまりの性格や、「初恋が叶う」というコンセプト的に、かなり好きなキャラクターでした。
そういえばサブタイトルの「さよならの向こう側」ですがファンディスクで円華の漫画のタイトルだったのに対して本編でちまりルートのサブタイトルだとは思わず…
…なんで円華の漫画のタイトルになったのか正直謎でした。



まぁ…正直メインヒロインの双子が好きになれないと話では名作とは言い難いお話でした。
二人共基本的に我を通すワガママ寄りなのでどうも好きになれず…メインヒロインの二人よりもサブヒロインの方が魅力的で。
話の流れも印象に残らず文章も読んでてグッと来る表現も無かったですし…サクサク読んでて途中読み飛ばしても内容が把握できる感じ。


ダブル主人公で、「同じイベントを別の視点で見る」という事を期待してもいたのですが、その部分も結構肩透かし。
全く違う物語が展開されたので、完全に別の物語になっており「ダブル主人公の意味は…?」となりました。


ただ、その色々と思う部分を余りある音楽の良さと雰囲気の良さでカバーしていたと思います。
音楽、イラストの淡い雰囲気、Chapter毎で入るOPの演出、当時にしては珍しいダブル主人公という珍しい要素でとにかく満点を叩き出し、作品の質を上げてました。
話とは別の要素でグッと掴んでくる作品だったと思います。
いやぁここまで他の要素が良すぎて話以外は満点!と感じる作品も珍しいです。
夷月は最初からサブヒロインと関係を持ってて非童貞で後からメインヒロインは入ってきて、白兎は最初にメインヒロインに童貞を捧げてサブヒロインが後から入ってくるという対比も結構好きでした。


あと、最強の久遠さん…一体何者なのか…
ゲーム媒体以外に触れる予定は無いのですが、最強のメイドさんはとてもオタク的要素で好きだなと思いました。
あと、表は紳士、心の中は変態ロベルトさんも好きです。



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
参考攻略サイト様:うぇあぶり(Whereabouts of Bleezes) 様
http://sylph.vis.ne.jp/
 Clover Heart's ページ
http://sylph.vis.ne.jp/game/kouryaku/ka/clover/top.html