ひっそりと群生

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【MECHANICA -うさぎと水星のバラッド-】感想

【ツクール系男性向け18禁】



2020年04月10日発売
Loser/s』様 リンク先公式HP(18禁)
MECHANICA -うさぎと水星のバラッド-】(PC)(18禁) ※リンク先DLsite.com(18禁)
以下感想です。








楽しく笑って楽しく生きて。
3日間を謳歌せよ!



『水星の日本領・ギロチンシティは下品なネオンと半端者の街。
 音楽家でもあるあなたは、ある日、高性能のメイドロボの主となる。

 とある事情で、あなたはエッチな事をしないと演奏が出来ない。
 メイドロボである『メカニカ』は、主人の性欲処理をすることになる。
 あなたがエッチな事をしながら、メカニカと仲良くなっていく。

 あと、宇宙の崩壊が迫っているので何とかして下さい。』
(公式より引用)



プレイ時間は約11時間45分くらい。
ゲーム内時間では5時間15分くらい。
ギャンブルに負けてロードして再挑戦したり個人的に最初からやり直したりしたので長時間に。
順当にプレイすれば5時間くらいで終われると思います。
分岐は無し。


Loser/sさんまさかの2DRPGゲー進出。
ノベル、RPG、2Dとゲーム自体のジャンルを変えていく姿は凄いです。


今回は水星にある小さな街の中の住人と親しくなったり、ヒロインであるメカニカや街の女の子達と交流を深めたり、メカニカにセクハラをしたりして日常を楽しむ作品となっています。
2Dのネオン輝くSFでパンクな世界で繰り広げられる日常。
けれど、その日常は決して普通の日常ではなく。
主人公は普通では無くなってしまった日常の原因をメカニカと共に探っていく事になります。
街の住人と話し情報を集め、色んな情報を聞き出しその情報を次の住人の元へ持っていく。


本作は言ってしまえばとても「わらしべ長者」ゲーです。
住人一人とずっと交流を続けていても続かず、満遍なく色々な人に話しかける必要があります。
楽家である主人公は音楽を使い水星の住人の心を掴んで行き彼等の事情を知っていきます。
奇人変人愉快な水星の住人達との交流。
彼等を知る毎に見えてくる過去や様々な繋がり。
果たして主人公は普通では無くなってしまった日常の原因を突き止め日常を取り戻す事が出来るのか?


…というゲームなのですが、ぶっちゃけ色々な事情がありそんなに危機感は無く。
プレイヤーは好き放題に時間を消費しても大丈夫な仕組みになっています。
黙々とメインイベントだけを進めても良し、魅力的なサブヒロインの攻略をしても良し。
ひたすらにメカニカとエッチするだけでも良し、ギャンブルに嵌っても良し。
ゲームで出来る範囲で何もかもがプレイヤーの自由。
宇宙の崩壊は確かに迫っています、でも日常を自由にのんびり楽しんで下さい!


きらびやかでSFで崩壊が迫っている、そんな不思議な出来事で溢れているこの世界で。
それでも日常を忘れずに人との交流を大切にして行く、そんな不思議な魅力があるゲームでした。



『システム、演出』
ツクール製。
マウス操作は選択肢以外不可。
前作からはかなり基本システムは良くなっていました。
履歴がバグらないのが非常に有り難かったです。
エロ関係も「エロをする事で音楽を奏でる為のパワーが溜まる」という仕様でセクハラ関係に意味があるのも良かったです(前作では物語とのイコール性があまりなかったので)。
移動も遅めなのでマップが6マップなのは非常に有り難く。
こじんまりとした世界ではありますがその小ささを個性で纏めていたのは非常に出来が良かったです。
ただ、音楽を奏でる事が重要になる為に物語を進める際は若干エロが作業になってしまったのは残念。
進めば進むほど住人の事が気になっていくのでエロの要素が邪魔に感じてしまい。
バランスって難しいんだなと感じました。
あと、若干セクハラやセーブなどのコンフィグ画面での動きがもたつく感じはしました。


『音楽』
オリジナル曲だと思われるOPも大変良いのと、ずっとサークル様は選曲が良いな~と感じていましたが今作で一気にセンスが爆発されていらっしゃいました。
奏でる曲がどれも良い!良すぎです!!
「音楽を奏でる」という事が重要になってくるのですが、今作は最初から最後まで良曲しかありませんでした。
聞いててどの曲も最高で、住人の明かされていく過去や人間関係も合わさりしんみりとしたところが多かったです。
ただ、上記のエロのバランスと同じ感想なのですが、住人イベントで凄く良いシーンだと思った曲がその後も続くのでその後にパワーを回復しなければならない際に良いシーンの曲のままセクハラをしないといけない時が多く非常に複雑な気持ちになりました。
良い気持ちのままでいればいいのかセクハラの気持ちに切り替えるべきなのか分からず妙に笑ってしまいました。
出来れば空気を壊さない為にあえてセクハラはセクハラ専用の音楽が欲しかったです。


『絵』
どんどん画力が上がられるイラスト担当の方。
体のバランスが非常に良くなっていて回を重ねる毎に進化を感じます。
可愛く柔らかそうな女の子達とのエロイベントは見てるだけで眼福でした。
そして今回は他にも3人の方が参加されていて。
タイトル画面やネオン街、海のイラストの迫力は本当に素晴らしく物語のターニングポイント、ここぞ!というシーンで使われるイラストは圧巻。
住人達と交流を深めた際の住人達の安心したような楽しそうな人心地がついたような、そんな雰囲気が溢れた一枚絵は表示される度にどこか穏やかな気持ちになり。
セクハラでのピンクピンクしく肉肉しくまさにエッッッッッッチ、強い!と言いたくなるようなカットインはどれもいやらしく可愛かったです。
四者四様の個性が溢れ、それぞれの得意分野で魅せてくるイラストが非常に良く。
同人ならではの表現でとても好きでした。


『物語』
根底に関しては本サークル様らしいSF感で凄まじく追い付けていないところが多いのですが、それでも住人の事を知っていく事で彼等の繋がりが見えて来たり、彼等からこの世界の一端に触れられて非常に練り込められた世界設定を感じる事は出来ました。
どんどん深まっていくメカニカとの仲も見ていて非常に微笑ましく、高感度がMAXになってから最後を見ると彼女と積み上げた愛を感じました。


『好みのポイント』
個性的な住人達が本当に好きで好きで。
全イベントを見ると誰も欠けてはいけなかったと本当に思います。
皆それぞれ抱えている物があって楽しみながらも悩んでいたり、おどけていながらも苦しんでいたり。
コミカルな見た目で未来人(人?)らしく現代では想像出来ないような体の作りや精神構造をしているキャラクター達。
でもコミカルに見えても抱えている物は思った以上に重かったり。
明かされれば明かされる程に見た目とはかけ離れ変わっていく印象。
色んな物を抱えた人達が居る、でも、根底にはある種の諦めや仕方無さがあったり、その中で自分なりの生き方を貫いていたり。
「こんなんなってるけど、まぁやっていこうぜ」というようなそういうポガティブで暗めな前向きさがあったり。
超未来の水星のネオン街という独特な街の空気感と合わさるように住人の生き様もまたネオンの様に輝いていました。





以下ネタバレ含めての感想です





根底は正直本当に分かっていなくて。
いやぁ、難しい、難しいよ。
「根幹世界という物があった上で多重に分かれていた世界の根幹が破壊され、世界分岐だけ起こり、複数に分散された世界に耐えきれなくなった宇宙を救うためにアサガオ達の組織が世界を一つに絞ったのだけれど実はもう一つ世界が残されて、絞った世界と残された世界が存続をかけて戦っている」で良いんですか?
間違ってる気がする、絶対に間違ってる。
アサガオというのはやっぱり「Sessions!!」の朝顔さんで良いんですか?
だとしたら「Sessions!!」でも飄々としながらもかなりの苦労人だったけど今作で一気にド苦労人になりましたね。
こんな世界の終末まで居続けないといけないのか、飄々としてるように見えたけど絶対にキツイ。
あと、バナナの人とか刀の人とかピンクのウサギというのは「うさみみボウケンタン」のあの人達で良いんですよね、多分。
最後にプレイヤー(前作の主人公)に話しかけて来てるので間違いないかと。
あの世界から繋がってるのなら最初が平面RPGだったのも分からなくもない…かな?
でも全体的に世界が繋がってるとしてもその間が描かれない為に「どうやってこの世界に発展したか」が分からず。
サークル様的にシリーズ全て繋げていくのだとは思いますが、全部繋げ過ぎて「経緯が分からない」というような感じになってる気が。
あのこう…CL◯MP作品みたいな。
でもあれは一応一作一作完結してるからなんとかなってますが、このシリーズは繋げている部分が物語の根幹にある為に「真相が上手く分からない」みたいな感じ。
自分の頭が追い付いていないだけでSF詳しい人は「分かる!!」となるかもですが、分からない人は分からないままで終わるかも。
最後のラスボスとかよく存在が分からないままラストバトルが始まりましたし。


でも、最後に今までの住人が歌ってくれる演出は最高に好きでした。
過去作のキャラも居たり。
あぁいうのは好きです、とても効く。
根底の設定が分からなくても熱さや、あとは世界観や空気がとても良かったので、超未来の水星のネオンの街や宇宙というのは非常に良い設定だったと思います。
所々にある生命体の話や未来的な倫理の話、宇宙の話などはロマンで溢れていました。
住人の個性にも繋がりましたが、この超未来でどう技術が発達しているのか?という部分は住人の会話で非常に聞いてて楽しかったです。
SF詳しくなくてもSF感を浴びる事が出来、色々と上手いなぁと。


3日ループするというのもSFらしさもありますがゲームとしても非常にコンパクトで良く。
小さな街で少数の住人と交流を深め3日間を繰り返す。
3日間では限界があるけれどプレイヤー側は記憶を引き継げる為、ループを繰り返す事で3日では出来ないほどの交流を深めていく。
…どこかで聞いたような……
未プレイなのですがムジュ◯の仮◯??
気になって調べたら「エロゲ版のム◯ュラの仮◯」とおっしゃってる方が居て同意見があって少し安心しました。
でも、こういうループする小さな場所でのコンパクトな交流物って良いですよね、好きです。
最初はやる事が多くて「どこから手を付ければ…」となりますが、少しずつやる事をやって行けば必ず前には進むのと、パワーが無くならない限りゲームオーバーにはならない&パワーの回復は軽く出来る&一本道という地道ながらもやって行けば達成感が待っている作りは非常にヌルゲーマーに優しかったです。
エロゲループ物わらしべ長者としては非常に出来が良いと思います。


あとサブヒロイン攻略も中々に面白く。
自分は攻略見ながらプレイしたのでサブヒロイン全員とくっつきましたが、本作は本編だけを進めたいだけならサブヒロイン無視が出来る作りになっていると後から知りました。
コンプ好きなので全員攻略しましたが、「メカニカ一筋であって欲しい!」と思うなら本編だけ進めれば良いんだなぁと。
主人公がホイホイ他の子とフラグを立てて行くので「主人公このwww」と思っていましたが、一筋プレイが出来ると知って固定カプ厨の自分の中で株が上がりました。
ラブグッドのイベントとか見ないと進めないと思ってて攻略見ていました。
勿論、ケルフィは主人公との過去、ラブグッドは両親の事、スズキは来る客の会話で更に住人の深堀りなど全員のイベントを見る事で全ての事が分かるので物語的には見る方が良いのですが、二週目などでメカニカ一筋プレイが出来るのが非常に良いなと。
カニカイベントで軟派でエロ助の主人公がどんどんメカニカに骨抜きになっていきメカニカ大好きになっていく変化がとても良かったので、時間があれば「メカニカ一筋プレイ」をやってみたいなと思いました。


エロも純愛としては非常に良き。
ただ上記で語ったように一周目は話を追うのに必死で作業エロになってしまうのが残念。
エロのシチュエーションとしては「快感遮断動画見ながらプレイ」「マジカルオナホ」「催眠(金縛り)プレイ」が好きでした。
ニッチな方が好きなので…
高感度MAXの新婚っぽい空気になった後のエロプレイも非常に主人公もメカニカも初々しく見ていて非常にニヤニヤしました。


SFの知識が豊富だったり背景設定が濃い作品が好きならもっと楽しめるのかも。
根幹やラスボスの事は分からない中でも近未来的な科学の発展や住人の境遇や価値観、それぞれの関係は非常に面白く、交流ゲーとして楽しむ事が出来ました。
2DのエロRPGとして非常に独特な世界観を持ち独創性を貫き続けた作品だったと思いました。



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
 参考攻略サイト様:アクナキ~同人RPG攻略&レビュー館~ 様
https://akunaki2.blog.fc2.com/
 MECHANICA -うさぎと水星のバラッド- ページ
https://akunaki2.blog.fc2.com/blog-entry-1250.html
 参考攻略サイト様:ゲンセン ~エロ同人レビュー&感想&攻略まとめサイト~ 様
https://jinsei-kyukeityu.xyz/
 MECHANICA -うさぎと水星のバラッド- ページ
https://jinsei-kyukeityu.xyz/2020/04/12/mechanica%E2%80%95%E2%80%95%E3%81%86%E3%81%95%E3%81%8E%E3%81%A8%E6%B0%B4%E6%98%9F%E3%81%AE%E3%83%90%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%89%E2%80%95%E2%80%95%E3%80%80%E6%94%BB%E7%95%A5%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81/