ひっそりと群生

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【PRIMAL×HEARTS】感想

【男性向け18禁】



2014年08月29日発売
ま~まれぇど』※リンク先公式HP(18禁)
PRIMAL×HEARTS】(PC)(18禁) ※リンク先wiki
以下ネタバレ含めての感想です。








プレイ時間は約18時間15分くらい。
7でもインストール可。
初回起動時ディスク認証有り、ディスレス起動可。


イチャラブ系は固定ヒロインはプレイしても複数ヒロインは意識的にプレイしないと触れ無さそうなので面白そうな作品を定期的にプレイしたいと思い開始。
ま~まれぇど作品は初、3人ライターの方がいらっしゃいますが、ライターの方々も初でした。


色々と良い評判をお聞きしており、信頼しているプレイヤーの方も高評価だったので期待していましたが…かなり良質なイチャラブ系でした。
まず、かなりのストレスフリー、システムの動きも良く、痒い所に手が届く作りでした。
今まで色々なノベルゲームに触れて来ましたがボイス途中に履歴に行き、履歴から戻ると途中からボイスが再生されるという仕様に当たったのは初でビックリ。
普通はボイスがそのまま途切れて終わる事が多いのですが、地味に凄い作りだなと。
その分、場面転換してもボイスが続いたのはちょっと違和感がありましたが、中々にお目にかかれない音声仕様だったので面白かったです。
ルート分岐も共通ラストでのキャラ選択でのみ分岐の為、そこでセーブさえ取っていれば速攻で次の周に別ヒロインのルートへ行けるという神仕様。
…というか、二周目からはスタートで即「分岐地点まで行く」という選択肢が出るのでセーブすらいりません。
共通でのフラグ立てが一切無い所にイチャラブゲー制作の矜持を感じました。
ちょっとした文章の変化を見たくて一応全選択肢を見ましたが、「ややこしい選択肢を考えずイチャラブを楽しんで下さい!」というスタッフの配慮の完璧さが素晴らしく、ずっとイチャラブゲーを作っているメーカーなだけあると感心しました。
次に話関係では主人公がかなりキャラが立ってました。
共通で既に「彼女が欲しくてナンパなキャラを演じて滑りまくっている」という面白おかしいキャラを披露し「運動神経がべらぼうに良い」という謎の特技を見せ、所々での地の文も面白いというけっこうな奇人っぷりを発揮。
そんな奇天烈な存在でも「やるべき所はやる」という主人公らしさがしっかりとあり、「何でも選挙で決める学園」の中、「月華」と「天道」に分かれた生徒会で選挙では必ず対立していた陣営が主人公が学園に加わる事で「完全な敵」から「時には手を取り合うライバル」へと変わっていく姿はスポ根っぽさもあって大変面白く。
ちゃんと主人公が各ヒロインからモテていく描写がしっかりと描かれ好感が持てました。
各ヒロインのルートへ分岐すると「謎の運動神経」と「何故彼女が欲しいのか」がまさかの方向で回収されるという部分に笑ってしまいましたし、主人公の両親が各ヒロインに関わってきたりと隙がない作りになっていました。
所々でシリアスに進みそうになったら力押しででも明るい方向性に持ち上がる展開になっていたのも作風に合っていて良く、下手に暗く暗くなりすぎない所にシナリオの技を感じました。
ブレないイチャラブを貫きつつも、それぞれのルートでは主題がしっかりとあり、見せたい部分はちゃんと描かれ。
特に「選挙で決める学園」の中で「民主主義」「二大政党」の利点や欠点、そして解決方法などが描かれていて、「思った以上に「選挙」を取り扱っている…」と驚きました。
勿論メインは恋愛、イチャラブではありますが、「描きたい物がしっかりと描かれている」という部分が強く伝わり、イチャラブ以外でも好印象な部分が大きかったです。


そういう良い部分が大きい本作ですが、ちょっと思った部分も勿論ありました。
まず、序盤のEpisode1~3がかなり「月華」に偏っていたと思う部分。
2つの派閥の生徒会の内部の構造が「月華」が保守であり、聖良と五明があまり仲が良い家庭では無く、そして逆に「天道」は仲良し集団で、どうしても「月華」の方がギスギスしていて主人公が「月華」に付く構図が多くならざるを得ない状況になった為、仕方ないとは思いますが、最初に友人になったゆづきから「助けて欲しい!」と頼まれ助ける流れが多くなっていたなとは思います。
更に、登場順がゆづき、聖良と続いた為、初期の印象で「月華」の方が強めな事と、主人公のネットゲーム上での相棒アレスが実は聖良というのが共通ルートで分かってしまうので、そういう「お互い知らないけれど実はネット上では深い知り合い」みたいな構図が聖良とは出来上がっており。
数歩「月華」がリードしている状態がどうも平等性を欠いていたと思います。
「天道」組が二人共「月華」組より後に登場ですし…あと、「天道」の生徒会の陽姫の扱いがあまりにも宜しく無く…
他のヒロインに対しては「可愛い」ですが陽姫のみ子供扱いで。
しかもルートに入ると「陽姫が好きだ!」よりも「俺はロリコンだった!!」という方向性に行く為、「いや、陽姫が陽姫だったから好きになったんと違うんかい…」と腑に落ちないというか。
ロリコンに目覚めた!」とエロ趣味もロリ系に行くので「その人がその人だから好きになった」という描写が好きな自分には合わなかった所がありました。
歌奈先輩の扱いも正直あまり良く無く。
どうしても共通ルートでは歌奈先輩の出番的に薄さを感じた所があって。
陽姫との関係がある為、歌奈先輩にルートがあるのは分かりますが、ぶっちゃけビッチさん(美智)の方が共通ルートでの会話が多いので「何で歌奈先輩にルートがあってビッチさんに無いのか?むしろこれだけ出番があってプレイヤーの脳裏に刻まれているビッチさんの方にあった方が違和感が無いのでは…?」と思ってしまうくらいには歌奈先輩の登場頻度に違和感がありました。
歌奈先輩は陽姫との関係性の話なので対になってるのは分かりますが、それならもっと共通ルートで出番が無いと…という気持ち。
…というか、ビッチさんにルートが無いのがバグレベルなんですよね……
ましろ色シンフォニー」の紗凪レベルで「何でルートが無いの!!?」と思ってしまいました。
ま~まれぇど、今後ビッチさんルートを実装したFDみたいなの出せば売れると思います、マジで。
あとは、単純に性癖の問題ですが、今作はヒロイン→主人公への好きが強過ぎてちょっと残念。
自分は主人公がヒロインに対して熱い「好きだ!!!」を向ける話が好きなので、「プラハ」はどのルートでもヒロインの方が主人公に「好き好き~」していて主人公が冷静気味だったのがあまり性癖に合いませんでした。
まぁ、主人公が「恋人が欲しい!!」と思ってた理由が「主人公を鍛えていた父がとても強く、再婚した母を助けた際に超人的な力を発揮し、その際に「ワシが強いのは愛の力だ!!」と言った事で「恋人が出来れば自分も強くなれる」という斜め上の解釈をしたから」という面白理由がある為、主人公の恋愛をしたいは「=強くなりたい」な以上、主人公の方が冷静になるのもまぁ分かるのですが、それはそれとしてもっと主人公のデレが欲しかったです。
Episode1のトルコライスロコモコ?的なのを案に上げて「凄い!」と言われる部分に「いや、その案一番最初に出そうなのに無かったんかい!!?」となったり、Episode4での「不審者が出ても選挙で決めないと…」という部分に「法でも危険や命に関わる時には特例があるのにそこを最初に作って無いんかい!!?…というか不審者レベルになると生徒がどうこう出来る問題じゃねぇ…」となったり、かなり「選挙で決める」という部分にガバイと感じた箇所はありますが、イチャラブ萌えゲーとして考えるとまぁ許容範囲ではありました。
二次元だとよくある事。


絵はさそりがためさんと芦俊さん。
お二人共原画で見るのは初ですが綺麗な絵でした。
どちらがどちらかよく分かってないのですが、主人公のグラフィックが違う為、聖良&陽姫、ゆづき&歌奈で分かれている気はします。
他の情報をチラッとみた限りですが聖良&陽姫がさそりがためさん、ゆづき&歌奈が芦俊さんなのかな?
絵柄の細かい違いが分からない民なので自信は無いです。
どちらのCGも美しいのですが…一番驚いたのは作中で散々「フツメン」言われている主人公が顔グラ出た瞬間にイケメンでビビり散らかしました。
どっちのグラもビックリするほどイケメンで…「フツメン…とは…?」な気持ちに。
御座入は別として五明よりもイケメンで誰よりもイケメンなんですが、良いんですか???
特にゆづき&歌奈ルートでの主人公の造形は格好良すぎて…マジで「フツメン」とは???
ゆづきルートでの水族館デートでの主人公のイケメンっぷりは異常。
男性向けの原画担当の方、時々驚くくらい男性キャラが上手い人が居ますが、今回両方共上手く良かったです。
下手な乙女ゲーよりも主人公がイケメンで眼福でした。


エロは回想で「月華」組が7、「天道」組が6…うーん…こういうヒロインのルートで差が無く横並びのゲームでエロシーン回想に差が出るのもあまり好きではないのと、また「月華」が優勢なのが…こういうのやっぱりあまり好みではないです。
ただ、エロシーンはCGの美しさ、エロさ、どれも良く。
特に純愛系で断面図があったのには驚き。
イチャラブ系では同人だと作者様のこだわりで見かける事がありますが、商業だと好みが分かれるからか見かけないので珍しい物を見れました。
見ていてエロでヒロインアップでヒロインのエロさを出していたのが聖良&陽姫、主人公の身体も出し男女の絡みを出していたのがゆづき&歌奈だとは思いました。
男女の絡みが好きなのでゆづき&歌奈の構図が好きなのですが、どちらもそれぞれで良さがありました。
あと、全員に潮吹き実装なので好きな人にはたまらないと思います。
自分はおっぱいを引っ張るCGが好きでした。
痛気持ちいいくらいの絶妙な加減で引っ張るおっぱいのCGが最高でございました。


音楽は流石のsolfa。
BGM、歌唱曲、共に高水準。
BGMは「Cheerful!」「悲しみの色」「ゆづきのテーマ」「陽姫のテーマ」「primal(piano ver.)」「primal(hot spirit ver.)」が好きです。
歌唱曲はsolfa担当ではよく見かける全ヒロインに別ED歌唱曲という破格っぷり。
個人的には「primal」「primal story」「コーティングチョコ」が好きでした。
どの曲も明るく元気で、「プラハ」らしさがありました。
声は聖良役の遥そらさんは「大図書館」と「千桃」でお聴きした事がありました。
すっごく正統派センターヒロインのお声だと思います。
実際に様々な場所で正統派ヒロインをされていらっしゃる方なので凄くハマり役でした。
陽姫役の鈴藤さんは初めてお聴きしましたがとても良いロリボイスでした。
天上天下唯我独尊系ロリで威厳がある演技も良かったです。
ゆづき役の藤森さんは今年SkyFish作品でお聴きしてました。
SkyFishではクセの強い女の子役が多かったのですが、明るく元気で裏表の無い友人の女の子という王道ヒロインも合っていてとても良かったです。
歌奈役の御苑生さんは今年「サルテ」「X Change EX」「euphoria」でお聴きしましたがやっぱり品位が…品位が凄まじいです。
歌奈先輩の元良い所のお嬢様という設定をお声で可憐に表現されていました。
お貴族系のお声で強過ぎます。
あと、粘液系の演技は流石、ヒロイン中一番好みの汁音でございました。
他にも数々の方が出演されていますが、個人的MVPは御座入役の檜や……ノドガシラさんが圧勝でございました。
御座入はオタクで色々な場面で出て来てクセが強い発言をする為、好き嫌いが分かれそうなキャラなのですが、見事に声で「勝ち」を取っていっていました。
いや、この方はズルいですよ、声だけで分かる。
正確に言えばこの方の叫びはズルい、声優界でも最強クラスです。
御座入が話すシーンは目を閉じれば「声だけは本当に格好良いな…」となり、叫ぶシーンではロボを呼べるレベル。
この方のお声でオタク台詞を叫ぶとか…どれだけ豪勢なんだ…と聞いてて唸りました。
正直、この方の声は男女問わず「格好良い」と受け取れるお声だと思うレジェンドボイスなので、キャラのクセでの好き嫌いがあったとしても声で許しを得ていたと思います。
この方のファンの方はプレイされてると思っているのですが、ファンで未プレイの方は是非…是非…とオススメ出来るくらいに最高のノドガシラさんボイスを堪能する事が出来ました。


色々とガバイと感じた箇所をイチャラブ萌えゲーというジャンルで上手くカバーしていた作品だと思いました。
生徒会の圧倒的権力とか、法でも特例が…みたいな部分に「二次元だとあるある」という二次元パワーで上手く切り抜けていました。



プレイ順は
聖良→陽姫→ゆづき→歌奈
の順で攻略



『倉賀野聖良 ルート』
お互い認識してない相手とのすれ違いラブコメは最高!!
共通で明かされていた「ネトゲ上ではずっと知り合いだけど、リアルでは初めて会っている」状態で、「聖良はネトゲ上でのベルトが好き、主人公は聖良が好きだけど聖良に片思い相手が居るから諦めかけてる(実際はベルトは主人公)」という…何もかもが「これ好き」でした、好き。
もだもだする二人も最高で、見ててニヤニヤが止まらず。
独特の雰囲気があり、美人だけどぼっちで、容姿端麗、品行方正のお嬢様…でも家ではダメダメでネトゲではオッサンというギャップが良かったです。
ある意味で聖良とアレスは声優的にはダブルキャストなのですが、声が被るシーンで聖良のヒロインボイスとアレスのオッサンボイスがあまりにも違い過ぎて笑いました。
ベクトルが違う声が同一人物とか大好きなんですよ、あれはズルい。
お互いネトゲ上でのキャラを晒し、両思いになった二人…でも「月華」には恋愛禁止の古過ぎる規約が有り…と話が進み、分家である五明家とのイザコザが出てきて親が若干関わって来ますが…恋愛物での親の負の介入苦手なので地味にイラッとしました。
倉賀野が良家だったので家関係で何かあるだろうなーと予想していた部分と、上記で書いた通り話が暗くはなり過ぎない為、さほどストレスにはならなかったのですが、聖良の両親も家関係でピリピリしていたとは思いつつも、最後のコロッと態度を変えた部分は若干腹が立ちました。
主人公の義母が共通で色々と凄そうだったので何かありそうだとは思っていましたが、実は学園の理事長でゴタゴタした学園を取り持ってくれて。
そして、ちゃんと学園の「選挙」が最後に関わり「月華」の恋愛禁止を選挙制度で変えるという、「民主主義」を貫き通し改善したのは見事。
「選挙」がファッション設定に終わらなかった所がとても良く、非常に出来た話だったと思いました。
民意にさえ認められていれば二人の恋愛が安泰な所もまた、「民主主義」らしくて好きです。


『天神平陽姫 ルート』
天神平グループの娘なので倉賀野家同様面倒臭い親関係が来るかなーと思ってたら、父親と主人公が知り合いどころか父親が主人公の所の門下生でアッサリと父親が関係を認めたのはGOOD。
親のゴタゴタ2連続は嫌だと思ったのでそこはサックリ進み安堵しました。
Episode4で陽姫が言った「選挙制度を無くす」という言葉が再度浮上し、「選挙制度」で入学した生徒から反感を買う流れも共通が生かされていて良く、改善も「第三の中立機関を作る」という「三権」っぽい権力の分け方で終わった所も納得が行き、話の構成はとても良かったです。
ただ、上記で語ったように、恋愛として陽姫の扱いが雑なのが個人的にどうしても受け止められませんでした。
陽姫だけ「俺はロリコンになったからロリが好き!」なんですよね…いや、ロリコンになったというより、「陽姫だからこの体格でも好きになった」で居て欲しかったというか。
序盤散々子供扱いしていた子にどんどん惚れて行き、「子供の見た目だけど陽姫だから好きになってしまった」みたいな展開を期待していたので、こう、なんとなく好みの恋愛の関係ではなくガッカリでした。
もう少し、もう少し陽姫をロリとか関係無く見てほしかったです。


『駒形ゆづき ルート』
友人関係からの恋愛。
主人公の「恋人が欲しい」という気持ちが「強くなる為」だったので、「そういう気持ちで恋愛して良いのか?」という悩みや、自分も告白したけどゆづきの方が自分を好きで自分よりも強くなった姿を見て一歩引いてしまう…という、恋愛で「好き」以外の気持ちが先行して恋愛した事での罪悪感や、恋愛での温度差が出たのは中々に面白かったです。
その後なし崩しに初体験するかと思いきや、ゆづきの店長へのメールが主人公へ誤爆した事により、ゆづきも店長からアドバイスを貰い強くなって怖い物無しに見えていたけれど実際は手探りで怯えていた事を知り、ゆづきも初めてで自分と同じ気持ちだった事やゆづきの「怖いけれど一生懸命自分を奮い立たせる」という強さを知った瞬間にゆづきへの愛が爆発した所がこう…とても良かったです。
あぁいう一瞬の出来事での感情の反転描写が好きで…相手の隠していた事を知った瞬間に愛や憎に振り切れるの良いですよね。
ちゃんと初体験前にゆづきの事をちゃんと知る事が出来、流れがとても最高でした。
ただ、そういう「ゆづきの本当の姿を知る」までは良かったのですが、その後は「月華」の規約が絡まり選挙をするという聖良ルートとほぼかぶったのは残念。
聖良ルートと違い今度は理事長の喝も無い為、「この二人の為だけに選挙をするとかズルくない?」とか言い出す嫌な人達が出て民意がひっくり返り二転三転するか…?と思いきやそんな事は無く。
学園は皆人の恋路を邪魔しない良い子ばかりだった為、聖良ルートと同じく「月華」の規約の改定になった事は良かった事であり…でも展開的には同じでつまらなくもあり…
恋愛物としてはハッピーエンド一直線で拍手喝采ですが、プレイヤー的にはもう少し二転三転する展開も見たかった気持ちもありました。
あと、聖良が主人公を気になってもベルトさんが好きという気持ちがある為、ルートに入るまでは恋心にならなかったり、陽姫や歌奈がルートに入るまでは頼りになる良い友人くらいにしか思わない中で、彼女だけは他ヒロインと違い共通ルートで既に恋心を抱くヒロインだったので、他ヒロインルートに入ると凄く辛い気持ちになった子でした。
彼女のルートに入る時には「待たせてごめん、本当にごめん」という気持ちになったので、こういうヒロイン全員一列で順序無いタイプは共通ルートで一人だけ恋心を抱くとかはやめてほしいです、胃に悪いので…


『神流歌奈 ルート』
言葉にしない恋。
実は良家のお嬢様だった過去を持つが親が事業に失敗し歌奈先輩を置いて疾走、縁者である天神平グループに預けられ借金を返済した過去を持つ歌奈先輩。
天神平グループに拾われた際に拒否するが、陽姫の「私の為に一緒に居てくれ」という言葉を今も大事に受け止め共に居るという二人の関係が明らかになりました。
まぁ、共通などから歌奈先輩が陽姫に尋常じゃない執着を持っている事は分かっていたのですが、そういう過去を持つなら当然だなと。
晴姫は歌奈先輩が拒否をすれば借金をカタに売られてしまう為、拒否しないための方便として「一緒に居てくれ」という言葉を使ったのですが、それが救いにもなり同時に呪いにもなり。
だからこそ歌奈先輩は「言葉は重い物」と思っているし親に捨てられた過去から「言葉で確認した時に捨てられるのが怖い」という想いが絡まり主人公へ告白は出来ずに居るというのが…人望があって容姿も美しいのに自己肯定感が低低な人で大変見てて苦しくも好きでした。
自信満々が天元突破だったり自己肯定感が地の底だったり極端過ぎる女性キャラ大好きなので…
それでも主人公への想いは諦め切れず、主人公の気持ちや外堀をしっかりと埋めて「最早恋人でしょ」という関係まで持って行く所に歌奈先輩のしたたかさを感じました。
自己肯定感は低いけれど、したたかさはしっかりと持つ所が何かリアルですよね…好き。
最後は陽姫の計らいでちゃんと言葉にして「好き」を伝え合いエンディングを迎える為、しっかりとトラウマを克服し前に進んだ綺麗なエンディングだったと思います。
ただ、これは個人的な性癖なのですが、自分はそういうジャンルじゃない限り段階を踏む恋愛が好みなので、「明らかに好き同士」なのは分かりつつもエロシーンで「好き」「愛してる」を言わない関係に若干ノリ切れない所はありました。
オマケで想いを伝え合ったからこそ「好き」「愛してる」を言い合いまくるエロが来るか!!?と思いきや「なんちゃって妹プレイ」というイメージプレイみたいなエロが来て…
ちゃうねん、見たかったエロ、それやないねん…みたいなオマケだったのは残念でした。
…にしても、めっちゃ良い笑顔でまるで主人公へ包容するかのように手を広げる素晴らしい歌奈先輩の一枚絵があるのですが、手の先にパンツが付いておりパンツを主人公に渡すシーンとして素晴らしい一枚絵が消費された事には笑いました。
普通こういう一枚絵、凄く良いシーンで包容する時とかに入るじゃないですか、脱ぎたてパンツを渡すだけで一枚絵消費するとか正気か?頭おかしい(褒め言葉)。
この一枚絵を指定した人、ライターさんかディレクターさんか分かりませんが、良い意味でエロゲ業界らしい頭おかしい(褒め言葉)人が居ると分かりニッコリ。
エロゲはこれくらいのノリで居て欲しいので、あの一枚絵、変態度が高く凄く好きです。



良かった所は沢山ある中で、好きな所と合わなかった所が綺麗に分かれた感じでした。
確実に自分の好みで左右されてる所が大きいので、「プラハ」が良作である事は間違いないです。
イチャラブ系ではしっかりと主題を含みつつ最後まで進んだ良い作品でした。
特に共通後は林間学校→主人公とヒロインが接近→エロ→一波乱→EDという流れはほぼ共通なので、「次に何が来るか分からない事で不安になる」みたいな事は無く、そういう所もまたストレスフリーでした。
「PRIMAL」原始、最古、根本のという意味らしいですが、恋の原始という意味もある中で選挙という事も絡まり、政治や民意などの人間の集団生活の行動原理としての原始という意味もありそうだなーと少し思いました。
どうやら「プラハ」は2があるらしく。
知人の方々の評判は無印よりかは…という印象で。
まぁ、本作は主人公の面白さが5は行かなくても4割くらいあったので、主人公交代での2は厳しいのかもしれないとも思いました。
が、プレイしないとそういう部分は分からないので、いつか2もプレイしたいと思います!



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
参考攻略サイト様:誠也の部屋 様
https://seiya-saiga.com/
 PRIMAL×HEARTS ページ
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