ひっそりと群生

ひっそりと持ってるCDの情報やゲームの感想上げたり。購入物の記録など。気ままに。飽きっぽいので途中で止まったらご愛嬌。

【FairChild】感想

【男性向け18禁】



MANYOさんの担当されたゲームをクリアしていく企画44弾。



2007年12月14日発売
ALcot』※リンク先公式HP(18禁)
FairChild】(PC)(18禁) ※リンク先wiki
以下ネタバレ含めての感想です。






プレイ時間は約12時間くらい。
7でもインストール、起動可。
ディスレス起動可。


ALcot本家作品は「Clover Heart's」の移植版を合わせると6作品目プレイ。
ライターが宮蔵さん、空下さん、時乃さんの「なつぽち」トリオだった為、「なつぽち」が個人的に酷さを感じた身としては色々と覚悟してプレイしましたが、予想以上に普通に恋愛物で良かったです。
本作は付き合うまでの第一部と、付き合った後の第二部の二部構成なのですが、第一部の恋愛になって行く過程は出来が良く楽しむ事が出来ました。
前情報で「主人公がダメ」と聞いていたのですが個人的に主人公は約一名のルートを除いてそんなにダメとも感じず。
むしろ、小さな所で言葉を選んでヒロインを気遣ったりする事が多く好感が高い方でしたし、主人公がカチンと来る所は実際にヒロインがあまりにもな事を言う場面が多い為、「そら主人公もキレるやろ…」と主人公が苛立つ心境には納得の要素が大きかったです。
第一部での恋愛になって行く過程では殆どのルートで途中から自分の恋心を自覚してヒロインに対し「好き好き可愛い」となって行くのも最高で。
約一名のルートを除いて鈍感さが少なくヒロインに対して好きを隠さなかった為、ヒロインにデレる主人公の描写が好きな自分には大変刺さりました。
ヒロインルートを進むと数箇所で選択肢が出るのですが、その部分がヒロインに対しての重要なアクションポイントにもなっていて。
おそらく選択肢によって好感度が変化するのだと思いますが、選択肢でのヒロインへの対応が「塩対応or失礼対応」「普通対応」「デレ対応」と分かれていたのも良く。
基本「デレ対応」をして行くとヒロインに超デレる対応をしてくれるので、個人的に苛立ちを感じる事が少なくストレスが無かったです。
こういう風に自分で重要な箇所でのヒロインへの対応を選択出来るのはゲームとして良いなと思うのと、主人公のデレデレ対応を用意してくれる選択肢は本当に有り難いです。
主人公にはヒロインにデレにデレて欲しいので、選択肢で「デレ対応」を選べば選ぶほどに楽しい展開を見る事が出来ました。
前情報であった「主人公がダメ」の部分ですが、おそらく恋愛関係になる際に悩む所がダメポイントなのだろうとは思いますが、今作は「子供から大人になる時の怖さ」「変化の怖さ」がモチーフにあると思うので、そこが主軸の為さほどそういう描写は気にならず。
それに加えて主人公に「過去に火事で両親を無くしている」「親戚をたらい回しにあっていて今の落ち着ける関係を大事にしている」という設定がある為、そりゃあそんだけの過去があれば「今の関係が崩れる事」に対して恐怖を持つのは当然という感覚になり、「関係の変化の恐れ」での恋愛関係になって行く際の恐怖部分はすんなりと受け入れる事が出来ました。
なので、約一名のルートを除いて他の所で言われる程に主人公にダメさは感じなかった所と、正直第二部でヒロインの方がクソな行動をするキャラが2名程居た為、そちらの方が気になり。
主人公よりも2名程ヒロインの方が不快という結論になるという。
プレイしながらヒロインの行動が本当にクソ過ぎたのに対し、主人公は嫌われてもヒロインは嫌われない辺りに萌えエロゲーだな…と思うなどしました。
ルート毎で主人公の行動が大きく変わるので人によっては合わない行動もあるとは思いますが、「変化での悩み」での葛藤に過去の境遇も相まって少年主人公らしさと年相応の可愛らしさがあり、個人的には他で言われているより好感の高い主人公でした。
こういう悩みが繊細さで、所々での小さな気遣いが優しさで、もしそういう部分に対して「ナヨナヨしてる主人公でダメ」だと感じた方が居たら、そういう部分に魅力を感じて惚れる女性も居るので…という事で一つ。


主人公の周りの環境も、友人キャラの大吾もまた嫌われ傾向にありましたが、まぁ萌えゲーでヒロインの一人に好意を寄せている男キャラが嫌われるのも分かります、分かりますが、しかし、顔もそれなりで性格が明るくて元気で、好きを隠さない男性って正直女性から見たら好感高いと思うんですよ。
好意を寄せられているこころは全くなびきませんでしたが、大吾、異性から見たらかなりスッキリとした好青年だと思いますよ。
こころルートでは逆に主人公がダメダメ過ぎた為に、「大吾で良いじゃん」と思ったくらいには好青年。
実際、こころルートは大吾が居なかったら関係が進まなかったですし…良い友人やってるなーと思ってました。
他キャラも蓮とかななるとかクセが強くはありますが面白いキャラばかりで、基本皆善人で、主人公の力になってくれて優しい世界ですし。
周りに不快を感じる事はあまり無かったです。
というか、数名のヒロインはルートに進まない方がクソな部分が見えず良い子になる為、攻略しない方が魅力的に見えた子が居たり。
常に「脇役が善人ばかりで優しい世界ゲー」だったと思います。


個人的に好きな話は、
悠姫<<<朔夜<とばり=こころ<恋鳥
好きなヒロインは
悠姫<<朔夜<こころ<とばり<<<恋鳥
です。
主人公がダメだと感じたルートはこころルートで、ヒロインがクソだと感じたルートはとばりルートと恋鳥ルートなのですが、それは下記の個別ルート感想で書きます。
第一部、恋愛関係になるまでは非常に面白かったのですが、第二部に恋人になってからの展開がさほど良くなかった所はあり。
第二部、「なんらかの展開を用意しないと」みたいな制約があったのかシリアスというか一波乱起こる構図になっていて。
正直第二部はヒロインと付き合ってからのイチャイチャだけで良かったので、そういう一波乱が蛇足だったなーとは思っています。
一波乱が起こる事でヒロインの性格的にダメな一面が見えたりして、第一部では好きだったのに一気に萎えたヒロインが居ますし。
話的に一波乱が必要なヒロインも居ましたが、イチャイチャ全振りでも良かったとも思っています。
なので、第一部は好き、第二部は好きなヒロインと嫌いなヒロインで差が分かれた感じでした。


音楽はやっぱりどれも良曲。
ALcot恒例のヒロインクリア後に楽器が増えていく曲で、今作ではその曲に当たる「あの夏の思い出たち」が今回最高に好きでした。
主題歌はおそらくALcotの中では唯一OPが榊原さんだと思います。
他は真理絵さんなので今作はかなり珍しいです。
ヒロインの恋鳥が歌が得意で榊原さんが担当なのでキャラとのリンクは感じました。
声はヒロインは榊原さん、成瀬さん、遠野さん、安玖深さん、佐本さんと知ってる方ばかり。
全員とても良かったのですが、個人的に成瀬さんのなんちゃってお嬢様系話し方が最高にツボでした。
成瀬さんのお声でですわ口調とかズルい。
そして脇役までフルボイス、男性キャラも上手い方ばかりで聞いてて最高でした。
皇帝さんはまぁ、あまりお聞きはした事無いですが名前をお見かけした事が沢山ある分お上手で。
木島さんとか今年プレイした別の大長編商業作品で主人公ボイスをされていてずっと聞いていましたが、こういうクール不思議ちゃん系男子も上手いなぁと。
個人的には優男系よりも今作のタイプの声質の方が好みです、木島さん。
サブキャラに北都さんやまきさんが居るのも良く、ななるや美琴さんはサブキャラでしたが所々で重要な位置を締めて居たので良い配役だなと思いました。


絵は「Triptych」のお二人で今回もメインの5人ヒロインが仁村さんで他のサブキャラがおそらく蒼魚さん。
絵柄には差があるので並ぶと差を感じます。
蒼魚さんの絵も悪くは無いのですが、仁村さんの絵が華やかさでちょっと上手かも。
仁村さんの絵柄なので当然ですが、ヒロイン全員が華麗にロリっ子です。
全員ツルペタ娘&制服が3種類ある学園の話で洋服が3種類とも見応えがある為、可愛らしさと華やかさがありました。
もう原画家を引退されてるっぽいですが仁村さんの絵には華がある為、またALcotに戻って来て欲しいです。


エロは普通に純愛。
文章で判別出来るタイプでは無い上にお三方の文章でクセが強い方も居ない為、普通な印象。
オマケでコスプレエロがあったのは良いのかな…?コスプレ自体にはさほどソソられないので好きな人は好きかもレベル。
BADで恋鳥の妹の愛音EDになるのですが、オマケにて愛音とのエロがあったのは好きでした。
父親のような立場をやっていて娘が成長し迫るシチュは滾ります、BAD扱いだった愛音がオマケで報われて良かったです。
エロ選択肢で中出しか外出しかでCGが変化しますが、どちらか選んでも両方回収にしてて欲しかったです。
回収が若干面倒でした。


第一部の恋愛と音関係は相変わらず完璧で楽しめました。
主人公も自分の中では好印象な方でむしろヒロインの方が第二部でキツイという結果に。
こういう印象は実際にプレイしないと分からなかった事なので、プレイして自分なりの感想を持てて良かったです。



プレイ順は
恋鳥→とばり→悠姫→こころ→朔夜
の順で攻略



『羽住恋鳥 ルート』
ヒロインの恋鳥がクソオブクソだったルート。
第一部までは良かった、恋人になるまでの過程は良かった、しかし第二部になっていきなりクソが開花しました。
恋鳥ルートは亡くなった恋鳥の父親が死ぬ前に残した楽譜が見つかり文化祭でその曲を演奏し歌う事を恋鳥が提案して皆で練習をするというルートなのですが、恋鳥が余裕で歌えるのに対し、周りの友人達が楽器を弾き合わせるのに苦戦します。
主人公が買い物に出かけ、友人の蓮と話している時に楽器練習で友人同士が口喧嘩を初めた際に主人公に助けを求めますが、理由を話さず「直ぐに帰ってきて」と言うばかりか蓮との会話を「そんな事よりも」扱いし更に「友達と恋人の私のどっちが大事なの?」とか言い出す始末。
もう、この時点でクソ女確定で第一部での可愛さが薄れて行きました。
主人公が帰って来てどうにかなだめた際に喧嘩の事を「こんな事」と言い恋鳥は怒りますが、「お前、それ蓮との友情に対して同じ事言ったぞ」という気持ちに。
主人公は恋鳥が「そんな事」と言った事と自分が「こんな事」と言った事で両成敗にしますが、練習が上手く行った訳では無い為空気は悪くなり。
そういう悪くなった空気を気にも止めず主人公とセックスばかりする恋鳥。
いや、待てよと、言い出しっぺはお前なんだからお前が空気を良くしようとする努力しろよ…と。
セックスを逃げに使ったり周りを見ない恋鳥に対しキレる主人公、そらキレるわ状態に。
すると今までの自分の事を反省もせずに「私嫌われちゃったよね…」などと言い被害者面をして勝手に塞ぎ込むという。
いやいや、そこは周りを見なかった事を反省して練習で皆が頑張る空気に持っていくべきで何自分だけ悲劇のヒロインぶってんだ??と本気で頭を抱えました。
そういう関係が続く中で、妹の愛音が溺れた事でショックで声が出なくなり今まで好き放題していた恋鳥が今度は皆に迷惑をかけるという。
結局お前が一番迷惑かけてんじゃねーか!!なんなんだよこの女!!ショックなのは分かるけど豆腐メンタル過ぎるだろ!!!
と怒りがピーク状態の上に恋鳥の母親に責められるという…
待ってくれ、愛音の面倒を見ていなかった所もあるけど、主人公は火事で両親無くしてこの場所しか居場所が無いんやぞ、そんな少年にようやく引き取ってくれた人が「嫌いになるかも」とか言うのエゲツなくない??と主人公に同情の念を隠せませんでした。
最終的には萌ゲーらしく周りの人間達からの助言で仲直りして、文化祭に間に合って歌ってEDなのですが、何が最悪かって恋鳥は結局「皆が切羽詰まってる中、自分だけ主人公とイチャイチャしてセックスに逃げたり、皆の練習の助けをしなかったり、自分と主人公の友人の関係に優劣を付けたり」そんな自分の勝手な態度を反省はしなかった所。
「声が出なくなってごめん」ではなく、その前の段階で相当自分勝手をしていて、本来はそこを反省するべきなのに、そこでは無い所を謝ってる為、「お前が悪いと思ってる所と人に迷惑をかけた所、全然違うぞ」と反省点を分かってない女状態だったのが本気で癪に障りました。
終わった後何一つ爽快感は無く、第一部での恋愛に至るまでで積み上げたプレイヤーの好感度を見事に叩き壊したヒロインで。
書けば書くほど文句しか出ない、今作で一番嫌いなヒロインでした。


『藍沢とばり ルート』
二番目にヒロインがクソだなと思ってるルート。
このルートもまた第一部だけは恋愛物として面白かったので困る。
第二部になり、大地主の家柄もあり、お見合いなどもあるから周りに恋人とは言えないと言われ仕方なく了承する主人公。
主人公はとばりとの恋人関係を明かせずモヤモヤする中で恋鳥がアプローチをかけて来る。
とばりとの関係を公には出来ないので、恋鳥には言えない中でなんとかアプローチをかわす主人公。
とばりと恋人である事を皆に言いたいと言うが、「恋鳥との関係が壊れる」と言われる。
実は夏休み前のとばりは恋鳥から主人公が好きだと言われ応援すると言っていたが、主人公の事が幼少期から好きだったとばりは徐々に仲良くなってしまった主人公に気持ちを打ち明け恋人になっていた。
主人公との関係も恋鳥との関係も壊したくなかったとばりは「お見合いがある」という嘘を吐き主人公との関係を公にして居なかったという。
…うん、かなりとばりがクソです。
最初に恋鳥から相談を受けた際に自分の気持ちも言っていれば対等になれたのに、恋鳥の恋を応援すると言ったのなら主人公に想いを伝えるべきでは無かったのに、そのどっちもせずに主人公を手に入れてるから何一つフェアじゃなくただひたすらにクソという。
その上、主人公にも嘘を吐いて「お見合いがあるから~」とか言って関係を周りに言う事を拒み主人公をモヤモヤさせるとかクソの権化でしょう。
どこまでも行動が卑怯過ぎてビックリしました。
友人に対しても恋人に対しても誠実さが無く、彼女もまた自分勝手で。
なんなんですかこのゲーム、ルートに入るとそのヒロインがクソになる法則でもあるんですか?と連続でプレイしてたので驚きました。
最終的には恋鳥に真実を伝えて謝る分、恋鳥ルートよりも「謝る箇所を分かってない人間」では無い為良かったのですが。
極道とか好きで仁義とか好きそうなのに、本人には義も何も無い所がむしゃくしゃするキャラでした。


『有栖川悠姫 ルート』
一番好き、普通に第一部も第二部も良かったので安心しました。
良かった、このままクソヒロインが続くならどうしようかなと…
お嬢様で分かりやすく父親から拘束を受けており、父親からの愛を感じられず対立するというルートですが、最後父親が亡くなる時に和解をしなかったのが個人的に好きでした。
だってさー、過去に愛されたと感じた事も無く、制限ばかり受けて来て、そんな親が死にますとなった時に情が動くか?ってそりゃ無理でしょうという話し。
執事やクラスメイトでメイドをやっている水瀬から「旦那様は本当は良い人」みたいな説得を受けますが、悠姫自身が父親を良い親だと思えるような人生や今までの経験が無いと納得は出来ないでしょう。
後半、周りが情に訴えかけようとして来るシーンは正直、悠姫の父親の今までの行動を見る限り「周りからの善意の押し付け」で無理ーとなりましたが、主人公が親を火事で亡くして居るので、「今話さないと永遠に話せなくなる」という焦りや不安があり悠姫を説得する部分は納得しました。
最後には「実は父親も悠姫を想って居たんだよ」的展開で終わりますが、これもまた父親ズルいなと。
なら生前からそういう行動しておけよとしか思いませんし、こんなん根が優しい悠姫に対しての呪いじゃないですか。
一生引きずるのを分かっててそういう物を残しておくの、最後の最後まで父親がズルい人だったなーと。
悠姫は根が善人なので、どう足掻いても一生引きずるでしょうね…このルートでは父親が最悪でそのまま地獄に落ちろと思ってしまいました。
「和解しなかった事で後悔する」的なノリは嫌いでしたが、上記で語った通り、最後の最後で情に負けて和解するシーンが無かったのは良かったです。
悠姫の情の部分は一生引きずるでしょうが、無碍にされて来た人生のプライドの部分は和解しなかった事で守られたと思っています。

『日菜森こころ ルート』
このルートは主人公がクソ。
このルートに対して主人公をクソ扱いしていた人が多かったのですが、それに関しては凄く分かりました。
第一部、第二部、共にクソでした。
まず第一部でこころの気持ちに気付かない展開があるのは分かるし、こころに想いを寄せている大吾が絡んで来るのも分かる。
そういう構造になるだろうなというのは想定出来て居たので、第一部で鈍感主人公をしていたのには納得でした。
しかし第二部、第二部において、こころがパティシエの道に進む為に海外留学の話になり「俺はこころの夢の邪魔なのでは?」となって距離を置くのがダメというか…分からなくもないけど「え、また距離を置くの???」みたいな気持ちに。
第一部で大吾の件があって一度距離を置いたのに第二部でも距離を置く展開が来るとは思わないじゃないですか!
そういう展開、ルートに一つはあっても良いとは思いますが、二つあったら流石にダレるというか。
同じ展開を二度やるのってよっぽどの技量が無いと出来ないと思ってて、で、ALcotがそれを出来るか?と言われたら上手く出来るとは言えないメーカーだと思うんですよね。
それなのにそれをやっちゃうので、このルートでは主人公がただ鈍感で推しが弱すぎる男になってたのが残念。
共通や他のルートだとそんな事は無かった為、このルートだけが主人公の根暗さが異端な感じがしました。
第二部でこころの留学で悩むとしてもこころには決してそういう素振りを見せず、「俺はずっと好きで待ってるから、夢に生きろ!!」と後押しするくらいの度量は欲しかったです。
結局やっぱり大吾や周りの人間の助けで関係を取り戻すので、主人公何もしてないじゃん状態に。
最終的にはこころは留学しますが、主人公の後押しで明るく留学して欲しかったです。
ルート毎に差があるとはいえ、このルートへの不平不満はとても分かります。
主人公がダメっぷりを発揮するのでこのルートだけは中間辺りでのプレイ推奨ですし、この攻略順に進めて良かったです。


『加賀見朔夜 ルート』
ヒロインも主人公もさほどクソやダメになっておらず、第一部でも恋愛になっていく過程自体は薄味な為、印象が薄くなってしまったルートという悲劇。
感情表現が少ない人形のような子が感情を知っていくという流れや、恋愛よりも友情から始まり、まず友達になる事で大きな喜びを得るみたいな展開は大大大好きなので好きではありますが、明らかなマイナス点を持ったルートの方がインパクト自体は強いというのが何とも…
友情からスタートなので悠姫ルートみたいに主人公からヒロインへのデレッデレな好き好きも少なく、静かに関係性が築かれて行くので静寂の要素が好きではありますが地味でもあり。
第二部も主人公のクソさやヒロインのクソさ、周りからの干渉も無く生徒会を手伝い一緒に進んで行く為、こちらもまた地味で、ラストに朔夜が文化祭での書類のミスをしてしまうという盛り上がり箇所があり、皆が助けてくれてEDなので、他ルートに比べて不快な要素は無かったけれど、静かだったなぁという印象で終わったルートでした。
ただ、朔夜が親に構われた事が無く、完璧さと美貌を持ってしまったが故に完璧超人になり一人で何でも出来る人間として感情が希薄だったという境遇と、主人公も親戚をたらい回しにあった事で周りの顔色を伺い周りに気を使う事で負の感情を隠し本心を友人に打ち明けない人生を送ってきており、朔夜と主人公それぞれが他人に境界線を引いていて、それを朔夜が察し、一緒に友達との境界線を無くして行こうという道に行ったのは良かったです。
その事が話の主軸にはなりませんでしたが、朔夜と主人公が友人達との壁を無くしていく流れは同じ共通点を持つ同士として良い流れだなと感じました。
インパクトは少ないですが良い話のルートでした。



第二部、イチャラブで良かったなーと思いつつ、でも、後半で盛り上がりポイントを作らないといけないという時代も感じつつ。
時代の制約みたいなのを感じる作品でした。
ですが、ゲームの動きに関しては完璧、「なつぽち」からですがおそらく吉里吉里導入は強すぎます。
キャラの動きに演出に、切り替わり速度にストレスを全く感じませんでした。
久し振りにプレイしていてスキップが早く「早っ!!」とリアルに声が漏れました。
これくらいのスキップ速度をどのメーカーも標準にして欲しいです。


MANYOさん追いはALcotでは「Clover Day's」のみとなりました。
時代がどんどん進みますが、他メーカーも間に挟む為、「Clover Day's」は大分後になりそうです。
ゲームの挙動が良すぎたので、このままの素早い動きを期待しています。



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
参考攻略サイト様:愚者の館(アーカイブ) 様
http://sagaoz.net/foolmaker/
 FairChild ページ
http://sagaoz.net/foolmaker/game/h/fairchild.html