ひっそりと群生

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【淫靡蕩少女 -羽ばたきし鳥かごの天使-】感想

【男性向け18禁】



2015年09月11日発売
Waffle』※リンク先公式HP(18禁)
淫靡蕩少女 -羽ばたきし鳥かごの天使-】(PC)(18禁) ※リンク先DLsite.com(18禁)
以下ネタバレ含めての感想です。








一時期話題が上がっていたので半額セールの際に購入。
プレイ時間は約4時間ほど。
パッケージ版などは無く、DLsiteのみで販売となります(DLsiteとのコラボ企画なので)。
演出など画面の動きが大変凝っていて良いのですが、少し時間がかかるとも思うので、サクサクと読みたい方は設定の画面設定で「ウェイトをクリックで飛ばす」をオンにしてる方がスムーズに読めると思います。


まず、エロは安定の優秀。
シーン回想計算でローゼルが8個、ディアが2個、3Pが1個。
前作よりも若干少ないですが半額時は1900円の低価格エロゲとしては有りかなと。
そして今作はエロよりも若干シナリオ方面でかなり揺さぶられる部分が多く。
前作はSF部分が後半に集中していた中で、今作は全面に渡ってSF部分が強く、様々な部分で唸る箇所が多かったです。
精神をコピー出来た先、その精神は元の人間と同じなのか?発達しすぎた人工知能は果たして人と区別出来る物なのか?
「人を創る」「機械の身体を手に入れて永遠に生きる」など語られる題材を盛り込みながらそれが破綻する事無くしっかりと物語が進んで行きます。
前作、『寄り添いし可憐なる従者』(※リンク先感想)を知らなくてもそれなりに楽しめますが、前作を知っているとキャラクターの関係図などでビビッと来る事間違いなし。
まず主人公の名字で「おっ…」となるかも。
ふようという少女の存在や、主人公達以外の人物との関係、作品の時系列、世界的に起こっていた事など、作品自体の行動範囲は小さいですが、繋がりを考えるとかなり大規模な事が起こっていた事が分かり、構造を考えるとなるほど…となる箇所ばかりでした。
最後の主人公の真相も…だから芙蓉の父を「本当の父」と呼んでいたのか…と。


そして単純にヒロインのローゼルもディアも可愛らしく。
素直じゃないローゼルと素直なディア、どちらも嫌味無く、裏が無く、エッチも楽しく受け入れてくれて、ヒロインでマイナスに感じる箇所は殆ど無かったです、ヒロインが可愛いの、大事。
その上で、セクスロイドであるローゼルに対して精液がエネルギーになりエッチに積極的なローゼルに対し、人工知能の科学者である主人公の天丸は歯がゆく思ったりしっかりと悩む部分も有り…主人公も「人が作った人に近い存在」に対し悩む箇所があるのでただのエッチを楽しむ抜きゲー主人公に収まらずシナリオゲーとしての主人公の風格も持ち合わせていて好感が持てました。
ローゼルの堕天使化も、エロ方面でも素直じゃない性格から反転し積極的になり淫紋もあるし大変エロかったのですが、精液がエネルギーになる部分や性格の反転もちゃんと研究の一貫として理由があり…単にエロくするだけでない所に抜かりのなさを感じました。


ディアも単にディアがキャラクターとして好みで、可愛い可愛いとは思っていましたが…ラストで思った以上の設定が加えられて。
途中で挿入される別視点は早い段階でディアの別人格かな?というのは予想出来ていたのですが、中身がバックアップした300年前の主人公の精神データだとは気付かず…
いやぁ…同じものが分かたれ、別の物になり対峙する…この展開は熱いでしょう…
元の天丸は芙蓉の為、ローゼルの為に外に出る道を選び、分かたれた天丸はディアを選び、ディアを守る為に天丸に…自分に立ち向かう。
元の天丸の事も分かるし、外に出ないと死んでしまうのも分かる。
でも、300年も一緒に連れ添ってディアの事を大事に思ってる分かたれた天丸の気持ちも分かってしまって…
主人公が別れ、それぞれのヒロインに肩入れしている構図…っあー…最高かな?好き…という気持ちに。
主人公も死んじゃうんだろうけど、ディアを壊さない選択をしたディアEDも捨てがたいなーと。
どちらのヒロインを選ぶか?みたいな選択はズルいですわ…切り捨てる事で生きる事が出来る…みたいなヒロインはどうしても肩入れしたくなります。
今作のメインヒロインであるローゼルも可愛くて好きなのですが、ちょっと今回は…キャラの好みもあった上で立ち位置が絶妙なディアに軍配が上がった感じです…いやぁディアの立場はズルいよ…ズルい。
ローゼルがメインヒロインなのでローゼルの方にエロが多かったのですが、もう少しディアにエロシーンあっても良くない?と思えるくらいに好みのヒロインでした。
でも、ローゼルの絶妙な明るさも物語が暗く沈まなかった重要な要素なので…やっぱりどちらのヒロインも最高でした。


ブランニュー版からプレイしましたが、ブランニュー版は本編の中の話で。
『昨日はローゼルに例の媚薬を飲まされて、1日中てんやわんやだった。』
『この件は、また別の機会に語るとしよう。』
とあるので、そこがブランニュー版なのだろうなと思っています。
良い感じにブランニュー版とも繋がったのでスムーズな導入でした。
ただ、前作のブランニュー版よりはこう…ブランニュー版での驚きは無かったかなーと。
ちょっと前作のブランニュー版の作りが上手すぎた気はします。


今作も絵は大変良し。
特に地下庭園のバイオスフィアの背景は凄く綺麗で…
行動範囲はミクロの世界の話なので背景は少な目ですが、どれも綺麗なので見てて飽きる事は無かったです。
音楽は今回も良し。
体験版の時にも流れた「Tender Heart」「Like an Angel」はやっぱり良い曲だなーと思うのと、ラストに流れる「Dearest Wish」が凄まじく良すぎて…感想書いてる今無限ループで聞いています。
脱出の際に流れるのですが盛り上がりが半端なかったです。
今作ピアノ曲良曲多すぎません?
声も、体験版の時に語ったようにローゼルの声質が好みなのと…ディア、やっぱり最高で。
吐息がエロい、それだけでなく、後半で出てくる男性の演技も絶妙で。
通常時はあまり話せませんが、後半の低めの声色が大変好みでした。
ディアの声優さん、某所で確認したら今作でしか出てないっぽく…凄く残念です…良い演技でした(違う名義で出てるかもですが)。


物語はしっかりとシリアス部分やSF的な部分とそれに連なる人道的な思想が描かれ、4時間くらいの中でエロ8個くらいあり30分に1回の頻度でエロが来る中、エロでシリアスがかき消される事も無く、絶妙な配置で物語とエロが有り。
ローゼルの明るさ、ディアの健気さ…ヒロインの可愛さで暗くなりがちな要素が見事に中和されていたと思います。
今作でも更に様々な単語が出てきて。
「江籠」「アシモフ」「アンドリュー」
館が残っていたのは恐らく「寄り添いし可憐なる従者」が起こったから…なのかな?
主人公の目覚めが350年で、ふようの研究が300年と言っていたので間違いは無いはず。
ただ、ふようの研究は仮想空間での人工知能実験だったので…館が実際に残っていたのは…今後何かがあるのか?
時系列はおそらく、
「天丸の過去」→「館の過去」→「寄り添いし可憐なる従者プレビュー版」→「寄り添いし可憐なる従者」→「今作本編」
…で合っているはず(構造考察系苦手なので大丈夫か不安ですが…)。
過去から300年経過しているのでその間に何かがあったかもですが…その辺りも今後語られるのか…楽しみです。



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
参考攻略サイト様:気がつけば複数買い。 様
http://fukusuugai11.blog.fc2.com/
 淫靡蕩少女 -羽ばたきし鳥かごの天使- ページ
http://fukusuugai11.blog.fc2.com/blog-entry-1219.html