ひっそりと群生

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【ToHeart PSE】感想

【男性向け全年齢】



なんとなくLeafのノベルゲーム作品を最初からプレイしたくなったので購入part15。



2003年06月27日発売
AQUAPLUS』※リンク先公式HP
ToHeart PSE】(PC) ※リンク先wiki
以下ネタバレ含めての感想です。








今回はLeaf…ではなく、AQUAPLUSから発売された『ToHeart』(※リンク先感想)の全年齢逆移植になります。


まず、システムは7でもインストール、起動可。
ディスクレス起動は不可。
プレイ時間は約14時間くらい。
動きはPC版よりは挙動が遅めに感じましたが、許容範囲内。
少なくとも「こみパDCE」よりかはスムーズです。
それプラス、今回は純粋にノベルゲームなので挙動の遅さと数値管理で引っかかる事も無く、スキップも早いのでとてもストレスフリーでプレイできました。
でもOPは何故か流れなかったような…何故だ???


ToHeart」の移植版の内容に関しては遥か昔…確実に10年以上前にPS2版の「ToHeart2」が出た際に一緒に同梱されていたPS2版の「ToHeart」に触れては居るので昔を思い出しながらのプレイに。
懐かしくて懐かしくて…懐かしい通り越してほぼ覚えてませんでした。
ので、ある意味でとても新鮮なプレイが出来たと思います。


ToHeart」のオリジナル版を一年内にプレイ済みなので、それを思い出しながらプレイしましたが、話がかなり上手く再構築されていた印象。
基本エロゲの移植、エロシーンがブツ切りになる事が多いのですが、「ToHeart」は文章そのものを18禁シーンに行く流れの手前で書き直してスムーズに全年齢版の要素に繋げていたような気がします。
ブツ切りだと感じる所が全く無く、最初からこういう流れだったのでは?と思ってしまう程に綺麗な流れで…
流石、エロゲ移植をした初代の方だと思いました。
この成功があって、今の移植は許されているのだなーと。
基本はシナリオ大幅書き直しはそんなに無い中で、数人のキャラが18禁っぽい流れや18禁だからこその展開などがあり、その部分も綺麗にリテイクが有り。
…個人的にそういう18禁だから出来る要素の軽く築いてしまった身体だけの関係~みたいな部分も好きな部分だったのでちょっと残念だなーと思いますが…まぁ全年齢なので仕方ない。
その部分は「ToHeart」らしくないと言えばらしくない要素だったので結構不評だったみたいで…
移植の際の再構築でかなり評判が良かったみたいですが、私はオリジナル版のあの18禁らしさ、好きでした(笑)


絵はかなり色彩が鮮やかになっていて…色の制限があった時代を感じます。
ゲーム中に緒方理奈の名前が上がったり、背景に由綺が居たり「WHITE ALBUM」ネタが増えていたのは楽しかったです。
移動がマップ移動方式になっていたり、ミニキャラが追加されたり、背景が増えたり、見栄えはとても華やかでかなり変わっていました。
移動先のミニキャラは可愛いキャラとそうでもないキャラが居て…差があったのが少し残念かも。


そういう細かい再構築や絵での変化、追加キャラの綾香シナリオを除けば…最大の変更、追加要素はやっぱり声ですね…
90年代後半~00年代前半の声オタ大歓喜のキャスティングで…各キャラクター話す度に最高の気持ちで満たされていました。
今でもヒロインをされている川澄さんを筆頭に、久川さん、堀江さん、大谷さん、保志さん。
最近ではお見かけする機会は少なくなりましたが、個人的に大好きな岩男さん、飯塚さん、氷上さん、根谷さん。
もう耳が幸せとはこの事だとばかりに台詞が発せられる度に聞き入ってしまいました。
特に、一言だけで気付いたのですが、あかりに告白する矢島と委員長のお父さんは置鮎さんの兼役で…
お、置鮎さんをこのサブキャラに割り当てるの豪勢過ぎない!!?ってくらいに驚いてしまいました。
移植してフルボイスになったのは1999年…置鮎さんが出てこられたのは90年くらい…なるほど、サブキャラとかを演じられていた時代なのですね…時代と豪華さを感じていました。


とにかく移植として出来が良い。この一言に尽きると思います。
「下手な移植が出来ない!!」と頑張ってた時代なのかなぁと…というかLeafは移植は自社もありますし、かなり頑張ってる所だと思います。
色々な移植会社もここまでの出来は難しいとは思う中で、移植をするならこういう良い移植を沢山作られて欲しいなと…そう感じる程に移植として完璧な作品でした。



プレイ順は
あかり→志保→レミィ→マルチ→智子→琴音→葵→芹香→理緒→綾香→BAD
の順で攻略
主人公の名前はデフォルト名。
一度PC版をプレイ済みなので、追加キャラ以外はあまりシナリオに触れずにサクサクと。



神岸あかり ルート』
川澄さん、今でも余裕でメインヒロインを張られるので凄い、凄い(小並感)。
オリジナル版であった初体験失敗は当然の如く削除なのですが、全年齢になった事で、家に泊めると言っておいてお互いすれ違い、「べ、別に泊めるとか嘘だしっ!!」みたいな空気になり結局あかりが泊まらなかった事で関係がギクシャクするという超健全であり、同時にラブコメ恋愛漫画のような流れになっていた所が凄い上手いなと感心しました。
確かに…あの18禁シーンを変更するとしたらこの流れがベストかと…
文章の継ぎ目の無さや全年齢に変更してもなお、綺麗な流れになっている所は素晴らしいの一言。
あの18禁だからこその初体験失敗での流れをここまで綺麗に全年齢化するとは…移植の底力を感じました。


長岡志保 ルート』
一番変更点が多かったルートだと思います。
興味本位で致す…という18禁らしく、けれども「ToHeart」の中では異端だった本シナリオ。
オリジナル版の感想でも書いていましたが、あかりとの友情が深堀りされていたのは正しい記憶でした。
あと、途中の図書室での先輩のシーンも華麗にカット、まぁ当たり前か。
結局、志保とは友達以上恋人未満のまま、キスくらいはしたけれどもくっつかず…というくっつきはしなかったという流れは一緒かな?
でもこう…18禁だから興味本位で関係を持っちゃった☆みたいなのが個人的に好きだったので、折角全年齢になったのなら、「あかりの為に身を引く志保」という流れではなく、ギクシャクはせず、高校を卒業しても友達以上恋人未満のまま、楽しく悪友で有り続ける!みたいな展開でも良かったのではないかなーとは思います。
微妙に肉体関係を持ってしまったからあの一夜は二人だけの秘密で、志保は静かに身を引く…という構図が映えるのであって、一線を越えなかったら、別に悪友のまま二人で肩組み合ってても良いじゃん!みたいな気持ち。
微妙に肉体関係を持つという所の修正だけ入って、二人のその後の関係はオリジナル版と変わらないので…折角なら男女を越えてずっと仲良く有り続ける二人…とかを見たかったです。


宮内レミィ ルート』
古畑先生が、カットされてました!!!…まぁ当然か。
オリジナル版ではひたすらにギャグ調だったのに対し、全年齢版は二人の昔の出会いだったり、家族との楽しい一時だったり、そして国に帰るという部分がかなり切な目に描かれていたり…オリジナル版よりも大人しめにほの甘い恋愛をしていたような気がします。
最後にレミィに弓矢で追いかけられるシーンが削除されていたり。
最後は屋上で二人で語り合ったり…大人しめになったのはアニメ化の際の変更点らしいですが、コッチはコッチでほんのり甘めな雰囲気で良かったです。


『マルチ ルート』
そもそものお話が良いので変更点は特に無かった話、その①。
マルチシナリオは元々が18禁シーン抜きにしても相当出来が良いので変更点は特に無かった気がします。
ロボットとの一週間の交流…という他ヒロインよりも短めのお話ですが、一番綺麗に纏まってるとは思っています。
マルチが人気なのも分かる。
その既に完成されているお話にプラスして堀江さんのお声が映える映える。
この時代、ヒロインはほっしゃんとゆかりん無双してた記憶がありますが、「ほっちゃーん! ほ、ほーっ、ホアアーッ!! ホアーッ!!」と叫びたくなるくらいに声がピッタリなヒロインの一人だと思います。


保科智子 ルート』
そもそものお話が良いので変更点は特に無かった話、その②。
彼女の話も最後の18禁シーンさえ削除すれば話の本筋が良いので特に変更は無かった気がします。
オリジナル版と殆ど変わらないから特に語る事も無いのですが…
久川さんのお声がっ!!最高に最高過ぎてっ!!!
品があるお声で更に久川さんお得意の関西弁ですよ!
ケロちゃん、晴子さん…久川さんのお声は本当にロイヤリティを感じます。
質の良いお話を最高のお声と演技で聞けるという幸福…委員長に久川さんボイスをキャスティングされた方、本当に本当に有難うございました!!


姫川琴音 ルート』
ビジュアルがめちゃくちゃ好みの上で氷上さんの声で話されて…最っ高!!
氷上さんもまたロイヤリティがあり品があるお声で…
委員長と琴音ルートは連続してプレイしましたが耳が幸せでございました…
話は…一番の変更点は能力制御するシーンかも。
オリジナル版だと琴音が自殺未遂をするのですが…流石に当時の移植ではアウトだったのか自殺をほのめかした琴音を主人公が叩いて必死で止め、公園で能力が爆発しそうになり二人で止めようとするというシーンに置き換わっていました。
あと、オリジナル版よりは途中で能力を受け入れてくれる同級生が居たり雰囲気が明るめになってたような。
オリジナル版がかなり暗めで琴音ルートだけ若干ホラーめいていたので…
こちらの方が移植版の「ToHeart」らしくはありますが、オリジナル版の自殺未遂やホラーめいた空気もLeaf初期らしくて好きでした。


松原葵 ルート』
そもそものお話が良いので変更点は特に無かった話、その③。
お話が良いというよりも完成されているタイプ。
超スポ根。
一緒に映画を見るイベントがカットされてたのがちょっと残念、流石に「痕 ~きずあと~」の初音シナリオはダメだったか…
スポーツ少女に飯塚さんのハツラツとしたお声が合います!!


『来須川芹香 ルート』
岩男さんのお声はこちらの声質がかなり好みなのですが…先輩殆ど喋らないから!!
コレでエロシーンあれば岩男さんのお声で例の艶めかしいシーンが聞けた…と思いましたが、残念、コレは全年齢です。
そもそものお話が良いので変更点は特に無かった話、その④。
お話が良いというよりもこちらも完成されているタイプ。
無口でお嬢様な先輩との交流がメインなので、18禁シーンさえカットすれば全然他は問題なしというお話。
とにもくにも最大の関門であるセバスチャンに声が付いたのは大きいです。
フルボイスの力って凄い。


『雛山理緒 ルート』
オリジナル版の「与えられる物が無いから身体で…」の展開があるたま◯っちイベントは削除、流石に…ね…(笑)
その分、バイトのシーンが増えたり弟との交流が増えたような気がしました。
見た目や隠しキャラという境遇から全体的にパッとしない子ではありますが…
そういうキャラに大谷さんをキャスティングするの、上手い!としか言いようがありません…
そういうパッとしなさに大谷さんの独特で可愛らしいお声が妙に似合う!!
可愛い主役級とかクールな主役級とか…国民的マスコットキャラまで、何でもこなしてしまう方が隠しキャラで目立たない少女ですよ!!
そういう配役を見れるのは珍しい気がします…
とにかく、大谷育江さんのお声が可愛くて可愛くて…ズルい。
声が付いた事もあり、理緒の半分は大谷さんの独特で可愛らしいお声があって成り立ってると思います!
ギャルゲーで大谷さんのお声のキャラを攻略できるのがとにかく幸せでございました…


『来須川綾香 ルート』
岩男さんのハツラツとしたお声の方。
狙っているのか彼女はかなり早口だった印象。
まぁ先輩は殆ど話さないのでコチラで台詞数があって良かったです。
オリジナル版でも芹香ルートと葵ルートにご登場されましたが、移植版からは攻略キャラに。
話は…スポ根その②。
文武両道で何でも吸収してしまう才能に溢れた綾香。
そんな綾香は初恋の相手をどんどんと抜いてしまい最後には格闘技でも追い抜いてしまう。
追い抜いた事で完全に初恋は破れて…という話をした事で主人公は綾香を励ます為に格闘技で挑む事に…というお話。
本当に、初代ToHeartの主人公は良いヤツ。
良いヤツの上で基本は運動神経や地頭が良いので、色々とやれば出来るというのがまたニクい。
一週間綾香と戦い、そして芽生える友達以上恋人未満な関係。
移植版追加シナリオという事もあり、妙に恋愛恋愛せずに、お互い恋心を理解しつつ、同時に男女を越えた最高の友情!みたいな感じで終わったのが個人的にとても好みで。
結構短めなお話でしたが、オリジナル版で出たキャラの掘り下げとしては移植版追加シナリオだと考えるとかなり良い追加シナリオだったと思います。


『BAD ルート』
「――僕たち、友達だよね?」
保志さんのお声が付いた事で増したBL感。
いや…本当に、どうして雅史攻略出来ないんでしょうね…
折角保志さんのお声が付いたなら軽いルートくらい追加してて欲しかったです…ゲームは変わりますが。



こみパDCE」の時も思いましたが、Leafは移植がお上手過ぎます!
今の時代のLeafの移植は存じ上げないのですが、少なくとも「こみパ」と「ToHeart」のお話に関しては完璧な移植だと思います。
動きなどのシステムに関しては…媒体が変わるので難しい所だとは思いますが…
少なくとも絵などの見た目の変化も相当に良かったです。
ToHeart2」の初回特典の「ToHeart」プレイ以来でしたが…「あぁ、こんな感じだった!!」と思い出しながら楽しむ事が出来ました。
何度も言いますがとにかく耳が幸せでした!!
Leafの移植はPCで出ている作品には触れる予定なので次に移植作に触れるとしたら「WHITE ALBUM -綴られる冬の想い出-」になりそうです。
コチラも移植…どころかフルリメイクっぽいのですごく楽しみです!!



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
 参考攻略サイト様:ガルバスラ 様
http://galle.oe-p.com/
 ToHeart PSE ページ
http://galle.oe-p.com/review_02_43_00.html