ひっそりと群生

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【アステリズム -Astraythem-】感想

【男性向け18禁】



2012年06月29日発売
Chuablesoft(解散)』※リンク先公式HP(18禁)
アステリズム -Astraythem-】(PC)(18禁) ※リンク先wiki
以下ネタバレ含めての感想です。








最近ゲームのモチベが下がっているので名作と呼ばれている作品を挟みます。
というわけで、この感想がいつ投稿されるかは分かりませんが、2022年の10年前、2012年の名作と言われている「アステリズム -Astraythem-」をプレイ。
Chuablesoft作品に触れるのは4作目。


プレイ時間は、約10時間30分くらい。
システム面は7でもインストール可。
ディスクレス起動不可。
公式』(※リンク先公式)にてディスク起動を可にするパッチ配布有。


公式HPから圧倒的お姉ちゃんゲーというのは察せられるのとパッケージに色んな年代のお姉ちゃんが居るので、お姉ちゃんとの過去回想などを踏まえてお姉ちゃんとの思い出を振り返りながらお姉ちゃんへの想いを募らせ想いを成就させて行く物語…に見えますがそんな事は無かったぜ。
一章の後半、お姉ちゃんが過去の事故の後遺症で病にかかり死んだ事を起点にタイムマシンが登場しお姉ちゃんの過去を変えてお姉ちゃんを救う!というまさかの時間移動物になりました。
自分は「SFになる」という事前知識だけ何故か手に入れていたのでSF展開になる事をすんなりと受け入れましたが、公式HPのあらすじを見ただけだと全く分からないので、事前知識無しだったり当時所見でプレイした人は「え、SFになるの!!?」と驚いただろうなと思います。
一応作中、序盤でSF用語がバンバン出てくるので察する人は察しそうですが…


さて、SF物として見たりお姉ちゃんへの愛の物語として見た場合ですが…個人的にはめちゃくちゃ気になる部分があったり、気に障る所があったりと、手放しで「面白かった!!」とは中々に言い難い作品でした。
まず、SF展開になる前の一章ですが、主人公は姉に既に姉以上の想いを寄せています。
そして姉の名月ですが、主人公の事以上に過去に出会った「お兄ちゃん」という存在にずっと想いを寄せており、主人公は弟という立ち位置と「お兄ちゃん」という存在のせいでフラれるという流れが来ます。
そんな中、主人公がピンチから救った美々という後輩の少女と付き合う流れになるのですが…
この時点で個人的には結構納得出来なかったです。
まず、姉である名月は実の姉では無く、義理の姉であり、主人公含め家族全員その事を知っています。
自分の感覚として実の姉と付き合う展開があっても「良いじゃん、好きなら」と思っている派なのに加えて義理の姉ならぶっちゃけ法的には何一つ問題では無いレベルで結婚出来るので、「姉と弟だから…」という理由で悩む姿があまり理解に苦しんだ所があります。
世間体とかはありそうですが「姉と弟という関係くらいなんだ!!」という意気込みを主人公から見たかったですし、名月が「お兄ちゃん」という存在に心を奪われているとしても「そいつを忘れさせてやる!!」くらいのガッツを見たかったのに、主人公は名月が「姉」である事と名月に会いにすら来ない「お兄ちゃん」という想い人を前に結構アッサリ目に想いを一旦捨てます、いや、せめて「一途の物語」と謳うくらいなら「諦める」という選択を一回でもして欲しく無かったです。
美々と付き合い出した主人公ですが、それでもずっと胸に残るのは名月の事…
もうね、正直見ていて一生懸命主人公の事が大好きで尽くす美々に対していつも気持ちが上の空なので見ていて全く気持ちの良い物では無く。
「いや、美々と付き合うと決めたなら美々の事を見ろよ!!」「名月の事を諦められないなら美々と付き合うなよ!!」と始終ムシャクシャしてました。
そして一章のラストでの選択肢が最悪で…
美々を抱くか抱かないかの選択が出て、抱かないとメインである名月ルートに行くのはまぁいい、それはそれで良い。
ただ、抱いた後にも選択肢が出て、名月を選ぶ選ばないで分岐するのはどうなのよ!!!
抱かれた美々は何なんですか!!?ここで一旦抱いといて「でも俺は名月が…」とか主人公ゴミじゃん!!!
せめて分岐は抱くか抱かないかのみで分岐してれば良いものを、変に抱いた後の分岐を入れた事で主人公のゴミさが加速してぶっちゃけ無理でした。
自分は一人のヒロインの為にある物語や固定ヒロイン物は好みなのですが、その好みがあったとしても、今作は圧倒的メインヒロインの存在を上げる↑↑為に他のヒロインが二人の愛の土台になっておりすっっっごく胸糞悪かったです。
これ、サブヒロインの概念要らなかったのでは?完全固定ヒロインで良いじゃん(良いじゃん)と思いました。
圧倒的ヒロインが居る作品好きですが、それを表現する為に他キャラが主人公に向ける愛とか気持ちとかを無碍にしたり踏み台にしてはいけないでしょう…
明らかに闇の物語で「これは邪悪な作品です」「人の気持ちを踏み躙るのがコンセプト」のような作品だったらまだ分かるのですが、「コレ、俺達の純愛の話なんで(キリッ)」みたいな作風をしておいてそういう事をするので「悪意無く邪悪な事をしてる(キャラのみならず作者も無自覚で)」という感じになってて気分が悪かったです。
主人公に「やっぱお前の事好きじゃないわ」のニュアンスでフラれた美々がずっと脳裏に焼き付いてて名月に集中出来ないし、美々への主人公からのアフターケアや美々の事を後半一切思い出さないので二人の愛()を見せられても「いや、あんだけ他人の心を踏み躙っておいて全く思い出さない事ある!!?」と驚愕していました。
自分だけがプレイ中始終「美々の事が忘れられないんだ…」とループで必死にヒロインを救おうとしてる主人公レベルでサブヒロインの美々の事を考えていたのですが、好意を寄せられていた主人公が全く思い出さないの、凄いよ、その脳みそで愛()とか一途()とか言わないで欲しいレベルで引いてました。
時間軸が違い美々が居ない世界線での主人公(お兄ちゃん)が思い出さないのは分かるとしても、美々と出会った主人公はせめて少しは覚えててくれよ…
もう一人のサブヒロインである九厘は一応主人公が名月を想っているのを知った上で愛情半分面白さ半分で迫る為、美々への罪悪感ほどの思いは無かったのですが、それでも名月を想いながらも九厘とも関係を築く主人公には素直にドン引き。
エロゲなので仕方ないとは思うのですが、あれだけ姉さん姉さん言っておいて、姉の為に時間移動までしてるのに、他の女が迫ったらアッサリ関係持つのってどうなのよ?そういう軽率な主人公を描いた話なら分かるのですが「一途」と言っておいてそれは生産表示ミスなのでは??
作中何度も主人公の行動に対し「一途」とは?と首を傾げました。
…「一途」ってなんだよ……


名月の起点である「お兄ちゃん」もまた、ぶっちゃけこれがSF物であり時間移動系と知ってた時点で「どうせ主人公が時間移動した先の誰かでしょう」というのは想像が付いてたというか…SFの部分で予想を裏切られる部分みたいなのが全く無く、トントン拍子に進んだのでSF物としてのカタルシスが味わえなかった所があります。
更にはシンプルにSF物として「分かりにくい」「説明不足」が付き纏うという。
いや、時間移動物をするにあたって「複雑」になるのは良いんですよ、でも「複雑」でも「分かりにくい」のはダメでしょう…
SF物の名作というのは「複雑」でも「分かりやすい」からこそ名作として君臨しているのに対し、本作は「分かりにくい」事で名作にはなり切れて無かったと思います。
時間移動チャートがあるのですが、それを見ても分かりにくいってどうなのよ?
特に「説明不足」の件に関してはもう…SFで「説明不足」ってそれだけで超減点になるでしょう…
「時間移動する事で分岐が発生する」→これは分かる+未プレイですが某有名作品で言う「世界線」ですね。
「時間移動先が同じ軸ならその世界線の自分と「融合」する」→…「融合」?「融合」???
正直「融合」の原理がよく分からなかったんですよ。
「同じ世界線の過去に同じ世界線の未来の自分が来ると「融合」が発生する」だとは思うんですが、「同じ世界線に送る」という技能が作中であんまり描かれて無いような…
あと、「融合」するのは良いとして、「融合」する前の人格と「融合」した後の人格の境界はどうなるのか?
「融合」して来た側の方の感覚が残り「融合」する前の人格は消えてなくなるのか?
そういう一種の「同じ存在だけれど記憶や感覚が違い同じだけれど違う存在との折り合い」というSFモノとして結構重要になりがちな要素はアッサリと省かれていたので都合が良いなと感じたり。
タイムマシンに関しても「どこの時代を選んで飛ばす事は出来ず、ある程度決まった地点にしか飛ばせない」という機能だったはずなんですよ、そういうタイムマシンで「同じ世界線に選んで飛ばす」って出来るのか?という疑問と、そもそも「融合」という設定が出来たら言ってしまえばわりかし「何でも有り」になってしまって、単純にズルさを感じてしまい。
「ある程度の決まったルールの上で行われる「複雑」な物語」が好きな自分としては「融合」の設定はちょっと都合が良すぎでは?となりました。
都合が良い設定は時間移動だけであって欲しくて…そこから更に都合が良くなる設定を付属するのはちょっと、何でも有りに感じてしまいズルいです。
「融合」とかあったら都合の良い時間軸で「融合」が行われるじゃないですか…カタルシス殺しというか、アッと驚く要素を削って行ったなという感覚。
自分はタ◯ムリ◯プという小説が好きなのですが、「同じ人間が時間移動を行い、「複雑」化した時間を移動するけれど分かりやすく、時間移動以外の都合の良い設定が決して入って来ない上でしっかりと驚きとカタルシスを回収して行った」この辺りを時間移動で評価している為、今作は真逆の感覚になりました。


そして、全体を見渡すと「お兄ちゃん」事、別の世界線で移動を行い名月を救った九十九こそが今作で一番の功労者であり。
ぶっちゃけ「お兄ちゃん」である九十九と最初の主人公である白雲をどれだけ同一視出来るか?というのが今作を恋愛モノとして見た場合のミソだと思います。
完全に別人という感覚で見ると、まぁ、言ってしまえば、精神的NTRが発生すると言うか…
メーカーの純愛や萌え的な作風を求めている人からしたら「主人公」以外に想いを寄せてるじゃん!「主人公」以外に(アナルとはいえ)抱かれるじゃん!!というお怒りが発生するポイントかと。
「融合」があったとしても出発地点が違うので、同一視出来ない人は出来ないんじゃないかなぁ…
自分は同一視出来ない上で、「「お兄ちゃん」は必死に頑張って命を落としたけれど、「融合」した主人公(白雲)だけが名月を手に入れる美味しい所を掻っ攫って腑に落ちない」派です。
今作で一番頑張ったのは「お兄ちゃん」である九十九で、でも彼は病で最後は亡くなるのに対し、主人公(白雲)は美々に告白され付き合ったり、九厘とフラグが立ったり、美味しい所だけ頂いておきながら最後には「融合」で「お兄ちゃん」の過去も頂き名月と結ばれるの…あまりにも「お兄ちゃん」の労力に対して主人公がいいとこ取りし過ぎてて。
同一視出来ない派なので「融合」があっても、「お兄ちゃん」が行った事は主人公が行った事では無いんですよ。
それなのに、経験と過去と結果だけ頂いてハッピーEDだけ頂くのがこう…美々の件もあり主人公に苛立ちが向きまくりで「なんでコイツだけ…」という負の感情しか向きませんでした。
自分は例え「お兄ちゃん」が別の世界線の自分と名月を救う事を目的にしていたとしても「お兄ちゃん」に報われて欲しかったです。
あと、美々が居ない世界線では友人と付き合ってる明乃とまで若干のフラグが立とうとしますし…自分は友人の朔夜と明乃のカプが見ていて好きだったので、いくら主人公補正とはいえ、少しでもフラグが立ったのに見ててイラつきました。
恋愛に関しては本作、本当に固定カプ厨の癪に障る事ばかりしますね。


そういう恋愛面で「一途とは…?」という疑問ばかりが付き纏い、恋愛で全く集中出来ないのに加え、正直、主人公よりも鏡一郎さん(博士)や高島先生、虎造などが良いキャラしていたので、「ぶっちゃけ他の野郎キャラの世界線の方を見たい…」と思ってしまったのがなんとも。
高島先生はシンプルに良い人だったので、正直「一途」とは?と何度も疑問に思った主人公よりも名月と一緒に居て欲しかったですし(とは言っても高島先生は名月に恋愛感情は全く無さそうでそこが良いのですが)、虎造は兄との逸話を見たいですし、鏡一郎さん…博士に関してはぶっちゃけ主人公よりも「一途」という言葉が似合っていて。
本作の「一途な愛」のコンセプトを背負っていたのは正直博士だと思います。
絶対にブレず妻の事を想い妻の為にタイムマシンを作り上げ全てを犠牲にしてでも妻を救おうと奔走する。
主人公よりも主人公してたなぁと…
だからこそ過去編で奥さんが博士が言った事を守らずに危険だと言った場所に行く危機管理の無さには呆れましたが…
過去編の名月もですが、「行くな」と言った場所に行く女性が多いので、正直男キャラよりも女キャラの愚かさとか浅慮さに目が言ってしまい。
女性キャラで時間移動関係で行動を起こすのが九厘くらいなので、他の女性キャラが置物…どころか浅慮な行動ばかりを起こし状況を引っ掻き回す事しかしない為、見てて「何でこの女性陣の為に野郎キャラがここまで頑張らないといけないんだよ…」とストレスが溜まった所がありました。
名月との関係も「過去に助けられた事がきっかけで想いを寄せるようになった」の部分は良いのですが、それ以外の過去回想がほぼ無く、本作は時間逆行モノの為、過去の姉との関係が徐々に紡がれていくのを回想などで見るタイプになっておらず、過去の姉とは時間移動した主人公が関係を築くタイプになっていたので「回想を挟みながら姉と主人公の関係をプレイヤーが把握し、主人公の姉への想いを感じて行く」というオーソドックスさからは外れた構成になった事で「助けられた所や主軸となる七夕祭り関連以外の姉との過去の思い出って無いの?」という「姉を好きになって行く経緯」という姉弟モノとして一番見たかった部分が大幅カットされていたように感じました。
時間逆行モノ、面白いコンセプトだとは思いますが、「過去回想で紡がれていく感情の変化を見る事で今の大きな想い(愛情)を納得させる」ような面白さを軒並み蹴り倒して行ったので諸刃の剣だなとも思ったり。
ぶっちゃけ女性キャラに魅力が無く(それどころかヘイトが向く)、男性キャラに魅力があるタイプの作品だったので、美少女ゲームとして本来は女性キャラにプレイヤーからの好感度を向けないといけない作品でそれはどうなのよ?と思った部分が大きかったです。


とにかく序盤の名月を第一に想いながら美々と付き合い、美々を疎かにしている描写の時点で全く感情移入出来ない中で時間移動が始まり、プレイヤーである自分が美々への踏ん切りを全く付けられない中で名月への物語が開始され、途中で九厘とのフラグまで立てたりするので、気持ちが切り替わる事無くノリ切れないまま進んで行った印象でした。
博士からの奥さんの想いや、虎造から兄への執着、高島先生から各患者への慈愛などの方に「一途」さを感じるという、他の野郎キャラが圧倒的に光る作品でした。


絵はぎん太さん。
同人時代のTABLET、商業でのChuablesoftとずっと参加されていらっしゃいましたが本作がエロゲ参加最終作らしいです。
どんどん絵がお上手になって行っており、本作ではTABLET時代からは想像がつかないほどに美麗なイラストになっていました。
特に男性キャラの絵が良い、とても好き。
正直、女性キャラよりも好みかもです。
現在はフリーで活動されていらっしゃるみたいなのですが、男性キャラを魅力的に描けるエロゲ原画家さんは少ないのでもっとエロゲで活動して欲しかった気持ちはあります…有名になればなるほどラノベの挿絵の方に行かれる方が多いので仕方ないとはいえ残念です。


音楽はBGMはタイトル画面にも使われている「Planetarium」が好きです。
おそらくですがコーラスはみとせさんかな?
神秘的なお声と共に奏でられる雄大さが星空のイメージにしっかりと合っていました。
各章にOPがあるのは流石。
音関係に関してはChuablesoftは妥協が無い所が好きです。
歌唱曲は3章OPの「君のために」がかなり好きでクリア後にこの曲を聞きながら感想を書いています。
ゲームは未プレイですが、「Kiss the Future」「birthday eve」を歌われた元I've所属のSHIHOさんが歌唱。
SHIHOさんにSF作品の最終OPを担当させる所に強いこだわりを感じます。
曲調もI'veでは無いのですがどことなく「birthday eve」を思い出す電子系で…本当に良い曲なのでサントラを買おうか検討しています。
GWAVEのシリーズにCDがあるのですが、現在若干高騰しているので値段が上がるなら早めに買いたいです。
声は名月役の小春原さんはこの名義では今作のみですが、妹キャラで圧倒的人気を誇る某方で。
その方がお姉ちゃんを演じられる事に面白さと演技力の高さを感じました。
「シュガスパ」でもでしたがChuablesoftでは地味にお姉さん系を担当されるなーと。
各時代での名月の演じ分けが素晴らしかったです。
美々役の鈴田さんはロリ声に定評があるっぽいですが、個人的にはどこかで聞いたキャストトークでの素の声がべらぼうに好みで。
いつか鈴田さんの低い声の演技を聞きたいなと思いました。
九厘役の倉田さんは「シュガスパ」ではピョン役でしたが、ピョンでは元気ハツラツアホっ子だったのに対し低めのクール皮肉系キャラでコチラの演技が好みで刺さりました。
現代編もですが、大人の余裕差の無い過去でのクール演技が中々に好みです。
男性陣は全員良い声で…特に博士役のカマンベールさんは演技の中でしっかりと博士の苦悩が感じ取れたので名演でした。
高島先生役の河村さんはTABLETChuablesoftの常連男性声優です。
変わらず良い声なのと、穏やかで誰かを恋愛的に好きというよりは医者として患者に満遍なく慈愛を注ぐようなお声がとても合っていました。
「シュガスパ」での高島公彦先生とは血縁なのか…高島一族は医者で河村さん担当なのがセオリーみたいですね。
こういう本編とは関係ない中の人でのお遊びみたいなのが大好きなので楽しかったです。



プレイ順は
美々→九厘→名月
の順で攻略



『加々見美々 ルート』
名月メインの固定ヒロインゲーとして見ると序盤の付き合うイベントで彼女の存在を邪魔に感じ、彼女の方に気持ちが寄るとあまりの扱いの酷さに心が折れそうになるというかなり不憫なヒロインだったと思います。
博士の視点では彼女を含め妊娠している彼女の母親を救う為の物語になりますが、それでもメインは彼女の母親になるので…やっぱり不憫です。
彼女と結ばれるEDはおそらく名月が病で亡くなり、主人公が時間移動を諦めているのが前提になっているので、「名月が死んだから名月に心が揺れる事無く美々と真剣に付き合うようになった」というEDで…彼女を真剣に想う理由があんまりにもあんまりで、美々のEDなのに手放しで喜べない作りでした。
主人公の事が本当に大好きで一生懸命想いを寄せる彼女に対し、ずっとなぁなぁで付き合うので、告白を受けとったのなら姉の事ばかり考えずちゃんと彼女の事を見てやれよ!!と1章ではずっと苛立っており、序盤で主人公が好きになれなかったので、彼女が告白した時点で分岐が発生し、付き合わないを選び名月のルートに行くくらいの分岐が見たかったです。


『凪九厘 ルート』
記憶喪失ですが、おそらく陰惨で純愛ゲーには不釣り合いな過去持ちだと思ってます。
明言はされませんが男性恐怖症の気があったりする点とエロシーンからおそらく非処女(というか性的虐待過去持ち)。
某エロゲヒロインの処女/非処女データベースでは処女カウントされていますが、エロシーンで名月と美々にはしっかりとCGで破瓜描写があるのに対し、九厘には描写が無いので、この差別化は過去にそういう事があったのかなと。
そして3章において赤子を置いて去っていく子であり、おそらく主人公の母親にあたるのでは?と。
実の母を本人達の知らぬ所で攻略出来るというのは背徳感が素晴らしいですね。
時間移動関係で助けたり九厘はヒロインの中では最も行動面が見えるので一番好きです。
実の母かもしれない少女を攻略出来るからこそ、名月と結ばれる事に対して「お兄ちゃん」抜きにしても「姉だから…」という点で悩むのがなんというか、傍から見るとアホらしさが強化されているので、「姉だから…」という葛藤は要らなかったなぁと本当に思います。
彼女とのEDは九厘の「面白ければそれでいい」というようなダウナーでどこか自堕落で、でもそこが魅力的な面が見れた所はありますが、主人公に対しては「お前の「一途」とは??」と感じるほどサクッと流されるので、九厘への「おもしれー女」感が出るプラスの感情と、主人公への「一途(笑)」というようなマイナスの感情の幅を凄く感じたEDでした。


『桜塚名月 ルート』
メインヒロイン中のメインヒロイン。
彼女の為の物語…
……ではあるのですが、作中あんまり好きになれなかったというか…
多分理由は彼女が何か行動を起こす事がほぼ無く完全に「置物ヒロイン」と化してたからだと。
時間移動の中で主人公と協力するシーンが一応がありますが、黙って安全な所に居たほうが主人公の為にもなるし、物語上で最も役に立つというのに「一緒に居たい」と我を通しますし、行くなと言われてる港に行きますしで何度も「頼むから、危険だから言う事聞いてくれよ…」となりました。
まぁ、彼女が港に行かないと赤ん坊時代の主人公が助からないので必然と言えば必然ではありますが。
それでも、主人公と「お兄ちゃん」が同一人物なのをあれだけSFが好きで博士に出会っているなら可能性の一つとして察しそうなのに最後まで察する事は無く。
与えられる餌をただ貰って幸せを享受するだけのヒロインになっていたのであまり好みでは無かったです。
3章の「お兄ちゃん」との交流ももう少し沢山の出来事があった上で好意を寄せて行くかなーと思いきや出会って数日でアナルを差し出しますし…
いや、もうちょっと交流したり深い関係を築いてくれよ…と思いました。
2章の名月に関しても、3章の時点で「お兄ちゃん」と出会っており、2章の主人公を「お兄ちゃん」だと思い猛アタックかけますが、3章の時点で主人公が十代半ばだとしたら2章では少なくとも二十代じゃないとおかしくて。
成長しておらず自分と同い年で同じ学年で登校する事に疑問を抱かないと可笑しいのにアッサリ「お兄ちゃん」と認めるのはちょっと考えが足りなくないですか?
最終的に「主人公がお兄ちゃんじゃない事は途中で気付いたけど好きになってた」と主人公に想いを伝えますが、2章の名月が「貴方がお兄ちゃんじゃなくても良い!」という気持ちを持っているのに1章の名月は延々と「主人公じゃなくて「お兄ちゃん」じゃないと…」となってるのには納得出来なくて。
美々の事を考えると2章で結構アッサリ目に「お兄ちゃん」への想いを諦めるなら1章でも諦めて美々と付き合う前にさっさと主人公と付き合っとけよ!!と思いました。
美々と主人公が付き合ってからも自分がフッたのに女々しく主人公と美々を見つめてますし…「過去主人公を川から救った」以外に良い所があまり見つからず「このキャラの為の物語」系作品のメインヒロインとしてはちょっと感情が揺さぶられる事が無かったです。



プレイ中ずっと「もう名月がこれだけメインヒロインなら固定ヒロインモノで良いじゃん」と何度も思った作品でした。
途中でサブヒロインのルートに行った際の世界線はチャートに記載されないのですが、「他ヒロインを選んだ先の世界線から派生する何らかの世界線とかを描かないでどうするよ!!」とSF物、時間移動物としても腑に落ちませんでした。
絶賛している方もいらっしゃいますが、序盤の美々への扱いから既に自分の中では「善人の心を弄ぶ」という作風になっており、かなり感情移入や主人公と名月へ寄り添いが出来なかったです。
名作と言われている作品の2作品が自分に合わなかったので、かなり残念でした。
次こそは、次こそは合う作品に出会えるように祈ります。



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
 参考攻略サイト様:愚者の館(アーカイブ) 様
http://sagaoz.net/foolmaker/
 アステリズム -Astraythem- ページ
http://sagaoz.net/foolmaker/game/a/astraythem.html