ひっそりと群生

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【カルタグラ ~ツキ狂イノ病~】感想

【男性向け18禁】



MANYOさんの担当されたゲームをクリアしていく企画36弾。



2005年04月28日発売
Innocent Grey』※リンク先公式HP(18禁)
カルタグラ ~ツキ狂イノ病~】(PC)(18禁) ※リンク先wiki
以下ネタバレ含めての感想です。






プレイ時間は約7時間15分くらい。
7でもインストール、起動可。
ディスレス起動可。
自PCではロードすると音がバチバチ飛んだのですが、再ロードすると治りました。


ようやくここまで辿り着きました、Innocent Grey
MANYOさんが全曲を担当されていらっしゃるメーカー様で、確実にMANYOさんの名を轟かせて行った所だと思っています。
全曲担当は自分がプレイした限りだとGageの『牝姫の虜 ~廃校舎の制服少女~』(※リンク先感想)以来…のはず。


まず最初に目を引くのがその美麗なイラスト。
2005年に発売の他作品と並べてもひときわ目を引きますが、20年代の現在でも他作と並ぶと良い意味で浮く驚きの美麗さ。
杉菜水姫さんの絵はエロゲ業界の国宝級だと思っています。
道端に画展の絵が飾ってあったら一般人が気になって足を運ぶかもしれないレベル。
それだけ異端でそれだけ美しいです。
立ち絵もですが、所々で挿入される絵の美しさよ…つよつよのつよ。
キャラが一人で写ってるCGではなくその状況を見せるCGとして一枚絵が使用されていて。
キャラクターとして魅せるCGというよりも場面として魅せるCGが多く、非常に作品の雰囲気を重視したCGになっていました。
背景も美しく、キャラと背景が浮く事も無く世界観に非常にマッチした画風で、視覚、絵に関しての妥協点が一切無し。
動く画集として買うだけでも充分楽しめる物になっています。


ただ、絵良し、音楽良し、雰囲気良し…だったのですが…話が…うん…
いえ、決して読みにくいとか悪いとかでは無いです。
文章は読みやすく作風にも合っていました。
ですがこう…主人公が…
「イノグレは主人公に問題がある」というのを聞いていたのである程度の覚悟は決めていましたが、ここまでだとは思っていなくて。
殺人事件系の話なのですが、主人公、何したっけ?というレベルで何もしてなかったです。
肉弾戦は冬史、推理方面は七七、情報集めは雨雀でほぼ完結していて、主人公は女性陣が集めた情報を纏め、しかも推理は七七が行い、七七が見つけた結論をただ語るだけ。
しかも最後の謎に関しては最早探偵役も七七で、七七がほぼ全ての謎を解いているという。
完全に七七ゲーじゃないですかコレ。
主人公が探偵をしているとか嘘だろ?レベルで七七が全て解決しました。
主人公必要だったか?レベル。
無職で雨雀や冬史に住む場所からお世話になってる上に家賃払えてるようにも見えず、探偵業はしているけど安定してそうでも無く、更には頭の回転は良くなくて推理方面を全部妹の七七が請け負ってる。
こんなにダメダメなのに何故か女性陣からモテていて厚い信頼を寄せられ、作中何度も身体を求められるという。
エロシーンに入る度に「こんな男のどこが良いんだ?」と真剣に悩みました。
顔か?まぁ顔は悪く無さそうですよね…あとは経験数から性技とか?
でも例え性技があったとしても作中で和菜と想いを寄せ合ったみたいな流れになって抱いた後に普通に冬史を抱いたりしますし、無職の浮気性で正直クソ野郎に見えて全然男性としての魅力を感じないんですよね。
しかも事の発端も過去に由良に手を出して恋仲にまでなった上で捨ててるからで…全体的に見るとなんなんだこの男…という気持ちに。
まぁダメすぎて庇護欲をそそられるというのも分からなくはないですが、だからこそヒロイン達が全員ダメンズ好きに見えて、ヒロイン達の株も下がってる感があって。


とにかく主人公がダメ&何もしなさすぎてビックリしました。
最後の戦いで自分をかばって傷を負った冬史に対してクソ強い敵が立ち塞がると冬史に対して「ここは任せた!」っていう根性なんなん?
自分をかばって傷を負った女性に強敵を任せるとか流石に主人公として無くない?男女平等主義もここまで来ると最早一周回って清々しいわ…マジ秋五ちゃんと主人公してくれ。
ヒロイン個人としては七七とか由良とか魅力的なんだけどなー…主人公がダメ故に「それに想いを寄せる女ってどうなのよ?」とも思ってしまって…


本当にヒロイン個人としては非常に好きなんですよ、七七と由良。
完全に探偵役でミステリー物としての本作の主人公的立ち位置であり常人離れしたアレな価値観を持つ魅力的な七七。
本作の悲劇のヒロインであり、やった事は悪ではあるけれど生まれにどうしても同情してしまう由良。
わりと本作はこの2大ヒロインで保っていたと思います。
和菜…和菜はねぇ…悪くはないんだけど、個人的にどこまでも普通のヒロインだったな。
どこまでも良い子、最後の由良に捕らわれた時に自ら身を差し出す描写には「ここまで聖人を貫けるのか…」となり結構「おお…!」となったけれど、和菜のこういう部分ですら由良にとっては腹が立つ部分だとも思うので、善性を貫きすぎると闇属性から疎まれるというのを体現していたとも思います。
それになんだかんだ由良が本気で願っても和菜は主人公だけは手放す気が無さそうで…そういう部分だけはしたたかそうだと思うので、善人ではあるけれど善人故の無知さ放漫さ空気の読めなさがあって、ある意味で自分しか見えてない子だとも思う。
闇属性好きなのもあり由良寄りの心情になってしまって、由良の事を考えるとどうしても和菜は好きになれない人ではありました。
話の構成自体は悪く無くて、ヒロインも魅力的なキャラがいて、戦後の殺人事件というコンセプトも悪くなかったのに主人公が主人公してなかった事で台無しになってしまった所が大きいです。
いやぁ…本当に…主人公が主人公してくれてたらかなり好印象だったので…凄く残念でした。


エロはエロというよりも耽美。
絵が本当に綺麗で…エロいというよりも美術としてのエロスを見てる気分に。
娼館の女性陣と関係を持つというのもエロゲらしくて良かったのですが…本当に、主人公がもう少し魅力的だったら。
何故こんなに魅力的が無い男が迫られるのかが分からず、耽美ではありますが、主人公が単なる竿役になっていてエロとしての盛り上がりとしては微妙でした。
あと、選択肢によってエロの体位のCGが変わるのですが、エロだけの体位分岐が多すぎなので若干回収が面倒なのと、中出し外出しなどでも回収が面倒で地味に疲れました。
どのゲームででもですが、一つ回収したら物語上関係ない同じシーンも一緒に回収されてて欲しいです。


ボイスはこう…下手にキンキン高い萌え声で演技されてなくて非常に作風に合っていました。
高めの声の方でも落ち着いて演技されていますし、基本結構低めで落ち着いた方を選ばれているなと。
男性陣も渋い方が多くてフルボイスで、非常にこだわりを感じました。
音楽はもう、完璧、流石MANYOさん、全曲好き。
いや、贔屓目抜きにしても良曲揃いでしょう、個人作曲の統一感が凄い。
「恋獄」は間違いなく神曲なのですが、BGMも名曲揃い。
「月の涙」「慟哭」「レンゴク」辺りのピアノ曲は単純に強い、流石。
「Manie」「Manie+」共にサントラがプレミア付いていますが、納得です。
サントラにはしっかりと歌唱曲のインストverもあるのでサントラ収集家としても非常に満足度の高い一品でした。
「恋獄」のインストのアコギが最高過ぎる。


本当に、マジで、主人公…たこ焼き買ってた印象しかないぞ…
もう少し七七よりも主人公が推理するターンがあれば変わったな~という一作でした。
最後の謎解きとか由良に対して主人公が真相を語っていくとか、由良達の父親に怒る?貶す?のが主人公だったらもう少し主人公してただろうに…と本当に思います。



プレイ順は
小雪&芹→七七→薫→初音→楼子→和菜
の順で攻略
基本的にメインルート以外はBAD扱いなのである意味一本道。



小雪&芹 ルート』
BAD①。
何の謎も解けないまま教団に行って殺されるルート。
小雪&芹ではありますが、彼女達とのエロがあるわけではなく、彼女達が犯されてるのを見るだけなので、実質エロ回収だなこのルート。


『高城七七 ルート』
BAD②。
七七様に飼われるルート。
全体像分かった上で七七の魅力を知るとこのルートが好きです。
看護師七七様…本作の作風もあってマニアックだな。
七七が何故あそこまで万能なのかとか、七七が何故あそこまで主人公に執着するのかとかが本編中で描かれなかったのが残念。
もう少し幼少時代の過去回想とかが欲しいと思いました。


『深水薫 ルート』
BAD③。
まぁ…これがGOODな訳ないですね。
連続殺人鬼の一人であるシスターに捕らわれるED。
しかし七七や冬史に助けられないと物理関係も本当にダメダメだな主人公。


『初音 ルート』
本筋以外で唯一GOODっぽさがあるED。
殺人事件も人探しも全部捨てて初音と添い遂げるルート。
まぁこれはこれで有りかなと。
ある意味で主人公にお似合いな気がする…
ただ、由良の事を考えると今後何か起こる可能性も…なくは…ない?


『綾崎楼子 ルート』
BAD④。
楼子マジ空気だったな…
過去に請け負った事件が全く描かれないので本編途中でポンと出てきた七七の友人で何故かルート分岐がある…くらいの子に。
このルートに行ったら楼子が死に、死の直前に楼子と一緒に居た主人公が捕まりED。
このルートを逸れたら楼子が死に、死んだ時刻に東京を離れていた主人公が無罪になり釈放。
…どっちにしても楼子は死ぬ運命なのがまた。
空気なヒロインですが、空気な所も含めて単なる通りすがりで巻き込まれ型で非常に可哀想な子だとは思いました。


『上月和菜 ルート』
一周目ではTRUEに行けず、一度NORMALを見た後にTRUE解禁。
一周目だと選択肢によっては和菜を一度想い合って抱いたクセに冬史と寝るので、「主人公コイツ…」となります。
NORMALのEDで由良が登場し、???となる作りになってるのは上手いかも。
でも、TRUEの真相解明では主人公ほぼ空気なので…うん…まぁ…
真相解明、主人公が真相に気付き、選択肢で「解明する」「解明しない」を選択出来て、「解明しない」を選択すると由良とそのまま添い遂げ、「解明する」を選択すると主人公が解明していく…とかだったら面白かったのに…と思いました。
主人公がどこまでも事の発端なクセに傍観者だったのがミステリー物として非常に惜しかったです。
由良、魅力的なのですが七七と同じく、もう少し過去の由良との逢瀬が回想とかで繊細に描かれてたら更に由良に魅力を感じたとも思いました。


凛の死が回避出来ない事はどこかでネタバレを踏んで知ってたのですが、楼子も回避出来ないとは驚きました。
OPに出てくるヒロインっぽい女性が2人も死ぬんですね…
立ち絵がある女性も4人ほど死ぬし(ミステリー物だから立ち絵がある=重要で当然ではありますが)、死に様が猟奇的だったり、ルートによってはカニバリズムがあるし。
2005年にしては挑戦していたなーと、当時話題になったのも分かります。
今尚ミステリーを貫き、杉菜水姫さんの画風で独特の地位を築いているInnocent Grey
今後もMANYOさん追いでいくつか追って行きたいと思います。
次は「PP-ピアニッシモ-〈操リ人形ノ輪舞〉」予定ですが…コチラも主人公で色々聞くので、覚悟してプレイしたいと思います。



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
参考攻略サイト様:愚者の館(アーカイブ) 様
http://sagaoz.net/foolmaker/
 カルタグラ ~ツキ狂イノ病~ ページ
http://sagaoz.net/foolmaker/game/k/cartagra.html