ひっそりと群生

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【僕たちはいけない遊びを覚えてゆく~風雲相討学園フラット2完全版~】感想

【男性向け18禁】



2020年08月09日発売
相討ちネガティブギャング』様 ※リンク先公式HP
僕たちはいけない遊びを覚えてゆく~風雲相討学園フラット2完全版~】(PC)(18禁) ※リンク先DLsite.com(18禁)
以下感想です。








「たたみかけモード」でフリゲ界に名を輝かせた名作フラットが2になり、帰ってきた!
変わらないテンションと奇人変人愉快なキャラクター達、18禁化した事で描かれる濃厚なエロ!
多分岐フラグ管理型ノベルゲームの決定版!!



『学園ラブコメ18禁ADVです。
 女の子との会話に主眼が置かれており、
 1000を超える選択肢を選んでいくことによって、ストーリーが進展していきます。

 ヒロインは7人(+α)のマルチエンディング形式。
 基本およそCG140枚、差分含めて1200枚以上。
 想定プレイ時間は、約30時間。』
(公式より引用)



プレイ時間はフラグ管理がド下手なので約19時間くらい。
フラグ管理が上手に出来るタイプの方ならもう数時間切り詰められるかも。
選択肢有、超多分岐型。


フラット!お帰りフラット!!
初代フラットの配信日を見たら2005、6年でした。
うわー、そんなに経ちましたか。
学生時代にプレイしたフリゲで、間違いなく自分の青春ゲーの一つです。
ギャグゲーとしてもギャルゲーとしても大変面白く。
製作者様の方向性として18禁版があれば良いのに…と思っていましたが、まさか2が出た上で18禁版が出るとは。
斜め上からの18禁版の供給で驚きました。
無料版が出ていたのはなんとなく知っていましたが手は付けておらず。
2012年に無料版が出て2020年に完全版という、8年の歳月をかけた18禁化みたいです。


今回、完全版となっていたのでプレイしましたが、8年の歳月をかけたのが分かる程に出来が素晴らしい作品でした。
フラットの世界観を損なわず、しかし時代や表現は新しくなり。
ギャグのノリも、ギャルゲーとしての話の出来も大変良く、そしてエロもビックリするくらいにエロいという隙の無さ。
これだけ年数が経っていればいくら同じ作者様と言えど、2は別物だろうなーと思っていました。
が、思い出が崩れる事は全く無く。
年数が経った作品の続編にありがちな思い出崩壊が全く起こらない上に懐かしさばかりを感じ、更には新しい面白さばかりを感じ。
「完全版」の看板に偽りのない出来でございました。


基本飽き性で1、2時間くらいで一旦休憩するタイプの私が全く休憩を挟まず10時間近くプレイしていました。
この面白さ、間違いないです。
数多の選択肢、「たたみかけモード」、上下する好感度、表情豊かな奇人変人達。
まごうことなきフラットでした。
思い出補正は絶対にありますが、最高に楽しい一時でした!
前作フラットで青春を過ごされた方には絶対に大当たりの一作です。
18禁が苦手な方でも全年齢版はフリーであるので、前作が好きな方は絶対に触れて、思い出を振り返って頂きたい…そんな作品でした!!



『システム、演出』
NScripter製。
前作と変わらないツールに安心しました。
そして流石のNScripter、欲しい機能は全部揃っています。
「たたみかけモード」は連続会話選択肢&モード中セーブ不可で安定してフラットの攻略でした。
短い会話で発生する怒涛の選択肢。
お目当てのヒロインが好みそうな選択肢を選び抜き、大幅に上下する好感度を上手く調整するシステムはまさに攻略!
主人公の名前を変更出来ますが、デフォルトネームが個性強すぎてこれ以上の名前を思いつかないので、変更は地味にセンスが問われ難しいと思います。


『音楽』
フリー素材。
一つの素材サイト様からの使用らしく統一感を感じたのと、このフリー素材と分かる曲がとてもフラットで。
今作はシェア作品ですが、フリゲらしさを損なっていない所がとても好きでした。
所々で入るビシィ!!というような効果音が、プレイ中には気になりませんでしたが、スキップすると定期的にビシィ!バシィ!と入り、妙に面白く笑ってしまいました。


『絵』
前作から10年以上経っていて、確実に進化して綺麗になっているのですが、個性は失っていないのが凄かったです。
この絵柄、フラットだー!!!と変わらない個性に驚きました。
しかし、前作は2005年の萌えらしく見た目での個性が大変強かったのですが、今作は大変見た目は大人しい子が多く。
大人しい子が多いのかな?と少し思いましたが…プレイしてみると全くそんな事はなく安心しました。
見た目で奇天烈な所は無かったのですが、性格は大変個性的で、そして煽り文句にもあるように大変残念で。
中身はまさにフラット女子!
見た目が奇天烈でなく大人しめなのもまた2020年の萌えらしいといえばらしいので、現代に合った見た目だとも思います。
そして、どのキャラも表情豊かな上に動きも豊かで、洋服もちゃんと私服も有り。
必要な時にCGが必ず用意されていて、背景とキャラが融合した絵も有り、非の打ち所はありませんでした。
更にエロシーンではアニメーション(?)の細かい動きがあり。
処女が多い事もあり(というか1名以外処女)、初体験での痛そうな表情が大変そそりました。
様々な少女達が様々な初体験を迎え、それぞれで様々なプレイをしますが、そのどれもがエロかったです。


『物語』
残念な女の子達との残念な恋愛物語。
…と、公式であるように、個性豊かな残念女子と交流を交わし、好感度を上げていき、攻略していく話になります。
残念な女の子達の残念に巻き込まれたり、残念さに呆れたり、残念さが楽しくなったり、そして残念さに惹かれたり。
個性が爆発している女の子達ですが、交流していくと可愛らしい部分がどんどん見えてきて、非常に愛着が湧いてきます。
通常選択肢や「たたみかけモード」で苦労して上げた好感度がしっかりとシナリオに反映され、好感度判定で先に進めた時はとても嬉しく。
達成感もひとしおでした。
文章も大変読みやすく、そして分かりやすくも話も全ルート単純に面白く、短い期間で攻略も出来。
前作もですが、自分の求めているギャルゲー!の縮図のような作品で。
こういうの、こういうギャルゲーが好きなのでずっと読み続けられました。
前作のキャラも数人登場してくれて。
願わくばこの世界の中でずっと攻略し続けたい、そう願うほどでした。


『好みのポイント』
全年齢版の親愛ルートと18禁版の恋人ルートがあって基本初回は全年齢ルートに行くのと、二周目以降も更に親愛と恋人ルートが好感度で管理されちゃんと違和感無く恋人ルートに分岐し、そのどちらの物語も面白いという。
全年齢と18禁両ルート備えた上でどちらも同じくらいに面白いという作りは中々に出来る物では無いので、その配分が凄いなと思いました。
話も絵もフラグ管理も、どこもかなり高水準なのですが、なによりも個人的に大変エロがエロいのが好印象でした!
純愛でこんなにエロいのって珍しいのでは?というくらいエロい。
結構純愛物のエロってエロと話の流れやノリがバラバラで話は話!エロはエロ!となってしまいがちで。
そうなるとエロになった途端にノリが変わるのでノリが変わった瞬間に話で盛り上がっていた気持ちが萎えるという事が結構あるのですが、フラット2は全くそういう部分が無く。
ちゃんとノリが変わらずにエロに行くのでテンションがそのまま継続して盛り上がった状態でエロを見れるのが非常に良かったです。
しかもこのサークル様の過去作を見れば分かるのですが、いつもニッチなタイプのエロゲを作ってるサークル様で。
今作は純愛で、他作のように調教などのニッチな要素は無いのですが、普段ニッチなエロを作っている方特有の溢れ出るエロさがしっかりと作風に出ていて、とにかくエロいんですよ…ビックリするくらいエロい。
溢れ出るニッチさやエロスとしての下品さもですが、全年齢のルートがあるからこそ引き立つエロも絶対にあって。
同人誌とかで元ネタが全年齢の作品ほどエロい!みたいなそういうエロさが本作にはあります。
更には主人公が基本良い奴でエロシーンで全く女の子を疎かにしないのがGOOD!!
純愛系でも男性向け作品は基本男の快楽を先行して描かれます。
男性向けなので当たり前なのですが、本編では優しい系だった主人公がエロでは女の子の快楽、気持ち良さを考えずにガッツガッツ腰振るのを見ると、上記でも語りましたが本編とエロシーンでノリに差が出来てしまうと思ってて。
でも、今作の主人公は真っ先に女の子の快楽を考えて、沢山動きたいのに必死に耐えて女の子の方に合わせて動くのや、「挿れさせてもらってる」「内臓に挿れるのだからきっと苦しい」など気遣う姿が見てて甲斐甲斐しくて甲斐甲斐しくて…
その行動が本編での良い方の選択肢を選んだ際の優しさとイコールになって、全く主人公の性格にブレが出ず、エロシーンでも「主人公は良い奴」で有り続けたのが本当に良かった、最高でした。
男性向けのエロは主人公にヒロインが合わせるのが当たり前の表現の中で、今作はヒロインに主人公が合わせてるんですよ。
普段の言動や初体験で触る時など童貞力が高いのも主人公童貞スキーとしてはたまらなかったのに、挿入時になると必死にヒロインを労る主人公、本当に良い奴で…
女性が初体験でイケない人が多いというのも男性向けエロゲのセオリーを破壊して現実寄りにしてて。
正直、今作のエロは女性にめちゃくちゃウケが良さそうだなーと思いました。
こんだけ主人公に献身してもらえたらヒロインもイケるようになるわ。
エロも単に突っ込む表現だけでなく、それぞれのヒロインの性格と話に沿ったエロ表現がされていて。
まさにエロの方向性も十人十色、「このヒロインならこのエロになるよね!!」と納得しながら全員のエロを飽きる事無く読む事が出来ました。
いやー、エロ、大変素晴らしかったです。
過去作のラインナップを見ると流石でございました。





以下ネタバレ含めての感想です





上記でべた褒めしましたが、もう少しこうして欲しかったと思う箇所も無いわけでは無く。
周回プレイ必須になるので、あと数カ所ほど短縮出来るイベントがあると嬉しいと思ったり。
一部のイベントは周回プレイで短縮可能になりますが、その箇所が少ないと思いました。
あとは、やっぱり「たたみかけモード」の難しさ。
フラットの事を知っていると懐かしく思いながらプレイ出来ましたが、今現在のノベルゲームとして見るとかなり複雑なタイプになるので、新規には優しくないかも。
個人的には全然無問題で面白かったのですが、難易度は高いので何周かしたら「たたみかけモード」で選択肢自体の数値の上下が見れるモードの切り替えなどが出来ると良いなと。
あとは、やりこみ要素も欲しかったなーとか。
二人同時攻略の修羅場とか見たかったですし、逆に二人同時攻略のハーレムとかも見たかったり。
主人公がかなり良い奴で、複数攻略しても嫌悪感を覚えるタイプではなく、むしろ、エロシーンでの献身っぷりを見ると「コイツに女の子侍らせるルートが欲しい!」とも思うタイプだったので、一部キャラのハーレムとか欲しかったです。
あげはといろは、いずなとゆきの辺りはハーレム欲しかったな~と強く思いました。


以下、各ヒロインルートに対しての感想。



『杜若あげは ルート』
従姉妹、超王道。
実際に可愛いのだけれど自分の事を可愛いと言い続ける残念な子。
親愛EDは全員のフラグをへし折った上で相合傘イベントのみをこなせばいいので一番最初にたどり着きやすいかも。
適度な距離を保ちつつ、親密になる感じが非常に好みの距離感で良かった。
まさに王道ギャルゲー!という感じ。
基本他のヒロインは親愛→二周目で恋人Hルートが解禁になるのに対し、あげはは早い段階で分岐する所がメインヒロインらしく。
恋人Hルートに行く為には相合傘イベント以外にもフラグを立てて好感度をかなり上げる必要があるので、必然的に選択肢はあげはに好意的な選択肢を選ぶ事に。
この関係で、居候として来た従兄弟が最初は全然興味が無かったけれど、色々な所で好みの対応をしてくれて意識するようになり、恋愛感情を持っていく女の子の話~になっていて、親愛よりも明確に恋愛色が強くなっていました。
ジワジワとお互い従兄弟から好きな人に変わっていく描写が良かったですし、18禁ルートらしく主人公を意識した事で主人公を想って自慰をしている所を見られてしまい。
それから関係が発展して行くというお約束が入るのもまた18禁の王道を貫いているなと。
初体験の描写がめちゃくちゃ細かくて、本作は初体験はどのルートも細かいですがその中で一番繊細に描かれていてまさにメインヒロインの風格。
毎日性にのめり込んで行く姿がエロいよね。
…というか純愛系のエロゲで初体験を上手く挿入出来ず終わって失敗するとか初代To ◯eartでしか見た事なかったのでビックリしました。
初体験失敗描写大好き党としてはこれだけでエロの評価爆上げです。
しかも次の日のリベンジではちゃんとゴムを買ってから挿入とか。
ゴム描写も好きなので好きなトコ総取りなエロでした。
「挿入後も奥は痛い」や「痛くない浅めの所をゆっくり突く」など男性向けエロゲにあるまじき細かさよ。
これ本当に女性が好感持ちそうなエロ描写だな…とずっと思っていました。
浅く突いてあげはの反応が薄い事につまらなさを感じて来たり、けれど本当は反応が薄いのではなく快楽に耐えていると知ってつまらなさが興奮に変わったり。
そういう主人公側の心理もとても良くて。
主人公の献身によってあげはも初体験で絶頂するのがエロかった、大変エロかった。
その後セックスにハマって次の日もして、さらに三日目であげはが痛みを訴えて初めてだった子を立て続けに抱いた事に申し訳無さを感じる主人公も良いですし、主人公は気持ちよくしてあげたくてフェラを申し出るあげはも良いですし。
フェラで興奮して騎乗位で挿入し、騎乗位でイク瞬間にいろはに部屋に入られ見られるというシチュもエロく、うん、どれも王道エロだけどどの描写も細かいのでエロさが凄かったです。
最後には自制するといろはと約束を交わすけれどそんなの守れるわけもなく…という。
THE・王道を貫きつつも、王道で描写するべき全ての描写を備えていて非常に満足度の高いルートでした。


『杜若いろは ルート』
彼女との関係は基本どうあがいても彼女が大人で叔母と甥の親愛では有り続けるので、彼女のルート分岐は恋人Hのみあり。
単純なエロさで言えばNo.1、というか背徳感が段違い。
まさかの実の叔母ルート、三親等以内で結婚出来ない人と関係を持ってしまう話。
あげはの恋人Hをクリア後に解禁。
いろはの様々な顔を見て好意を抑えられなくなった主人公と、主人公の熱い思いに負けてしまういろは。
主人公が熱い想いをぶちまけるシーンと「たたみかけモード」が上手く絡まり、非常に情熱的なシーンでした。
エロは流石の子持ち。
未婚の母とはいえ作中唯一の非処女であげはの父に色々と仕込まれたという経験者。
様々な経験で主人公を翻弄しますし、また、主人公と久しぶりのセックスをする事で快楽を思い出し耐えられなくなるという、エロいな。
色んな分岐を見ていくと、あげはの父は校長だという事が分かります。
…確か前作でも生徒に手ぇ出そうとしてたぞ、ガチで出してたとは、驚きだよ。
名前の通りセクハラ校長に仕込まれた(らしい)いろはは主人公の想いを受け取りながら色々と手ほどきをしていく。
しかし、日常はちゃんと弁えて、平日はいつも通り過ごしながら週末だけ男と女の関係に。
それがまたエロいし、エロシーンもエロいし。
そもそも純愛系でヒロインの母親で叔母にルートがあるのがエロいだろこんなん!
いやぁ、普通の萌えゲーでは中々にお目にかかれないシチュエーションで大変滾りました。
子持ち、未婚の母…エロいな。


『五味山薫 ルート』
アイドルになる為に上京した少女。
彼女の夢を応援する話。
おそらく180センチ以上ある身長でありながらも一生懸命、純粋な心でアイドルを目指す五味山は本当に良い子で。
更にその応援に主人公の友人達も加わり、4人で仲良くお弁当を食べたりする姿は見てて非常に微笑ましかったです。
しかし、アイドルになるのはそんなに簡単な事では無くて。
プロデューサーの魔の手が迫っていたり、そこから助け出そうとしたり。
アイドルを応援しつつ、五味山の相談を受けて、そして五味山に惹かれて。
最後は「まず有名になればいい!」という事で学校でのアイドルを目指し、そして学園祭で五味山が緊張しないように友人達と面白おかしくも真剣な応援方法を実行し、最後には結ばれる。
一番友情が輝いていたルートでした。
ヒロインの五味山もですが、なにより友人二人が最高過ぎます、例えアホでもこんな友人に囲まれて主人公は本当に幸せものだと。
エロは五味山>主人公の大きさの比較が良く巨女とのエロが既にエロい中、作中でその巨体により無意識に様々な破壊活動をする五味山ですが、体が大きい故に痛みに鈍いという設定がちゃんと生かされ、初体験から荒くした方が快楽に繋がるというのがとてもエロかったです。
初体験の女の子だけど荒くした方が気持ちいいとか、すげぇシチュだ。
ED後のエロも五味山がグラビア方面で進む事になり、自分以外にも様々な表情を見せる事を仕方ないと思いながらも嫉妬して五味山は自分だけのものだと誇示する為にフェラからぶっかけをしたり、どのルートもですが心理描写が挟まった上でのエロが大変上手いので非常にそそりました。


『溝川胡蝶 ルート』
個人的に一番話が好きだったルート。
胡蝶との会話は基本どの選択肢を選んでも下がるのでなるべく下がらない選択肢を選ぶという方向性になった事が面白かったです。
自分の家柄と血筋を鼻にかけ他を見下し傲慢な態度を取ってきた胡蝶。
けれど胡蝶の誕生日の日から胡蝶の様子がおかしくなり、理由は分からないながらも彼女のことを気にかけていく主人公。
何度も気にかけていく中、胡蝶の付き人の雪ノ下からの情報で胡蝶が実は養子であった事がクラス中に広まり。
今までの態度からクラスメイトから遠巻きにされる胡蝶を変わらず気にかける主人公。
主人公との会話の中で、血筋は関係ない、自分は自分だと踏ん切りをつけた胡蝶は実の両親に会いに行く事に。
というお話なのですが、まぁ、まず、この手のフラグを管理系で好感が低い…というか悪いマイナススタートキャラはズルいですよ!!
だってそれだけでもう好感度を上げる際のイベントが全部劇的になりますもん!!
実際に胡蝶のイベントはどれもかなり劇的で。
胡蝶が自分と向き合うシーンや雪ノ下と和解するシーン、更に最後の実は養子に出した家は旧華族の家で両親に子供が出来ないから養子に出した上、本当の名字はそれはもう華々しく。
今までコンプレックスだった溝川とは似ても似つかないほどの名字だった、けれど、自分は溝川家の娘で育ててくれた両親が本当の両親だという流れが凄まじく良くて。
最初はフラットらしくとんでもないネタ名字に思わせて、しっかりと話を名字に絡めてくる手腕が素晴らしかったです。
そしてエロが…胡蝶の小さく未成熟な身体を抱くという背徳感やあの今までプライドの塊だった胡蝶が主人公に受け入れ欲しいと自ら裸になり身体を差し出すというのもエロい上に、自慰すらした事が無かった少女に絶頂を教えていくという流れも凄まじく。
エピローグで主人公に愛を囁かれ初めて絶頂を知って一瞬失神する胡蝶がもう、ヤバい。
話の流れ、そしてエロが一番好みのルートでした。


久我原いずな ルート』
男性恐怖症の少女。
彼女もまたマイナスからスタート。
友人のイタズラで体育倉庫に閉じ込められた中で一緒に閉じ込められてしまい、怯え続けたいずな。
助けに来たゆきのに怯えるいずなを見られてビンタをかまされてしまい。
主人公が何もしていないと知ったゆきのはいずなの男性恐怖症を治す為に擬似恋人になってほしいと持ちかける事に。
擬似恋人、というよりは友人としてスタートし、徐々に仲良くなっていく過程が大変良かったです。
そして、いずなの過去が親愛ルートでは小学生の頃に大人に建物の隅に連れ込まれそこで漏らしてしまい大人が逃げていったという事で恐怖心が出たという話を聞く事が出来、恋人Hルートでは中学生の頃担任に身体を弄られ膣に指を挿れられた経験があるという話を聞く事が出来ます。
親愛ルート後に恋人Hルートが解禁されるので、おそらくどちらもいずなの身に起こった出来事だと思いますが、いずなの小学生時代の話を聞いた後に「何も起こらなくて良かった」という対応をした後に「皆そう言う、怖かったのは嘘じゃない、良くなんか無い」という叫びは被害者の叫びでリアルだなと思ったり。
中学生時代の話をした後の「私処女じゃ無いのかな」という悩みもまた凄くリアルで。
今まで運が悪く様々な男性の悪意にさらされて男性恐怖症になったいずなの境遇がとても辛く、そんな彼女のルートでどう18禁を描くのか?と思っていたら、いずなは必死に主人公だけは違うと言い、主人公だけは受け入れようと頑張って。
どうにか初体験をして主人公を一度は受け入れられたけれど、それ以降怖くて肉体を繋げる事は出来ず。
男性に責められるのが怖いので自分から責めるのは平気だと知ったいずなは主人公を好きな気持ちでなんとかフェラで奉仕だけは頑張るようになりフェラが上達していくという流れで。
一度は頑張れたけれど二度目が恐ろしくそれ以降は肉体を繋げない奉仕をしていくのが彼女の境遇も合わさり凄く彼女らしいエロで。
境遇とエロのシチュが大変上手く噛み合ったルートだったと思います。


久我原ゆきの ルート』
いずなといつも共に居る大人しめに見えるいずなの双子の妹。
いずなとゆきのは途中まで平行可。
いずな親愛ルート後に解禁、途中でゆきのに告白するとゆきのルートへ。
今までいずなと共に居た事で自分もいずなの男性恐怖症と共にあり抑圧されていた男性への好奇心が剥き出しになる…というゆきのの本性(本能)開放ルート。
主人公に告白されると速攻で受け入れいずなと主人公のグダグダしてしまった関係をあっさり解決する辺りとんでもなく強い女だよゆきの。
いずなの親愛がシリアスだったのに対してゆきのの親愛は下ネタギャグだったり。
いずなの恋人がロマンスエロだったのに対してゆきのの恋人は超弩級どエロだったり。
対比がしっかりとしててバランスが大変良いなと思いました。
「同じ人を好きになり気まずく…」みたいな姉妹とか双子とかでありがちな展開にならなかったのも良く。
主人公がゆきのを選んだら速攻ドスケベ覚醒して「主人公は私の(キリッ)」となっていずなのシリアスをサクッとふっ飛ばしたのを見て「ゆきのツエー…」となりました。
強い、第一印象の大人しめが吹っ飛ぶくらいに強かった、ゆきの好きです。
でも、いずなを攻略しないと攻略出来ないのは姉想いと言えば姉想いなのかも。
いずなも基本良い子なのでゆきのと主人公の関係は認め二人はあっさり恋人に。
親愛ルートでも結構ギリギリの行動を取りますが、恋人Hの彼女は、まぁエロい。
今まで抑圧されてきたエロスが飛び出ます。
まぁ公式の紹介でも自慰を一日一回と一番多い子というのが分かるのでまぁエロいわな。
いずなとゆきのは生挿入するエロなのですが、ゆきのはピルを飲んでいるからと中出しを何度も所望する凄まじさ。
初体験でも抜かずの3発というお互いに性豪を見せ、エピローグでは男子トイレで肉便器プレイという…一番ド淫乱だと思う。
ゆきのの性欲にタジタジになりながらもゆきのを受け入れていく…という。
エピローグのプレイは一番アブノーマルで一人だけこのサークル様の別作エロゲの調教物の様なシチュで、彼女だけココロノクサリシリーズのヒロインかな?となるくらいのドエロでした。


『照島麗亜 ルート』
そのままの照島と付き合うルートと、五味山ルートを並行した後に痩せた(やつれた)照島とフラグを立てていくルートに分岐。
痩せた照島ルートは結構フラグが面倒かも。
個人的に照島ルートは明るい作風のフラット本作の中で唯一闇を背負っているなぁという印象。
照島の明るく演技的に振る舞う姿は懸命に日常を演じながら生きている陰キャ属性には胸にグッと来るものがありますし、その姿を主人公からは苦手がられている描写にもウッと来るものがあります。
そのままの照島と付き合うルートは最もフラグが立てやすく速攻で行けますが、(痩)のルートを見てないとあまりのチョロさにBAD…ではないものの負けヒロインというかネタヒロインルートのような印象を受けます。
…が、彼女が本領を発揮するのは痩せた後のルートだと思っていて。
正直痩せた後のルート分岐をする為のフラグの立て方が、照島を一度フル→五味山ルートに行き好感度を上げずに告白しフラれる→その後ルート分岐という形になります。
この流れを見る限り、かなり主人公がアレな行動を取る事前提のフラグになっていて。
今作、どのルートでもかなり主人公が「良い奴」なのに対し、(痩)ルートだと「色々と理由はあったけれど二回もフッた女の子を気にして行き、好意を持ってしまう」という流れになっていてマイナスイメージが付く形になっています。
(痩)ルートがある事で主人公が「単なる良い奴なだけではない」という姿、悪い面も描かれていたのが凄いなぁと。
(痩)ルートのエロも、他ルートでヒロインを気遣った主人公とはまた違い、自分本位に腰を動かすという行動を起こします。
(痩)ルートは、「痩せた後に惚れる」という部分があるからか、かなり主人公の自分本位な部分が強く描かれていて。
照島の振る舞いが陰キャを刺激する所や、主人公の自分本位な振る舞い、そういう部分がフラットで唯一「陰」や「主人公の悪い側面」を匂わせてると思っています。
それと同時に、主人公のそういう「悪い一面」を唯一献身的に受け入れるのが照島であり。
エピローグでも今まではエロで献身して来た側だった主人公がフェラ後に精液見せつけゴックンさせたり弟を気にせずバックで突いたり自分本位に振る舞い、それでも照島に許されエロで献身される側に回ります。
照島は性的にも生活面でもダメ男製造機の様に主人公を甘やかしに甘やかします。
ここが上手いなと思った部分で。
太っている照島は正直その性格や体型でネタキャラ扱いされるキャラだったと思います。
けれど、(痩)ルートを見る事で一気に「主人公の悪い部分を唯一受け入れるヒロイン」になるんですよ。
ここで主人公というよりプレイヤーからの照島への好感度が上がると思います。
少なくともこのルートでは主人公に好印象を受けずダメダメな方の印象を受けていて、そんな主人公をどこまでも受け入れる照島の包容力の高さに驚きました。
確かに執着で依存な恋かもしれませんが、それでも照島の献身は本物で。
そうなった時に、太っている照島のルートも自分の中ではネタルートでは無くなってしまった。
元の照島のエロが親愛だけでは解禁せず、(痩)親愛ルートをを見る事で解禁されるのは、「一度でも照島の献身を見てからエロに入って下さい」という事なんじゃないかなぁと思う程(でも、本当の献身は痩せた照島のエロで見れるので思い過ごしかもですが…)。
とにかく痩せた時の話を見る事で印象がガラリと変わる子でした。
選択肢によってルートを逸れると煩之助に惚れるというのもまた、こう…「主人公にしかヒロインが惚れない!」をセオリーとしているギャルゲーとしてのアンチテーゼ感があって。
「主人公が最悪な選択肢を選び続けたらヒロインも呆れるんだよ!」というのを見た気がします。
正直(痩)ルートでの照島は(痩)ルートで様々なアレな行動を取った主人公よりも煩之助とくっついた方が幸せになれる気が。
煩之助アホだけど良い奴ですし。
そして、(痩)ルート後にもう一度元の照島のルートに行くと…
変に痩せた後に態度を変えたり、他のヒロインのルートに言ってからの分岐が無い分、主人公にも好感が持てて、照島の献身を知っているので非常に納得するルートになります。
最初はネタに見えたルートが一気にネタじゃなくなる作りが非常に上手く。
元の照島のエロが大変エロいんですよ、スタイル関係なく好き合って、でも照島はスタイルを気にはしてて。
それに対して主人公が気にしなくていいと言って。
照島を一度もフッてなくて他ヒロインのルートを通ってない分、主人公も「良い奴」なので凄まじく純愛してて。
(痩)の方が正規のルートに見えて、本当の真ENDは元の照島のルートに感じるというとんでもない構成でした。
「体型なんて関係ない」を彼女の痩せた姿のルートを通り、元の姿ルートに戻って来る事で貫いたルートでした。
いやぁ上手かったです、やられました、ネタヒロインに見えた正真正銘のヒロインでした、素晴らしかったです。



残すべき作風は残し、変えるべき所は変えた、まさに「2020年のフラット」でした。
18禁版で肉欲に溺れていくのもしっかりと描かれていてまさに「僕たちはいけない遊びを覚えてゆく」のタイトル通りで。
思い出補正も間違いなくありますが、時間を忘れる程に楽しみました。
まごうことなきフラットで素晴らしい続編でした。
今後更に別の眼帯のヒロインが追加される予定との事で、まだ楽しめるなんて…凄く嬉しいです!
バージョンアップ、楽しみにしています!!


あと、しっかりとはしていませんが攻略的なのを作ったので、この感想と別に上げようと思います。
フラグ管理、苦手ですが楽しかったです!