ひっそりと群生

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【コイ×ミツ ~絹織双鳩とお菓子の国の約束~】感想

【男性向け18禁】



2021年06月25日発売
とるてそふと』※リンク先公式HP(18禁)
コイ×ミツ ~絹織双鳩とお菓子の国の約束~】(PC)(18禁) ※リンク先Getchu.com(18禁)
以下ネタバレ含めての感想です。








プレイ時間は約2時間45分くらい。
共通ルートが前作プレイ時に約4時間15分くらい、個別ルートが約2時間10分くらい。
アペンド3つとキャストコメント合わせて35分くらい。
7でもインストール可。
ディスレス起動可。
「コイ×ミツ」シリーズを全3巻揃えているとアペンドに2つエロ有りのショートストーリーが追加出来ます。


ヒロインが固定されてるタイプの作品に触れたくプレイ。
このゲームをプレイ時が2021年の9月なのですが、1年以内に発売された商業ゲームをプレイするのが凄く珍しいです。
「コイ×ミツ」シリーズは『八重練紗祈と赤い糸の王子様』『千葉静玖とサボテンの手紙』(※リンク先感想)に続いてプレイ。


とにかく双鳩先輩が最高!
可愛くてモデルをやってて自信満々に見えるけれど、内面では「自分に出来る事は少ない」と自己評価ダダ低で。
モデルをやっているのも幼少期に「お姫様を極めて」と言われたからで、自分の意思というよりも周りからの期待でやっていて。
そんなアンバランスな双鳩先輩の性格が大変好みなのと、先輩の中の人の演技が超絶に良い!!
話の流れも良く、主人公の幼少期の思い出の謎が開示されていく楽しみもですが、途中で双鳩が「東京の事務所にスカウトされており、東京に行く事になる場合、契約として恋愛禁止になる」という展開で、イチャラブ純愛での他者からの介入での別離展開が大の苦手な自分は一瞬「ヴッ」となりましたが、速攻で主人公が泣きつくほどに別れたくないとちゃんと意思表示したのは良く。
更には双鳩の本質も見抜き、「自分に合わせる事も、東京に呼ばれたから行こうとする事も、どちらも双鳩にとっての強い意思で行う事ではない」と気付き、「自分は卒業後4年間フランスで本格的にお菓子を学ぶ、だから双鳩も本気で才能を奮って東京で仕事をして欲しい」と地元と東京で離れるどころか自分の意思でフランスと東京という更なる距離を選び、「離れても別れない、でも、夢も諦めない、夢を諦めない強さが二人がずっと付き合って行く強さにも変わる」みたいな結論になった所が好きの好きの好きでした。
やっぱり本作の主人公の性格、大変好きなんですよ…
「別れない」と意思表示をして、プライドを折っても泣きつくほどに相手に自分の気持ちを伝える姿も好きですし、双鳩の「誰かの役に立たなきゃ」という気持ちで双鳩の自主性はあまりない所を見抜き、それでも双鳩には才能があるからとその才能でちゃんと突き進む道を選んで欲しいと言う姿も好きですし。
ルート毎にライターさんが違う為、微妙にテンションに差があると感じる所はありましたが、一貫して「イイ男」だった為、見ていて好感が持てました。


ヒロイン良し、主人公良し、話の展開も謎の開示も良し、今作単品で見るとかなり良い作品です。
ただし、今作単品で見れば。
問題がある…というか「うぅん…」となる部分があるなら、今作が「どの話からでも選択出来、好みのヒロインを選べるタイプの固定ヒロインゲーの中の一作だった事」その一点。
今作は「幼少期に公園で主人公のお菓子を唯一褒めてくれた男の子、ジョセフという友達が居たからお菓子作りを続けられた事」と「幼少期に公園で一度会った女の子に一目惚れしている事」そして「一目惚れした女の子からまた会いましょうという手紙を貰っている事」、この状態からスタートします。
前二作ヒロインの話である紗祈編で「ジョセフと一目惚れした女の子が同一人物である事」と、静玖編で「手紙を書いたのが静玖である事、そして女の子が双鳩である事」が明かされ、今作でも「双鳩が実はジョセフで紗祈のミドルネームであるジョセフィーヌを名乗っていた理由」が明かされます。
この、「主人公のお菓子職人の人生を決めた友人と初恋の相手が同一で、その人物がヒロインの中に居る」というのが購入者が選択出来る系の固定ヒロインゲーとしてはちょっとズルいというか。
ズルいというよりも、「ヒロインの立ち位置が同列で横一列タイプの固定ヒロインゲー」でやる構図では無いと思うんですよね。
前の感想でも書いてますが、「将来の夢を決めた相手」で「初恋の相手」…それだけでも圧倒的運命力で正ヒロインじゃないですか。
容姿にコンプレックスを持つ主人公が「綺麗だからこそこの人にだけは自分は一目惚れしてはいけない」という思いを抱き接しており、本当は思いっきり一目惚れしているのを頑張って否定しているのも主人公のコンプレックスと絡まってまた特別感があって。
こんなん、紗祈も静玖も正直勝てない相手ですし、双鳩編では手紙の件はしっかりと開示されないとしても何となく真相が分かりますし、紗祈の幼少期のジョセフとの件も語られますし、双鳩編をプレイしたら他のヒロインの話をやる必要が無くなるんですよ。
これが一話、二話、三話のように話数や章構成でプレイ順序が見た目で分かる程に決まっているタイプならラストルートが双鳩でも問題無いのですが、発売に順序があるだけで「どのヒロインも同列ですよ~」な購入者ヒロイン選択系なのが解せません。
それならばいっそ、6000円くらいで3ヒロイン攻略系で紗祈→静玖→双鳩と攻略するルートロック型の方がまだ納得出来ました。
…というか本作は共通が同一の時点でそうした方が良かったと思うんですよね。
共通を二番手に選んだヒロインからは飛ばせるのでプレイ時間に差が出過ぎます。
特に自分は発売順に紗祈からプレイし、共通も紗祈で読んだので、紗祈に凄く感情移入していて。
静玖は手紙で主人公を立ち直られた、双鳩は主人公の人生を変えた相手で、紗祈は幼少期には何も影響を与えられていないヒロインで一人だけ不憫というか。
全体を通すと紗祈だけが「そんなに重要じゃ無いよね…」となりがちなポジションになってしまう為、とても辛かったです。
せめてジョセフと一目惚れの少女は別人で、ジョセフ=紗祈で「紗祈が居てお菓子職人の夢を持つようになった」くらいの重要度が無いと他ヒロインと戦えないというか。
重要度に差があり双鳩が段違い過ぎてなんだかなぁでした。
双鳩編をやればやるほどに紗祈が健気で健気で。
実は紗祈と双鳩は従兄弟で幼少期に会っており、男装していた双鳩がドレスを着て超絶に似合った事に対し、男の子なのにお姫様が似合うという事に打ちのめされたけれど、その後モデルの双鳩に出会った事で「もっと素敵なお姫様が居る」と女の子の部分に自身を持つようになって。
(打ちのめしたのは双鳩ではありつつも)そんな打ちのめされた自分を変えてくれた双鳩を心から応援する姿が本当に可愛くて可愛くて…
そんな風に他ヒロインもキャラとして魅力的過ぎて。
だからこそ、イチャラブゲーとしては面白く満足でしたが、分割固定ヒロインゲーになってしまったが為に物語上のヒロインの重要度の差に疑問を感じる、そんな作品でした。


エロは回想モードで4回、アペンドで3回。
3作同時購入特典ではありますが、今作を買って好まれた方は全作買うと思うのでアペンドは当てた方が良いです。
他ヒロインがアペンドを含み回想で8回なのに、双鳩だけ回想で7回なのはどうなの…とも思いますが、双鳩だけ上記で語ったようにスペシャリティがあるポジションなので回想の量では他ヒロインが優勢でそこで差を付けるのは良い事かなと。
まぁ、回想での量が少ないとはいえ、エロ自体の量や射精量で見れば他ヒロインとタメを張れるくらいに多いのでエロでの差もそんなに付いてなかったとも思います。
…というか、アペンド3つなのもまたスペシャリティありますね。
実質、2つのアペンドは購入者特典ですが、1つのアペンドはクリア後必ず見れるので、後日談的な要素になっていて。
他ヒロインではそういうアペンドでの後日談は無いので…どれだけ双鳩先輩を特別視してるのかが分かります。
やっぱり個人的に購入者の選択性固定ヒロインゲーでそういう差は苦手でした。
しかし、アペンドBのウェディングドレスエロはドレスエロが好きなので誠に、誠に有難うございました!
華やかなドレスでのエロは美しさとエロさが両方備わり最強に見えます。


絵は可愛く塗りは良く、悪くは無いです。
悪くは無いですが、このシリーズは進むほどに好みから離れて行くなと。
個人的に、
イチリさん>蟹屋さん>師走さん
の順で絵柄が好みでした。
ただ、静玖編よりもエロシーンでの差分が多かったのは良かったです。
エロシーンで結構細かく文章によって差分があるので、見ていて違和感は無く、楽しめました。


音楽は音楽鑑賞モード無し。
曲はシリーズ共通。
OP曲は無しEDに歌有り。
ED曲もシリーズ共通っぽいです。
声は最高of最高。
杏花さんの演技良すぎます。
双鳩先輩の調子に乗ったような演技も、真剣な時の演技もどれもお上手。
特に調子に乗った時のテンションが最高で、聞いててこちらも楽しかったです。
キャストコメントも「台本が無いと話せない」と言う通りgdgdしていてとても良き。
キャストコメントはこういう声優さんの地を聞きたく聞くので話題がポンポン飛ぶのが楽しかったです。
「このコメントはクリア後に絶対聞いて欲しい、プレイ前に聞くとキャラの印象が駄目になりそう(クリア後特典なのでクリア後にしか聞けません、良かったです)」「エロシーンでは腹筋を使うからお腹の音が鳴るのが大変だった」「かなり長く話してるけど何話せば良いの?あじちゃん(おそらくあじ秋刀魚さん)とか話せなくない?」の部分で笑いが堪えられませんでした。
可愛いお声ですが、フとテンションが落ち着いた時(地の時?)に声が低めになり、そういう部分で声優さんの地の声が大好きな自分としては聞いていて悶ました。
可愛い声の声優さんの低い声質は最高。
キャラクターとして双鳩先輩のテンションも大好きでしたが、中の人のテンションも楽しめ大満足でした。


個人的に今作は全部纏めて共通を一本にし、ルートロックをかけて分岐を固定にして出して欲しい一作でした。
全部版みたいなのが発売される際にはそういう作りなら嬉しいのと、サントラを、サントラを同梱で一つお願いします。
今後「コイ×ミツ」シリーズがどう展開されるのか。
3作で終わりなのか、FDなどが出るのか。
もしくは、「コイ×ミツ」としてまた別キャラ3人で出るのか。
その辺りは分かりませんが、構成の差に思う所はありつつも、ヒロインも主人公もとても良く、イチャラブゲーとしてはとても楽しめた一作だったので、また何らかの展開があると良いなとおもいました。
アペンドの他の更に後日談、期待しています!!



※ゲームの攻略で検索される方がいらっしゃるみたいなので参考にさせて頂いた攻略サイト様を失礼します。
参考攻略サイト様:誠也の部屋 様
https://seiya-saiga.com/
 コイ×ミツ ページ
https://seiya-saiga.com/game/tortesoft/koimitsu.html