ひっそりと群生

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【淫靡蕩少女 -抗いし純真なる少女-】感想

【男性向け18禁】



2016年04月15日発売
Waffle』※リンク先公式HP(18禁)
淫靡蕩少女 -抗いし純真なる少女-】(PC)(18禁) ※リンク先DLsite.com(18禁)
以下ネタバレ含めての感想です。








一時期話題が上がっていたので半額セールの際に購入。
プレイ時間は約4時間ほど。
パッケージ版などは無く、DLsiteのみで販売となります(DLsiteとのコラボ企画なので)。
演出など画面の動きが大変凝っていて良いのですが、少し時間がかかるとも思うので、サクサクと読みたい方は設定の画面設定で「ウェイトをクリックで飛ばす」をオンにしてる方がスムーズに読めると思います。


終わった…素晴らしかった…素晴らしく終わりおった…
いや、あの、素晴らしかったです…自分の中でスタンディングオベーション、拍手喝采雨あられ
今までの淫靡蕩少女シリーズの集大成であり、言葉違わず『淫靡蕩少女 -寄り添いし可憐なる従者-』『淫靡蕩少女 -羽ばたきし鳥かごの天使-』『淫靡蕩少女 -残されし楽園の姫君-』(※リンク先感想)の「全部」出ます。
今まで連続でプレイしてきたので盛り上がり、テンションもひとしおでした。
SFらしくコピーした精神は人間なのか?作られた人間は人間と呼べるのか?という難しい問題を描きながらも妥協する事無く一つの物語としてまとめ上げていた本作。
隠れた良作、名作という言葉が相応しい作品でした。
本当に、DLサイトでの売り方とかサンプル画像とか完全に抜きゲーっぽい表示で、実際にエロの回数も多いのですが、予想の斜め上を行くシナリオゲーで…売り方で損してるタイプだなと強く思いました。
コチラの完全収録されたパッケージが確実に購入してしまうくらいに良かったです。
…というか個人的な好みにヒットしまくる箇所が多すぎました!


尊大な態度を貫きながらも一度決めた事は守り通し主人公の言う事をちゃんと聞くリリィも、普段なよなよしながらもリリィの事大好きで決める時にはしっかりと決める主人公の唯織も、それを優しく時にからかい見守るアザレアも…3人の旅路が楽しすぎて!
その上本作では全ての謎が明らかになるのですが…その謎も矛盾点が殆ど無く…いやぁ回収の美しさに驚きました…
今までの主人公達が集結する所などもシリーズを通すとそりゃ、当然、高まるってもんですよ!
シリーズ最後で主人公が集結するとか…そういう少年漫画的展開大好き過ぎるので一人一人登場する度に「うわー」と声が漏れてました。
そしてラスボスの存在や戦い、信念など見てて頷く箇所ばかりで…
「嫌いではない、むしろ好きだ、けれど意見が違えて戦うしかなくなってしまった」
という箇所は現実でもぶち当たる壁過ぎてただの勧善懲悪物でなく。
誰も間違ってない、皆が信念を、自分の意見を貫いた結果の流れが…敵も味方もある意味格好良く。
その中で一番頭を回したり運が良かった者が勝利する所も…理不尽だけれど、世界はそういう物だと感じ。
創介の意見も人間的には正しいけれど、世界は芙蓉やマロウの人間を俯瞰出来る方を選ぶし必要とする所が…凄く現実的な回答だったと思います。
唯織が自分から限界を引き出したシーンは例え脇役でも、あの瞬間にあの行動を取れるのは間違いなく主人公で…
やる時はやる奴なのと、どこまでもリリィ大好き!大事!な所が男前で痺れました…
最初は乗っ取り乗っ取られた関係だったけど、どんどんリリィの中身にも唯織が惹かれたり、2週間で固着するというのを気にしてリリィが猪突猛進な行動を取ったり…こう…今まではそんなにピンと来なかったのですが、今作でのリリィと唯織のカプはめちゃくちゃに心惹かれる物があり…カプ厨の心にぶっ刺さりでした…
『「思い通りになる相手より、思い通りにならない相手の方が、
  人間として魅力的なのかもしれない」』
まさにそんな関係で…
最初から高感度MAXも良いけど、ジワジワと惹かれていくソフト女王様系幼女とワンワン系成人男性…大変良きでした!!


後半で明らかになる「精神データの元になった人間」の事もちゃんと語られて。
いや、ずっと思ってたんですよ、精神転送ではなくコピーなら、元の人間の感覚…というか今見ている物というか…そういうのは変わらないよなぁって。
正式に「元の人間は変わらず有り続ける」という回答で「うわぁ…」と…
そして、その元を消す…うん、エッグいね…エグい。
でも…そこで少し不思議なのは、結局、今の自分の感覚はそのまま残るのなら…こんなにコピーするヒューマノイドって流行るのかな?とも思ったり。
転送じゃなくコピーした上で消すって事は、実質自分は死ぬ事になる訳で。
それを分かった上でヒューマノイドになるっていうのは…ちょっと自分だとその選択は出来ないかなと思ったり。
自分を自分の内側から見るか、外側から見るか…みたいな、そういう感覚になると思うんですよね。
この世界の人達は外側から見た自分という存在が大事で、その自分が永遠を生きる事を望み、今の自分の感覚を捨てられる…ある意味未来の感覚だなぁと。
そういう感覚は昔のSFから…それこそ萩尾◯都さんの作品から描かれていて見かけて…
自分の感覚を失ってまで、自分という存在を残したいか?
その、「今の自分の感覚は消される」という事を伏せていれば流行りそうですが、その事実を知ったらあまり流行らなさそうな技術だとも思うので、それが浸透している世界が中々に面白かったのです。


エロはシーン回想でリリィ7回、アザレア3回、3P2回と優秀。
今回は結構納得のいくシーンでエロが入ったのも良かったです。
前回ここで入るの!!?となった箇所が数カ所あったので、今回はどのエロも全体的に「まぁここで入るよね」と納得しました。
ただ、ラストのエロは…ちょっと蛇足感。
最後の選択でリリィEDかアザレアEDに分かれますが…アザレアは外から見守ってるというイメージがあったので、リリィED一通で良かった気もします。
でも、人工知能ヒューマノイドとのEDも必要と言われれば必要なのかも…


というか、最初から振り返ると作中最重要人物の芙蓉を最初に攻略出来るという構図…ズルいですね。
作中の最強キャラが実は最初に攻略出来る…みたいな作りに弱いので、改めて最初を振り返るとグッと来すぎました。
主人公の経験値も。
童貞2名と非童貞2名(片方おそらくアザレアとのみ経験有り)と比率が良いなと思ったり。
かなりバランスが取れた4人だと思います。


絵、背景最後までブレる事はありませんでした。
毎回ウィンドウメッセージ枠やコンフィグ画面のデザインが変わっていたりUIにも妥協無く。
特に今回は今までの背景がバンバン出てきて楽しかったです。
そして…音楽も最後までマイナスに思う部分はありませんでした。
「Pure」(ブランニュー版では「Innaculate」でしたが名前が変更になったのかな?)「Voyage」この辺りはブランニュー版で聞けるのですが、最終章で流れる「Over Linit」はシーンの入りからもう…ズルいですわアレ。
一気にグッと引き込まれました。
声は良し、演技も良し、アザレアの品のある声質と、リリィの蔑んだ時の声色が好みです。


若干綺麗に纏め過ぎてて、リリィの精神データの真相とか感覚的にこう…凄く複雑だなと思ったり(ラスボスの嫁さんだからなぁ…)。
唯織の元も…いや、どうなったか気になってはいたんです、いたんですよ…芙蓉と再会出来るのかなーとか…
まさかの性転換再会とか…百合で萌えてたので超複雑な心境ですが…
でも「記憶を消された上で入れられる器が逆の性別だった場合、もう、それって元を判別出来なくなるしそういうギミックありそう…」とかも思ってたので、その展開が用意されていた喜びもあります。
元女性の記憶消去→男性の肉体へ移動…肉体は男性でもある意味での精神的百合で…そういうのが大好きでツボを突かれている自分も居ます。
まぁ、色々と思っても、結局、記憶を失くす事が出来て肉体の性別すらも変えられる技術があったら…そりゃもう、別の人間になるし、今見えてる世界を大事にするしか出来ないよなーと凄く思いました。
最終的に芙蓉が使用人に対して本当に恩義だけ持ってたのが良かったです…
「これは肉体関係来るか…!!?」と構えてましたが、芙蓉は純粋に慕ってて…唯織はリリィ一筋で安心しました。
唯織といよりの名前もなるほど…でしたし、隙が無い。
(芙蓉がファザコンなのもギャップがあって好きです…天丸とは肉体関係絶対持たなそうですが、ローゼルと天丸を取り合って欲しい。)


サンプルCGとか抜きゲーっぽい売り方してるのに非常にSF部分がしっかりしていて出来が良く、毎度真相や新たな繋がりが見える度にグイグイと引き込まれて行きました…
文章も読みやすく…シナリオライターの方が本作以外で同人でしか書かれていらっしゃらないのが驚きなくらいでした。
もっと沢山書かれても良いかと。
というか複製人間とか50年の歴史の改ざんとかはズルいですよ…去年某作品が超絶ドヒットだった身としては「好き…」しか言えなくなりますわ。
ブランニュー版が片方通常770円、本編3850円なので、通常時買うと21560円でちょっと内容の長さで高いので半額時の385円と1925円時に購入を強く推奨しますが…(そしてブランニュー版に関しては「寄り添いし可憐なる従者」以外はそんなに…なので本編プレイ後に好きで間にあったエロが気になる方のみ推奨。)
本編のみ7700円なら有りな内容でした!(+チケットがあれば更に安くなるのでチケット配布時で半額時なら特にお得。)
…というか、いや、本当に、冗談抜きで全部含めたパッケージ版出ないでしょうか?サントラ付きで(ここ重要)。
出たら絶対に間違いなく購入します!!


in vitro:『生物学の実験などにおいて、試験管内などの人工的に構成された条件下、すなわち、各種の実験条件が人為的にコントロールされた環境であることを意味する。語源はラテン語の「ガラスの中で」。(wikiより)』
本作で初めて意味を知りました…
淫靡蕩少女…「in vitro 少女」というまさかの当て字でタイトル回収も鮮やか。
予想外の好みなSFで色々とツボを突かれました。
ディアだけが心残りですが…それでも、様々な謎を綺麗に回収し尽くし、エロも妥協せず、大団円!皆手を取り合って最後に大集結!!という物語のお約束を貫き通した作品でした。
DLsiteのみ販売という特殊な形態の作品でしたが、本作をプレイ出来て大変良かったです!!