ひっそりと群生

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【Primary ~Magical★Trouble★Scramble~】感想

【男性向け18禁】



MANYOさんの担当されたゲームをクリアしていく企画46弾。



2009年08月21日発売
SkyFish』※リンク先公式HP(18禁)
Primary ~Magical★Trouble★Scramble~】(PC)(18禁) ※リンク先wiki
以下ネタバレ含めての感想です。








プレイ時間は約11時間30分くらい。
7でもインストール、起動可。
ディスレス起動可。
SkyFishのプレイは6作目。


本作はSkyFishによるハーレム系主人公モテモテの00年代のラノベでなろう系。
いや、なろう系は10年代半ばからな気がするのでなろう系よりかはコチラが先だとするとラノベ系の方に近いかも。
少なくともゼ◯使は意識してる気がします。
序盤の主人公の活躍により初っ端全ヒロインから好感度MAXで始まる所に「らしさ」があります。
完全にキャラゲーで声優さんゲーの為、内容は「ヒロインからモテる」以外はほぼ無いようなもの。
話の流れも序盤共通→中盤前半で移動選択→中盤後半で魔法大会→後半で遺跡探索→ラストに海の魔女と戦い倒したり使役したりしてED、がヒロインを変えてほんの少し内容が変化するのみで起こる為、内容はほぼ金太郎飴状態。
なので、好みのヒロインだとモチベが上がりますが、そうでもないとモチベが下がります。
そういう部分はキャラゲー特有の現象だなと。
各ヒロインルート同じようなイベントを繰り返す上、少しでも展開が違うと既読スキップが出来ない&文章が被っても既読スキップにならない箇所もある為、何度も同じ展開を読まされる事もストレスがかかりました。
ラスボスにあたる「海の魔女」や全ルートで何度も出てくる復活祭の起源となった「青年と少女の話」の真相も、各ルートで少しずつ解明されるとかは無く、謎の解明は妹である日奈々ルートで殆ど回収され、他ヒロインだと重要そうに何度も出てくるくせに後半フェードアウトするという構成の為、「あれ…あの話は?」となりがち。
各ルートで違う展開があり、少しずつ謎が解明されて行くとかなら読み応えがあったはずですが、ヒロインと展開が若干変わるだけの金太郎飴話に既読スキップの効かない同じ内容の繰り返しにぶっちゃけ日奈々ルートだけあれば主軸は掴めるという手抜きも良い所の三重苦だった為、二周目くらいから作業ゲーになっていました。
文章もSkyFishはさほど「惹かれるような上手い文章を書く」みたいなライターさんは居ないんですよね…
今回魔法物という事で魔法での戦闘シーンが魔法大会や海の魔女戦などで沢山描かれますが、これほどまでにつまらない戦闘シーンも中々に無いかと。
「ソレイユ」の時みたいな命がけの緊張感も無いですし、戦闘を上手く書いても盛り上がらない場合は書かない方が無難だと思いました。
更にはキャラの視点がコロコロ変わるまではノベルゲームにありがちなので良いとしても、一人称と三人称が入り交じる箇所があり。
こればっかりは慣れませんでした、せめて一人称で統一して欲しかったです。
もう少し見た目や性格だけでキャラ萌え出来るタイプなら良かったのですが、話が伴ってないとキャラ萌え出来ないのでこの作品に合うか合わないかだったら全く合わない側だったのだと思います。


ただ、そう言いつつも、絵や背景は良く、SkyFishの十八番である「水を中心に描かれる世界観」はそれはもう美麗な為、水の世界観を楽しむゲームとしては優秀でした。
やっぱり水が関わるとSkyFishは強いです。
ラストの水の遺跡の美しさは必見、あの雰囲気を味わうだけでやる価値はありました。
絵もキャラ絵は蔓木さんお一人の担当で統一感がありました。
SkyFishで原画を担当されているイラストレーターは個人的に蔓木さんが一番絵柄としての華があると感じているので、蔓木さん個人が担当された原画ゲーとしても楽しめると思います。


エロもSkyFishでは珍しく主人公が童貞+各ルートに入るまでヒロイン達に手を出さないという王道仕様。
今までのSkyFish作品、開始前にヒロインの一人に手を出していたり、ルート分岐前に肉体関係持ったりするのが殆どだったのでちょっと驚きました。
「SkyFish主人公なのに共通で手を出さない…だと…」というレベル、いや、そんだけ本当に今まで手を出してました。
SkyFishはそういう関係を下地にして本編を描くのが上手かったので違和感は無かったのですが、初体験同士が好きな性癖があるので、そういう意味ではそういう王道っぷりも00年代のラノベらしさがあって良かったです。
…とは言いつつも、ルートによってはルート分岐後に分岐したヒロイン意外とイチャつくシーンがあったりするので、ルートヒロインとだけイチャイチャしたい派としてはストレスがかかるルートもありましたが、エロに関しては初々しさがあり概ね性癖的には満足しました。


音楽は流石、全曲良し、今作は珍しく同梱では無く別売りでサントラが出たSkyFish作品になりますが、サントラを買って損は無いと思います。
「伝えたい言葉」「想い、結ばれて」の穏やか系のピアノの使い方の上手さも流石ですが、「戦闘訓練、みんなでバトル!」がRPGのバトル曲っぽくとても好きでした、まぁ曲に合うくらいの熱いバトルが描かれているかと聞かれたらすこぶる微妙ですが。
OP、EDどちらも良曲ですが特にOPの「Primary」は名曲レベルかと。
バイオリン、アコギ、ドラムの使い方が素晴らしく、Aメロ、Bメロ、サビ、どこを取っても聴き応えしかありませんでした。
声はセンターヒロインのプリム役にりんごりんといつものSkyFish。
藤森さん、中家さんもSkyFish常連でまきさんに民安さんと大御所ばかり。
上田さんは今年「美少女万華鏡」でお声をお聞きしましたが、ロリ声よりもこういうフワッとしたあらあらうふふ系のお声の方が耳に馴染むなと思ったり。
サブキャラはセラフィナの吉川さんはハッチャケ系よりか大人しく話してる時の方が好きかも。
それ以外のキャラは非公開なのですが、リカルド先生だけは流石に分かりました。
子や…この方もまたSkyFish常連だなーと。
悪い人に見せかけて実は本当に主人公側を支える人だったので、こういう役どころが上手いです、素晴らしい。
一言で場を持って行くお声をしているので存在感があります。
本作はキャラゲーでありキャラが4割くらいでしたが、声優さん達の力が4割くらい締めていたと思います。
残りの2割は世界観。
声優さん達の演技を聞く為にもちゃんとプレイしていた部分があったので、声の力の偉大さを感じました。


絵とか演技とか世界観とかに触れられたのは良かったです。
話…話に関しては…有って無いような物だったなと。
もうちょっと「はるとま」までは行かなくても実のなる物が読めるかなーと思ってましたが、そんな事は無く。
SkyFishは美術班と声優さんの選択が素晴らしいのでその辺りに更に大事にして欲しいなと思いました。



プレイ順は
プリム→ライム→マリア→ミンティア→チャイム&日奈々→チャイム→日奈々
の順で攻略



『プリム=リナ=オクレイン ルート』
センターヒロイン、王道、あと放尿プレイ。
りんごりんの王道ツンデレヒロインは良いぞ。
最初は反発してたけど、色んな出来事があって良いパートナーになるという話も王道。
王道なんだけど意味深に語られる「夢」や「復活祭の青年と少女」は何も回収しない為、あんまり王道にも見えない気が。
話の軸の重要な所は主人公の妹の日奈々に持って行かれる為不憫にも感じました。


『ライム=ルナ=オクレイン ルート』
このルートにおいてはプリムがガチで邪魔ヒロインでビックリ。
主人公がヴァンパイアの一族で先祖返りを起こし、血を欲している時に、妹のライムが主人公の事を好きと知りながらキスにより血を与える~とか姉として酷すぎるでしょう。
「主人公がライムの事を本気じゃないないなら先祖返りを起こす以上ライムに近付かないで」とかお姉さんムーブかましますが、傍から見ればプリムも主人公が好きで恋敵のライムを近付けさせないように仕向けているだけにしか見れず、相手が大人しいからって調子に乗ってるタイプ、そりゃライムもキレるわ。
一応キス以上の事をプリムとはしませんが、萌え系は「そのヒロインを愛でたいからヒロインルートに入る」のであると思っている為、「なんでルートヒロイン以外のイチャイチャを見なきゃならんのだ」とストレスが凄かったです。
ルートヒロインしか愛でたくない派としてはプリムがただただ邪魔でした。
共通ルートでは「嫉妬系ヒロイン」苦手なのでライムの事が苦手でしたが、ルートに入ってあまりにも不憫だった為、同情的になったヒロインでした。


『マリアフィア=シフォネーゼ ルート』
両思いになる前に搾乳プレイがある、おっぱいおっぱい。
精霊使いなのもあって出てくるペンギン精霊がとても可愛かったのと、彼女の父親が経営するアイス屋の事しか覚えていません。
なんかいつの間にかパートナーになって付き合ってたルートでした。
ペンギンのモンブランがとても可愛かったです。


ミンティア=ミミット=ミディム ルート』
ロリ先輩。
最初は剣士同士、戦い仲間という所からスタートし、そういう関係のまま主人公の先祖返りをなんとかしようとしてエロシーンに入るのが色気が無くて良かったです。
純血のままが良いからとアナル処女から奪われるという豪傑っぷりもミンティアらしくて好き。
その後ちゃんと恋人として結ばれる流れも好きでした。
戦って負けた竜がアルフレッドだった事には驚きましたが、アルフレッドの中の人も特定は出来てませんが声を聞く限りおそらく大御所さんで。
そういう方をただの執事にはしないよなーとも思ってたので経歴に納得しました。
公爵家の娘なので色々とややこしい話になるかと思いましたがそうでも無かったのが明るい作風だった為良かったのと、「海の魔女」を唯一倒さずミンティアの剣に付与させて終わるのも良い流れだったので、個別ルートでは一番好きです。


『チャイム&日奈々 ルート』
3P来るかと思ったら無かったぜ…
何となくですが手コキや自慰などはあってもセックス自体は無いのでノーマルED的な扱いかなと。
「海の魔女」も特に出ず、年下に囲まれてお兄ちゃんして仲良くお店を手伝って終わるのが平和でした。


『チャイム=ミルフォークス ルート』
上記の「チャイム&日奈々 ルート」を通ると既読スキップで半分くらい削れてしまうという。
チャイムが魔法を使えない(ようにされてる)理由とか姉のセラフィナさんの事が分かったり。
姉妹ルートになっていたと思います。
セラフィナさん、キャラとしては魅力的なので攻略キャラじゃ無いのが勿体無いとも思いました。


『六桜日奈々 ルート』
各ルートで嫌というほど聞かされる「復活祭の青年と少女」の話が繋がるのがこのルート。
ぶっちゃけ一度魔法が消えた世界で魔法を取り戻した青年と少女の子孫が六桜家で、青年と少女の生まれ変わりが主人公と日奈々というものですが、このルートに来るまでにさんざん分かりやすく出て来るので「知ってた」という感想しか無く。
「話の本筋」や「謎の解明」という意味では正直このルートだけ通れば良い作りになっていました。
ただ、「チャイム&日奈々 ルート」と「チャイム ルート」と前半殆ど同じ為、チャイムルート以上に既読スキップで削られるという。
更に実の妹だからか「主人公と一緒にお風呂」と「主人公へ手コキ」と「自慰」まではあってもセックスシーンは無いという。
この時代実妹ダメでしたっけ…?微妙なラインだったのかもですが、消化不良にも感じたり。
ですが、そういうエロで制約がある分、話の重要な要素を全て日奈々が持っていると考えるとバランスは良いなぁと思います。
肉体関係は描かれないけど、「青年と少女」の来世同士でまた再び出会い一緒に居よう!みたいな運命力の高いプラトニックさがある流れが好きでした。
エロは無いけど話的には実質正ヒロインだと思っています。



一つ一つのクオリティは高いけど、話だけが自分に合わなかった、そんな感じでした。
話が違う萌えゲーは好きなのですが、金太郎飴状態になる萌えゲーは萌えるに萌えられない為合わないなぁと。
MANYOさん追い、次回は別の所の作品を挟んだ後にSkyFish系列の「ぽちとご主人様」をプレイ予定。
明るいSM系作らしいので「はるとま」のSM EDのようにニッチな流れが中心に来るのか。
SkyFishのSM中心がどう来るのか、ニッチ度が高いと嬉しいです。



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
参考攻略サイト様:愚者の館(アーカイブ) 様
http://sagaoz.net/foolmaker/
 Primary ~Magical★Trouble★Scramble~ ページ
http://sagaoz.net/foolmaker/game/h/primary.html