ひっそりと群生

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【むすんで、ひらいて】感想

【男性向け18禁】



MANYOさんの担当されたゲームをクリアしていく企画第31弾。



2006年02月03日発売
『タイガーソフト(解散)』
むすんで、ひらいて】(PC)(18禁) ※リンク先Getchu.com(18禁)
以下ネタバレ含めての感想です。






プレイ時間は約18時間30分くらい。
7でもインストール&起動可。
ディスクレス起動可。


タイガーソフト…どこやねん…1作しか出してない。
シナリオライターのお二人…二人共今作しか書いてない。
ど、どんな作品やねん…MANYOさん居るからやってみるけど…
…くらいな気持ちで初めた本作ですが、お、思った以上に良作でビックリしました。
まず文章が読みやすい、クセが無く普通ですが、個人的に読みやすくスルスルと入る。
そして細かいギャグセンスが自分の好みに合っていて。
ギャグは合う合わないが大きく、個人差が一番出るポイントだと思いますが、個人的に細かいギャグが好みにヒットして。
物語も、正直先は読める所がありますが、日常がかなり好みに合致して読んでいて飽きる所が少なくて。
盛り上がる箇所も音楽や演出でしっかりと盛り上げてくれて…魅せるところは魅せた感じ。
シロが縁結びの神様という流れで進むので、他の女性キャラと縁を結ぼうとしてその中で恋愛がゆっくり進んでいくので、恋愛になる過程も違和感無く。
攻略固定なのですが、前半攻略出来る2人のヒロインの後半の展開がシロの真相を知るまでは超展開には感じますが…まぁ知れば納得できる範囲、あとシロが神様なのでそういう存在も居るならこういう展開もあるよなーと思えた部分も大きかったり。
その展開も「ヒロインが自分と向き合う」というような描写でそういうのが好みな自分としては好きなシーンでしたし、細かい所で好みが合致した部分が多かったです。
主人公も基本デリカシーなさ男ですが、細かい所でヒロインが本当に気にしている部分には気付いてそこには触れなかったり、触れても触れて直ぐに「しまった」みたいな反応をするので、本当に根本的な部分で気付いてない駄目なタイプで気遣いが出来ないデリカシーの無い部分は感じず…女性が嫌悪するタイプの性的な嫌らしさが全く無く、小学生の悪ガキくらいなデリカシーの無さで見てて不快感が無かったです。
ヒロイン達も、良い意味で媚が無い。
主人公に盲目的な好意を寄せておらず…話の中で自然に近付いて行って、ルートに入った後も良い感じにサッパリとした距離を保っていて。
…こう…全体的に良い意味で色気が無いんですよね。
エロもシロ以外は本編では各1回ですし。
漂ってくる性的な空気が殆ど無く、古き良き時代の面白く良いギャルゲーの空気を纏っていたというか。
00年代にコンシューマゲーでギャルゲー入りした自分としてはそりゃもう大好きな空気で。
あんまり他と例えるのは良くないのですが、ね◯ね◯ソ◯トに凄く空気が近くて。
文体とかは全く違いますが、纏っている空気や雰囲気、あとは「おまけ」の「虎拳」とかもうノリが…
そして、「おまけ」の要素で本編よりも濃くて若干マニアックなエロをかましてくる所とか…
いやぁ…確実に◯こ◯こソ◯トの空気やノリが好きな人にはたまらなく好みに合致したりツボにハマるノリだと思います。
正直良く分からないメーカーだったので期待値が下がっていた所は確実にありますが、期待値以上の物が楽しめました。
文章やノリが自分に合致したのが一番大きいですが、MANYOさん追いで良い作品に出会えたなーと心から思いました。
こういう掘り出し物があるから作曲者追いなど斜め上からの攻めは止められないです。


絵はとても00年代の絵柄、イラストレーターが基本お二人居ますが上手いかと言われると微妙かも。
ただ、欲しい所には欲しいCGが確実に入って変な箇所でCGが入る事は無く、場はしっかりと盛り上がりました。
立ち絵も質より量なタイプで…場面にあった立ち絵は確実にありました。
ポーズも多いですし…何よりシロの指噛みの立ち絵は最後に反映されるので重要な要素はしっかりと掴んでいました。
主人公の友人キャラの立ち絵にもポーズの差分があるので優秀。
背景も、とても綺麗!では無いのですが細かったです。
特に花火の背景。
花火が「上がる→咲く→消える」でも十分良いのに、「上がる→花開き始める→大輪→散る→消える」の順序にちゃんと絵が用意されていて。
重要な場面なのでちゃんと順序が綺麗に流れて、花火が散った時の余韻が素晴らしかったです。
ってか(おそらく)NScripterで雨の表現をする際に実際に動きとして雨を降らせてるのが珍しく、そこでも驚きました。


音楽はびっっっくりするくらい有名な人ばかり。
MANYOさん、BOGさん、エレガさん、Ebiさん、crescさん。
crescさんはこの中で印象薄めですが、「てのひらを、たいように」というゲームで音楽が凄まじく良かった記憶。
MANYOさんの曲だと「鎮守の社」が好き、MANYOさんのピアノ曲は最高。
他の曲だと「笑顔でランチ」「野に咲くすずらん」「タイガー・怒りの虎拳」「夜のとばり」が好き。
主題歌の「むすんで、ひらいて」がまさかの佐藤ひろ美さん。
うん、上手い、流石でございます、テンポが良い。
個人的にはEDのKIRIKOさんの「てのひら」が地味に名曲だと。
スローテンポな曲は個人的に好みが分かれるのですが、超絶好みで。
サビが…良すぎません?
この感想書きながら無限ループしてるのですが。
ゲームの知名度が恐ろしく低いので知ってる人絶対少ないと思いますが、この曲は地味に評価されてて欲しいです。
声もかなり有名な方が多い感じ。
まきいづみさん、青山ゆかりさん、一色ヒカルさん。
いや、エロゲ歴浅くても流石に存じ上げております。
草薙萌華さんも、本作しか出てないような感じですが某所で見たらかなり有名な方で。
声で「う~ん」と思う箇所や思う人が全く居なかったので、声、満点。
あまり聞かないメーカーさんだと声の部分で「………」となる時が多いので安心して聞いていられました。
(一箇所だけ「」で声が入ってない箇所がありましたが…修正パッチ無さそうなのでやむなし)
惜しむべきは男性には声が無い事。
まぁ…女性がこれだけ上手い人が揃ってるので下手な人が入ると逆に目立つと思うと…無いなら無いで良いかな。
的場が好みの友人キャラだったので残念ですが…良いキャラな分難しいキャラだとも思うので無しでも無問題。


しかし…的場、友人キャラで珍しく実生活での言動はバカだけど学問方面では頭が良いというキャラで、所々で頭の良さが出るシーンがあり面白かったです。
友人キャラも良いですし…親が変な所で関わって来ないし…シロの真相で邪険にするような人もおらず皆良い人で受け入れてくれて。
うん…引っかかる所が殆ど無かったです。
というか改めて原画の片割れの方や音楽や使ってるツールがおそらくNScripterな所やキャスティング見てて思うんですが…◯こ◯こ、関わってないんですかね?
シナリオライター別名義の可能性も…文章もこの一作だけとは思えないほど普通に読みやすかったですし…
読む人が読めば分かるかもですが、自分には特定するほど文章に気付ける技量は無いので、「もしかしたら…」くらいの可能性で睨んでおきます。



プレイ順は
芳乃→まつり→由奈→シロ
の順で攻略、おそらくルート固定



『小泉芳乃 ルート』
静かに最後の部活を共に楽しむお話。
突飛してこれは…と思う箇所は無いのですが、シロに縁結びで勧められ二人で一緒に最後の部活をするのが地味に楽しかった。
二人で折り紙を折ったり、一緒に子供やお年寄りに折り紙を教えたり。
何気ないけれど、学校最後の部活というのは…それだけでたまらない青春の1ページです。
同じ学校になれないという流れは想定しまいましたが…海外とは…
それでも、最後には一緒になれたから…ハッピーエンドで良かったなぁと。
とにかく二人だけの部活という空気感が良かったです。
最後の展開が超展開に感じましたが、シロの事を知ると納得出来るのと、芳乃が主人公の存在に気付けなくなった事で海外留学など主人公と離れる事を当たり前に受け入れていたけれど、本当は主人公の事がどうしようもなく好きだと気付けたシーンだったので…「気付く」というシーンとして効果的に響きました。
でも、もう少し、芳乃が「折り紙しか取り柄がない」みたいに思っている部分にも焦点が当たると良いなとは思ったり。
自分に自信があまり無い子で、その子が初めて強く求めたのが主人公という部分は良かったのですが…もう少し踏み込んでも良かったなとは思いました。


『瀬戸内まつり ルート』
手を繋ぎ合うのではなく、拳を突き合わせ合う男女コンビー!!
好きだー!!!ぐわーーーー!!!
関係図としては好きです、好きすぎます。
喧嘩コンビとしてやってきたまつりと主人公。
まつりは実はゴスロリなど可愛い物が好きで…
まつりの可愛いものが好きだけど、自分は似合わないと思われている…という悩みに、もう、唸りっぱなしで。
自分のアイデンティティで苦しむ女の子…可愛くないですか?自分は似合わないと思ってるその姿が既に可愛いよ!!
ゴスロリ服だと本音が言えるからとゴスロリの時には素直で居続けるまつり。
その中でどっちが本当の自分なのかという事で揺れて…
こういう、「どっちが本当の自分か分からなくなる」みたいなお話が好きで好きで。
でも、最終的にどちらもまつりである事には変わらなくて。
最後、まつりでは無い存在(おそらくシロ)として接してくるまつりに対して「お前はまつりじゃない」と気付ける主人公がね…とても好き。
中身が変わった時に直ぐに気付ける主人公は良い主人公。
今までをひっくるめて「まつり」を好きになったのだとハッキリと言い、最後には拳を交わし合う…
あー…なんかこう…好きな要素で固まっていた話でした。
まつりも若干暴力系ヒロインではありますが、理不尽暴力ではなくて。
基本暴力を振るう時には主人公も的場もそれ相応の事してるし、分かった上でやっているので嫌悪感はそんなに無かったです。
…というか青山ゆかりさんのガナリ声は最高だと再確認しました。


『葛木由奈 ルート』
見た目では損しまくってると思うキャラ。
三編みと眼鏡はなー…うん…
あと、最初の2ルートではほぼ姿を表さないので印象に残り辛く若干不憫かも。
ただ、見た目はそうでもないですが、キャラとしては好きでした。
見た目で好みな要素が無いのに普通に好きだなと思えた稀有なキャラ。
色々と取材で突っ込んでいくけど、境界は弁えてて。
シロの事を個人的に気になってるけど、晒し者にしようとは全く思っておらず。
一生懸命記事を書くけど、皆に見て欲しいー!とも思っておらず、役に立つ人に役立ててれば良いと思っていて。
見た目とは結構真逆に明るくラヲタ。
眼鏡と三編みという見た目と結構真逆だったのが良かったのかも、かなり明るく元気な良い子で性格的に不快な要素は無く。
彼女のルートでシロの真相に近付いて行くのですが、シロに対しても全く悪い意味で接する事は無くて。
何事にも明るく一生懸命で、そんな彼女の努力を無碍にされる姿を見て許せなくなり。
うん、分かるよ、あのシーンで腹が立たなかったらそりゃ男でも友人でもなんでもないよ…
過去の事から恋愛には臆病になってて…そんな彼女に受け入れて欲しくて。
主人公も一生懸命想いを伝えようとしたり、そして、シロが介入してきて…
でも、由奈は由奈で無いと意味がないとちゃんと伝えて。
シンプルに良い話だったと思います。


『シロ ルート』
シロとの疑似兄妹関係が好きだー!!
状況もあり妹としてシロを学校に置くのですが、紡いでいく日常の中で本当に兄妹のような関係になっていって。
他ヒロインルートでも的場がしでかしそうになったら本気で止めて、「あ…良い兄ちゃんしてってるな…」と感じる主人公の行動がたまりませんでした。
シロルートでは今までのように各ヒロインにシロが縁結びしようとするのですがどれも実らず…というかノリとテンションで縁結びが進むのでどれもギャグで終わり。
そうやって一緒に暮らす内にシロが主人公に想いを寄せていって…
いやー…他ルートでシロとの疑似兄妹っぷりが好きだったので、彼女のルートがあるのはどうなんだろう…若干解釈違いになりつつあるなーと思っていたのですが、急激に男女の恋愛になる事はなく、親愛のまま、親愛の延長線での一番大事な好きに変わっていって大変好みの関係なままで二人の関係が綴られたので、見ていて非常にほのぼのとした気持ちで楽しめました。
ぶっちゃけ、エロゲやってて身も蓋もない好みなのですが、「肉体関係無い兄妹」みたいな…肉体関係があっても男女の関係で甘々しすぎていない…言ってしまえば一般作での兄妹関係の描写が好きなので、シロと主人公はエロシーンは一応あるけど、「ラブラブ男女の恋愛」ではなく「名称は分からないけど一番側にいて一番大切な人」という意味で番合う関係で糖度が丁度良く好みでスルスルと読めました。
シロのみエロシーンが2回あるのですが、1回目で小さな体に入り切らず擦り合わせるだけで終わるのも…最高。
最初のエロで失敗するの大好きという超少数派だと思われる性癖持ちとしてずっとガッツポーズしてました。
他キャラが1回だったので「ひょっとしてシロとは擦るだけで終わるのか…?本番無しそれはそれで性癖に刺さるぞ…」と思っていましたが2回目で挿入があり、安心したような少しガッカリしたような。
でも、2回目でも全部はシロが小さすぎて入り切らず先っぽしか入らないという…なんか…シロルートのエロが両方とも性癖に刺さって…最の高でした。
「人間と交わるのは禁忌で交わると消えて記憶を失い人として転生する」。
切ないですが、転生モノ好きとしてはグッと来ました。
シロが消えるシーンは分かってはいましたが、やっぱりジワッとキて。
最後にはちゃんと再会出来て…温室の中、目の前には指を噛むクセを持つ女の子が居て…
凄く王道ですが、ちゃんとハッピーエンドで良かったです。
「おまけ」で出来れば本編中ではなく、転生後に主人公とイチャイチャする姿を見たかったなーとも思いました。



基本的に、シロの能力(?)というか行える事として誰かの中に入る事が出来るのですが、シロが誰に憑依しても主人公は必ず自分が好きになった相手じゃないという事に気付けて、ちゃんと伝えて…
この、「誰も、誰かの代わりになる事は出来ない」という話の流れは個人的に超好みなので、シロが誰の代わりにも成れないし、シロは良い子でちゃんと持ち主に身体を返し、そして主人公は選んだ女性を大切にする姿が凄まじく見てて爽快でした。
シロルートはシロルートで何十年もシロを待ち続けますし…デリカシーは無いですが、根本的には色々と気付ける一途な主人公でとても好感が持てました。


うん…良いお話でした。
まず文章が自分に合って読みやすかったのが一番ですが、全体的に王道を貫いて…お話、演出、音楽、雰囲気、どれも好みで。
名作…とまでは難しいですが、隠れた良作というタイプ。
ね◯ね◯ソ◯トの空気が好きな方にはヒットしそうなので、好きな人に届けば良いなーと思える作品でした。
個人的に好みな良い作品に出会えて良かったです!
こういう作品に出会う為にもこれからもMANYOさん追いをして行こうと思います!!



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
参考攻略サイト様:Gamer's Square 様
http://gamerssquare.fc2web.com/index.htm
 むすんで、ひらいて ページ
http://gamerssquare.fc2web.com/musundehiraite.htm