ひっそりと群生

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【聖天使☆レベルドレイン】感想

【男性向け18禁】



2016年08月14日発売
夜のひつじ』様 ※リンク先公式HP(18禁)
聖天使☆レベルドレイン】(PC)(18禁) ※リンク先DLsite.com(18禁)
以下感想です。








愛し愛され、ゆるゆるエッチして、ゆるゆる気持ちよく生きていこう!



『負けて吸精、甘えて搾精。天使少女とお射精ヘブン行き。

 魔王が倒された世界では、ゆうしゃ様はもう不必要です。
 無駄になったレベルはすべて下級天使に提供してください。
 経験値は精液に乗って放出されます
 え? せっかくの強さを手放したくない?
 じゃあしょうがないですね。
 人間の身の程をお知りください

 ゆうしゃよ天使に立ち向かえ!
 でも負けたら気持ちいいよ!』
(公式より引用)



夜のひつじさん作品17作品目プレイ。
こちらは再プレイになります。
プレイ時間はゆっくり読んで約3時間くらい。
分岐有り。


流行りなのかなんなのか、異世界に来て魔王を倒す使命を帯び勇者になった主人公。
レベルの低いダンジョンで一人でひたすらレベル上げを行いレベルがカンストし、いざ魔王を倒す旅に出ようとした所で魔王は倒されてしまう。
実は勇者は何人も召喚され、その内の一人が魔王を倒したのだとか。
レベルだけ上がり途方に暮れる主人公の元へ天使ルナリアとアイリシアが現れ、レベルを回収するという流れに。
レベルを取られたくない主人公は二人に圧勝するが、二人の上司、ザフィーリアには歯が立たず、負けてしまう。
押し倒された主人公はザフィーリアの超絶技巧のフェラにより耐えられず射精、と、同時にレベルを奪われ…
そう、主人公のレベルを天使がドレインする方法は天使が主人公を射精させる事。
かくして二人の天使による搾精の日々が始まった!
という、THE・抜きゲーのお約束をふんだんに盛り込んだ物語。


シチュエーションはフェラに初体験で処女貫通。
騎乗位にオナホコキ&オナホと子宮の異空間繋がり。
チアプレイに赤ちゃんプレイ、果てはショタ化。
などなど、数々のプレイで搾精され続けます。
レベルを奪うためのエロ、でも天使はちゃんと愛してくれて。


若干女性上位系なので完全ウブな娘が好きな人には合わないかもですが、女の子にノリノリで搾精されるのが大好きな人にはたまらない一作かと。
中出しに、孕ませに、チアプレイに、今までの作品を追っていると分かる、夜のひつじさんの熱い性癖を感じました。
天使のアガペーに包まれながら性欲に身を任せるエッチでゆるっゆるな作品でした。



『システム、演出』
吉里吉里製。
システム完璧、流石です。
ボイス設定も細かく割り振ってありますが、序盤しか出てこないザフィーリアにもちゃんと割り振ってあったのに気付いた時、少し面白かったです。


『音楽』
madetakeさんとwaniwaveさんの曲は最高。
RPGの戦闘っぽい曲がいつもの作風と違うので面白かったです。
サントラが超絶に欲しいです…
曲名が不明ですが、開始して最初に流れる三拍子の曲が「らしさ」が漂っていてとても好きです。
声はルナリアは「ゆびきり婚約ロリイタ」の鈴佳役の蝉さん。
鈴佳もですが、ロリっぽさの薄い作ってない、でもどこか小動物のようなお声が最高に好みで好みで。
沢野さんは別サークル様でヒロインでお聞きしましたがゆったりとした話し方が非常に良く。
最近商業の方でもご活躍されているのが凄く分かります、お上手です。
涼貴さんは「妹ホールド」「純情セックスフレンド」「援交娘さん」でどの系統も素晴らしかったのですが、今回の序盤のみ登場されるつよつよ女神様も別の方向性で良かったです。
フェラ音が安定して上手く素晴らしいです。


『絵』
原画は「彼女、甘い彼女」のwk.さん。
この方の描かれるジト目寄りの女の子が最高、ふわふわぽやーっとしてて見てて癒やされます。
「彼女、甘い彼女」では無かった3P絵も安定して上手く、ルナリア、アイリシアそれぞれ体型の違う女の子の身体の書き分けが良かったです。


『物語』
夜のひつじさんは今までは大事な人と出会う人間関係を描いた白ひつじ作品や心が砕けるような闇を描いた闇ひつじ作品というジャンルの違いで書いてこられましたが、今作はほぼ8割がエロに割り振られた抜き特化系になってた気がします。
勿論、今までの作品も巧みな心理描写と繊細で性癖を掴み取るような描写でエロの方面でも間違いなく強いサークル様でしたが、ここまで連続でエロが、そして様々なシチュが入るのは今回が初めてかも?
「姉ビッチ」や「超管理」も抜きゲーとして強く連続エロで7割くらいエロでしたが、その中でも初めて出会った人物との人間関係の構築にはそれなりに時間をかけていて。
そんな作品が多い中で、「出会って相手を気にせず頭空っぽにして即エッチ」は初めてな印象。
今までの作品の「相手の立場や境遇を気にする」事は全く無く、ダウナーで処女だけどお願いはなんでも聞いてくれるルナと頭ゆるゆる超絶ビッチでエッチ大好きなアイリからノリノリで様々なシチュ搾精させられる、イベントはほぼエロシーンの完全抜き特化型で難しい事を考えず頭空っぽにしてエロを楽しむことが出来ました。


『好みのポイント』
…と「頭からっぽに」とは言いつつも、所々で察せられる主人公、ルナリア、アイリシアの過去や人生観で唸る所もあり。
そういう描写から「抜きゲーだけど間違いなく夜のひつじ作品をやっているんだ」と再確認する事が出来ました。
しっかりとは語られない、でも、なんとなく察せられる、こういう部分の描写や空気感が本当にお上手でとても好きです。





以下ネタバレ含めての感想です





さて、エロとしては上記でも書いた通り、ザフィーリアとアイリシアは作中表現からモロに経験豊富系で超絶ビッチ、ルナリアも処女ではありますが、フェラや手コキ系はやってきた描写があるので純処女が好きな人にはウケが悪いかと。
特に「ロリータシリーズ」の関係の構築の仕方や初体験描写が好きな人はコレジャナイ…とはなりそう。
が、今までの夜のひつじ作品の「愛」への表現を見てると大変「コレよコレ!」となりました。
主人公、わりと序盤でルナリアに対して「二人のうち最初に抱くなら処女がいい」と気持ち悪い寄りのムーブをかましますが、ルナリアは呆れながらも優しく受け止めてくれて、やる気が無さそうに見えながらも徐々に好意を向けてくれて。
アイリシアはお股ゆるゆるで気持ち良い事大好きな超絶ビッチではありますが、それでも行為中には必ず愛を囁いてくれて。
そういう部分の描き方が「ビッチだろうがなんだろうが「愛」を真剣に囁やけばそれは「愛」であり嘘ではない」「軽そうに「愛」を語っても本人が愛してさえいればそれが「愛」である」「というか「愛」は沢山あっていい!」と今までの作品で語られた「愛」の在り方が徹底されていて、頭空っぽ抜き抜きゲーでありながらもルナリアとアイリシアの「愛」は本物で、「愛」に溢れた一作なのが伝わって来ました。
そう、「愛」、「愛」さえあれば、なんでも許されるし、そもそも禁止とは人がするもので神は何も禁止していない。
そういう主張は徹底されていらっしゃいます。


主人公もおそらく現実世界では家族も居らず孤独で、ルナリアもコチラの世界の良い所の娘ではあったみたいですが、友達が居ないくらいには恵まれておらず、アイリシアは予想ですが多分ニュアンスから主人公と同じ世界の人物だった可能性があり、そして彼女もまた恵まれておらず。
三人共過去は孤独だったのだろうなというのが察せられ、そんな三人が出会いゆるゆるな肉体関係を結ぶ中で「愛」を育んでいく。
最初はレベルを吸う肉体関係だったのに、三人の生活が心地よくなって行き、いつの間にか家族のようになっていて。
ゆるっゆるだけどこういう関係良いなーと思います。
自堕落で、不健全で、でも、「愛」は間違いなくある。
「孤独な人達が出会う」という意味では今作も間違いなく夜のひつじ作品でした。


EDは2つあり、一つはショタ化した主人公がそのまま搾精され続け異世界に留まるというもの。
頭ゆるゆる、エロに落ちるEDだとこのED好きです。
ただ、エピローグを見ると、主人公が現実世界に戻るEDがきっと正史で。
現実世界に戻る選択をした主人公。
現実世界では孤独だったはずなのに、いつの間にか人生の中に二人の少女が居るのが当たり前の人生を歩んでいて。
神の采配か何なのか、わからないけれど三人仲良く暮らしており、良いじゃんゆるゆるハッピーエンド!
ゆるっゆるな抜きゲーに相応しいくらいにゆるっゆるな神の采配で、「よくわからないけど一件落着!」な感じが非常に好きでした。

結構初っ端から下半身に全振りの頭悪い設定で始まったので、最後まで理屈などが無くて良かったです。
でも、その中でもいくつか好きな文章はやっぱりあって。


『「きっと弱いほうが幸せですし、楽しいですよ」』
『「だって、知れば知るほど話せなくなるでしょう? たくさん知っていることだと誰かのちょっとした言葉から深読みしたり……」』
『「ゆうしゃさん。強くなる、よく知るということは沈黙するということですわ。森のなかの修行者や隠者のように。分別を身につけるんです」
 子供だったらどんなわがままも言える。
 だけどそのうち言えなくなる。
 成長して色んなことがわかるようになると、世の中には仕方がないこともあると理解して――何でも言ってしまうわけにはいかなくなる。
 「弱くても愚かでも……満ち足りていて、友達がいればいいと思うんです」
 「友達って……るなみたいな?」
 「はい♪ るなは大事な友達です。ふふふ……一緒にいれば楽しいですよ」
 「……ふん」
 悪態をつきたい気分だった。優しさや友情に囲まれている人間はそれでいいんだろう。
 だけどそうでない人間はどうする?
 努力して知性や権力を得て、それで……。
 ………。
 どうするんだろうな。
 方法なんてわからない。
 どうすれば善く生きられる?
 いや……別に今の俺はそんなものを求めてるわけじゃない。だけど昔は――。』


『「ふふ……美しいものの孤独がゆうしゃさんにもわかりますか?」』
『「美しく生まれて、それを使いこなす知性や根性があれば有利になるでしょうね。だけどそれも孤独です。あるいは、注目なんて全く浴びたくないのに美しく生まれてしまったら?
 「………」
 少し考えてみる。
 女同士だと可愛い子のほうがいじめられたりするんだったか。
 可愛い子がグループの長に収まっているケースもあるだろうからどっちがどっちとは言えないが……。
 るなくらい控えめな容姿のほうがなんだかんだで生きやすかったりするのかもしれない。
 「まあ……そうだな。何にしろ容姿なんて自分で選べないし」
 「その通りです。だから天使は美しいほうではなく、むしろ野獣のほうに宿るんです。だってそのほうが、二人でいて妬まれなくて済むでしょう?」
 一面の事実ではあるだろうが、本当かよという気持ちもまだまだあった。
 あんな奴なのにあんな美人を捕まえやがって、という羨望はむしろ美しくない天使のほうに向いて、美しい人のほうは平和でいられるかもしれない。』


『今考えてみれば、なぜあれほど強くなることにこだわっていたのかわからない。
 俺は何かをするために目的を持って強くなったんじゃなかったなと思う。
 魔王を倒すというお題目はあったけれど、それに向かって行動していたとは言いがたかった。
 元いた世界を忘れてこの世界に浸っていたくて、時間を止めたくて――。
 でもそれはできないから力を手に入れようとしていた。
 一生その場に踏みとどまっていられるような力を。
 楽しみのために生きるのは悪いことじゃないと思う。
 でも生きているからには楽しまなきゃいけないとしたらきっと苦しいのと同じだ。
 二人の天使は相変わらず俺のそばにいてくれる。』


などなど、アイリシアとの会話が地味に心を打ってくるような言葉が多かったです。


全体を通して「流されても良いし、何かをしなくても良い、難しい事は抜きにして気持ちよく生きていこうぜ!」と緩くありながらも快楽のまま生きる事を否定せず「愛」の名の元に全肯定するようなお話でした。
いつもの夜のひつじ節を楽しみながらもエロでゆるっゆるで快楽のまま突き進める、抜きゲーとして非常に優秀な一作だったと思います。



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
参考攻略サイト様:マイナーエロゲ攻略 様
https://seesaawiki.jp/erogekouryaku/
 聖天使☆レベルドレイン ページ
https://seesaawiki.jp/erogekouryaku/d/%C0%BB%C5%B7%BB%C8%A1%F9%A5%EC%A5%D9%A5%EB%A5%C9%A5%EC%A5%A4%A5%F3