ひっそりと群生

ひっそりと持ってるCDの情報やゲームの感想上げたり。購入物の記録など。気ままに。飽きっぽいので途中で止まったらご愛嬌。

【PRAY TO SNOW APPEND 幸せの時間】感想

【男性向け18禁】



2002年08月11日発売
『みるくかふぇ(解散)』
【PRAY TO SNOW APPEND 幸せの時間】(PC)(18禁)
以下ネタバレ含めての感想です。








本編で描かれなかった過去の物語。



『「PRAY TO SNOW」のアペンドディスク。
 本編では描かれなかった葉弥との物語。』




プレイ時間は約45分くらい。
システム面は7でも起動可。
分岐無し。
ディスクレス起動は可能ですが音楽再生には必要になります。
7では音楽のループはしませんでした。
強制フルスクリーンになるので『DxWnd』などのウインドウ化出来るツールを導入推奨。
ただ、ウィンドウ化をすると音楽が流れなくなります。


前作『PRAY TO SNOW』(※リンク先感想)のFD的作品。
本編をプレイしたのでプレイ。
基本情報は本編の方で語っているので省略。


内容は「ショートストーリー2編」「本編フルボイス化パッチ」「各ムービー」「OP、EDショートサイズとカラオケ版」が収録されていました。





以下ネタバレ含めての感想です





絵は葉弥の姉の真弥と、葉弥の友人の友美が立ち絵で追加。
真弥の後ろを振り返る立ち絵が好きでした。


音楽はオリジナル版からのディスク利用の為、オリジナル版と変わりません。
Disc2にはOP曲とED曲のアレンジが入っています。
ボイスは真弥役に桜華春日さん、友美役にモモさんが参加。
正直メインの3ヒロインよりもお上手でした。
特に桜華さんは個人的にとても好みの演技で。
真弥が引っ掻き回す系の役柄だったのもあり、聞いていて楽しかったです。


物語は「幸せの時間」「日向の下で」の2編収録。
以下、各感想。


幸せの時間
やっぱり葉弥と主人公、過去に関係を持ってたじゃん!!!
まぁ本編と今作の説明書で「智之と葉弥が付き合い始めて、2年が過ぎた。」とあったのでそんな気はしていましたが。
これにより完全に瑠奈の勝ち目が無くなりましたね…
だって「仲がよく一緒に遊んでいた幼馴染の男の子と女の子が自分が引っ越した後に付き合ってる」ってだいぶ辛い展開というか。
瑠奈完全に道化じゃないですか。
本編、帰って来た瑠奈の為にある物語のように見えて、実は葉弥と主人公がヨリを戻すお話になってて。
瑠奈の方の心情を考えると個人的に非常に胸クソに感じてしまい。
本編の主人公と葉弥の言わなくても分かる関係を察せられてしまう以上、瑠奈勝ち目が無いんですよね。
彼女、なんのために帰って来たんだろう…
本編だと葉弥とのエロシーンが他の子よりもこなれてる感がありましたが、そりゃそうだ、過去に付き合ってこのお話で二人初体験してるんだもんよ。
本編が「帰って来た瑠奈の為にある」みたいな見せ方してるのに、葉弥の方が完全リードしてる上にスペシャリティ高くて、正直うぅん…でした。
別に葉弥が嫌いとかでは無いのですが、瑠奈の方に肩入れするとキッツイわぁ。
そういえばTo◯eartの委員長ルートがこんな感じだったなぁと、引っ越した先で自分が大好きだった男女の友人が付き合ってるやつ。
あれは委員長に寄り添うのが主人公でその傷を癒やすから良かったのに対して、瑠奈に寄り添うのが付き合った男女の片割れの男である主人公というのが解せないといか。
そもそも主人公と葉弥、付き合ってる事を瑠奈に言って無さそうな所が卑怯だなと思ったり。
結局、主人公と葉弥が分かれた理由もしっかりとは描かれず、ボカされて、なんとなく「このままの関係ではいけない」「幼馴染のままの方が良かった」「瑠奈が戻って来るから元の関係で居ないといけない」みたいな空気を感じて。
色々ハッキリしないまま別れる上に、察せられる理由は「それはどうなのよ?」みたいな理由なのも正直なんだかなぁでした。
でも、本編でハッキリしなかった部分が描かれたのは良かったです、うん。


『日向の下で』
本編後に四人で仲良くピクニック。
…なんだけど、このED、葉弥ルート後じゃん!!
正史が完全に、葉弥ルートじゃん!!
もうね、なんかね、「瑠奈の死体蹴りやめてくれ~」と苦しくなりました。
辛い、皆で仲良くしてるように見えるけど傍から見てると非常に辛い。
わりと本気で「瑠奈なんで主人公と葉弥の関係を心から祝福出来るんだろう?」と凄く疑問で。
その辺りの瑠奈の善性とか、キャラの心情が全く描かれないから、「過去に付き合ってた事、付き合ってる事を伝えてなさそうな幼馴染の二人(しかも男(主人公)の方を瑠奈は好き)」という部分や「瑠奈を一度フッて尚、元の鞘(葉弥の元)に戻る主人公」の部分など「どう考えてもココはお怒りポイントや複雑なお気持ちになるポイントでは?」という部分で瑠奈は全く負の感情を見せない為、人間味があまり感じられないヒロインというか。
「メインヒロインなのに置物ヒロイン」になってる部分が強化されてるんですよね。
瑠奈の立場ならTo◯eartの委員長のように悩むのが普通だと思うのですが、その辺の心理描写が無いためによく分からない善人になっていました。
この関係図だとドロドロしそうなのに爽やかに描かれ、本編などで全く負の感情の要素が無いのも「なんで誰一人複雑な気持ちにならないんだろう」となり、気持ちが噛み合わず。
抽象的ではなく、もう少し心情を描いて欲しかったです。



アペンドでこの話が来た事で、本編が完全に葉弥ゲーになってしまった印象でした。
本編からも察していましたがライターさん葉弥の事好きなんだろうなーと感じたり。
そういう贔屓、あっても良いとは思うのですが、メインに別の子が居そうに見えて他ヒロインでそういう事をするのはあまり好きでは無いです。
ただ、文章に個性は少なかったり、心理描写が弱かったり、展開が平坦だったり、物語としては気になる部分が確かに多いとは思いますが、それでも文章量は多く。
質より量で攻める姿勢は好きでした。