ひっそりと群生

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【The Beautiful World】感想

【男性向け18禁】



2011年08月20日発売(10月号 1章)
2011年09月21日発売(11月号 2章)
2011年10月21日発売(12月号 最終章)
TECH GIAN』※リンク先公式HP(18禁)
【The Beautiful World】(PC)(18禁)
以下ネタバレ含めての感想です。






こちら、美少女PCゲーム雑誌「TECH GIAN」の付録DVDという特殊な形で2011年の10月号~12月号で連載形式で発売されていた作品になります。
知り合いの方にオススメをして頂きプレイしました。
全章含めた感想になります。




オススメ通り、面白かった、とても面白かったです。
個人的な事情で進むスピードは遅くなってしまい、時間はかかってしましたが起動すると時間を忘れてプレイしていました。
群像劇、巻き起こる殺人事件、影を背負った登場人物達、どこか薄暗い灰色の世界観、聞いてて飽きないBGM。
どれもこれも素晴らしい、超好みの連続、好きな要素しかない、1億点。


一人一人がそれぞれで行動を起こすことで、人物が登場する度に絡まり合って見えてくる人間関係。
登場人物は多いけれども、登場する度に繋がっていく物語で、これぞまさに群像劇!と言わんばかり。
三◯幸喜の脚本ばりに人が登場し、物語が動く事が重視され、繋がっていく過程が楽しかったです!!(三谷◯喜は喜劇ですが)
文章も本編が櫻坂総と鳴神玲の視点で描かれ、断章が各々の視点になる群像劇。
文章が上手く…というか、個人的に読んでいて全く疲れる事のなくスルスルと入ってくる文章でした。
文章にもやっぱり向き不向きというのがある中で、TBWの文章はピッタリ好みに合っていたというか…とにかく読みやすい。
若干誤字が多いのはご愛嬌。
(スクショあまり撮らないので撮ってないのですが、誤字脱字が気にならない&気付かない自分ですら気付いたので、きっと多い方なんだろうなと思ったり)


話もダラダラと長く続く事はなく切り所でタイトルが入り、こまめな休息を入れてくれます。
私は、ずっと物語が続くよりも話数で区切られていたり、CMのようにタイトルが入るなどしてキリが良い途中で切れるとかがとても感覚的に読みやすいと思っているので、この話の区切り方は大変有難かったです。


基本が鳴神玲の視点で進んでいくのですが、その鳴神君がまさにTBWの世界観そのものを表すかのようにダウナー。
しかも、ただダウナーなわけではなく、そうなった経緯も如月さんから語られるだけで、鳴神君からは明確には語られませんがお察し出来る感じで…そりゃこの性格形成になるよなとも納得。
そのダウナーっぷり、捻くれたという意味で使われる「穿った見方」でもあり、同時に真の意味でもある本質を捉えた「穿った見方」という見方もしていて、
その二重の意味で物事を見ている姿が凄く的確に描かれてました。
その二重の意味で見ている姿を書ききる文章力。
鳴神玲の過去を知らず視点の文章だけを見ると、言ってしまえば凄く「やれやれ系」の主人公にも見える中で、しかし彼の頭の良さを所々の言動や観察力から伺わせている所がただの「やれやれ系」の主人公にしておらず。
しっかり描かれたキャラクターだった故か、「やれやれ系」からたまに感じる嫌味を最初は若干感じていましたが、彼の事が描かれれば描かれる程、鳴神君からは嫌味が消えていきました。
同時に櫻坂総や他の断章のキャラクターの視点からはそういうダウナーさは感じさせない所から、「この文章はわざと狙って書いている」所が垣間見え、作者の力量を感じました。
狙って書きつつ、頭の良さも描けるって凄いと思います。
作者自信が頭良くないと書けないんじゃないでしょうか?
その上でそれぞれの登場人物の視点になった際に文章でちゃんとキャラクターの思考の書き分けが出来ていたので書き分けが上手だと感じていました。


らいんの能力も、能力などが出てくると「能力ミステリー」になりがちな中、彼女の能力はこの物語の上では程よいスパイスくらいでメインにはならず。
最初からなら良いのですが途中から「能力ミステリー」に傾く作品が若干苦手な為、最初から最後まで純謎解き物として描かれていたのが個人的には好きでした。
(もしかしたらこれ以降の章でらいんの能力がメインになる構成があったのかもしれませんが)


繰り返し繰り返し、鳴神玲が感じている世間や人間への不満…というか諦めというか…そういうダウナーな部分を心の中で語らせる事で、彼の既に固まっているスタンスが見え。
それと同時に彼が語る事により、彼の見ている世界も灰色で靄がかかったようになり、殺人事件が起きている暗い世界観が更に暗くなり、良い味付けや彩りになったと思います。
それでも必死に今、彼が持っている普通を離さないとする姿は人間的で、ズレがあり人間を嫌悪しながらも心の中で身近な人間の平穏を逃すまいとする姿はとても魅力的でした。


エロも、必要な場所に必要な分、な感じが好感が高いです。
こういう雑誌の連載系のゲームって一話毎必ずエロシーン入れようとしてきますよね…
頑張って入れよう入れようとして、必要なさそうな所に無理矢理入ってたりする所があったりしますが、そういう部分が無く。
一章でもマイマイ事件で必要だったからそういう要素が入っただけに終わり、しかも直接な描写は無し。
二章に至っては紙袋男がレイプしているという要素であるのみ。
実質三話の最初のレイプシーンと、鳴神君と鴇乃さんが想い合ったシーン、如月さんとのシーン、そして最後の真相が語られるシーンにしかエロ要素は無く。
無理矢理感は全く無く、ちゃんとストーリーラインに沿ったエロの導入の仕方で。
まさに、「ゲームという媒体になったから18禁になった」という作品。
これ、小説として出てたら普通にミステリー物として出てるタイプですわ…好き…


そういうノベルゲーム大好きなので、無理に無茶な要素を詰め込まなかった所が本当に好きで。
エロを入れないと…と無茶をしない姿勢に拍手を送りたかったです。


好きな作風に好きな製作姿勢、それだけでもかなり高評価なのに、とにかく音楽と演出も素晴らしい!
音楽ループで聞きたいくらいに良い曲で、ずっと流していたいのに、他の窓に切り替えると動作が止まるのが悲しい気持ちになるくらいに曲が良い。
サントラ出たら万でも買います。
「世界 ~Days~」がとにかく好きでした。
主題歌の「The Beautiful World In My Mind,」も良い曲ですよね…
唯一の救いは、音楽のフォルダがあるので、音楽自体は聞ける事、良かった、聞けて良かった……
でも、「The Beautiful World In My Mind,」のフル版を聞いて見たかったです(切実)


イラストも、流行りの絵柄ではなく、落ち着いた絵柄で、殺人事件系には凄く合います。
というか個人的にこういう絵柄好みです、高めの等身…すき…
立ち絵も表情もコロコロ変わり、見てて飽きる事は無く、過剰にならず世界観に合う程度の表情変化でとても良き、です。
まぁ、個人的な好みとして、如月さんの見た目がヒロイン(?)としては好みじゃなかったのですが、まぁ、そこは好みなので仕方なし。
絵柄は本当に素晴らしく、作風には何一つマイナスになるポイントはありませんでした。


演出も、CGが多いわけではなく重要なシーンでCGがドドンと入るというわけでもないのに、盛り上がるシーンでの音楽の切り替えや要所要所で出てくる二本の送電塔がとても良いアクセントになり、灰色な世界の不気味な殺人事件を盛り上げていました。
ってか別にCGが入ったりしたわけでもないのに、鳥肌立ったシーンがいくつもいくつもありました、おそらく背景のおかげかと。
とにかく背景の量が豊富、下手したら人物よりも細かい差分多いんじゃないかと思うほど。
その状況状況に合った背景が用意されていて、矛盾を感じることは無かったです。
プレイヤーに深く印象付ける為に、重要な背景などをフラッシュバックで細切りに写すんですよ、その表現が上手で上手で。
何度か恐怖でリアルに後ろを確認してしまいました。


ただ一つ、SEが特徴的というか…
SEでお経が入ったゲームそんなに聞いた事無かったのでビックリしたのと、ラストのナイフを持つシーンで「キュピーン」という音が入った所だけは笑ってしまいました。
いいシーンだからこそギャプが…
所々SEでは驚きましたが、少ないCGでも見せ方が本当に上手だったと思います、鴇乃さんのフェラシーンあとのCGスクロールは本当に恐ろしく素晴らしかったです。



『Beautiful World 一章』
とにかくジャブ、最初の人物紹介編。
大筋となる殺人事件ではなく、学校の小さな(といっても陰惨だけど)事件を解決する所からスタートなのがGOOD。
ここで鳴神玲という存在がどういう存在か、どういう価値観で生きているのか、そして、どれだけ人とはかけ離れているのかが描かれます。


人物が多いので登場する度に名前だけでもメモしていましたが、メモを取ってて良かったです。なにせ読み仮名振らないと読めない読み方の名前の方が多い。
途中、中盤で、今まで姿を見せなかった鳴神君が真相を解明した瞬間に立ち絵が表示される演出は好きでした。
あぁ、今まで「視点」だった彼が、表舞台に立つのか!今まで見せてこなかった本気をようやく出すのか!!みたいな高揚感。
何気ない(と言えないほどアレな事件だけど…)学校のミステリーから部活を立ち上げ、明るくスタートするのか…
と、思いきや始まる本題の殺人事件…
文章、音楽、CG、全てが一体になったあの不気味さは本当に素晴らしいです。


そして最高潮になった瞬間に次回予告…上手かったです。
あのラストを見たら、「次の雑誌も買わないと!!」となっちゃいますよ、正直。



『Beautiful World 二章』
そして本題、殺人事件編。
印象深かったのは如月さんの世界とのズレ。
彼の視点なのもあり、今までは鳴神君のズレ方が印象強かったのですが、死体をずらしてまで同じ所で寝ようとする彼女に恐怖を感じてました。
あれですね…ケイゾクというドラマで主人公の柴田純が死体発見現場で死体と同じ位置で横たわり、死者が最後に見た物を自分も見ようとするという癖があったのですが、そういう一般ではわざわざ触れたいとは思わない、同一の目線になるには大きな躊躇いが生まれるような行動もサラッと行う辺り、今までも察してはいましたが如月さんも鳴神君側の人間であるという所がまざまざと見せつけられ。
世界とのズレとか、軽い気持ちで表現すると同じように軽く見られてしまう中で、そのズレが丁寧に丁寧に描かれ、世界からズレた学生男女素人探偵コンビとして、とても良いパートナーで描かれていました。


そして、L/Rとの戦いが秀逸。
頭がバグっている同士の掛け合いというか、攻防戦というか。
L/Rのおそらくサイコキネシス的な能力は分かりやすいと同時に分かりやすいからこそ肌で直ぐに感じ取れる世界とズレている部分、ヤバさで。
チャットでの会話もですが、鳴神君、如月さん、L/R、事件を追う物が誰一人として「悪い殺人鬼を突き止めよう!!」な事を思っておらず。


ただ、純粋に「殺人鬼の正体が知りたい」だけで行動している姿に読み手側との住んでいる世界の違いと、ズレた者同士の行動力を感じていました。
…鳴神君も言っていましたが、ネットではいくらでも殺人鬼に対して推理したり、イキったりする事は出来ますが、素で被害者や正義には一切興味無く「犯人を知りたい」という興味だけで事件に関係ないのにリアルに行動出来る人はそうとうヤバイ人ですよ……
途中の鳴神君と如月さんの「被害者が誰かについては一切気にしていなかった」と二人が気付いたシーンで、あぁ、やっぱり彼らは向こう側の人間なんだと思い知り、向こう側の人間の描き方が本当に上手だなと思いました。
恋愛物中心では無いのですが、鳴神君と鴇乃さんの関係が、恋愛…ではなく、いつか側に居てあげる相手として、謎の絆が生まれたのも好きです。
露骨な恋愛じゃない所も良いですね、TBWの作風と鳴神君の性格的に、恋愛恋愛は…あまりないでしょう…
でも、徐々に鴇乃さんに心を開き始める鳴神君は外から見ているとドキドキもして。
鴇乃さんが素敵に見えれば見えるほど、これが事件物なので、まぁ不安にもなり…恋愛(?)要素やそういうフラグ的な意味も含め、とてもドキドキする章でした!!


最終章で殺人鬼の犯人が判明すると思っていたので、二章で判明した時にはビックリ。
最後の流れも相も変わらずCGは無いけれども演出が素晴らしく。
中盤から「コイツが怪しいぞ…動機はコレか…?」とか予測して頑張って探偵していて、ラストの展開や断章で大当たり!!だと思い、名探偵にランクアップか!!?
…と思いました、思っていました、素直に喜んでいましたね、はい。



『Beautiful World 最終章』
↑に書いたように、二章の時に喜んでいたんですよ、素直に。
始まった瞬間に???で、「なんでお前が死んでんねん」…みたいな気持ち。
折角名探偵に成れたと思ったのに一気に迷探偵に戻り、自分のダメ推理に正直凹みました。
しかし、ここは、TBWプレイヤーの皆さんが騙されたポイントだと信じています!私だけではないはず!!はず!!!(…と信じたい)


二章の最後で犯人が分かった…ように見えてからの流れが、本当に上手い。
普通犯人が分かったらそこでもうエピローグみたいなものが入ると思うじゃないですか、そうじゃないんですよ。
犯人は分かった、しかし更に続いてく事件に唖然としました、落ち着く暇も無いぜTBW!!(嬉しい悲鳴)
どんどん絡み合っていく登場人物達。
今までが個々で動いていた人物達が一本の線で結びついていく収束感は群像劇の醍醐味!


特に鳴神君と櫻坂さんが巡り合った瞬間はテンションが上がりました。
二人の主人公邂逅!!みたいな。
櫻坂さんも今まで視点から見ただけだったので立ち絵が出た瞬間に印象が変わり。
好青年を装っているたまに人の悪い表情と危ない思考をする兄ちゃんという印象に変わりました。
今までは櫻坂さんの視点からだったので気付かなかったのですが、他の人から櫻坂さんを見るとその天才性が分かりますね。
彼は鳴神君よりも一歩…もしかしたら何歩も先を行っているのだと気付き、鳴神君と櫻坂さんの立ってる位置の違いに驚きました。
おそらく、櫻坂さんは鳴神君よりも高い位置に居ると。


これが連作物の予定だった所を見ると、きっとこの一~最終章が鳴神君が主人公の物語で、櫻坂さんは作品全体の主人公だったのだろうと感じました。
鳴神君は物語の一端を担うだけの存在に過ぎないのだろうなと。
それでも一~最終章は鳴神君の物語、彼も少しづつ心境の変化があり、それが今まで見てきてゆっくりと描かれていて。
鴇乃さんを愛しているけれども過去の出来事から彼女を抱く事は出来ない鳴神君。
愛している=抱く、の構図が結び付かない結び付くことが出来ない所が見ていて伝わってきて。
その上で、鴇乃さんが自分と同じ側だと知ると抱けるようになる鳴神君。
こういう表現良いですよね、私は好きです、エロゲならではというか性を題材にしないと描けない表現。


鳴神君の過去から構築された正義感とその危うさ、アンバランスさ。
鴇乃さんを愛している鳴神君の気持ちもきっと嘘ではなく、けれどもそれと相反する存在の如月さんと一緒にいる時の安心感もまた嘘ではなく。
人間は一面だけに感情があるわけではない、そんな部分がちゃんと描写されて、不安定な鳴神君の内面が凄く印象的でした。
…この三人の関係って、最後の真相がなく俯瞰して単純に見てしまえばある種の三角関係なんですよね……
主人公を取り合う二人の女性の図。
下手をするとありがちな三角関係になってしまいそうな中、特異な作風と巧みな心理描写で普通のありがちな三角関係になっておらず。
三角関係物に感じる恋愛絡みでの嫌な空気が全く出ておらず逆にビックリしていました(不穏な空気は出ていますが)。


最終的に鳴神君は如月さん、鴇乃さん、両方の女性を選ぶのですが、それが嫌味が無いんですよ。
二人の女性を一緒に選ぶと発生しそうな嫌味が全く見受けられない、これには固定カプ厨の私もニッコリ。
きっと、鴇乃さんがコチラ側、如月さんがアチラ側の…文字通り全く住む世界が違う女の子として描かれていた、鳴神君から見えていたからこそ違和感が無いのだと思います。
コチラ側(一般的には普通)とアチラ側(言ってしまえば異常)の描き方の上手さの大勝利といった所。


その上で最後に語られる真相…
いやぁ…もう、素直にビックリしていました…最終章始まってからの展開も驚きですが、この展開もまさかの展開で。
まずナイフの制服少女は藤水さんか!!?と思っていた自分の迷探偵っぷりよよよ……
そして、更に明かされる鴇乃さんの真相。


鴇乃さんが居る側も実はコチラ側では無かったと崩す事により三角関係の終焉を迎える所。
そもそも、実は三角関係などではなく、鴇乃や如月という少女の掌の上で鳴神という少年が踊らされていた関係。
よくよく考えたら鳴神君の視点からは二人の少女への恋や愛への変化が語られますが、少女達二人から鳴神君への明確な愛って語られていないんですよね…


自分は、陽キャでありつつ、それも素でありながらも陰キャの価値観や深層を持っているキャラに弱いので鴇乃さん本当に大好きです。
今までの鳴神君の行動やアンバランスな正義感、そしてEDのイラスト、エピローグから、やっぱり鴇乃さんも鳴神君の手によって…だと思いますが…
殺して欲しかった如月さんが生き残り、守ろうと決めていた鴇乃さんの方が鳴神君の正義の基準により殺されたのだろうと思われる辺り、誰の願いも叶わなかったEDが逆に清々しいです。
いや、鴇乃さんの願いだけは叶ったのか…なんか、最初から最後まで彼女の掌の上でコロコロと転がされ、勝ち逃げしていった感じですね鴇乃さん。
犯罪や人道に反する事を行いつつ、最後には自分の願いを叶えて勝ち逃げするようなヒロイン大好きなので、やっぱり鴇乃さん好きです。


鴇乃さんの真相を知った時に、「あぁ結局、鳴神君はコチラ側の自分の関係者を大事にしつつも、アチラ側の人間としか深い関係に成る事は出来ないんだなぁ…」とも思わされました。


日記で鳴神君が語っているのを如月さんが読んでいますが…鳴神君、最後はどうなったんでしょうね…
まぁこんだけやってるのと、らいんがさいごに来未の心配をしているので大体の予想を付ける事は出来ますが。
彼は彼の正義を貫きつつも、彼は彼が殺した人達と同じ道を辿り、来未や隆司さんに自分と同じ道を辿らせるのですね。
(現実問題、隆司さん特に警察だからその後、職とか絶対苦労するだろうなと思いました。)



そういえば、最終章に来てようやく本編プレイして断章が出たら一旦切って断章を読む→本編と読んでいったのですが、こちらの方が個人的には正解でしたね。
起動的に面倒ではありましたが、すんなり物語が頭に入り良かったです…最後にそれに気付くのがなんともポンコツ迷探偵の自分らしいですが……





完成された群像劇に、完成された文章に、完成された演出。
もう、本当に、ただ一つ辛いのは、作品自体が完成していない事!!
テックジャイアンさん…これを綺麗に完成させたら絶対買う人沢山居るし、製作の為にCF等でお金集めても良いと思えるレベル。


・櫻坂総と敷縞らいんと霧谷陽南子の実験
・雨(れいん)
・霧谷教授や東雲瑛
・如月陽々子と霧谷陽南子の明確な関係
・蒔叢家の事
・敷縞家の事、『敷縞家跡』の事
・『西久詰病院跡』
・『管郷神社跡』
・貴志多央希と藤水柚憂の最後の行動が今後どうなるのか
・羽野真詩歌や警察関連
鹿毛川五日
・L/Rの正体(何となくは察せられますが推測に過ぎず)
・雪平由羽奈
・左手の外国人の少年


殺人事件自体は真相を迎えたとはいえ、謎を少し挙げるだけでもこれだけ出てきます。


最高に楽しい物語に出会えた嬉しさと同時に、永遠に気になる謎を抱える事になったので、もどかしさが凄いです…
けれど、TBWが最高に楽しかった!!と胸に刻みつけたいと思います。


一言で言うなら、ほんっとうに最高でした!!!(語彙力0の感想)
この物語に出会わせて頂き、有難うございました!!