ひっそりと群生

ひっそりと持ってるCDの情報やゲームの感想上げたり。購入物の記録など。気ままに。飽きっぽいので途中で止まったらご愛嬌。

【Demons Roots】感想

【ツクール系男性向け18禁】



2021年11月19日発売
深爪貴族』様 ※リンク先公式HP(18禁)
Demons Roots】(PC)(18禁) ※リンク先DLsite.com(18禁)
以下感想です。








「外道」を征き彼女は種を救う。


『魔族が闇の世界に封じられ・・・1000年。
 滅亡寸前になり、人間の世界へ最後の戦いを挑むと・・・そこは。
 奴隷ひしめく悲劇の大地だった。』
(公式より引用)



プレイ時間は1周目は約50時間30分くらい。
2周目を合わせると約74時間15分くらい。
3周目を合わせると約88時間30分くらい。
2周の周回プレイ要素有り。
RTA以外の実績、隠しボス、イベント要素は全解除しました。


1000年前、人類に敗北した魔族が地上へと出ると人類の3、4割が奴隷と貸した世界だった。
魔族、デスポリュカは魔族存続の為、そして現人類の頂点であり奴隷制度を強いる帝国に立ち向かう為、奴隷達と手を組み大陸統一を目指して行く。


今作は前作、『King Exit』(※リンク先感想)に続く物語。
「King Exit」にて人類に非道の限りを尽くした魔族が主役であり、何故「King Exit」に至ったのかが描かれます。
前作が一周23時間くらいの中編RPGだったのに対し、今作はその倍の一周50時間の大作RPG
前作でもストレスフリーだったシステムが更に洗練され、商業のRPGに引けを取らないレベル、もしくはそれ以上のプレイの快適さを誇っていました。


システム面での圧倒的使いやすさだけでは無く、ストーリーもプレイ時間が倍になっただけの物量を誇っており。
前作での物語上やキャラ要素で薄さを感じた部分をしっかりとカバー。
キャラクター全員に綺麗に見せ場があり、全員が華麗に魅力的で。
出会い、親交し、理解し合い、覚醒し、救い、そして救われる。
ストーリーとそれに伴うキャラクターの魅せ方、全ての流れがあまりにも完璧過ぎて震えました。
とにかく「格好良いとはこういう事だ!!」というのを物語と演出からここぞとばかりに見せ付けてくれます。
前作同様、絵も老若男女、モンスター、全方面で純粋な上手さを誇っていて。
前作の感想でも語りましたが、話良し、絵良し、キャラ良し、システム良し…隙というのを全く感じません。
更には「長編はFFやDQの100時間を超えるRPGを長編だと思っている」と語りましたが、本作は間違いなくストーリーラインで二大RPGに…それも黄金期の時の作品群に張り合える程の面白さがありました。
確実にエロRPG…それどころかRPGという分野に広げても本作は「面白い」と胸を張って言う事が出来ます。
個人制作の時代がここまで来たのか…と歴史の一つに立ち会えたような気持ちでいっぱいです。
今後このレベルの作品に出会えるか分かりませんが、某所での2021年度でのエロゲトップなのと、某所で2021年度で総合部門である作品部門を受賞したのは決して間違いでは無いとプレイ後にハッキリと言える程のパワーがあり。
全ての要素で「エンタメ」を魅せ付けてくれ、「面白い」を具現化したような、本当に素晴らしい作品でした。



『システム、演出』
ツクール製。
「King Exit」同様のバランスの良さに加えて更に洗練されていました。
「各地のアイテム収集で楽になる」「レベルを上げて物理で切り抜けられる」「しっかりとした属性配分」「各キャラクターの役割分担」「文章をCtrlでスキップ可」これだけでもストレスフリーだったのに対し、今回は「敵キャラがシンボルエンカウントになりバックアタックが取れる」「戦闘中Shiftキーで戦闘速度を上げられる」「戦闘中の戦闘メンバーチェンジ可」「必殺技カットインカット機能」「マウス操作可能」という要素も加わり、「これは格好良いけど、数回見たら削っても良い」そんなポイントを網羅し、実装していて「もう欲しいと言える機能は無いです」状態に。
むしろ前作でもシステムは素晴らしかったので「これ以上洗練って出来るんだ…」と驚いたくらいでした。
そういうプレイヤーが楽になるだけでは無く、前作では「かばう」「踊る」さえしていれば戦闘が終わっており、ヌルゲーマーとしては楽ですが、ゲーム性として見ると「かばって踊るゲー」と化していた所に「かばう」だけでは窮地に陥る時があったり。
強敵には気を抜くと直ぐに隊列を崩壊させられたりと戦略の面でも「それ一つを続けるだけでは楽には戦えない」ようなバランスに調整されていて驚かされましたし、レベルの上限も前作はレベル100以上も延々と上がり続けて無限に強くなれたのに対し、今作はレベル上限が99であり、通常プレイではレベル99で楽を出来るが周回プレイでの強敵は各地にある能力を引き上げるアイテムを集めて能力値を伸ばさないと脳筋プレイは出来なくなっていたり。
一周目のプレイではレベルMAXで楽しても周回プレイではそれだけでは無く戦略も練らないと難しいという状況を上手く作り出して居たため、ゲームバランスの調整の方面でも巧みさを感じて唸ってしまいました。
とにかく「こうあったら面白いのに」の要素がシステム面で全て詰め込まれていた為、ただのストレスフリーでプレイヤーを甘やかすだけに留まっていない所に感服です。
数々のRPGのシステムは本作に続いて欲しいと思う程、文句無しのシステムでした。


『音楽』
どの場面の曲も選曲が素晴らしく場面にピッタリ。
ここまで合う曲をフリー素材から探されるのは検索能力の高さを感じます、ネットでの曲の検索能力が素直に羨ましいです。
それに加えて本作オリジナルBGMの圧倒的パワー!
「オリジナルBGM、Shade氏」って強くないですか?強いですよ!!
アリスソフトで90年代からエロゲの戦闘BGMを作ってた人は馬力が違います。
オリジナルBGMが全7曲ありますが、どれも格好良い、最高。
Shadeさんの戦闘曲のおかげで戦闘が全く苦にならなかったと言っても過言ではありません。
通常戦闘でも奮い立たされます。
とある地点から通常戦闘曲が変わるのですが、前半戦闘曲と後半戦闘曲で分けるのズルいですし、切り替わる時のシーンも相まって格好良さのボルテージが振り切れてテンションがおかしくなりました。
どの曲もギターとドラムの勢いがたまらないです。
中でもやっぱり「Ground Dasher」はやっぱり別格かなと。
この感想も「Ground Dasher」を聞きながら書いてます。
PVにも使用されていますが、ここぞ!というイベント戦の時に流れるので印象に残ってる人が多いと思います。
格好良いに格好良いを足してどんどん格好良くなる曲の相乗効果がたまりませんでした。
ゲーム中にBGM干渉モードもあり全曲聞ける所も最高。
ただ、一点だけ申し上げるなら、この原曲でのCDでの販売が無い事!!
アレンジ版はShadeさんご本人から発売されていますが、原曲での発売がDL販売のみなんですよね…
7曲2000円でも良いので現物を欲しい派からしたらCDでの販売を永遠に望んでます!
ぶっちゃけ3000円でも買います…CDになる事に意味があるので!!


『絵』
安定の紅唯まとさんイラスト。
この絵柄でエロが見れる事の幸せ。
絵柄の感想は前作で書いてるので割愛しますが、老若男女、モンスターは安定として、今回は(敵ではありますが)わりと正統派イケメンまで出てきて、「イケメンもお上手とは…」と感激しました(まぁイケメンの性格はアレでしたが(笑))。
立ち絵は「King Exit」時とは違い、表情は豊かですが、ポーズのバリエーションは無くポーズはほぼ一枚。
ただ、スキップ時にポーズが多いとそこで遅くなるので、ポーズが一つになった事は周回するプレイ環境としては有り難かったです。
その分表情差分は多いのと欲しい時に欲しい絵は必ず来るので飽きず、ノベル系なら残念さがありますが、ツクール系でポーズを少なくするのは有りだなと思いました。
今回は回想だけで無くCG鑑賞モードも有り、有難うございます!
一枚一枚、回想では無く絵として眺めたいと思っていたのでとても嬉しい作り込みでした。
しかもプレイ中も回想と鑑賞モードが開けるので気になった絵を見れるのも良かったです。


『物語』
人類に敗北した魔族が立ち上がり、人類の中でも奴隷となった者達と出会い、手を取り合い自分達を貶めたヒエラルキートップに立ち向かっていく物語。
奴隷は現実の歴史の奴隷のようにしっかりと制度があり守られる身分では無く、本当にヒエラルキー最下層で虐げられる存在として描かれており、最下層で生きるしか無かった人間…弱者の描写が悲惨な限り描かれていました。
人権を奪われ教育を奪われる悲惨さや、エロゲという媒体を最大限に活かし性的な悲惨さがこれでもかという程に見せ付けられます。
魔族も敗北者の中で懸命に種の存続を貫き続け、「生まれ持っての弱者の境遇とその足掻き」「種族の存続とはどういう事か」という重き題材を主軸に置きながらもエンタメとしての「面白さ」で全体を満遍なく覆い、「主軸は重くありながらも面白さが常に有り続ける」そんな作品としての理想的バランスが貫かれ続けていました。
主人公のデスポリュカが各国で奴隷の仲間と出会い、仲間を救い、仲間の宿敵と対峙し、その戦いの中で覚醒し必殺技を身に着けていく…
そんな流れが格好良く美しく、話の流れも違和感無く国を制覇して行き、様々な国に渡り。
上記でも書きましたがストーリーラインが確実に超大手二大RPGと並ぶくらいに洗練されています。
というか某「最終幻想」シリーズを思い出すストーリーラインをしていると思います。
国の辿り方や仲間との出会い方などが相当近く、「外道」と言いつつとても王道RPGをしていました。
「King Exit」では正直話の盛り上がりがかなり後半で、前半までは「普通にバランスの取れたRPG」くらいの感覚だったのですが、今作は全部の章で面白い部分が満遍なくあり最初から最後まで面白いという驚愕のバランス。
特に中盤の展開は驚きの連続で度肝を抜かれると思います。
王道の面白さを行きつつ、外道を行き、二転三転を味わい。
そして「敗北者達のRPG」の名の通り、「負け組の足掻きを、這い上がりをとことん見ろ!!」と言わんばかりに弱者側の人間が土臭く奴隷制度を強いた「帝国」に立ち向かって行く姿がどこまでも格好良く。
プレイ中何度もパーティーメンバーである彼女達に「格好良い」「イイ女だ…」と感じ。
野郎キャラも、「King Exit」の時には恐ろしく非道だった魔族が序盤から味方でコミカルな面や「何故「King Exit」に至ったか」が強く理解出来る程に描かれる為、愛着が強くなって行き。
敵キャラも非道な奴や倫理観が欠如した野郎キャラが多いのですが、それでもどこか憎めない点があったり、男同士の因縁の戦いも描かれ。
「King Exit」は監獄脱出ゲーだった事もあり、キャラクターと出会っては別れを繰り返し、ずっと一緒に居るキャラが少なく、中編な事もあり掘り下げが少ないキャラが多かったのですが、今作では「キャラが薄いとは言わせない!!」という凄みを感じました。
「King Exit」主人公のゲオルイースが序盤から持ち上げられ、魔族を倒した後に持ち上げられるのは分かりつつも、倒す前の3年前から既に持ち上げられていた為、若干ゲオルイースの持ち上げっぷりや序盤からMAXのカリスマ性に「なろう主人公」の系譜を感じ苦手意識があったのですが、今作のデスポリュカは魔族からも「お前は頼れるのか?」と疑問視された上で徐々に知略で国を制圧して行き信頼を勝ち取っていく為、プレイヤーからも見える形で周りの好感度とカリスマがゆっくりと上がり。
プレイヤーも納得出来る形でデスポリュカが周りから信頼を得て行く姿が描写されるので主人公のカリスマに対しての苦手意識を感じず、そういう面でもストレスがかなり軽減されました。
キャラクター同士の横の関係も、「King Exit」はゲオルイースとしか各キャラが繋がって無かったのに対し、本作はデスポリュカ以外のキャラ同士の繋がりもしっかりとあるので全員満遍なく好きだと言えるキャラばかりで。
前作での不満点を物語の面からもしっかりと払拭しており、物語性の部分でも強化されていました。


『好みのポイント』
前作でも面白い点として上げましたが、今回完全にエロを完全にスキップ出来る事に驚きました。
「King Exit」では話の流れで絶対的に濃いエロが入り、そのシーンをスキップするかどうかがエロ前に選べる形式だったのですが、今作は根本的に飛ばす、もしくは抽象的な表現になるようなシステムになっていて。
奴隷が居る世界観なのでどうしても悲惨なシーンはあるのですが、上手い具合にスキップされていて、エロよりも悲惨さを強調するシーンとして描かれていました。
CGも18禁スキップをONにしていると服を着ている一枚絵になったり、文章も抽象化されたり、現代に沿った実況向けの配慮が凄いです。
わざわざ服有りと服無しで一枚絵を描いている労力もまた凄いです。
更にはアホなシチュエーションでエロが連発されるドレミファッキングダム(ファッキン王国と呼んでました(笑))は18禁スキップONだと入れなかったり、裸になるイベントも発生しなかったりするのですが、ファッキン王国のイベントやBADでのハードエロイベントをこなすとクリアが断然楽になるという仕様がまた面白く。
普通にファッキン王国やBADを無視してクリアも可能なのですが、そこで手に入るアイテムがかなり良いアイテムが多く、そういう「行かなくてもクリア出来るけど、行ったら楽になる」という要素にエロを入れてるのが良い塩梅だと感じました。
特にBADのエロはかなりハードエロで、おそらく「King Exit」の時の傾向からコチラが作者様の性癖なのが伝わってくるのですが、そういう濃い目の癖をBADに持って来るのはやっぱりバランス感覚があるなと。
BADでは本編が変わる事は無いのですがやっぱり良いアイテムが手に入ったり物語の一部の側面が少し見れたりとオマケ要素として濃いエロだけでは無く充実していました。
そういうストーリーだけでも十分に成り立つ面白さを発揮しながらエロとストーリーのバランスが取れていて、「King Exit」同様現代に見合ったエロRPGをしていると感じた所が好みでした。





以下ネタバレ含めての感想です





ネタバレ有りの為、章毎にリアルタイムで書いていた感想を若干修正しながら掲載して行きます。


<一章>
一章終わりの段階で考えていた事


・クラウラ、メビアス
King Exitの聖堂に居た鬼強い奴(クダンだっけ?)が2体倒したみたいな話があったけど、おそらくこの2体?
Demons Roots見ると残滓の中でも平和寄りというか、この2体が居るから人間に向かう他の残滓を止められてると思うので最も殺してはいけない2体だったのでは?と。
そりゃあこの2体殺したら「お前らに一番友好的な残滓を!!」と他メンバーなるだろうなぁ…他の3体ブチ切れ案件だったと思う。

・「メビアス
ゲオルイースの石化魔法の名前だったと思う。
何故に残滓からあやかったのか…今後ゲオルイースとメビアスの邂逅がある?
今の時点ではゲオルイースの実父と戦いメビアスが勝ったという点くらいかな。

・ファッキン国王(この時点では支配人では無く国王だと思ってました)
獄長!獄長じゃないですか!!
先輩によって怯えキャラになってしまう獄長!!
獄長元は王様だったのね、どうして…と思ったけどあの性倫理壊滅国の王というだけであの獄長になれる資格は十分にあると思うので、まぁ…
事務所での話を見ると他の女性スタッフ本心で国に仕えていると言うよりも国王の性技にハマって調教されて感があるし。
なんだろう、ファッキン国壊滅させられて「俺の国をよくも!!」みたいな気持ちで他国の王を捕えるのにウッキウキだったのかもしれない。

・殺人鬼さん
謎が多い、記憶を失ってるっぽいし言動が曖昧だし、なんか物語の根幹に関わりそう。

・デスポリュカとゲオルイース
逃げる手助けをしたのはデスポリュカだったのか!!
ゲオルイース、デスポリュカの姿が人に近くて気付かなかったとはいえ魔族に救われてたのに「情け容赦無く魔族殲滅」を絶対として活動してたんですね…
「英雄本人の知らない部分での愚かさ」みたいな所を垣間見えたのも(言い方アレですが)楽しかったです。
King Exitでは圧倒的英雄!圧倒的正義!のゲオルイースだったけど、俯瞰すると、まぁ、そんなこたぁ無いですよね…
いや、もしかしたら今後ゲオルイースが出て気付くのかもだけど、King Exitを見てると逃亡した時の記憶は必死過ぎて曖昧っぽいからなー、デスポリュカの事知らない可能性の方が高いのかも。
King Exitラストに関しても「魔族よ、今度出会った時はちゃんと友好や交渉で話し合おう」みたいな事言ってたと思うけど、魔族側の過去を知ると「どの口がwww」感はある、(魔族側の歴史から見ると)最初に突っぱねたのはそっちだが???になってもおかしくない。

・Demons Roots→King Exitという事を考えて
普通に考えて歴史を見ると今代の魔族は滅ぼされるはず。
なんかKing Exitでの話を見ると1000年単位で種族大元から代替わりしてるっぽいので、今回がダメなら今の魔族はダメなんだろうなーと。
そう考えるとデスポリュカのラストって…
クラウラ、メビアスと来てデスポリュカをも失ってたらそら残り3体はもう激おこプンプン丸ムカ着火ファイヤーレベルですよね、止めるようなタイプも居ないしそら洗脳したり苗床にもするわなと納得してしまった。
デスポリュカ生きてて欲しいけど、どうなるんでしょう…
人間世界の帝国もまた魔王とは違った意味で触れてはならぬ者な雰囲気。



<ニ章>
ニ章終わりの段階で考えていた事


・アンジュ
真面目善人だけど融通が利かない&善意を信じるので騙されるかわいそかわいそ(かわいい)な子。
でも、だからこそデスポリュカには無い純粋さを持っていて、その部分をデスポリュカが認めているのが見てて分かって…
自分が善人では無いと自覚しつつ自分の信念の為に己が道を突き進む黒系キャラと、他人の善意を信じて裏切られてでも自分は恨まないような真っ白キャラのコンビが好きなのでデスポリュカとアンジュが、好み過ぎです…
掛け合いで最高を浴びてます。

カリンカ
アンジュに引けを取らないくらいに真っ直ぐアホの子だけど「魔族とか関係無い、助けてくれたから助ける」を貫いてくれて…
常識に囚われない姿がめちゃんこ好き。
「難しい事は分かんない!でもポリュカに付いて行く!!」の姿がアホの子の真っ直ぐさを引き立てて超良いキャラに跳ね上がってます。
そういえば戦闘中使うスキルがない魔力、とても高いのですが何か意味がある?魔力値が高いのにも何かあるのかなーと思いながら見てます。

・サラーサ
入りたてだけど、国の地獄と魔族の支配(そして支配しても帝国の恐ろしさに怯えている)というどうしようも無さを抱えていて。
今の国も、魔族も、どっちも良くないかも知れないけれど今まで誰も言ってくれなかった言葉を、「救う」と言ってくれたデスポリュカを、魔族を信じる!!となってるのが良い、凄く好き
国の洗脳教育とか外から見えない地獄っぷりがどことなく「パラノイア」とか「キノの旅」を思い出して。
あぁいう「幸福は義務です」みたいな国の話大好きなので最悪の国だけどワクワクしました。

・ダイアナ
三章始まりにチラッと出てるだけなので今の所まだ謎。
でも、King Exitプレイ済みだとオーバード!!とテンション上がりました。
先輩と同じくらいの時代だとは思う…
オーバード出たって事はKing Exitの隠しキャラだったリベレーターの関係者とかが出る??
時間移動者が出てもおかしくないので期待。

・騎士団長とクダン
騎士団長(ゲオルイース父)を最後に始末したのがクダンだったとは!!
また「王道」の裏側の人間の醜さが垣間見えてニヤリとしました。
ますますゲオルイースが父親を殺したのは魔族だと思っている事に対して「いや、ゲオルイースよ…それは…それは…」と。
ゲオルイースからは絶対に見えない事なので仕方ないと思いつつ、ゲオルイースの自分の肉親知人を殺した魔族への怒りは巡り巡って人類側に返ってくる構図に震えます。
「人類の英雄が敵に向ける怒りは実は人類側にそのまま返ってくるものだった…」みたいなの、歴史っぽい、人類史っぽい…好き。
King Exitの聖堂での件を思い出すと、ゲオルイースは洗脳があったとはいえ父の仇を打ててたんだなぁと思うとそれはそれで胸アツさがありました。
…にしてもDemons Rootsを進めれば進めるほどKing Exitの「真っ直ぐな正義の王道物語」の裏側に隠された「真実」とその「真実」そのものが捻じ曲げられた悲惨さ(ある種の愚かさ)が浮き彫りになるの、構図があまりにも素晴らしいです。
「綺麗な逸話の裏側で実は…」みたいな歴史とか事件史みたいなのが好きなので、二冊のそれぞれの国の歴史書を読んでいる気分になります。
あ~~~~好き(好き)
でも今後もしかしたらそういう感情すらも反転する仕掛けがあるかもなので注意深く読んで行きます。

・クラウラとメビアス
これで退場じゃなかった…良かった、安心した…
でも、King Exitを知ってると「約束された死」がありそうでこの二人は怖いです。
騎士団長とメビアスの融合は予想外でした…でもボヘロスを滅ぼした奴らとの融合だから拒絶反応が大きいのも分かります。
ゲオルイースの魔法「メビアス」(石化じゃなくて後半で作らされる疑似洗脳魔法だったね…)、名前の由来はメビアスと融合した父にどこかで会ったか話を聞いたからとか?
「敵に加担する洗脳魔法」の名前を「父を乗っ取った魔族」の名前にするの、しっかりと憎しみが込められてて皮肉が効いてるなと思いました。
でも、「父の死の原因」を考えると人間なのに裏切った「クダン」の方を名前にするのが本来の呪文名だよなーとプレイヤー側が思うのも中々に皮肉が効いてると思う。


プレイ中、プレイヤーが見える形、納得出来る形でしっかりデスポリュカが他キャラを助けていく過程が綺麗に描かれているので、周りが「色々と思う所はあるけどデスポリュカは助けてくれたから好き」が中心にあってデスポリュカハーレムが出来てるのが違和感無いのが凄い。
プレイしてて「こんだけ格好良かったらデスポリュカに付いて行くよなー」と凄く納得出来ますし、立ち向かっていく行動も発破をかける言葉もどれもこれもが格好良くて「(プレイヤーだけど)私もデスポリュカに付いて行きたい!!」と思うほどに思慮深く揺るぎない信念と自信と「彼女なら絶対に助けてくれる」という信頼を感じ、表には決して見せない優しさと(魔族だけど)人道、義を持っているのが本当に魅力的で。
登場キャラが全員「デスポリュカに助けられたから助け返す!!」を貫いてる関係が至高。
「貴方に助けられたから助け返す!!」の関係が好きで自分の人生と創作物に対してのサビなのでこんなん好きにならない訳がないです!!
「魔族は確かに人間の敵かもしれない…でもデスポリュカは人間よりも自分達を救ってくれた、魔族とかでは無くデスポリュカを信じる!!」「外道を行っても、人の道を外れても、デスポリュカが行くならば付いて行く!!」
ッカーーーー!!最高かな?最高です!!
「魔族かもしれないけどそれはそれ、これはこれ」というのが出来てるパーティーメンバー、純粋過ぎて騙されたりアホの子だったり皮肉屋だったりしますが、基本適応能力は高くて聡いキャラばかりで…メインメンバーに愚かなキャラが居ないのがとてもストレスフリーでプレイして爽快です。
二章の時点で褒めしか出ない程に満足度が高いのですが、「まだまだ右肩上がりして行きます」と知り合いの方に言われて、恐ろしい作品だなぁと思ってます。



<三章>
三章終わりの段階で考えていた事


最高ッス、最高…
我らは「外道」を行く!!!!!
あぁああああーーーーーーもう!!!そういう事か!!!
King Exitが正史であり、しかしDemons RootsはIF史なのか!!!!
こんなん「やられた」もいいところですよ、やられました!!!!
「King Exit」が預言書として出た時点でもうテンションバッチバチに上がったのに、選択肢でもう…もう…

ずーっと書いてますが、Demons Rootsの流れが良すぎて&好みで「魔族みんな好き」となってたからこそKing Exitの事を考えると「歴史を俯瞰するとゲオルイースさんもなんというか…"完全正義"とは言い難いなぁ」と若干、こう、ヘイト感情を向けつつあった所があったのですが…
この作りになった事で、デスポリュカが人間を諦めた事でKing Exitになってしまい正史が生まれてしまったと考えると…一概に「人間は愚か」とは言えなくなった作りが、何度も言うけど上手いです!!
オタクは手首球体関節!手のひらすぐにクルクルします!!
いや、勿論、毒を盛ったのは人間側(アンジュ…)なのでKing Exitのキッカケも人間で「歴史を俯瞰した時の全体像」から見たら人間様が大正義!とは決して言えないんだけど、でも、分岐点がデスポリュカが人間を諦めるか諦めないかにかかってるというのがこう…THE・主人公!!してて良いなーって。
主人公が諦めた時に世界は滅び、主人公が諦めなかった時に世界は続く…そりゃそうよね、と、これもまた一つの「王道」を行ってて。
デスポリュカ(主人公)が諦めたからこそ新たなる主人公のゲオルイースが生まれたんだなぁと考えると、ゲオルイースさんは「デスポリュカが選択を違えた世界で成るべくして主人公になった」と思えて。
全部の面で「ゲオルイースが"大正義"!!」とは決して言えないけれど、絶妙なバランスでゲオルイースのヘイトを回復して行ったので、プレイヤーの感情の上げ下げが本当に上手いなーと感心しました。
King Exitから初めて「ゲオルイースぇ…」となってた人、きっと私以外にも居そうなので、同じ気持ちだと嬉しい。
その上でしっかりと「視点が変わると見え方が変わる」という部分は変わらずにあるので、「歴史」は貫いてて最高です。
「歴史」というコンセプトは「正史」という言葉があるように絶対に変わらず根底にあるんだろうなぁ…


カリンカとサラーサ
デスポリュカの好感度を巡るライバル!で筋肉バカと理論バカみたいな対称の二人。
そんな二人が「一番の友人になっていく」とか、こんなの嫌いなオタク居ます?いや絶対に居ない(極論)。
対局で水と油で、でもだからこそ一番互いを知ってて発破を掛け合える、最高のコンビだなぁと思いました。
親友ライバル好きにはたまらんですよ、たまらん。
サラーサもまた書の王との対峙で覚醒したし…自分達を壁に封じ込めた大元ですからね、彼を倒すのはサラーサです。
どこまでも「格好良い」のポイントを突いて来ますね!!

・ダイアナさんと麻薬密売人
HPでは特に書かれてなかったけど初っ端から親娘である事が明かされて!!?となりました。
でも「最初から隠さず血縁を明かして物語が進む」というノリ、とても…アメリカンな感じがします…
最初から親子で戦ってるのが開示されてるの、こういうの洋画で結構見かける気がする。
スターウォーズは隠したまま進んだけど、だからこそあれは革命的映画だったと思うので。
でも親と子の対決みたいなのは皆大好きですよね。
そういう設定含めてアメリカの人ーーーー!!!という感じ。
FBIで修羅場を通ってきてるっぽいので裏切りとか薄暗い時に一番冷静で理性的な所が他キャラとの違いが出てます。
異世界人だからこその離れた位置からの視点とか、ダイアナさん良いなーって。
父親さえ絡まなければ超冷静…だからこそ父との間に何があったのか気になります。
父が麻薬で人を狂わせて行ったとは思うんだけど、そこの詳細を見たいです。

・アンジュ
三章の最後の最後でやりましたわねこの女…
純粋無垢だと思ってたのに…まさかのユダキャラとは…
いや~騙されました!騙されなかった人居ます!!いたらその人の事今後嘘発見器さんとお呼びしたい!!
真っ直ぐ物語を受け取ってる私には無理でした!!
まだ四章入ってすぐですが、「何故アンジュがこの強行に出たのか」が気になります。
本当に性的に調教されてただけなのか、それ以外があるのか…

・殺人鬼さん
イイ女ですね、素直にイイ女(人殺しですが)。
彼女には彼女のルールがしっかりとあって、人間を一番尊重してそうなのが良い。
「頼まれて本当に死にたい人以外殺してない」って、この地獄のような世界で唯一の安楽死の擬人化みたいになってたみたいですね。
ある種の義賊的というか、「正義」とは絶対に言えないけど、この世界の中での闇の部分「治安が悪い故の仕方無い希死念慮、"死にたい、でも自分では(何らかの理由があって)死ねない"そんな状況を持ってる人と、それを汲み取り殺す事が出来るからそれをしている」を背負ってる、そんな人。
デスポリュカが諦めたらKing Exitの3年前開始時点での地獄が待ってるんだもんな、彼女もまた影の功労者。
記憶とか謎が多いですし、まだまだ謎しか無い人ですが、「独自の揺るぎないルール」で動くキャラが好きなので見てて爽快な人ではあります。
「隣の牢屋に居た人が老衰で死んだ」が本当なら人外の可能性有り&帝国に何か関係があるのだろうけど、まだ不明。

・ファッキン王
「王」じゃなかったですね。
王様はデカくて可愛かった。
おそらく帝国と繋がってそう…
デスポリュカが諦めたら彼が覇権を握ってたんだろうな、というかKing Exitでそうなってますね。
「次はベッドで会おうな」とか去り際のセリフも本当にゲスい。
なんかどう転んでも彼だけは庇護出来ない位置のクソ野郎さを放ってるのがシリーズ通してブレなくて最高のクソ野郎です。
King Exitでは先輩に調教されましたが…Demons Rootsでは誰に調教されるのか(調教される前提w)見どころ。

・皇帝
デスポリュカの事をおそらく知ってる?
公式でもデスポリュカと関係あるっぽい事が示唆されてるので無関係では無いはず。
デスポリュカが1000年も行きてるので80歳くらいの皇帝の若かりし頃と出会っててもさほどおかしくは無く。
リリィも大量殺人鬼とはいえ、殺さず捉えてドンブラコと帝国に運ばれて行ってますし、デスポリュカと皇帝と(長寿の話が本当なら)リリィさん、実は知り合いだったりして…

・ナージェジタ
最後のパーティーメンバー。
ラストにご登場…ア◯ト◯フォ君枠、男の娘。
帝国の王子…なんですよね?
まだ男の娘という点と「正史」に分岐した時にぶん殴っていったキャラという事しか分からないです…
彼もまた経緯とか女装理由とか深く掘り下げられるはず。

・「King Exit」
ダイアナさんとジョン君の時代が違う時点で「時間は超えられる」という事に気付くべきだったんですよ!!
大王になったグイーネの視点で綴られた歴史書であり、グイーネの心境なども入ってるっぽい。
でもデスポリュカは歴史の部分は興味あっても心境の部分は「くだらん」みたいな評価をしてるのが酷い(笑)。
デスポリュカはしっかりと「これを書いた奴は嫌い」だと言ってるので、大王のグイーネとは合わないんだろうなぁ…
でも、大王のグイーネって残滓ロビィでもあるので…デスポリュカとロビィは波長が合わない?本編でロビィだけ出てこないので、そこが気になります。
しかし、ずっと「またリベレーターとかに会えるかな~」とヘラヘラしてたので本当に自分アホ。
おそらく時空移動は中世ヨーロッパ風世界のKing Exit、Demons Rootsの技術では当然無くて、我々の現代の技術にも無い為、更に未来の世界の技術のはず。
んで、鉄人形(というかおそらく精神を飛ばして移動してるっぽいので概念的存在と思われる)と、リベレーターが同じ時代の人?
リベレーター側が秩序を守る側で鉄人形側が歴史を移動し悪事を働く側で、彼らにもまた物語がありそう…
今後、近未来系が舞台の作品が出たらリベレーターの時代の可能性が高いかも。

・盲目の青髪の子と鼻デカおじさん
…スティアラ…大神父様……
なるほど、スティアラ孤児だったと聞いたけどありえないくらい悲惨な環境の孤児だったのですね。
ダイアナと会って手品に最初に触れたのかー、あの手品すらも盛り込んで来ますか…
というかKing Exit時点では「スティアラ薄いな~」だったのですが、Demons Rootsで一気に掘り下げてくるのズルくないですか??
Demons RootsでのKing Exitの情報量、補完量が多すぎる!!やっぱり必須項目じゃないですか!!!
鼻デカおじさんはおそらく年齢的にも皇帝とお知り合いっぽいし。
80年の歴史もまた気になります。
King Exitの正史に進まない事で二人が仲良く親子をやってると良いな。

・「星」「月」「海」
この世界無いっぽいですね。
そう言えばKing Exitでも星図を見た時にゲオルイースとスティアラが「何これ?」となってて、先輩加入で「星じゃん!」と言った後「星とは何だ?」と言ってて先輩が驚いてたので、この世界に「星」「月」もしくは「宇宙」という概念が無さそう。
あと、「海」も無い、地図を見る限り崖に囲まれた世界で崖の部分には超獣が居るので人は行けないのかも。
私は、マイフェイバリットゲームに「白き魔女」と「冠を持つ神の手」があるのですが、どちらも特殊なファンタジー設定を持っていて。
「白き魔女」は「崖に囲まれた世界でその果てを見た者は居ない」という設定があり、「冠を持つ神の手」は「世界は球体では無く平面で、星は動かず太陽と月は同義である」という設定があり、そういうオリジナルファンタジー世界設定がすこぶるに大好きなのですが、この「星」「月」「海」が無い世界に惹かれない訳ないんですよ…
Demons Roots世界も果てが無いのかもしれない、球体じゃ無いのかもしれない…そう考えるとワクワクします!!
でも、「ツキモドキ」という言葉があるのでどこかに「本当に月」がある可能性が高い?
そう考えると…ここが地底世界の可能性とかあったり?
地底の中に一つの世界が広がってるとか…アガルタとかネルフみたいな所ですね……
でもそしたら超獣、超古代の大きな獣が居るのもファンタジーに加えて更に解像度が上がるかも。
昔は生き物大きかったと言いますし。

・King Exitの歴史とは分かれたけど…
King Exitのキャラの過去とか出る?
King Exitに続かない形で普通に幸せを享受してる前作キャラが居たら大変有り難いのですが…
個人的にオッサンキャラで好きだったラスターさんと腐女子的に心を揺さぶられたベローが気になります!!


…と色々と考えましたが、今回は結局、「正史」での「King Exitへ」から、「外道」を行く!!のIF分岐で全部の感情が持っていかれました……
こんな面白い事あります???
「King Exitプレイしてて良かったー!!!!」と心から思いましたし、Demons RootsはKing Exitが必須科目だなと思いました。
この驚きはKing Exitプレイ済みじゃないと味わえません。
「外道」の流れもですが、単純にそれまでの話もそれはもう面白くて面白くて。
色んな国に行き、仲間と出会い、信頼を勝ち取り、覚醒し、一旦国に戻って安心したら悲劇が訪れる…
「外道」でありながらもこういう流れはとても「王道」だと思ってます。
というか、好きな作品を出して申し訳ないのですが、FF9(というかFFとか名作RPG)の文脈と近いなーと思ってて。
9は別に「外道」の話では無いのですが、どんどん仲間が増え、色んな場所へ行き、自国で一旦落ち着いた所で激動が訪れるという流れがとても「名作RPG」の文脈だなって。
その中でちゃんとオリジナルのストーリーラインと設定に沿いながら独自性を貫きつつ「王道RPG」の文脈を描いて行くので…そりゃ当然名作ですよ。
物語の面で完全に他の名作RPG作品と肩並べられると断言出来ます。
システムも良いし絵も良いし、それで話も良いならもう引く所無くないですか?
三章の終わりの時点で「化け物ゲーだなー」と思ってるのですが、まだ四章、五章あるのに打ち震えてます。



<四章>
四章終わりの段階で考えていた事

怒涛の展開で最早何を言っても…状態

・ボヘロス様
一番目にプレイヤーが崩れ落ちるポイントが「King Exit」なら、二番目に崩れた先で塵と化すのがボヘロス様だと思ってます。
あの「王族にしか動かせない」というあの展開が来て、なんとなくデスポリュカかリリィがひょとして…とまでは考えたけど、そこから今までずっと作中で伝説を聞いてたボヘロス様だとは思わないじゃないですか!!
あれはもう反則、やられた、気付いてた人が居たらその考察能力1ミリで良いので下さい!!
作中での伝説や人々が語るボヘロス様があまりにも聖女然としてたので、こう、杖を持ってローブ着てケープ羽織ったしとやかな女性を勝手にイメージしてたのでデスポリュカと結びつかなかった部分は大きいです。
でも「伝説と実際が結び付かない」というのはわざとやってそうですし、そういえば実在した「国の危機を救った聖女」というとやっぱりジャンヌ・ダルクなんだけど、彼女も「聖女」の部分でしとやかそう…とか思われてるけど実際は脳筋で剣持って相手に先陣切って立ち向かって行ったらしいので、ボヘロス様がそうだとしても何も違和感無いんですよね。
むしろ「人々を救う為に軍を率いて戦う女性」ってどう考えても強くないと無理なので、「聖女」のイメージとは間逆な方が正しいとは思ってます。
EXイベントとかこなすとボヘロス様の時から智将ではあるけど、感情が高ぶると手に負えなかったらしいので、血気盛んな方がリアリティはあるかも。
「聖女」でも「軍を率いて国の人々を救う」という所からイメージはガチでジャンヌ・ダルクなのかもしれないと思いました。

・アンジュの一件
私は、アンジュに全力で謝らないといけません!!!
疑ってすいませんでした!!!!!
物語を真っ直ぐ見る為、そのまま受け取るのでアンジュに対してコロッと騙され「ヤバ女じゃん…」と言ってた。
ごめん、すまない、本当に申し訳ない…
むしろ純粋だったからこそ、その純粋さに付け込まれてしまった子だった。
この、「善の属性だからこそ、その善の部分に付け込まれ操られ、主人公の大事な人を殺してしまう」という境遇、とある自分の大好きな作品の大好きなキャラクターで似たような境遇の方が居て…大変辛かったです。
「善人が善人のまま記憶はある状態で自分の意思無く大事な人の大事な人を殺す」、なんでこんなにお目にかかるかなぁ、創作者様は皆さん鬼なんですか???
もう、アンジュを見てて本当に胃が痛くて痛くて…
驚きの衝撃は沢山あったけど、負の意味での苦しみや辛さは正直ここが一番キツかったです。
こういう「善人が善意に付け込まれて全く非が無いままに罪を犯す」みたいな展開が辛い、キツイ、ダメでした。
アンジュは一生背負うだろうから本当に…
幸いだったのは日本みたいに司法などは無い為、法で裁かれる、捕まるなどは無くて洗脳さえ解ければアンジュの意思で敵を倒しに行く!!となれた所。
そのアンジュ(被害者)が自分でファッキン王(加害者)に引導を渡す事が出来たので、そこはとても良かった。
他作で好きな似た境遇のキャラはは最後まで何も知らないまま主人公に託し本人は脳を破壊され壊れて行くしか無かったので…本人が洗脳の後遺症など無く型をつけられたのは光の作品だなーと思いました。

・リリィ
これだけ登場した上で全くパーティーにならなかったので、絶対にキーパーソン!!と思ってましたが、まさか1000年前からの繋がりがあるとは…
ギリ、ボヘロス様と会ったとか、会ってても100年単位だと思ってたので、デスポリュカが生まれたての時に出会って初めて出来たお友達で。
記憶を失っても「友達」を大事にする根元であり、1000年間救えなかった子というのが友情モノとして単純に刺さります。
「記憶を失っても"友達"を想い続ける」「1000年の苦痛の中で、それでも"友達"を心の支えにし続けた」、この関係が嫌いな人居ないでしょう…
カプとかそういうの抜きにしても友情とか親愛とか、そういうのが真っ直ぐに素敵だなって。
おそらくリリィは帝国の始祖の方のお姫様で、小さなお姫様を守る為にちっこいもっちりとした生物が一生懸命動くのがマスコット系好きとしてニヤニヤしてました。
モ◯カーとかすみっ◯ぐ◯しとか見てる時の顔してました、ニマニマしてて人に見せられない…
「花の詩」とか「ピアノ」とか満遍なく重要要素が効いてるのも惜しみなく良いです。
あと、「死ぬ事が出来ず何百年も生かされていて実験などの中で肉体的にも性的にも破壊されて来て、その結果戦闘力がありえないくらい強い」みたいな女性好きなので(某同人ゲームの先輩キャラの境遇とかも好き)、「悲惨な過去を持つ戦闘力激高女性」好きに刺さります…
今まではリリィに自由が無かったのをデスポリュカが救い出し自由を手に入れたけれど、デスポリュカが皇帝に捕まった事で、今度はデスポリュカが自由を失うという対比もとても好み。
もうこんなのリリィさん、どんな手を使ってもデスポリュカ助けると思いますよ…「今度は私がデスポリュカ(妖精さん)の自由を取り戻す!」とかしそうじゃないですか!今後のリリィの動きに期待が高まります!!

・皇帝
リリィがおそらく帝国の王家の始祖だと思っていたのと、リリィが不死になっていたので、兄を乗っ取った奴がリリィと同じく不死になってそのままずっと皇帝しててもおかしくは無いとは思ってたので、ここは予想の範囲内。
ただ、デスポリュカへの執着が気持ち悪くて(褒め言葉)。
「ラスボスが主人公に気持ち悪い程の執着を向けているの大好き党」の党員なので、見ててニヤニヤしました。
そもそもボヘロスの時から強い執着を向けてるの、長く生き過ぎた上人間じゃないので感覚鈍ってるけど近親相姦なんですよね…
そこに魔王の忘れ形見の存在も融合したから、さぁ大変。
そりゃ皇帝は欲しくて仕方ないですよね…実の娘を求め、魔族の要も求める。
しかも世代交代で乗っ取りなどを考えており子作りを目的にしてるので全部の言葉に(性的な意味で)が付く…字面にすると本当にやべぇなこの男……
ラスボスとして申し分ないキモさがあります。
四章では敵わず、デスポリュカを奪われますが、「ヒロインが全く良くない(というかむしろ悪の)相手の元に利害の一致で嫁ぐ」という展開、なんとなく最終幻想作品の10番目を思い出しました。
あのラスボス(一歩手前ボス)もキモかったもんなぁ…
ケ◯カにセ◯ィ◯スにシー◯アにキモいラスボスは名作の証。
ラスボスはキモくてなんぼだと思ってるので、最低でムカつくけど良いキャラしてます。
ただ、彼が魔族でも無く「祝福」から生まれた、というのがイマイチピンと来てなくて。
どういう意味でしょう?今後語られるのか…
それとも単に魔族とは反対の種族…天使や神的な存在という認識でいればいいのかな?(天使とか神という概念がこの世界には無いのかもしれない)
「白抜き」といい深く掘り下げられると嬉しいのですが…その辺りがぼやーっとしたまま終わったら少し残念になるかも。
天使はまだしも(というか天使ポジは「白抜き」かもしれない)、神だとして、そんな存在どうやって倒すんですかね?
神に対抗出来るの、封じられた魔王様しか居なくないですか??
King Exitの隠し隠しボスで魔王様が居たんだけど、ゲオルイースさんがレベル150くらいでようやく倒したんですが???
同じ強さとして、99でレベルがカンストする本作でどうやって倒すんですか!!とリアル戦闘問題で今思ってます。
あとKing Exitの世界では皇帝何してるんでしょう?
あれだけの力ある皇帝がデスポリュカが居なくなって魔族バーサーカーした世界でも魔族にやられるか?という疑問があって。
「人間の祝福を集めた存在」ならKing Exitで人間が虐げられて魔族がのさばってる間なにやってんだろう…と。
King Exitの世界の人間、全然祝福受けて無いので「皇帝仕事してないじゃん!!」と思いました。
あの魔族が支配した世界で「祝福」を見出したのかもしれないけど…どう見ても無いよな「祝福」。
それとも、魔族が支配した後に出てくるゲオルイースに「祝福」を見出したので滅ぶ魔族を放置してたとか?
King Exitでもゲオルイースが女王になり世界を統一した後にゲオルイースが新しい魔王とかと戦うっぽいし(やっぱり魔族は1000年単位で代替わりしてるっぽい)、そこに「祝福」を見出し、ゲオルイースが居る事で「「祝福」はあるから自分が支配しなくても良いや」となったのか。
「人間の絶対的統率者」が居ると皇帝はどっか行くのかもしれないですね…

・デスポリュカ
なんだかんだ、「聖女ボヘロス様」と「魔族の最後の要」が融合してるので、最高の血統になってるのがジャ◯プの主人公のよう。
この辺りKing Exitと真逆ですね。
ゲオルイースは確かに騎士団長の娘ですが、それ以外での血統での優位性って無くて。
魔法の才能はバリバリありましたが、血統系主人公では無く。
その点、デスポリュカはバリッバリの血統系主人公なので、「外道」と言いつつも根底はファンタジーRPGや少年漫画の「王道」を行ってるのが面白いです。
「外道」を行きつつも、やっぱり「王道」は物語では外せないんですね、分かります。
しかし…ボヘロス様であり魔族最後の使徒である彼女が物語から離脱するとKing Exitに行くの、納得過ぎます…
こんだけの血脈を持つキャラが居なくなったらそら世界はDemons Roots的にはBAD END直行でしょう。
デスポリュカが居る事で魔族はどうにか人間と張り合える(言い換えれば皇帝と張り合える)と思うと…やっぱりデスポリュカの存在がどデカくて、とても主人公してます。
・BADモード
ひーこらしながらクリアしました。
濃いエロと戦略管理と細かい操作でお腹いっぱいでした。
でも、BADモードをクリアしたからこそ、最後に出てくる「ひずみ(だったかな?)」がEXモードでなんとなく正体が分かったり。
そしてもしかして帝王と関係があるのかな?とも思ったり。
BADモードでは敵に当たらないように丁寧な操作をしまくったのにEXモードではザックザク敵を倒せたり。
色々な要素が絡まり各方面から楽しかったです。
こういうのはゲームならではだと思います!
おそらく深爪貴族さんの性癖はコッチの方だと思っているのですが、本編の方ではここまで濃いエロは描かず、BAD要素として持って来るの、バランスが非常に良くて、全方向にとてもユーザーフレンドリー。
ぶっちゃけファッキン王国も二番目のエロは無いまま進めますし、処女イベントも無視出来たりファッキン王国で初体験テーマパーク行ったら回避出来ますし。
本編の陵辱もスキップ機能でシナリオの都合上完全には無くならないですが直接的にはなってないっぽいですし。
エロは好きだけど陵辱はなー…という人の為にシナリオでの過程陵辱(しかも抽象的になる)や明るいエロやアホなエロだけ!!に出来る所が本当に配慮が素晴らしいです。
シナリオ重視で読んでる人は話の過程で挟まるエロは抽象的になったらわりと読める人多いと思ってるので、上手い具合に作ってあるなーとシステム面で毎度感服します。
・外伝
ダイアナさんだけ父との問題を解決してなかったので、外伝として来たっぽくて安心。
他キャラはデスポリュカと組む前の自分の願いが一応は叶った中(デスポリュカという多大な犠牲を払いながらだけど…)、ダイアナだけは目的が皇帝が叶えられる願いとは違う位置にあったので外伝に組み込まれる構図がテンポが良い。
最初はジョン君とフラグを立てるんか?と思ってましたが徐々にナージェジタと地味にフラグを立てて行ってますし…おねショタの伝道師と呼ばせて頂きたい。
BLも百合も好きだけど、なんだかんだ一番は男女カプが好きなので、地味に距離感が近くなって行ってるダイアナとナージェジタのおねショタ(おね男の娘)コンビ、非常に気になります!
どうやら今回外伝でナージェジタと一緒に行動するっぽいですし、これから更に距離が近くなるコンビに期待が高まります!楽しみです!!


ラスボスに圧倒的戦力差で負けてしまうという…ここにもRPGの"良さ"が詰まってますね!
ラスボスにすぐに勝てたら面白くない、分かります。
外伝が挟まる事で何か皇帝に立ち向かう術や皇帝の真相などが開示される事を祈っています。



<外伝+五章>
五章終わりの段階で考えていた事

・外伝
RPGにおける問題点の一つに「後半から入ったキャラは一緒に行動したり掘り下げが少なくなり影が薄くなる問題」というのがあるのですが、外伝として話から外れた所で後半組のダイアナとナージェジダを組ませて解決していないダイアナの問題を解決させるという話の流れにした事で、二人のプレイヤーとの親近感を近くしていったの、構成が巧妙(うま)い!
しかもナージェジタは最終加入なのもありやっぱり薄くなりそうだなーと思ってた中で、ダイアナさんと良いコンビ&良いカプに繋げキャラを濃くしてた所は本当にお見事!!
男の娘がふと見せる""男""の部分がめちゃんこに好きなので、ナージェジタが最初はダイアナに押されてたのに徐々にダイアナに対してグイグイ""男""を見せていって、最終的に娶るくらいの勢いでダイアナの手を引いていく姿にずっと顔を覆うくらいニヤけてました。
ナージェジタが時間移動してダイアナを救った件も、母親の形見のペンダントが超凄い精霊魂石でその作用が働いたのもですし、そもそもオーバードが時間移動で捕まえられる技術があるのでそれが起こってもおかしくはない世界観な為、「過去に戻って救えなかった好きな女を救う!!」というヒロイックな展開にガッツポーズでした!!
おそらくナージェジタはダイアナと結ばれて子孫に繋がってるんだろうなーと思います。
ダイアナの父…というか少年兵という最悪な世界で育ったダイアナが任務ではありながらも麻薬王の所に娘として送り込まれ。
送り込まれた先で、麻薬王ディアブロは嘘のようにちゃんと父親としてダイアナを育ててくれて。
少年兵の世界とディアブロの世界、どちらが正しいのか分からないままにディアブロの父性に絆されディアブロ側に着こうとしたけれど、でも、ディアブロの麻薬はやっぱり人を不幸にする薬で。
ダイアナの言う通りディアブロはダイアナをクソ野郎に育てずしっかりと教育したからこそ、ダイアナがFBIに行き敵対するという…
「娘に嘘を吐かず、正しい教育をしたからこそ、娘は正義側になる」という構図を見ると、ディアブロ手段は最悪なんだけど、彼が求めている平和もまた嘘じゃない事が伝わるのがニクい。
特にこの世界はルクルックとかを見てるとナチュラルに洗脳教育をしてるので、普通に教育を施していたというだけで大分ディアブロの株が上がってしまうのが…
それでも人を狂わせる麻薬を本人の意志に反して使うのは悪で、だからディアブロはダイアナに倒されて。
ダイアナとディアブロが出会いから普通の親子では無かった為にこうなってしまった悲劇が辛いですし、描き方が本当に洋画の描き方をしていて外伝は洋画を見ているようでした。
クダンもここで唯一仲間になりますが、彼もまた戦国時代くらいかな?日本の侍のオーバードだった事が判明し、敵なんだけど彼には彼の理念が伝わって来る為、全力で憎めない相手になってました。
ダイアナが父との話をCG付きで細かく描かれたので、ナージェジダも母との話をCG付きで見たかったなーと思ったりはしました。
兄と仲良かった時代とか、見てみたかったです。

・五章序盤
敵キャラとヒロインの結婚式、前にも書きましたが私は10での例の結婚式で中高くらいに弱NTR性癖を開拓された事がある為、妙にテンションが上がってました。
でも、そこで「その結婚、待った!!!」が入るのも含めて神。
フィクションでの結婚式の「その結婚、待った!!!」嫌いな人居ます?プレイヤーが「いやいや待てよ待てよ」と思っている時にかかる「待った!!!」ほど熱いものはないでしょう。
しかも乱入して来るのがリリィなので分かりみしか無い。
この段階で先陣を切るのはリリィですよね~ととても納得。
他キャラの集結と今まで出会い助けた人たちが「助けられたから助け返す」をしてきてRPGのお約束ですが、だからこそ良い!最高!!でした。

・クダンとメビアスと騎士団長
THE・漢と漢の闘い!!オッサンしか居ないのに超盛り上がる、一瞬エロゲだった事忘れてました。
自分は前作の男キャラも好きですが、今作は作品内で「前作で男キャラ薄いと言った奴…忘れてないからな!!」というパッションを感じるくらいにメビアスと騎士団長と残滓達が濃いので、前作の男キャラに薄さを感じた人にもバッチリ濃さが行き届いていると思われます。
自分を一度殺した相手に立ち向かう、メビアスと騎士団長の融合とそして分離で命を燃やす姿は完全に展開がジャンプ、ドラゴンボールとかのノリ。
男の子の""好き""がクダン戦にたっぷりと詰め込まれていました、最後までチョコたっぷり。

・皇帝
前回「魔族が居るし、神の方寄りなのでは…?」という予想、半分当たってましたね。
人々が「祝福」を求め、人柱を世界樹に堕とし続け、それが神に届いてしまった姿。
まぁ日本でも願いと呪いは紙一重というか…
「縁切り神社で悪い縁切ったら自分にとって害をなしてた人物が事故った」みたいな話も聞きますし。
大きな願いは同時に呪いになったりするというのは日本人の感覚では結構ポピュラーな気がする。
その最たる例で、「人類存続」の為なら未来で人が生き続けるのなら今の不幸は別に構わないという、ミクロでは無くマクロを極端に見た姿でした。
マクロで「世界の幸福」や「種の存続」を見るのもそりゃ大事だけどさぁ…でもミクロがあまりにも酷かったら、それって良いのか?という。
人類存続の為には子供が増えると良い、でも、ホイホイと今の皆が生んだとして全員が幸せになれるのか?ミクロ側の自由意思は?という。
結構このテーマは「種」というのを考えた時に普遍的なものであり、答えの出ない問いが議論され続けている要素だと思うので、ガッツリ踏み込んで来たの、凄いなーと…
いやぁ…性が絡むエロゲらしいと言えばらしいですが、ここまで「奴隷制度」を元に「ミクロマクロの種の存続」を描く作品あまり無いと思うのでビックリです。
皇帝の原初は魔族であり、その「祝福」の為に人柱にされた人間達と融合した存在というのもまた…
孤独に耐えきれず人と一つになる道を選んだ魔族が「人類存続」の「祝福」を掲げている。
人と魔族で因果がグルグル巡っている感が…良いです、こういうの好きです。

・ラスト…
装備が壊れてグイーネと殴り合うシーン、地獄のキャットファイトかよ……
結局King Exitに辿り着く未来は覆されませんでした…と。
うぅーん、うーん、ここ、賛否別れそう。
確かに今まで石碑で出会った人物が謎のままでしたし、King Exitからプレイしてたらグイーネはこの時点で救世主になっているので、出て来てもおかしくは無いんですよ、無いんですが…
なんか、こんだけ「歴史を変えるぞ!!!」という熱い中盤を見せられて「「King Exit」は変えられなかったよ…」という結末を見せ付けられると、やっぱりどうしても「なんでぇ…」になる気持ちもあります。
こう…「タイムループ系作品で沢山ループしたけど結局「運命は変えられない」に辿り着いてしまった」みたいな結末を迎えた時のような気持ちというか。
プレイヤー側としてどうしてもデスポリュカ側で今まで追ってきたので、「グイーネ出てくんなよ!!」になりますし、「デスポリュカはこんだけ頑張ったから良いじゃないか!見逃してくれよ!!」と縋ってしまう程でした。
グイーネは救世主と呼ばれており、人類の為に生きていた姿をKing Exitで見ていた為にこの行動に出るのは分かる、分かるけどさぁ…私はDemons Rootsの方が個人的に好きだからさぁ…みたいなそういう気持ち。
King Exitプレイ済みでこう思うくらいなので、King Exit未プレイでDemons Rootsだけプレイした人からすれば「最後の最後で何かよく分からん金髪の女が出張って来た、クソ」という感想になりそうだなともちょっと思ってます。
ただ、本作は「種の存続」の話なので、デスポリュカが運命を変えられたのは「仲間との繋がりを持ち、クラウラの復活や魔界で残った魔族を信頼出来る仲間に救ってもらい、魔族は信頼出来る仲間と子孫達の元、滅びずに済んだ」という部分なのでしょう。
途中の選択肢でデスポリュカが諦めてたらこの「仲間との繋がり」が無いままに「King Exit」へ進み、完全に魔族は絶滅していたと思うので。
「King Exit」には続く、けれど、微かに魔族は生き残る、これがデスポリュカが変えた歴史なのでしょう、きっと。
最後に仲間達の子孫に会えた所も含めて「種の存続」というテーマには沿っていると思うので。
…まぁ、それはそれとして、私はデスポリュカに皇帝戦後にゆっくりと共に戦った仲間達と過ごして欲しかったです……
あんなに頑張ったのに、弱っている所を驚異にさらされてほしくは無かった…ちゃんと「英雄」になって欲しかった。
でも違うんですね、「英雄」の座はゲオルイース、「救世主」の座はグイーネ、そこは変わらないんですね。
なんかそのあたりにどうしても贔屓が見えてしまって、Demons Roots組が好きな分、辛いです。
「敗北者達のRPG」の名に違わず最後は「King Exit」が「人類」が勝ち掻っ攫いますが…モノローグでもある通り、それを見ていたプレイヤーはせめてデスポリュカは「英雄」である事を忘れないように記憶に刻もうと思います。
それになんだかんだデスポリュカと共にリリィは残っている(不死の為)というのもまた一つの救いだなと。
1000年間の失った友情を今後たっぷりと取り戻して欲しいです。


エンディングがBAD寄りとかメリバ寄りとか好きな作品もあるのですが、今作は皆で大団円!!で終わって欲しかった気持ちがあった為、ラスト、どうしてもギリギリと歯を食いしばってしまう部分がありました。
「種の存続」「敗北者達のRPG」「外道を行く」、コンセプトで見ると何も間違って無いんですがねぇ…
ここまで私の中に「ままならない」という苦い気持ちを植え付けていったので名作ではあります。
Demons Roots組に心を動かされてないと「大団円じゃなくて悔しい」なんて思わないと思うので。
エンタメとしてまず最上級に面白く、コンセプトも揺らがず、そして地盤の伝えたい事もしっかりとしている。
間違いなく上級の作品でした、というか最上級レベル、ストーリーラインで全年齢の超有名作RPGとタメ張れます、ガチで。
最後、洞窟で戦いながら弱っていくデスポリュカを見ながら画面に手を伸ばし救いたくなるくらいにデスポリュカと魔族とDemons Rootsの世界を救いたい!!と本気で思ってしまう程。
プレイしながら笑い燃え上がり憤り涙しどうしようも無さを突き付けられ、とても感情を揺さぶられ続けました。
全部をひっくるめて言うと「楽しい」の要素で埋め尽くされた作品でした!!
皆で宴会を開いて欲しかった…でも、最後に一筋の希望が残されてて少し安心した…
出来ればボヘロス様がボヘロス様だった頃、デスポリュカに出会うまでのスピンオフとかめちゃんこ見たいですが…そこは想像にお任せの領域なのかも、残念。
見たかったものが沢山あったり、今もまだラストに感情がゴチャゴチャしてますが、また最初から全てを知った状態で二周目からの要素を回収して行きます。



…と、最終的に二周目の要素も全て回収しました。
最終的な感想としては、間違いなく全要素面白くストーリーラインも最高なのですが、最後だけどうしても苦手な終わり方だった事と、「King Exitの人類…」となった事です。
上記でも語りましたが、「「King Exit」の予言を変え「外道を征く!!」」としておきながら「「King Exit」は変えられなかったよ…」となるのはやっぱりループもので何度もループしたのに結局未来は変えられない…みたいな無力感があり、「ループした意味とは…?」みたいな感覚になってしまう所。
後は、デスポリュカは「「King Exit」の予言があり、仲間を人間に裏切られ殺されてもなお人間との共存を諦めずに最後まで共存の希望を選び続けた」のに対し、グイーネは「「King Exit」の予言は変えられない、だから弱っている所を殺す」とプレイヤーから見るとかなり簡単に共存を諦めているのがなんとも…という気持ち。
これが「グイーネが実は何度も人類が滅びる姿を見ており何度もループした上で決して「King Exit」の予言は変えられず絶望した…」というのならグイーネの絶望も分かりますが、辿っても居ない未来をただ預言書があるからという理由で切り捨てるのは流石に早計では無いか?ここまで足掻いたデスポリュカに失礼では無いか?となり。
「訪れても居ない未来」に対して希望を持たずに諦めの道に走ったグイーネは流石に前作の主人公側として見ていて気持ちのいい物では無く…
King Exitの時点ではグイーネに行われた非道な行為に可愛そうと思いましたが、本作を知ると「いや、されても当然だな」となった所があります。
BADでの人形のイベントを見ると、どうやらデスポリュカ達が皇帝を倒さない場合は人類はもっと奴隷が増え、ほぼ奴隷の世界が広がるらしく。
そして人形はおそらく背中に「救世の指輪」が入っている為、救世主のグイーネの元にあり(グイーネで無いなら「人形を部屋に沢山持っている」ゲオルイースの可能性も有り)、「皇帝が倒されなかった世界」からグイーネかゲオルイースがデスポリュカに言葉を送っていると思うのですが、「このままだと人類が全部奴隷になっちゃう!皇帝を倒して!!」とお願いしている癖にその強敵である皇帝をデスポリュカが倒したら倒したで弱っている所を狙って殺すの…なんというか卑怯の塊でドン引きというか…
「この強敵を倒してね、でもお前も驚異だから倒した後の弱っている所を狙うよ」とか、どこの戦時中のイギリスだよ?と言わんばかりの三枚舌っぷりに、素直に「うわぁ…」でした。
そりゃあ残滓3匹も「あれだけ人類を守る戦いをしたデスポリュカを謀ろうとするとは!人間は愚かで滅ぼさねば!!」と産婆と洗脳を解禁しますしグイーネを身内からズタボロにしますよ。
奴隷では無かった人類側の行動にドン引きしましたし、単純にKing Exitに続くという構図がKing Exit、そしてゲオルイース贔屓に見えて。
勿論「King Exitがあったからこそ本作は出来た」というのを分かってはいるのですが、制作側からどちらかの贔屓を感じるとどうしても贔屓されてない方に肩入れするのが人間という物で。
「絶対ゲオルイース英雄主義」に今作の方が物語的にも主人公的にも好みだった分、「なんだかなぁ」と感じた所がありました。


上記通り「種の存続」「敗北者達のRPG」「外道を行く」、このコンセプトを考えると間違いでは無いのですが、やっぱりどうしてもデスポリュカの頑張りに対し、失った物が大きすぎて、RPGの大団円大好きな自分にとってはとても辛かったです。
と、同時にゲオルイースがKing Exitラストで一人になる事に関しては、King Exit時点では「何も一人にしなくても…」と思っていましたが、今作をプレイすると「まぁこんだけ人類が卑怯な事すればなぁ…どこかで歪は来ますよね…」と納得した部分もありました。



以下、各メインキャラ個別の印象や戦闘面での感想とか



【デスポリュカ】
魔族使徒聖女、属性有りすぎ。
属性だけでなく最初から最後まで格好良さを貫き通した主人公。
麻薬王に「悪魔のような顔をした女神」みたいな評価を受けるけど本当にその通りだと思います。
戦闘では全体大回復が出来るので回復担当になってましたが、使徒覚醒後は使徒での必殺技が強めなのと通常時と即切り替え可能なので攻守共に出来るオールラウンダータイプでした。
使徒の姿は裏ボス攻略以外では使わなかったかも。
普通の姿での回復技がとにかく使い勝手が良いので、使徒になるとHPなど上がりますが、回復の勝手の良さには負けました。


【残滓メビアス(+騎士団長)】
途中で騎士団長の姿になるので、一つ目の姿よりも騎士団長の姿の印象が強め。
クダンが騎士団長と共に因縁の相手になり、ラスト二人が分離して戦う姿は最高に格好良いです、騎士団長共に漢の格好良さがあります。
ラストバトル唯一参加不可で、隠しボスも隠しボスの時点では死亡している(&騎士団長とゲオルイースの境遇もある)ので大きめのイベントには参加出来ないのは残念でした。
騎士団長とゲオルイースとの邂逅、見てみたかったです。
ただ、戦闘面では離脱が多いので他キャラよりもメインには使わなかったです。
離脱する理由も納得ですし、そこに格好良さ詰まってるキャラなのですが、RPGの戦闘という意味ではちょっと残念さがありました。


【リリィキラー】
本作のヒロイン枠。
最初から居るので重要人物だとは思ってましたがここまでとは…
さり気にデスポリュカの初めてを奪う人。
デスポリュカの初めてが皇帝でなくリリィだったのは一つの救いだと思ってます。
戦闘では結晶技がとにかく便利、というかラスボスに効く。
ラスボスにダメージが通らない時、結晶技だけはなんとか通るのでとても助かりました。
毒付属も全ての隠しボスに有効な為、リリィはボス戦に必須かと。
ラスボス戦、デスポリュカとの特殊カットインの格好良さは異常。


【アンジュ】
みんな大好きレイスの騎士。
最後まで揺るぎなく良い子で安心しました。
いや、ヤバ女も好きですが、こういうどこまでも純粋な子も好きです。
純粋過ぎて操られるキミが好き。
戦闘では超壁役。
とにかく防御と魔法防御の欠片はアンジュにつぎ込んでました。
ボスが強くなればなるほど防ぎきれない全体攻撃が出てきますが、大抵彼女が防げます。
アンジュが居るか居ないかで戦局が変わりまくるレベル。
縛りプレイではアンジュ禁止プレイとかありそうだなと思いました。


カリンカ
鉄拳制裁!アホの子!!
純粋でアホで脳筋ですが、所々でシビアな選択をする時に理性的だったのが好印象。
特に戦闘面で「この相手はもう会話が出来ない」というような場合、速攻でそれを見極めて「無理だ、戦おう」と切り替えが出来る所にコロシアムで育ち鬼神の娘だった姿が伺えます。
戦闘では複数の敵に対しては心許ないですが、一体の敵に対しては恐ろしい程の強さを誇ってました。
一撃が重い。
二周目ボス、天下泰平討伐後に手に入る「天下布」を使うと速攻でTPが貯まるので隠しボス攻略に高確率で居ました。


【サラーサ】
悲惨な境遇だけど、常に壁尻状態という悲惨さとエロを併せ持つ子。
エロ有りモードでは指でイかされたり、アナル処女を失ったり、普通に物語進めるだけでも結構散々な目にあってます。
サラーサエロでの外野からの「無乳がもたらす無振動がたまらないよーー!!」の掛け声と(殺したろか)の反応が好き。
複数居る雑魚的には超有効。
ただ、魔法属性攻撃になるので、特定の強いボス戦ではちょっと使いにくさが。
HPが低めなので隠しボスに挑む時にはある程度ボスのHPを削らないと結構キツイかと思いました。


【ダイアナ】
ナージェジタの嫁(おそらく公式)。
本当に玉の輿すると思いますし、子孫はナージェジタとの子孫になるかと。
最初にジョン君と仲良くなりますし、ナージェジタも手篭めにしますし、おねショタ力が強い方。
処女イベント、リリィは当然無い物として、ダイアナにはあったので「あるんだ!!?」と驚きましたが、「少年兵時代に犯された時のフラッシュバック」で「なるほど…」でした。
まぁ、リリィとダイアナは非処女ですよね…境遇的に納得です。
ダイアナの処女イベントは救えなかった時に少しだけ少年兵の時の感情を語るので、そういう境遇での悲惨系が好きな人は見ると結構楽しめるかと。
戦闘では攻守共にちょっと使いにくさが…
TP回復は便利ですが、デスポリュカが全体で回復出来るので使い勝手はあまり良くない方。
ただ、外伝で主人公になるので、鍛えてないと苦しい目に合います。


【ナージェジタ】
男の娘、ア◯ト◯フォ君枠。
結構真面目に男の娘の可愛さを持ちながら男として、そして王族としての芯の強さを持っているので、似てると思ってます。
ファッキン王国ではおねショタで弄られるだけで挿入描写が無い所に男の娘を感じたり。
ストーリーの中でダイアナと初体験したり。
そう言えばファッキン王国のSSRで奴隷姉妹と良い感じになりますが、ダイアナのイベントを見る限りその時挿入はしてないっぽいですね…してたと思ってました。
母の形見のペンダントが関わり過去に飛びダイアナを救うイベントは「時間移動で好きな人を救う!」系が好きなのでたまらんです。
戦闘では彼もまた使いにくさが…回復にしては中途半端で攻撃も中途半端かなぁ…
ですが、真ボスを倒す際に、サイレントはめっちゃ役に立ちます。
というか左側の青を沈黙にしないと相当苦しいので、アンジュと一緒にずっと沈黙担当でした。



以上。
どの要素も最高過ぎるので書くと延々と壊れたカセットテープのように好きな所を繰り返すのでこの辺りで打ち止めにします。
一点問題があるとするなら、「King Exitをプレイ済みと未プレイでは大きく感じ方が変わり、預言書「King Exit」の時の驚きを共有出来ない」という部分くらい。
そして今作からKing Exitをプレイするとちょっと面白さが下がるかと思った所です。
確実にKing Exit→Demons Rootsをプレイ推奨なのと、本作は2つで一つの作品だと感じました。


とんでもない超大作を発売後近い段階でプレイ出来、本当に良かったです。
願わくばフルボイスでプレイしたい程に壮大で。
プレイ中何度も脳内で声が過る方々が居る程にキャラが魅力的で…
そして脳内の声の方ではエロゲでは不可能なので、フルボイス化はコストだけで無くそういう面でも難しそうだと思う程でした。
次回作「Princess GLOO」も製作中らしく。
素晴らしい作品を作られる方なので、何年でもお待ちしてます!
次回作もまた大陸シリーズになるのか…それともそれ以外なのかは分かりませんが、ずっと楽しみにしています!!



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
参考攻略サイト様:ゲームしながら考える 様
https://think-game.com/
 Demons Roots ページ
https://think-game.com/archives/45192391.html#more
参考攻略サイト様:Demons Roots Wiki
https://wikiwiki.jp/demonsroots/