ひっそりと群生

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【堕落ロイヤル聖処女】感想

【男性向け18禁】



2018年08月12日発売
夜のひつじ』様 ※リンク先公式HP(18禁)
堕落ロイヤル聖処女】(PC)(18禁) ※リンク先DLsite.com(18禁)
以下感想です。








汚しても雑にしても酷くしても許してくれる。
そんな美しいものと一緒に堕ちて行く。



『聖女さまはあなたのメスに成り下がりたい。

 世界樹は枯れました。
 癒やしも奇跡もずっと前から幻想です。
 愛が、いつまでも満たされない愛が、
 清らかな少女を甘い堕落に誘います。
 傷ついた場所から垂れる蜜を吸って、
 白濁した最低の道徳を子宮に注いでください。

 わたしが願うことではなく、
 あなたの御心にかなうことが行われますように。

 つがいで甘堕ち純愛ADV。』
(公式より引用)



夜のひつじさん作品20作品目プレイ。
プレイ時間はゆっくり読んで約2時間15分くらい。
本編約2時間10分くらい、エピローグ5分くらい。
分岐無し。


転生系ファンタジーではありますが魔王は既に倒され主人公も別に勇者では無いただの庭師で、ゆっくりヒロインとだけ世界を満喫するという。
世界樹が枯れ、魔王が倒された事で、「今までの貧困層の理由を魔王のせいには出来なくなった」みたいな話題も入りますが「そういうのを今後どうにかしていくの、大変だねー」くらいの感覚で描かれ、世界情勢で困難が訪れる事は全く無く。
「聖女様が性的に堕ちて行く事に反感を覚えた民がどうのこうの」と進み波乱が訪れる事も無い。
そんな夜のひつじさんらしい、いつものミクロな世界でした。


「堕ち」という単語が入っていますが暗い方面で堕として行く描写も全く無く。
「甘」の方が強く、「何でも許して愛してくれる聖女様の懐に抱かれるゲー」となっていました。
最初から好感度MAXで始まり、ひたすらに主人公の醜い欲望を好意的に受け取ってくれる聖女様。
「堕とす」という意味が「本人の感情部分での尊厳を傷付ける」では無く「聖女という立場を壊して行く」「一人では生きられなくして行く」という意味だったのが印象深かったです。
「美しく清らかな聖女」を「汚す」この行為や「一人の人間を一人で立てなくする」この行為も間違いなく「堕とす」に当てはまる為、ヒロインが本気の嫌悪で嫌がる素振りを全く見せない「堕としゲー」になっていた所が独創的だったと思います。
「聖女さまはあなたのメスに成り下がりたい。」の言葉通り、自ら堕ちる事を望む美しく高貴な存在を汚して行き優越感を味わう事が出来る、そんなゲームでした。


『システム、演出』
吉里吉里製。
今まで通り操作は完璧でございました。


『音楽』
madetakeさんとwaniwaveさん。
魔王は倒されたけれど、世界樹も枯れ。
活気がありそうな、でもどこか沈む部分もあるような、そんな喜べば良いのか悲しめば良いのか分からないような独特な空気感がゆったりと品がありながらも気怠げな音楽で表現されていてとても良かったです。
声は聖女のセイナのみで紫乃小文さん。
夜のひつじさん作品に7作も出演されているので、書かれている台詞をしっかりと汲み取り演じられている所は流石でした。
まさにツーカーのような文章と演技で聞いてて気持ちが良かったです。
紫乃小文さんは夜のひつじさん作品と過去に別同人サークル様の作品にしか参加されていらっしゃらないらしく。
上手い方で商業進出しない珍しい方だなーと思いました。
(この業界は名義が沢山ある業界なのでひょっとしたら別名義で超有名な方かも…色々探してみたいなとも思いました。)


『絵』
ぎうにうさんの絵は最近OPが気になった某商業ゲームのヒロインでもお見かけしました。
そのヒロインもまた白髪でどこか儚げな見た目をしていて、白髪儚げ系のキャラを描くのが上手い方だなぁと。
個人的にはそちらの等身が高い方の絵柄が好みでしたが、等身が低い絵も描ける所に技量を感じます。
今回、かなりマニアックなプレイが多く、ややこしそうな体位が多いのですが、どの角度も違和感無いので凄いです。
初っ端からセイナの土下座CGが入るのですが、柔らかそうな身体を丸っこくして丸まり土下座をする姿が愛らしく、「土下座後ろから見る」という構図なのですが体躯がとても綺麗で、他にも机の上で仰向けになり顔を上げ主人公のモノを咥えるというシーンも描くのが面倒そうなのですがバランスが良くマニアックさが増していて。
マニアックプレイもですが、絵柄が好みなのもあり、とても大満足でした。
仰向けフェラシーンで奥に突っ込むと喉が盛り上がる差分も有り、最高でございました。
ヒロインのセイナが堕ちる前と堕ちた後で白い聖女の衣装から黒い娼婦の衣装に変わるのですが、デザイン性が真逆でその違いも好きです。


『物語』
「文章が良い」という安定感。
今回は「いつもの夜のひつじ」の文章で進みながらもエロ方面が若干いつもよりも下品エロ寄りで。
どこかで作者様が「聖女様と「んほぉ」するゲーム」と書かれていらっしゃいましたがまさにソレ。
ヒロインの聖女、セイナは無知な部分は多いですが積極的に主人公の行為を受け入れて行き、新しい快楽を植え付けられる度にあられもない姿を晒します。
その晒し方が良い意味で大げさで、今までのエロは「闇ひつじ」などでキツイシーンはありながらも「静」よりのエロだったのに対し、今回は喘ぎ声が下品だったり擬音が下品だったりと「動」よりのエロが多いと感じました。
中盤まで処女のままアナル処女だけ奪ったり処女のまま注射器とホースで精液を送り込むなどのプレイが有り、処女のまま調教し続けるので「処女を性的に調教して行く」というニッチな性癖持ちにはグッと来るシチュが多かったです。
一部のマニアックな性癖に刺さるプレイが多く、エロゲとして楽しく読みました。


『好みのポイント』
セイナが聖女でありながら最初から大分達観している所があり。
思想の方面で聖女らしくない考え方を持ち、所々で毒舌をかまし清楚さとは真逆の単語を放つなどし、「イイ性格」をしていて、破戒僧のような性格悪い聖女キャラが好きな自分としてはかなり好みでした。
エロでは間違いなく受け身でMで「堕とされる側」ではありますが、所々で根っからの富裕層らしい余裕が垣間見え、必死になる主人公に余裕の言動を向けたりする姿がたまらなく。
主人公が「良い女だけど癪に障る」というのが分かるほどに、「抱かれて調教はされているけれど、精神面に余裕があって精神面で抱いているのはヒロイン」の構図を作り出していて、イイ性格のヒロインスキーとしては好きな聖女ヒロインでした。





以下ネタバレ含めての感想です





文章も良かった、絵も好みだった、エロも喘ぎなど下品めで良かった。
単品で見ると良作。
ですが、今までの夜のひつじゲーをしていると好みには合致しなかったなぁと思う所があります。
抜きゲーとしては良く、性格悪い聖女様好きなので、「聖女様と「んほぉ」するゲーム」という部分は何一つ間違いでは無く満足ではあるのですが、主人公とヒロインの序盤の交流が少な過ぎだと感じたり。
「聖天使☆レベルドレイン」辺りからでしょうか、序盤の交流が無くなり初っ端からエロで始まるようになったような。
それまでは最初のエロに入るまでに仲良くなっていく交流があり、その交流の中でエロでは無い一枚絵があったのですが、「レベルドレイン」から一枚絵は全部エロになっていって。
間にある「お泊まり恋人」は交流がありましたが、それ以外が交流よりも抜き特化になっていったような気がします。


そういうのも嫌いでは無いですが、夜のひつじさんはやっぱりエロの無い序盤の交流でグッと主人公とヒロインの関係性を構築され、その流れがある事でそれ以降のエロへの感情移入も深まって行ったので、その序盤が無い故に単純に「聖女様を汚す話」になっており。
ヒロインのセイナが「堕とす」際に嫌悪での拒絶をしない為、「闇ひつじ」にもなっていなくて、もっと「精神的な部分での屈辱や屈服」を想定していたので、かなり予想から外れた所があります。
「甘堕ち純愛ADV」なので間違いでは無いですが、もっと闇の部分も見たかったなぁと。
一応後半、処女を奪って衣装が娼婦っぽい衣装に変わった際に明確に「堕ちる」のですが、セイナから望んだ堕ちなので「俺が堕とした!」感は少なく、どちらかと言えば「彼女自身が堕ちる道を選び、その道を進む片棒を担いだ」ような感覚なので、「堕としゲー」というより「共犯者」の感覚が強かったです。


あとは「自分の悪い部分をも受け入れて貰う」「性を「ひどいこと」として扱いヒロインを犯す」というのを夜のひつじさんは一貫して描かれるのですが、主人公が「ただ悪い…というか酷い奴」「ダメな奴」になってしまっていて、全然良い所が描かれて無くて。
良い人の表現が作中に全く無いのにヒロインに「優しい」とか言われるので、「どこが???」になってしまう部分が多かったです。
それに対して「俺のどこが、この行為のどこが優しいんだ」と主人公が地の文で語りますが、「ほんとにな」という感想しか抱けず、セイナが主人公のどこを見ているのか分からないと思ってしまいました。
「恋は盲目」と言われたらそこまでですが…その「恋」の部分も主人公からヒロインへも、ヒロインから主人公へも「ここで惹かれた」みたいな箇所が無く、「恋をしてみましょう」「わかった」というやり取りからいきなり恋愛が始まり速攻で本番は無いですが性行為が始まる為、プレイヤーとしては感情が追いていかれて。
文章が巧みな為、話の流れを受け入れる事は出来ますが、未だに二人がどこで惚れ合ったのかが分かってはいません。
「恋愛なんてそんなもん」と言われたらそれもまたそこまでですが…そうなると今作は自分の好みの純愛では無く、抜きゲーになってしまうんですよね。
ヒロインもですが主人公にも魅力的であって欲しい自分としては「レベルドレイン」辺りの主人公から「ダメな部分」の方が強くなっていてあまり主人公が好みでは無い為、主人公×ヒロインのカプ物としては萌えられなくなって行った所があります。
「ダメな男をヨシヨシする」というのが一貫して全作品にありますが、あまりにも「ダメな部分」だけ過ぎるのもどうかなと。
カプ厨としてはやっぱり主人公の良さも引き立てて欲しいです。


それに加えて「好き好き大好き超管理してあげる」辺りからなんとなく宗教的思想の要素が入ってきたなーとは思っており。
文章を読んでいて元々の「愛」に関しての解釈や気質が作者様と凄く親和性が高い為、そういう表現が入って来たのは面白かったのですが、「レベルドレイン」か「お泊まり恋人」辺りから宗教的な「愛」の思想が下地にある事で話が進む為、読んでいて面白くはありつつも若干疲れるようにもなって来て。
そういう要素がスパイスとして一部に少し入るくらいなら物語を盛り上げますが、全体的な下地になっているとちょっと読んでいて時々文章が頭に入らない事があり。
「ハーレム双子」くらいから「ちょっとこの思想は難しいぞ…」と難しさを感じるようになって行きました。
「私の為では無く、貴方の望む事を行い」とか地味に難しい思想かと。
今回は世界観もありその部分が大きく「特有の愛の思想、価値観」が根底にある為、所々の考え方が難しく。
言ってしまえば自分が付いて行けない所もあり、前提知識有り系や引用系が分からない故に苦手なんですよね…
ここはもう知識量の問題なので仕方ないですが、そういう所を含めて好みなので。
話自体は分かりやすい為読み進める事が出来ましたが、昔の作品のように全部をサラサラとは読めなくなったなとは思いました。
「常に生きている事に悪いと思っている、何かに謝りたい、謝って楽になれる人間も居る」という部分もまた全作品で共通しているので、その部分はとても好きですが、その部分と宗教観が絡まってかなり解釈が難しい文章が出てきてるような気がします。
サラサラと読めてた物にちょっと脂身が乗った部分が出て来て読みにくくなった所が出て来た、そんな感じ。


その中でも、


『セイナ「例えばですが――神は、神官と、彼が囲っている愛人と、いったいどちらを救うのですか?」
 セイナ「自らに仕える神官ですか?それとも娼婦に身をやつした女ですか?どちらも救わない?どちらも救う?何にしろ公平とは思えません」
 セイナ「先生。世界にはどうして不均衡が表れているのですか?」
 セイナさまは疑いばかりを口にする。
 この少女はつまるところ頭が良い。
 自らの役割について理解している。
 周囲の不正を正すことが根本的な解決にならないことを理解している。
 現世を理解している。だが納得せず、根源的な問いを抱えている。
 セイナ「恋は、この世界を解決してはくれませんか?」
 神に対して。恋に対して。疑ってばかりいる。
 しかし最も強く疑うときは、最も強く信じたいときでもある。
 信じてもいないものを疑うことなどありえない。
 科学的態度も懐疑から始まったはずだ。目の前の現象を疑うこと、そして目の前の現象を見ている自分を疑うこと。
 俺たちは疑いを持つ。疑いを持ったときに、真に疑っているのはその対象ではない。
 端的に言って、この少女はもう十分にものを知っているから、神も恋も疑っていない。
 自分自身の知性と存在こそを疑っているのだ。
 俺「気持ちはわかりますよ」
 俺だって、この世界に来て土いじりと大工仕事ばかりしているのは、どうにも自分の実在が信じられなかったからだ。
 耕し、水をやり、種をまき、芽が出るところを見、ボートを造って釣りをしているとかろうじて疑いから解放された。
 そしてもうひとつ、疑いから解放されるための手段があることに気付く。
 いや、この小娘は最初からその話をしていた。
 魔王は倒された。
 世界は変わる。
 だから繋がる。
 俺は、目の前にいる人の知性と存在に触れて屈服してみたいと思った。
 夢中になってみたいと思い始めていた。
 手触りが欲しかった。』


『ただ消えたい。その想いを純粋化すればきっと平静にならざるを得ない。
 生きていたって仕方がない。そう思いながら求められるがままに役割を果たしていく。苦しさすら徐々になくなっていく。
 周りの人の心がわからなくなる。
 皆もこのような感覚を抱いて生きているのか?
 その心中は吐露しようにもできない。
 なぜならその吐露は周りの人間を見下していることに等しいからだ。
 お前はなぜ生きている。
 あなたが生きている意味は何だ。
 なぜ死んでいない。
 そう他人に問える人間がどこにいる?
 自分が生きていたって仕方がないと思いながら他人に問うことは、他人を裁こうとすることだ。
 ”私がこんな想いをしながら生きているのだからお前は生きるべきだ”
 あるいは、”私がこんな想いをしながら生きているのだからお前は死んでもいい”
 ――罪の意識の告白はいつだって他人を裁く。
 だから神に告白するしかない。』


『俺たちを見ていないくせに見ている、腹の立つ奴がいる。
 存在していないのに存在している。
 例えば奇数というものを考えてみる。1,3,4,7,9……奇数というものは無限に存在する。
 しかし、奇数という概念はどうか?
 それは一つしか存在しない。おまけに奇数という概念自体は、奇数ですらない。
 そのような形で、あってあるものがある。
 そいつからは逃れられない。聖女がいくら堕ちたとしても。
 最後には祝福を受けざるを得ず、どんな優しさにも介在してくる。
 俺「……今ひとつ思いついた」
 セイナ「うん……?なぁに……?」
 俺「セイナには俺の声がどんなふうに聞こえる?」
 セイナ「え?好きな声だけど……」
 くそ。可愛い。でも今はそういうことは関係ない。
 俺「そっちじゃなくて。言葉が」
 セイナ「ことば」
 俺「発音が。口の形が」
 この世界に初めて訪れたときにすぐに訪れた違和感。
 明らかに自分の知っている言葉ではないのに、相手が話している言葉がわかるという感覚だ。
 今まで俺はその感覚を異世界翻訳と呼んでいた。
 いったいどんな力が働いているのかわからない。
 だが転生することが普遍の法則として組み込まれているのなら、翻訳もまた組み込まれていると思うしか無いだろう。
 言葉は適切に変えられてしまう。けれど――。
 俺「今から音は気にせずに、俺の口と舌の形を真似してほしい」
 セイナ「うん……?」
 俺「頼む。真面目にやってくれよ」
 セイナ「ぁ……の?ぁひま……?」
 余計なことを言った。でも間抜けでかわいい。けど今はそんな場合じゃない。
 俺「いや、まだいい。これから、これからな」
 合図して、口を動かす。
 俺「、、、、、」
 セイナ「A……?」
 意味をなさない音が聞こえてくる。
 セイナの声だ。翻訳を通さない、音だけの。
 音節の繋がりや区切りがどういう風に処理されているのか今はわからない。だから音をひとつひとつ、何度も伝えるしかない。
 俺「、、、、、」
 セイナ「あ……」
 そう、それだと頷く。
 俺「あ、、、、、」
 セイナ「ひ……?」
 首を振る。
 でも聞こえているのはやっぱりただの音でしかなくて、自分が進んでる方向が正しいと確信する。
 俺「あ、、、、、」
 セイナ「い……?」
 頷く。
 続きを言う。何度も何度も。
 俺「あ、い、、、、」
 意味をなさない単純な音に変えて。
 セイナ「あ、い、し……?」
 喉の奥にまで感激が突き上げてくる。
 これは言葉ではない。音だ。
 赤子に初めての言葉を教えるように続ける。
 セイナ「て……?」
 頷く。もうあと一音。
 俺「あ、い、し、て、、」
 セイナ「……る……?」
 セイナを抱く腕に思わず力が籠もった。
 一音ずつ、続けて全部言ってもらう。
 「あ、ぃ、し……、て、る」
 その瞬間に喜びが爆発する。
 俺「あ、い、し、て、る」
 セイナ「あ、い、し、て、る」
 俺「あいしてる」
 セイナ「あい……してる」
 俺「あいしてる」
 セイナ「あいしてる」
 セイナが俺のその言葉の意味を悟るまでの数秒間。
 俺たちは間にいる存在を裏切って、自分たちだけの世界を手に入れた。
 セイナ「愛してる」
 俺「愛してる」
 意味が通じてしまった瞬間に音のひとつひとつは消え去る。
 セイナ「あなたの世界だと、こう言うんだ……。愛してる」
 俺「愛してる」
 他の言葉にかかっているもやが晴れて、そこだけがまだくっきりと聞こえる。
 セイナ「愛してる、愛してる、愛してる……」
 確かめるようにつぶやく。
 そしてセイナもその音の特別さがすぐに消えてしまうものだと気付いたのだろう。
 セイナ「キス……」
 俺もすべてを了解してセイナに口づけた。』


などの文章は好きな為、間違い無く筆力がある作者様だとは思います。
最後の転生物として「言葉が翻訳される」という事を逆手に取り、最後、セイナに主人公の世界の言葉で「あいしてる」と言わせた部分などは話の流れはとても良く好きでした。


が、どうしても昔のサラッとしていた時の文章が恋しくなった所があります。
エロは間違いなくエロく最高だったのですが、単純に主人公が合わず、個人的に主人公×ヒロインのカプは萌えられなかったです。
もう少し主人公が「ダメ」な所だけじゃなく、主人公らしい善性も欲しかったなーと。
夜のひつじさんの固定ヒロインゲー、固定カプゲーとしてはちょっと今回は自分の琴線にあまり触れる事はありませんでした。


次回は「愛欲姉妹ロリータ」を予定。
ダブルヒロインは合う合わないが大きいのですが、どういう二人で来るのか。
果たしてヒロイン二人の間に百合に近いクソデカ感情はあるのか。
好みの要素が多いと良いなと思っています。