ひっそりと群生

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【腐り姫 ~euthanasia~】感想

【男性向け18禁】



2002年02月08日発売
Liar-soft』※リンク先公式HP(18禁)
腐り姫 ~euthanasia~】(PC)(18禁) ※リンク先wiki
以下ネタバレ含めての感想です。








10作に一個は名作と呼ばれている作品を挟んでプレイしないと心が死ぬと学びました。
というわけで、この感想がいつ投稿されるかは分かりませんが、2021年の20作目は「腐り姫 ~euthanasia~」に。
プレイ時間は約7時間くらい。
初回版を購入しようかと思いましたがバグが凄いらしいので、完全収録がある「メガストア2013年9月号」を購入。
今プレイするならSelection版かメガストア版が良いと思います。
7でも起動可能、ディスクレス起動可。
ゲームウィンドウ画面から離れると止まるのが若干不便。


オススメをして頂きプレイしました、初ライアー作品。
一応タイトルだけは有名作なので知っているのと何故か未読の読本は持ってました。
ゲームは一時期プレミアが付いていましたが、DL版や廉価版の発売で今は本編ゲームは落ち着いてるのかな?


一応いくつかの場面はネット上のスクショで見た事があるので空気感だけは察していましたが、まさに雰囲気ゲーの極致というような作品。
ノベルゲームは立ち絵、背景、CGと一つ一つの絵自体は分かれている事が多い中で、背景と人物が分かれている…ではなく、背景を中心として人物絵を表示させ町に人が生活している空気を貫き続けたのには圧巻。
商業では未だにこの手法はほぼ見かけないです、絶対に無いとは言えませんが同人でも自分は未だにこの手法を見かけた事は無いです。
退廃したようなどこか物寂しく懐かしさを感じる背景に、良い意味でギャルゲーらしさが無く少年漫画っぽさの強い中村哲也さんのイラストが合わさり、日本の端の端の端にある田舎町があます所なく描写されていました。
「とうかんもり」という場所を現実にしてやるぜ!という心意気を絵からビシバシと感じます。


BGMも素晴らしい。
コチラも何故かサントラだけは持っているという。
ゲーム未プレイなのに持ってた物が多い。
「ぶるま」「わらび」「しっぽ」というサントラCDに分割されて収録されています。
腐り姫の伝説」「翠の森」「樹里のテェマ」がプレイ前はいい曲だな~と思っていましたが、プレイ後はどの曲も印象深かったです。
「ゆきもよ」などは曲単品ではそんなに…でしたが、赤い雪に包まれる最後の日に流れると終焉を感じて悲壮感があります。
腐り姫の伝説」はここぞというシーンで流れて曲単品も良ければ流れるシーンも良いので今でもアレンジされる方がいらっしゃるのが分かります。
和と伝奇の雰囲気を併せ持つ名曲。
声は素晴らしい、流石、嘘屋劇団と呼ばれているのが分かります。
立ち絵が表示されるシーンとCGシーンとエロシーンのみのパートボイスですが、皆さん演技がお上手。
2002年作品なのに00年代っぽい演技を感じないナチュラルな演技で古臭さが無く、今でも演技の仕方が通用します。
音質もかなり良く、この年代は音質が悪い所は鬼のように悪いのでかなり音関係ではこだわられているなと。
YUKIさんの無邪気ながらも深淵へ誘う底が深すぎるお声に、金田さんの気丈な妹ボイス、かわしまさんのハスキーで落ち着き全てを包み込むような母親声。
他の方もお上手ですが、このお三方はちょっと別格でした、上手すぎる。
久しぶりに声が飛ばせませんでした。
特にかわしまさんのお声はヤバかったです、性癖に刺さりまくりました。
パートボイスなのが勿体ないくらい。
時代的にパートボイスなのは仕方ないと思いつつもこれだけ良い演技が満載なのを聞くとフルボイスで聞きたかったなーと思ってしまいます。
フルボイス化、しないかなぁ…(引退されていらっしゃる方も居るので無理だと自覚しつつ。)


絵良し、曲よし、雰囲気良し。
そして話も主人公の失った過去を軸としながら3日間を繰り返すというもので、あらすじのインパクトでもかなり引きが強いです。
登場人物もクセが強く自我が強く一筋縄ではいかない人間ばかり。
主人公に記憶を思い出して欲しい者、思い出して欲しくない者。
過去を知りつつ黙秘する者、主人公を嫌悪する者。
そして忘れてしまった今は亡き者。
3日間のループの中で記憶が幾度も頭をかすり何があったのか断片的に思い出していきます。
それぞれの事情を抱える人間も主人公との過去を自分の心情を絡めながら語り、主人公に対して各々の人物が抱えている感情がダイレクトに伝えられて行きます。
とても良い、とても良い雰囲気。
なのですが、ちょっと同時に確信や決定打には足りないと思う部分があり。
どこまでも断片的であり明確に過去が描かれる事が無く、関係者との過去も相手の心情を挟み詩的に語られる為、どこまでもフワフワしている過去、という印象のままで終わってしまいました。
どこまでが真実でどこまでが虚偽なのか分からないそういうフワフワした部分が作品の雰囲気を盛り上げている部分で魅力的でもあり美点でもあるとは思う中で、どこまで行っても「これは○○だろうな」という予想や憶測の域から出る事は無く。
確実な答えが無い所にどうしてもスッキリとしない部分があって。
主人公、五樹と樹里の過去も、簸川の過去も、五樹と各ヒロインの過去も「多分こういう事があったのでは?」という憶測でしか測れず。
そして、後半になると今までの伝奇から一変してSFになるので驚き散らかしました。
風の噂で「後半はSF」とは聞いていましたが、ここまでSFだとは。
他の星から来た星を滅ぼしていく?存在。
五樹と蔵女が赤い雪を降らして星を滅ぼしていく。
星の意志…などなど、こう、設定を見ると某商業に行った元同人サークルの同人作品を思い出しました。
そういえば読本でシナリオライターの方とイラストレーターの方が参加されていらっしゃったような。
某作が2000年だと考えると影響受けてる気はします。
今作のライターさんが現在その商業作に参加されていらっしゃるのがめちゃくちゃ分かる。
とにかく後半から一気にSFになって、ちょっと自分の理解力ではチンプンカンプンでした。
徐々に伝奇からSFになっていく、何らかの過程があるなら良いのですが、結構何周目かのループで唐突にSF設定が出てきたので???でした。
真相とか設定に関しては、すいません、構造の考察系大の苦手なので分かりません。
他の考察サイト様を見ないといけないですね。
ラストの五樹と蔵女の転生後(?)の周りの会話から察するに未来と言うよりも過去への転生なのかな?と思ったり。
そして五樹の父と母が捨て子で簸川家の本当の子ではないみたいな描写があったので、転生後は両親?とも思いましたが。
でもそれだと蔵女はともかく五樹は父とは会うので、同じ場に同じ魂って有りなのか?と思う部分があり確信が持てません。


個人的な所感として私はジャンルが急に変わるのが苦手で、なので伝奇→SFになった時に凄い違和感がありました。
少し前ですが別作でホラー→伝奇→SFとジャンルが変わっても違和感無くスッキリと描かれた作品があるので尚「もう少しジャンルを変えていく順序を…」と思わずにはいられず。
しかもSF後には頭が追いつかず本当に分からず。
自分の中での分かりやすい作品が好きなので後半はかなり置いてけぼりをくらい辛かったです。
前半も雰囲気はS級レベルで良いのですが、状況や真相がハッキリとしている物が好きなタイプとしてはモヤモヤしています。
読者の想像力や空白穴埋め能力に委ねまくってる部分があるので好みがかなり分かれそう。
でも、今作が近親相姦がソフ倫でアウトな時代に近親相姦物として挑戦して描かれた作品であるという前提をお聞きしているので、上手くその規制を潜る為に夢か現実か分からないように曖昧にしないといけないというのは分かります。
そういう規制に対しての挑戦は凄く好きなので、そういう部分は高評価。
ループの際の「記憶を消す」とかもループ物としてもプログラム的にも挑戦してて良いなと思ってます。


雰囲気、空気感、アクが強いキャラクター達、挑戦的な姿勢は好き。
明確に描かれない過去、最後のSFは苦手。
こんな感じで好きと苦手が大きく混在している作品でした。
でも、間違いなくライアーソフトでしか作れない作品だったとは思います。
他のメーカーでは考えられませんし、同人でもこの系統を作る所はあまり無いかと。
とにかくオリジナリティに溢れた一作でした。



プレイ順は
TRUE END→END1→END2
の順で攻略
以下、主要キャラに対しての感想
一応攻略順になってるはず



『簸川五樹』
絶対に女難の相が出てる。
生まれてから消えるまで女性に悩まされ続けてて見てて可愛そうにも見えますが。
でも、優しさと優柔不断さは紙一重、彼が女性に対して、というか他人に対して強く言い出せないのも発端な気はします。
おそらく過去に樹里と一緒に心中し生還し記憶を失っていますが、樹里のあの行動に対して叱れないのは兄としてどうなのよ?とは思います。
樹里の執着は明らかにおかしく驚異ではありますが、それでも間違った道を正すのも兄や家族だとは思っていて。
そういう道を進めなかった時点で家族としても兄としても崩壊していたな、と。
「受け入れるのが兄」という結論になり樹里を受け入れますが、違うと思うよ…「叱るのが兄」だと思うよ…
兄を貫こうとした結果、兄になれず、一人の優柔不断な男にしかなりきれなかった人という感じ。
故に、兄妹の近親相姦を扱いながらも兄妹感は薄かったです。
どこまで行っても主人公と樹里は男と女でしか無かったなぁ。
これは樹里だけに対してでは無く他の女性に対してもなので、主人公は女性に対して強く言えないなぁなぁの男、つまり尻に敷かれまくる男という印象。
女性から「コイツ言うこと何でも聞きそうだな」と軽く見られるタイプだなと。
故に、「ここに丁度良い棒があったから使った」レベルで女性主導権で抱かれていくのが、M系の作品と同じくらいにM系の主人公してました。
男としての魅力というより「都合が良い男」として女性が見てると思うので、記憶を失う前のプレイボーイじみた女性ウケもそういう事なんだろうな。
複雑な家庭環境でこの性格形成も仕方ないとは思いつつ。
まぁ仕方ないと思いながらも好みの主人公では無かったです、もう少し拒否や叱りを身に付けていこうな。


『伊勢きりこ』
眼鏡でこの主人公の言う事を全く聞かない押しは、人気低そう…と若干思ってしまいました。
最初はかなり「人の話聞け!」と思ってましたね、全然聞かねぇ。
ただ、進むにつれて断片的に過去が語られる中で主人公への執着も仕方ないだろうなと思うようになりました。
おそらく大学で出会った足の障害者の少女。
彼女からでは無く、主人公から彼女に近付き、今まで人を頼らず孤高に一人で生きてきた彼女の領域に入ったのだろうなと。
最初は主人公が自分の領域に入る事を嫌悪したけれど、最終的に絆されてしまい、今に至りそう。
今まで「一人で生きていける」として孤高を貫いてきた人間ほど、一度内に入られてしまったら脆いもので。
恋人だったのも多分本当?この辺りは伊勢の嘘かもしれないですが、肉体関係は持ってて恋人に近い状態を築いてはいたと思う。
主人公の性格なので明確に「恋人」とも言わなそうだけど…関係はハッキリしておこうぜ主人公。
伊勢からしたら「自分から私の領域に入って恋人になった癖に記憶失って他人になってんじゃねーよ」という気持ちが強いだろうな。
しかも過去に囚われて妹に囚われて心中して記憶を失ってるからまぁムカつく。
故に「過去を見るな」と言い続けるのも分かりました。
彼女の願いは「主人公に絶対的に選ばれる」事なのかなぁ、多分。
なぁなぁの恋人関係だったが故に、全てをかなぐり捨ててまで自分を選んでくれるのを願ってたのかもしれない。
それが彼女のEDなのかな?と思いました。


『簸川夏生』
主人公の初体験を文字通り奪った女性。
青磁の事が好きで青磁に一度抱かれたけれど多分青磁とは別れてるor恋人関係にすらなってなかった。
青磁が自分を選ばなかった腹いせに主人公を逆レイプしたのだと思いますが…ぶっちゃけ年上2人の幼馴染はそれぞれ酷いと思う。
というか夏生と青磁の関係もかなり曖昧なので断言は出来ません。
彼女の願いも「記憶を取り戻し過去の自分の行いを思い出した主人公に謝って許して欲しい」だろう所がこう、自己愛の塊だなと。
個人的に伊勢よりも苦手です。
伊勢の場合は自分の領域に主人公から割り込んで来て執着してしまったのに対し、夏生の場合は主人公完全に巻き込んでの全方向自分の為なので。
明るく気丈に見えながらも全くそんな事は無く、自分の癇癪に他人を巻き込むという。
根本的には一人で強く生きようとした伊勢とそりゃ折り合いが悪いはずです、相性が悪すぎる、主人公の記憶が絡む以前の問題。
見た目は弱そうに見えながらも独りだった時の芯は強かった伊勢と、見た目は気丈に見えながらも感情を他人にヨシヨシされないと保てない夏生。
見事に対極を行ってるなと思いました。


『簸川芳野』
母、そして女、その絶妙な移り変わりが魅力的で同時にエロい。
本作で一番エロいと思った人、かわしまさんの演技も合わさり凄まじいエロティック。
後妻でありながらも彼女の独白から父に抱かれた事は無いんだろうな。
性の本能の方面では父の面影がある主人公に男を求めながらも理性で母の部分で必死に隠し通しているという。
これだけで充分エロいのですが、その母の部分が鋼で。
赤い雪という人智を超えた現象が無ければ一番強かった人なのでしょう、流石に蔵女は相手が悪かった。
どんどん女の部分を追い立てられ、主人公と関係を持ち、願いを叶え消える。
確かに願いは叶ったけれど、彼女は母で居続ける事が強い願いで無理矢理弱みの方の願いをほじくり出されたようにも見えて。
幸福のような不幸のような願いの叶い方が痛々しかったです。
おそらく過去に樹里を殺そうとして失敗してる節があり。
でも殺せなかったのだろうなぁ。
仕留め損なったか、母の部分が強く出たかは不明。
そう言えば盲目になった原因は出て来なかった気がしますが…理由あるんですかね?
考察とか読めば分かるのかな?


『山鹿青磁
なんだろう、凄く…BLです…
いや、直接的では無いんだけど、今でいうクソ重感情というのが付き纏ってる気が。
おそらく青磁って夏生より主人公の事を想ってるよね…?
夏生と関係を持つけれど結果的に別れた(というか自然消滅した?)のは主人公が居るからで。
それに感づいた夏生が主人公と関係を持っちゃうみたいな流れなのかなと。
青磁、最初から主人公とくっついとけば(?)夏生と面倒な関係にならずに済んだのでは?と思わずにはいられません。
中途半端に夏生と関係を持って夏生をその気にさせて別れてるので、酷い男だなと。
夏生の事は確かに苦手ですが、青磁の件があるが故に彼女もまた被害者な所があって、全方向で「悪!嫌い!!」と言えないのがなんとも。
青磁としては同性というのもあって主人公に対しての想いはブロマンスな感じだったのだと思いますが、間違いなく夏生よりは優先順位上だったんだろうな。
青磁の同性故の葛藤、というか距離感も分からなくも無いけど、主人公と夏生の拗れの根本原因だとは思っている上で飄々とした風で主人公と会っていて、そこに関しては「この人もまた我儘だな…」と思いました。


『簸川潤』
樹里が最早「女」の領域だったと思うと、「妹」を貫き続けたのは潤だと思います。
兄妹の関係が好きな人ほど樹里よりか潤が好きなんじゃないかなーと。
樹里の魔の手から母を救う為、兄妹で居る為に主人公と距離を置き続けたり。
他人として最初に会っていて後に兄妹として再会し、必死で兄妹関係になろうとしたり。
樹里が妹である事を軸にし兄を求めながらも「兄妹」の関係では無く「女」として主人公を求めているのに対し、潤は他人で「女」が軸にありながらも「兄妹」になる為に試行錯誤している所が真逆で。
潤は樹里と対になってる感じ。
なので「兄妹」としては主人公と潤の方が「兄妹」していたと思います。
最後は赤い雪にあてられますが、潤だけは完全に腐らせる事が出来なかった道があるのは彼女の願いは主人公と男と女の関係になる事では無いからなのかなと。
肉体関係持つけれど、あくまでも「兄妹」で居続けたいのが願いならば肉体関係は確かに必要無いですから。
最初は口うるさい妹だと思っていましたが、樹里から逃れる為に主人公にキツく当たっていたというのを知ると、彼女も彼女で戦っていたのだなと。


蔵女
最後のSF部分が分からない故に、どういう存在か曖昧なままで受け止めていますが…
「星から星を渡り赤い雪で埋め尽くす存在」「主人公とは前世…というか根本的な出生で同じような星を蝕む存在であり蔵女は主人公でなければ滅ぼす事が出来ない(というか蔵女の作り主が主人公?)」「ループする今作で蔵女の次の転生先は主人公の母親?(なので樹里と姿が似ている?)」で良いのかな?大分間違ってる気がする。
星とか星の意志とか、某同人ゲームとか国民的RPG7作目の設定とか好きなので好きではありますが、まぁ壮大過ぎて曖昧な感じにはなるなぁと。
蔵女の真相も民俗学者さんが語ったように鬼とか妖怪とかそういうのでも良かったのでは?と思います、というかそういう民族系の方が好きなので。
色々と翻弄するさぃきょぅよぅじょというのは好きでしたし、赤い着物に腐った果実の臭いというのは凄いインパクトがあったと思います。


『簸川樹里』
諸悪の根源。
既に死亡しているので断片的な回想と他の人の話の中でしか語られない少女。
兄に異様な執着を向ける、今の世で言うヤンデレ
おそらく主人公と肉体関係持っていたのと、父とも肉体関係を持っていたと思われる(「樹里を拒めなかった」とあるので)。
そして兄の愛犬を殺し、兄に関わる存在を尽く恐怖に貶めていたと思われる。
樹里とのエロシーンは…これよく近親相姦NGのソフ倫から逃れられたなと。
曖昧なまま、夢か現か分からないような描写なので逃れられたのだとは思いますが、コレって大丈夫なんだ…と読みながらソフ倫の抜け道を感じていました。
「この過去も真実では無いかもしれない」という曖昧な姿勢が決めてなのかな?
ゲーム中、所々で登場する「他の人には見えない樹里」の動きも決め手となり、死しても尚強烈な印象を与え続ける少女…というか「死人が一番強い」を貫き続けてました。
でも、過去にしか存在しない曖昧な少女であるが故に、彼女の行動原理がイマイチ分からないままで。
樹里が曖昧なのが魅力的だと思うのと同時に、彼女の視点が何かしらあって思想を知りたかったと思う部分もあります。
主人公とは兄妹で、二人でしか生活していなかったから執着したのも分かりますが、もう少し二人だけの生活の過去が見たかったです。
あと、主人公が彼女に対してもう少し「兄」として強く叱っていればこんな事にはならなかったなとも思ったり。
どう足掻いても「男と女」で「兄妹」にはなれなかった二人のお話だとも思いました。



ゲーム中で自分なりに分かる事柄で思った事を書きましたが、後半のSFからやっぱり分かってません、SFに疎い自分には難し過ぎる。
人物の関係図も曖昧で「~だろう」「~だと思う」となり明確さが無く憶測の域を出ず。
読本を持っているので読んでみますが、「入手しにくい別媒体で明らかになる重要事項」「前提知識がめちゃくちゃ必要」「構造の考察が重要視される」とかが苦手なので、その部分に関して新たな事が分かっても、印象が変わる事は無いかなと。


最後に、「TRUE END」「END1」「END2」を見た後に「盲点」有りで同じルートを辿りましたが…コチラもとてもライアーっぽさがありました。
他のライアー知らないのですがノリは伝わりました。
笑◯にミリ◯ネアに、色々酷すぎる(褒め言葉)。
水◯ペネタとか後にそれだけで一作ゲームを作ってるみたいなのでこれが原点か?と。
いや、多分違うと思いますが、ライアーさんどんだけ水ス◯好きなんですか?
胡散臭いですもんね、なんとなく好きなの分かります。
途中で登場される民俗学者(?)の紅涙さんは最近(?)鬼籍に入られたとお聞きした紅涙妖魔さんで、ハムスターはみりすかな?
すたじおみりす……他社を出すのもエロゲらしいと言えばらしいか。


初ライアー作品でしたが、プレイ前からライアーに抱いていた印象通りだったとは思います。
個性的でオリジナリティの塊、他社にこの空気は真似出来ないなと。
「ライアーに嵌った人はライアーでしか満足できない」という言葉を聞いた事がありますが間違い無いです。
明確な過去や後半のSF部分など分からない所は多く考察に頼らないとですが、雰囲気だけでもお腹いっぱい楽しめる独自性の高い一作でした。
ライアーソフトはいつか面白そうなのを順にまた辿って行きたいです。



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
参考攻略サイト様:愚者の館(アーカイブ) 様
http://sagaoz.net/foolmaker/
 腐り姫 ~euthanasia~ ページ
http://sagaoz.net/foolmaker/game/k/euthanasia.html