ひっそりと群生

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【墨染楼閣】感想

【女性主人公全年齢】



2022年05月28日配信
8bluepiece』様 ※リンク先公式HP
墨染楼閣】(PC&ブラウザ) ※リンク先ノベルゲームコレクション
墨染楼閣】(PC&ブラウザ) ※リンク先ゲームアツマール
以下感想です。








墨染楼閣、そこは夢か現か幻か…
襲い来る敵を振り切り、全員で生き抜け!



『大正4年(1915年)、田舎から出てきた依千葉は、大富豪、御宮司一家の屋敷で使用人として働いていた。
 彼女は夜の庭で、般若面を被った人物に刺され、意識を失う。
 そして目覚めたとき、御宮司の屋敷の中にいた。
 だけどそこは御宮司の屋敷のはずなのに、人の気配がまったく感じられず、内装もどこかおかしかった。
 ――――そしてそこで出会ったのは、死に装束を着た少年少女と、いくつもの目と口を持つ化物。
 化物に追いかけられた依千葉は――――。』
(公式より引用)



プレイ時間は約12時間45分くらい。
分岐有り、TRUEが1つで他がBADの為、実質一本道。
DL版は起動に必要なデータが無い為、起動不可。
現在はDL版無し、ノベルゲームコレクションとゲームアツマールでブラウザ上でのみプレイ可能。
ゲームアツマール版をプレイ。
コメントにてオススメをして頂きのプレイになります。


宮司家の使用人として働く少女、依千葉が突然に襲われた先。
宮司屋敷と同じ構図でありながらも少しずつ記憶と食い違う館内で目覚めた。
化け物に追われながら逃げ延び生き抜き、この不思議な世界からの脱出を図るホラー。
しかし、ホラーではありますが、館内で出会う人々との交流により、この世界や全ての物事に違和感を覚えて行きます。
この世界は何なのか?出会う人々は何者なのか?化け物は何故存在するのか?
全ての出来事には理由が存在し、依千葉は謎に向き合い絡まった糸を解きながら真相に触れ、生存への道を模索して行きます。
絡まっていた糸が一本、また一本と解かれる度に浮かび上がる真実。
依千葉は全ての真実を知り、生き延びる事が出来るのか?
大正伝奇SFホラーミステリー、ここに開幕。



『システム、演出』
ティラノ製。
スキップでの既読未読判定無し、メッセージ速度変更無し。
プレイ時間が長い為、メッセージ速度変更無しとスキップの遅さと既読未読判定の無しは結構な痛手でした。
ED数がBADを含めて7つあるらしいのですが、選択肢やEDの数に比べてセーブスロットが少ないのも難点。
せめてED数と同じセーブスロットは欲しかったです。
そしてゲームアツマールでは想定プレイ時間が180分となっていますが、3時間で終われるというのはかなり難しいです。
スキップで進んでも3時間でEDまで行けないくらいには長いゲームなので、想定プレイ時間を鵜呑みにはしない方が宜しいかと思われます。
色々とシステム面では難しい所がありつつも、デザインの方は大変良く。
何度か主人公の依千葉以外の視点になる事があるのですが、各キャラクターにはパーソナルカラーのような物が設定されており、キャラクター毎にメッセージウィンドウのデザインや色が変わるので、視点変更した際には即見分ける事が出来、とても分かりやすかったです。


『音楽』
BGMの種類は少な目でしたが、場面場面に合う選曲でした。
特に追われたりする際のホラー系のBGMや謎が明かされていく時のBGMの選曲がとても良く、曲と一緒にドキドキしました。
全体から見ると少ししかないシーンではありますが、ほのぼのシーンでの穏やかな曲もまたキャラクターと一緒に一安心出来、良かったです。


『絵』
ほぼ全キャラに立ち絵有り、服などの差分が有り細かったです。
ポーズは一つですが、スキップが遅めなのでポーズ差分が多いと更に時間がかかったと思うとポーズは一つで良かったと思います。
その分、キャラクターの表情差分は多いので、表情は見ていて飽きませんでした。
特にキャラクター達の相手をしてやる際に一つ思い付いた時のニヤリとした表情がとても良く、悪巧み…では無いですが、とても悪い顔をしていて良い表情でした。
一枚絵が数箇所ありますが、クリア後にCG鑑賞モードが欲しかったのと、もう少し一枚絵のシーンが多かったら嬉しかったです。


『物語』
不思議、怪異…間違いなくホラーではあります、ではあるのですが…
ホラーと一辺倒に語れるジャンルではありませんでした。
大正の時代を感じ取れる大正ロマン系であり、館や怪異の謎のバックボーンがしっかりとある伝奇物でもあり。
生き抜く為に不思議な出来事に巻き込まれるSF要素もあり、怪異と般若面の人物から逃れるホラー物でもあり。
色々と面白い要素を全部絡めた、そんな混合ジャンル物でした。
ジャンルを語るなら上記で書いたように大正伝奇SFホラーだと思っていますし、ジャンルがかなり大渋滞を起こしています。
それでも、作品内では全くゴチャゴチャはしておらず、全ジャンルの要素が上手い具合に噛み合いながら一つのEDに向かっていく…そんな大作でした。
どのシーンでも必ず何らかのジャンルが放り込まれるのでダレるシーンが一切無く。
面白い要素を全部放り込んだ上で、どの味も邪魔する事無くスピーディーに作られ味わい深い物語として仕上がっている、そんな作品です。
大渋滞を起こしそうなジャンル表記ですが、どれか一つでも好きなジャンルがあれば間違いなく満足する作品だと思っています。


『好みのポイント』
正直、公式で書かれているあらすじ以上にあらすじで書かれていない事の部分が大重要になっている作品の為、ネタバレ配慮がとても難しい作品ではあります。
上記の『物語』部分でも作品内の事はほぼ書けない程に全てが作品の根幹に触れる要素の為、「ネタバレ無しで何を書いたら良いのか」と、とても悩む作品でした。
けれど、間違いなく面白い作品であり、ジャンルの全ての要素が好きな自分には真相が一つ一つ明かされる度に胸が踊り、キャラクター達と交流を深める度に生き抜きたい気持ちでいっぱいになる、そんなワクワクがありました。
「仲間」「生き抜く」「徐々に明かされていく真実」「運命改変」この言葉にピンときた方は是非!
そして、散りばめられた謎はほぼ綺麗に回収されるので、「辻褄が合っている」「伏線回収」この当たりの言葉が好きな人にも是非オススメです。
少しだけ残る謎もありますが、「ここまで回収するか?」という具合に回収して行きます。
伏線回収に命を賭けているような作品が好きなので、謎が解ける度に大満足でした。
濃いキャラクター達にほぼ明かされスッキリと解かれていく謎。
公式からの想定プレイ時間は大幅に上回りますが、それに見合うだけの物語があり、かなり満足度の高い一作でした。





以下ネタバレ含めての感想です





さて、このゲームの感想、本当にとっても書くのが大変でした。
何故なら「あらすじ」以降の部分がほぼ物語の本質であり、全部に渡ってネタバレになるという恐ろしさ。
主人公の依千葉以外の登場人物の方々は全てネタバレになりますし、下手したら依千葉もネタバレ部分が多いという。
今作をネタバレ無しで語るのは至難の業ですし、とても良作なのに様々な場所でのネタバレ無しでの感想が少ないのも納得でした。
これはネタバレ無しは非常に苦労します。
公式様にて「EDのネタバレは禁止」とある為、一部のネタバレとEDに関しては若干ボカシながら、クリア後の方にのみ分かるようにこちらの項目では記載して行こうと思います。
公式様からご意見があった場合は、こちらの項目は変更させて頂きます。


此岸と彼岸の狭間にある墨染楼閣。
生でも無く死でも無い場所。
だからこそ墨染楼閣の地下で現世の景色を見る事が叶うならば死ぬ寸前の事象へ戻る事が出来る。
この設定が開示された瞬間に一気に現世で死を回避する…いわゆる「死に戻り」系であり、SF要素が入って来て、驚きと同時に面白さが加速しました。
しかも墨染楼閣がある理由とそこに送られる理由が「過去の御宮司一族の邪神との契約」から始まっているので、SFよりも伝奇の要素からスタートしている所がとても上手く。
正直、SF要素だけで見るならかなり矛盾する所が多い中で、「この作品は伝奇から始まっています、なので此岸と彼岸の狭間があります」というのが思いっきり開示されている為、「伝奇ならある程度の非現実的な流れが起こってもまぁ良いか」とプレイヤーに思わせる設定の力加減が絶妙なんですよね。
ある程度の…言ってしまえば「許容できる大雑把さ」を「伝奇」の部分に混ぜ込んだ上で、他の要素はしっかりと回収しなるべく矛盾を残さないままに進むので「伝奇」の世界観を固めた上で「SF」「ミステリー」「ホラー」という面白くなる要素を詰め込むのがとてつもなく上手いと感じました。


邪神との契約、それにより死後に直ぐに冥土に送られる事はなく此岸と彼岸の間である墨染楼閣を彷徨い、恨みつらみの怪異に襲われる恐ろしさ。
墨染楼閣に送られる人間の共通点、主人公達の関係性。
墨染楼閣は時間の流れが現世と違い、過去と未来が交差する場所、集まった人間達の明らかな時代の違い。
明かされていく真実にはとても心躍らされましたし、ちゃんと前半で違和感を感じた部分が回収される流れには感服でした。
時代が違うからこそ、戻った先で足掻き、生き抜き、未来に繋ぐ。
この作品では戻った先、未来が変わった場合は記憶が書き換わり、SFでの分岐作品で言う所の「世界線」という概念は無く、世界は一つしか無いので、運命軸も一つしか無く、「誰か一人でも欠けたら般若面の人間に現実で殺され、全員が助かる事は出来ない」という唯一の運命が定まっていた所が胸熱で。
墨染楼閣内でお互いの関係性を知り、血縁関係を知った仲間達が、「死にたくない、生き残りたい、打倒、御宮司一族!!」を旗に掲げ協力しながら墨染楼閣で情報を共有し現実で手を取り合い生き抜いていく姿は「仲間モノ」が大好きな自分にはとてつもなく刺さりました。


皆とても勇敢でとても優しく。
そして御宮司一族の中の末端で人柱として選定されているという特殊な環境から家族の温かみをあまり知らない人達ばかりで。
だからこそ自分に近い家族での繋がりが見つかった時の驚きと、家族の温かみを知らないからこそ温かみに飢えていて真実を知った時の喜びと同時に「絶対に皆で生き延びる」という強固な繋がりが出来て行く流れは「仲間モノ」のセオリーをしっかりと通り、少年漫画のような熱さがありました。
若干、当主、幸久の女癖のあまりの悪さには苦笑いですし、「ここまで手を出して子を作るか!!?」という感が否めませんが、そこもまた大正の大富豪らしさと同時に救えないクズさを内包していたので、「倒すべき敵!」としてのキャラクター付けとしては良かったと思います。
あまりにも庇護出来ないクズな行動っぷりにプレイヤーは「コイツは弁明の余地は無い、どうなっても良いや」と思えるので。
そういう絶対悪な部分を敵キャラクターに付与するのは大事だとも思っています。


主人公が表情が乏しめではありますが、所々で勇敢というか、あまりにも根性のある行動を取る子であり、プレイヤー的には何度も「マジかよ…凄い」と思うような窮地の脱し方をするので、見ていて楽しいと同時に恐ろしさがある主人公だったのですが、ちゃんと作中で「そういう精神構造になった経緯」が語られる上、それが納得出来る為、ただの無表情系根性有り主人公になっていなかった所がとても良く。
そういう「このキャラがこういう性格形成になったのは何故か」というのがメインのキャラにはほぼ全員納得できるバックグラウンドが有り、作者様からの「全部の伏線をなるべく回収するぞ!」という気兼ねをキャラクターの性格形成からも感じ取れてとても好感が高かったです。
全員が勇敢な中、若葉さんだけ若干序盤自主性が無いので、「この方は大丈夫かな…」と思っていましたが、とある事が明らかになった瞬間に一気に強い顔が出て来て、それまでの彼女とは考えられないほどの勇敢さを見せてくれた為、「女は強し」のような描写が好きな自分にはクリーンヒット、最高でした。
そこから、彼女の奮闘記が始まるのですが、若葉さんの行動が事細かに描写され、丁寧に交流が描かれるので、とても親身に感じ取れ、序盤の自主性の少ない若葉さんの印象をどんどん書き換えて行き、プレイヤーからのキャラクターの好感度を上げる構成が本当にお見事でした。


キャラクターの行動により運命が書き換わる事で、過去に現世で主人公が見た関係性が変わっており、「あ、こういう運命になったんだ」という要素も見ていて楽しく。
成長した姿のキャラクターを見れた事で「彼、彼女は死なずにこの時代まで来れたんだ…」と深く安心出来、感慨深いものがありました。
某キャラが依千葉を救う為に生き抜き再会する所はもう…ロマンが素晴らしかったです。
某キャラが助けてくれる姿にはひたすらにテンションが上がりっぱなしでしたし、成長した姿も逞しく、「こんなに大きくなって…」と老婆心を向けてしまいました。
二人共特殊な環境で育ったが故に、肝が座っており、所々で驚きの常識の範囲外の行動を取りますが、特殊な環境だったからこそ「家族」というものに強い憧れと執着を持っている為、お互いがお互いを思いやり、互いが傷付けられようとすると相手に容赦のない姿がとても良く。
人智を超えた、人間の常識を越えた判断をし、それぞれが執着し合う「家族」」が好きで「ヤバい執着を持つ「家族」」好きにはたまらない二人でした。
相手の為なら、どんな相手でも殺せるし、倫理を越えた行動をどこまでも取れる「家族」…最高です……
いや、本当に、「執着兄弟姉弟兄妹」が好みの人には絶対にやってほしい作品です。
ネタバレになる為強く言えないのが口惜しいですが、世の中で刺さる人が絶対に居ます、是非本作の二人の沼に是非落ちて頂きたいです。


「仲間」「家族」「姉弟」「兄弟」「兄妹」、そういう繋がりで熱くなれる要素を全て含めつつ、敵を倒すという本来の流れもしっかりと忘れず。
後半の御坂さんの一件が解決して行く流れの美しさと、ラストで判明するとあるキャラの真相には驚きで。
御坂さんの仇はなんとなく想像が付いていたのですが、あの真相には全く気付きませんでした…
そういえば最初から描写がしっかりとあって、再度読み直した時にしてやられた気持ちになりました。
一人だけ色々とちょっと浮いていたので、ほんの少しのお邪魔キャラな印象と「この人は救えないのだろうか…」と居る理由を考えていましたが…まさかそういう意味で存在しているとは思わず。
「お邪魔キャラだなぁ」と思っていた人ほど「やられた!」となると思います。
そして自分は「どうにか救われないのかな?」と思っていたので、真相を知ると印象が変わり、イメージが反転しました。
そのとあるキャラの最期もまたある意味で悲しいものがありますが…
でもそれは自業自得なんですよね…
依千葉に「あなた方がそういう風にして来た」と言いますがまさにその通りで。
「人としての正しい道に居れる為の身内や仲間が彼には居なかった」というのは、生まれながらに全てを持っていても信用に足る「仲間」を得る事は出来ず、疑心暗鬼のまま人生を過ごした彼と、生まれた時から人柱として死を約束されまがらも墨染楼閣で人生を預けられるほどの「仲間」を得た主人公達との大きな違いが如実に現れていてその差に「仲間」の大切さという物語としての王道の重要性を垣間見る事が出来ました。


若干主人公達も作中、敵側には容赦がないのですが、そこはもう自分達の命を脅かす存在ですし、キャラクターによっては自分の家族の仇でもあるので相手に対しての攻撃性の高さには納得感があるのと、全員が育ちの独特さからそういう行動を取るというのは納得出来るので、主人公達の容赦の無さに驚きつつも性格形成という地盤を固めた上で、「一種の復讐劇」としての矛盾は無い仕上がりにはなっていたと思います。


最後には元凶達を倒し、生存モノとしてはスッキリと終わります。
物語としては常に何らかのアクションがあり、謎と真相の開示のテンポが非常に良く、ダレる部分が全く無く、締めも素晴らしく。
上記のように好みの要素が強く、かなり褒めを中心に書かせて頂きました。
が、全く気にならない部分が無いと言えばそうでもなく。
いくつか気になる点を上げるなら、


・死後、邪神との契約により墨染楼閣に送られるが、もし、過去から来た人物が未来の人物の両親を殺した場合はどうなるのか?SF的なパラドックスは若干気になったり(と言いつつ、「伝奇」が前提にあるので、「存在が無くなった」として記憶が書き換わりそうですが)。
・某キャラがちゃんと戻ってくるかが不安だったり(一応約束がある為、大丈夫だとは信じてますが不穏な空気で終わるのが…)。
・ループモノはループをする労力からメインキャラは全員幸せになって大団円で終わって欲しい!という個人的な好みと、不穏な感じで終わるのがホラーやミステリーらしさがあって好き!という二律背反な気持ちで揺れるラスト。
・立ち絵のあるキャラには基本何らかの役割が課されており、意味無しキャラは影絵になっていてモブ立ち絵の中、暁弘、氷織、御宮様、水陽に立ち絵があったのが気になる。
・女の子同士でどことなく似ている氷織と水陽には何か過去があったり?…もしかしたら繋がりがあったり?なんとなく依千葉、氷織、水陽が似ている気がしますが気の所為?暁弘もメインキャラとの繋がりがあったり?御宮様のバックボーンも気になる。
・かなり本編が謎の部分を綺麗に回収して行き、立ち絵のあるキャラに意味がある構成なので、プレイヤーの考察部分を残されると少しだけモヤッとした所がありました。時系列などの考察が苦手なので、もし立ち絵有りキャラに裏設定があるのなら全部キッチリ作中で解明して欲しさがありました。


この辺りがクリア後も分からなかった為、SF要素での検証以外で何らかの設定があるならいつか公式様から開示されると嬉しいと思っています。


最後に気になる所を上げましたが、その部分は完全に超個人的に気になる部分であり、物語全体を見ると全く違和感を抱くものでは無く。
本筋を見ていくなら本当に綺麗に纏まり、かつ展開に無駄が無くスピーディーで、キャラクター達にも感情移入出来、「家族」としての繋がりを知り、手を取り合う「仲間」を得て、共に巨悪に立ち向かう生存を賭けた一種のレジスタンス物に仕上がっていたと思います。
プレイ中、本当に先が気になって仕方ありませんでした!
そして、構成の巧さとは別方向での癖での好みになりますが、「成長する少年」という描写がべらぼうに好きな為、二人のキャラの成長描写にはひたすら祈りたくなるくらいの好みが詰まっていました!!
というか本作は野郎キャラが良すぎです!!
味方側の(良い意味でも悪い意味でも)ヤバ男のキャラクター作りが良すぎます!!
乙女ゲーも驚きの良い男のラインナップで震えました…今作は全くもって恋愛モノでは無いですが…恋愛モノじゃないのが惜しいくらいの濃い男キャラばかりです。
作品の作りとは別方向で推すなら「姉弟モノ」「成長する少年」そして「濃いヤバ男」に一家言ある方々に是非オススメしたいです!!
構成、癖、どれもが自分の好みが詰まっていました。
この度はこの作品をプレイ出来、本当に良かったです!!










最後に、他作を交えながら語るので下の方に失礼しますが、今回、自分が今作をオススメして頂けた理由がなんとなく分かりました。
少し前にフリゲで60時間を越える某ノベルゲームの感想を書いたのですが、そちらの作品となんとなく方向性が近く。
「伝奇」が下地にある世界観と、その世界観の中で「SF」や「ミステリー」が繰り広げられ、なおかつ提示された伏線や描写はしっかりと綺麗にほぼ回収して行く流れ、常に面白く心踊るシーンばかりでダレる事の無い構成、しっかりとバックボーンが作られ行動原理が理解出来る魅力的なキャラクター達。
なるほど、「これは自分向けだな」と確信が持てましたし、オススメ頂いた理由がハッキリと分かりましたし、感想を読んで頂いてる方に自分の好みを把握されているなーと少しの恐ろしさがありました(笑)
公式表記の想定時間を軽く越える作品ではありますが、某大長編フリーノベルゲームをプレイ済みだとオススメ出来る長さだと言うのも納得です。
満足度の高く、好みにしっかりと合致する作品をオススメを頂き本当に嬉しかったです!
Ryota2007様、今回は本作をオススメ頂き、誠に有難うございました!!