ひっそりと群生

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【姫さまっ、お手やわらかに!】感想

【男性向け18禁】



MANYOさんの担当されたゲームをクリアしていく企画43弾。



2007年09月28日発売
戯画』※リンク先公式HP(18禁)
姫さまっ、お手やわらかに!】(PC)(18禁) ※リンク先wiki
以下ネタバレ含めての感想です。








プレイ時間は約10時間15分くらい。
7でもインストール、起動可。
初回起動時ディスク必要、以降ディスレス起動可。


戯画作品、凄く沢山出ていますが、なんだかんだ初プレイだったりします。
本作は戯画の中でも中の下くらいの扱いになってる気が。
ですが、マインと呼ばれるほどの物ではありませんでした。


話は謎が解明されたり心を揺さぶられる展開などは殆ど無く。
ただひたすらにノリとテンションで突き進むバカゲーアホゲー寄り。
ジャンルに「美少女タイマンアクションアドベンチャー」とありますが、アクションは無いですね、ノベルゲームです。
ハイテンションノンストップギャグという感じ。
ひたすらにテンション↑↑で話が進むので、凹んでいる時には元気が出る作風かなと。
革命を行った国に追放された王族の末裔の姫が帰ってきて、王権を復興しようとするお話。
メインヒロインである(自称)姫のパフィンの古風で不遜で独特な台詞を金田まひるさんのエロゲ界の超音波ボイスと演技力で高らかに演じ上げるという、一種の金田さんゲーになっていました。


シナリオは渡辺僚一さん、同人サークル『半端マニアソフト』(※リンク先公式HP)の方。
同人ゲームは一応そこそこに触れている身ではありますが、半端マニアソフトさんの作品にはまだ触れた事が無く。
渡辺さんの文章は「ナツメグ」の実梨ルートでしか読んだ事がありませんでした。
そんな中でも何故か「半端マニアソフト」公式HPの「まさおシリーズ」は読ませて頂いた事があり。
今作はその「まさおシリーズ」に近いというか、ほぼノリは「まさおシリーズ」というか。
渡辺さんのテンションがブチ上がり天元突破した時のノリが続いているゲームでした。
こういうノリ、好きです。
話的には謎も細かい心理描写とかも無いので繊細さはあまり無いのですが、ライターはお一人らしいのでキャラの性格のブレなどは無く作品内の空気の統一感はあって読みやすかったです。
話数構成であり、奇数話でヒロイン選択が出来るのですが偶数話は共通ルートになっていて、一周目はそれなりですが二周目以降は凄く短い話になりますが、まぁこのテンションを延々と続けられるのも疲れるので長さは丁度良かったとは思っています。
一話15分くらいで終わるのも個人的には有り難い。
あと、メインの3ヒロインよりもサブヒロイン2人の方が謎や隠されている事が多いという不思議仕様だったのも面白かったです。


音楽は全曲良し、MANYOさん目当てでしたがエレガさん、BOGさん、なるちょさん、などなど。
名前をお見かけする方ばかりで良曲が多いのも納得でした、豪華メンバー。
MANYOさん曲は「空中行軍 -かの姫は天佑と共に-」「奔走 -Slide Away-」が好きです。
どこか東◯を思い出すような、そうでもないような。
サントラが初回同梱なのは神の采配、有り難い。
主題歌の「アルカディア・パレード」は昔電波ソングを漁ってた時に知り、プレイ前から知っていましたがとても良い電波です。
すんごい個性的な歌詞でTHE・電波なのですが、ゲームクリア後に歌詞を見るとまんまゲームの内容なんですよね。
よくこのゲーム内容でこの歌詞を思い付いたなと感服致します。
作詞は歌唱の片霧烈火さんで、大変納得致しました。
流石、内容通りの歌詞を書く事に定評があるエロゲシンガー様様です。
声は上記でも書きましたが金田まひるさんの功績があまりにも大きくて。
表での超音波ボイスが金朋さんなら裏での超音波ボイスは金田さんだと思っています。
エロゲ界の超音波ボイス。
小動物系で我儘でテンション高いキャラをやらせたら右に出る方は居ないかと。
パフィンの声は金田さん以外考えられませんでした。
ちとせ役の佐本さんの品があるお声も、恋心役の桜川さんの純粋幼馴染演技も凄く好きです。
よく聞くお名前の方は流石でした。
羽高さんのお声は初聴きでしたが名取さんがあの系統の台詞でウザすぎなかったのは羽高さんの演技があったからだと思います。
小桃役の宮本さんはあまりお見かけした事が無いのですが、後半の演技変化は凄かったと思います。
サブキャラまで上手い方々ばかりで、戯画のキャスティング良いなぁと思いました。


絵はねこにゃんさん。
ねこにゃんさんは絵柄の変化が激しい方というイメージですが、今作は変化している途中の絵という感じ。
可愛い絵柄なのですが安定感は少なかったような気がします。
作品舞台が架空の南の国という事もあり、背景は凄く綺麗で異国感が溢れていました。
津波後の背景が変わったり、文章に反映されていて飽きは無かったです。


エロは…うん…まぁ、あるけどエロに期待するような作風では無いというか。
パフィン、ちとせ、恋心は2回、名取さん、小桃は1回と少ない方。
恋愛表現に関しては「何故!?いつの間に!!?」くらいに進むので繊細な恋愛描写はほぼ無いです。
ノリで突き進んで「好きになりました!好きを伝えました!」系。
この作品らしいっちゃらしいので、そういう展開でも違和感はありませんでした。


常に全速力で駆け抜ける高速新幹線のようなお話でした。
超絶元気なキャラ達に元気を貰えたので、内容分は楽しんだと思います。



プレイ順は
パフィン→ちとせ→恋心→名取→小桃
の順で攻略



『パフィン・プラクリティ・ラーマティアン7世 ルート』
「本当に王族か?」みたいな謎が来ると思ってたらそんな事無かったです。
(自称)姫として登場しますが、本当に姫のまま進みました。
傍若無人、傲慢、不遜、王様のわりとダメな所が揃っていながらもどこか憎めない人物。
小動物的見た目と金田さんボイスで憎めなくなってる所がマジで大きい気がします。
ワガママではありますが、時々確信を突いたり「王は神では無い、神に失礼だ」など王らしい事を言ったりする所がまたズルい。
彼女とのエロは媚薬から入ったので恋愛を想像出来ないという意味で凄く「らしく」て笑いました。
こうするしかないよね、分かる、みたいな。
抱いた後、主人公を意識し出す所はギャップ萌え的に最高に可愛かったです。
最後、全ルートクリア後の国王追放理由が完全に王のせいだったのも予定調和で笑ってしまいました。
マ、マシな王が居ない、そら追放されるわ…
その王族の中で唯一のマシな王としてパフィンには頑張って欲しいですが…どうだろう彼女もまた沢山更に引っ掻き回しそうで。
最後に「姫さまっ、お手やわらかに!」とタイトル回収したのが好きでした。


『千寿院ちとせ ルート』
主人公に好きの気持ちを隠さないヒロインは好きですが、主人公に対して序盤から「私のものよ!」と言うヒロインはそんなに好きでは無く。
好きなのは佐本さんの上品なお声くらいだったのが申し訳ない。
ただ、彼女は主人公のマフィアの家系の地位を狙っているので、好きよりも地位や権力が欲しくて結婚を申し出ているキャラだった為、単に「貴方が私のもの」みたいに言うヒロインよりかは拒否感はありませんでした。
でも他のヒロインよりかは影が薄いなーと。
見た目といい、性格といい、話といい、好みの要素がそんなに無かったのが残念です。
あ、ですが一箇所だけ、エロシーンで乳首だけでイくのはエロいなと、あれはエロかった。
他ルートで乳首の話題が出た時に「これは言い逃れが出来ない」と思いながらちとせを見ていました。
彼女のルートで彼女の父親と主人公の父親とパフィンの叔母の確執が出た時には笑いました。


『時田恋心 ルート』
幼馴染、純粋に良い子なので結構好きです。
エッチな話が苦手に振る舞いつつ、本当は興味津々で何でもエッチな話に繋げるので「本当はエッチな話好きだろ」と突っ込みたくなるキャラ。
彼女とはルートで肉体関係を結びますが、ギリギリラストまで告白しない所が幼馴染らしさがありました。
最後の最後でようやく自分の気持ちに気付き、主人公に側に居て欲しい!と気付く所が幼馴染の鈍感さだなーと。
鈍感同士、良いカップルだと思います。


『名取さん ルート』
地味に一番恋愛してたのでは?なルート。
仕事後に道で出会い、毎日会う事で交流を深めていくとか普通に純愛ゲー。
どんどん好きになって行く流れもスムーズなのと、他ルートだとあまりデレない主人公がデレにデレて名取さんスキーになるので主人公の惚れ描写好きな自分としては見ていて楽しかったです。
謎多き名取さんですが、天候が彼女で左右されたり、天から落ちてきたという事から作中で何度か言及がある「神」の関係者、もしくは神族そのものなのでは?と思っています。
パフィンですら敬服する「神」、実はその「神」なのかもしれない名取さん。
パフィンは無自覚に「神」のような存在を従えているのが面白い構図だなと。
そういう意味ではパフィンは「神」をも従える、「王」に相応しいのかも。
結局真相はキッチリ描かれないので謎多き人ではありますが、人で無い事は確かだと思っています。


『小山内小桃 ルート』
記号化されたキャラ付けとしては一番好きなキャラ。
無口で強い従者、好き。
そして一番恋愛を想像出来ないキャラでしたが…まさかそう来るとは…
実は元主人公のマフィア側の人物で主人公の元許婚で幼少期に交流があったお姉さんで記憶喪失で成長の止まった少女。
…って色々詰め込み過ぎだな、真相を知ると主人公に一番恋愛で近かった人物だというのが分かります。
主人公も忘れていますし、記憶を失っているのでリセットはかかっていますが。
記憶喪失や昔交流があった所、本当の元許婚の部分にロマンを感じるので、恋愛としてのロマンは凄くありました。
記憶が戻ってからの声優さんの演じ分けが凄いです。
凄いなーと思いつつも、元の低くめの声質の方が好みなので、ちょっと残念ではありました。


たっかいテンションでキャラが独特な台詞回しの掛け合いをする、そういう作品が好きな人には合うと思います。
あと、アホゲーやバカゲー好きな人にも合うかと。
話にはさほど期待していなかったので、渡辺さんの独特なノリや台詞回しを楽しむという意味では満足しました。


MANYOさんの戯画参加作品はあとはバルドシリーズがいくつかありますが、バルド系は面白そうなのを過去作から追っていこうと思うので後にプレイ予定。
戦略系は好きですが得手不得手で言うと大の苦手なので上手く行くかどうか…今から不安でドキドキです。



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
参考攻略サイト様:愚者の館(アーカイブ) 様
http://sagaoz.net/foolmaker/
 姫さまっ、お手やわらかに! ページ
http://sagaoz.net/foolmaker/game/h/himesama.html